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処方箋医薬品注)
疣贅(ゆうぜい)部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。
治療部位に適量を1日1回、週3回、就寝前に塗布する。塗布後はそのままの状態を保ち、起床後に塗布した薬剤を石鹸を用い、水又は温水で洗い流す。4週間塗布後、4週間休薬し、病変が消失した場合は終了とし、効果不十分の場合はさらに4週間塗布する。
本剤の使用にあたっては、重度の炎症反応が局所にあらわれることがあるので以下の点に十分注意すること。
症状の悪化が認められた場合には使用の中止を考慮すること。皮膚の炎症を悪化させることがある。
期待する効果が得られないおそれがある。有効性は確立していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。動物実験(ラット)において20mg/kg/dayの経口投与により、母獣の摂餌量減少及び体重増加抑制による二次的な変化と考えられる胎児体重減少傾向及び骨化遅延が認められている。なお、動物実験(ラット、ウサギ)において催奇形作用は認められていない。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
塗布部位及びその周辺に重篤な皮膚障害があらわれることがある。,
女性において腟口及び尿道口付近に塗布した場合、尿道口及びその周辺の疼痛及び浮腫等により排尿困難となることがある。,
5%以上
5%未満
頻度不明
過敏症
湿疹
皮膚(塗布部位)
紅斑、びらん
表皮剥離、落屑、乾燥、小水疱、亀裂、出血、硬結、丘疹、毛包炎、炎症、浮腫、湿潤、滲出、潰瘍、痂皮、異常感覚、不快感、疼痛、刺激感、そう痒感、感染、瘢痕、腫脹、色素沈着、色素脱失
灼熱感、圧痛、刺痛、過敏、発疹、ピリピリ感、ざ瘡、股部白癬、疣贅(ゆうぜい)の淡色化、擦過傷、つっぱり感、温感
その他
単純ヘルペス、頭痛、痔核の悪化、排便痛、アトピー性皮膚炎の悪化、リンパ節症、リンパ節炎、倦怠感、筋肉痛、悪心、下痢、発熱、めまい、食欲不振
関節痛、疲労、無力症、悪寒
海外の経口投与での臨床試験において、イミキモド200mg(本剤16包に相当)投与後に発熱と嘔吐を伴う低血圧が認められたが、静脈輸液による水分補給によって回復した。
本剤を治療部位に塗布した後、治療部位以外への付着を避けるため、石鹸を用い水又は温水でよく手指を洗うこと。
海外で実施された幼児及び小児(2~12歳)の広範囲(体表面積の10%以上)に及ぶ伝染性軟属腫(国内未承認)を対象とした臨床試験において、白血球数減少及び好中球数減少が報告されている。
経皮投与によるマウス24ヵ月がん原性試験において、雄マウスに高用量を投与したとき、いずれも自然発生頻度の範囲内ではあったものの、肝細胞腺腫の増加及び肝細胞腺癌の増加傾向が認められた。
健康成人20名の背部に本剤(イミキモドとして約12mg)を1日1回20時間、7日間反復塗布注1)したとき、20名中5名で血清中に未変化体が検出された(52~99pg/mL)が、他の15名では定量下限未満(<50pg/mL)であった1)。
外性器又は肛門周囲に疣贅(ゆうぜい)を有する尖圭コンジローマ患者9名の疣贅(ゆうぜい)部位に、本剤の適量を1日1回6~10時間、週3回、最大16週間塗布したとき、4名で血清中に未変化体が検出された(77~344pg/mL)が、他の5名では定量下限未満(<50pg/mL)であった2)。
日光角化症患者の病変部位に本剤を、1日1回、約8時間、週3回、16週間塗布注2)したとき、各塗布群における最終塗布時の血清中未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりであった3)(外国人データ)。
塗布量(mg/回)
Cmax(pg/mL)
AUC0-t(pg・hr/mL)
顔面群
12.5
120±63(21例)
2,060±1,700(19例)
禿頭(とくとう)部群
25
214±97(7例)
4,890±4,410(8例)
手/前腕群注3)
75
3,530±6,520(17例)
55,400±76,000(17例)
平均値±標準偏差
日光角化症患者の病変部位(顔面、禿頭(とくとう)部及び手/前腕注3))に本剤を、1日1回それぞれ12.5mg、25mg及び75mg、約8時間、週3回、16週間塗布注2)したとき、各塗布群における最終塗布時の尿中への未変化体及び代謝物の合計排泄率(平均値±標準偏差)は、それぞれ0.18±0.13%、0.24±0.17%及び0.12±0.11%であった3)(外国人データ)。
外性器又は肛門周囲に疣贅(ゆうぜい)を有する尖圭コンジローマ患者165例を対象とした基剤塗布群を含む二重盲検用量反応試験において、1日1回6~10時間、週3回、最大16週間塗布したところ、有意な用量反応性が認められた(p=0.0050)。そのときの5%クリーム群(本剤)の疣贅(ゆうぜい)完全消失率は63.6%(35/55例)であり、基剤群の34.0%(18/53例)に比し有意に高かった(p=0.0022)。副作用発現頻度は、5%クリーム群(本剤)で83.6%(46/55例)であった。主な副作用は、紅斑56.4%(31/55例)、びらん40.0%(22/55例)、表皮剥離34.5%(19/55例)、疼痛30.9%(17/55例)であった4)。
日光角化症患者184例を対象とした二重盲検比較試験において、基剤群、週2回群注4)、週3回群に分け、1日1回約8時間、4週間塗布し(コース1)、経過観察4週時に日光角化症病変が未消失であった被験者に対しては、コース1と同様にさらに4週間塗布した(コース2)。主要評価項目であるコース1及びコース2の経過観察終了時(8週時)の塗布部位における日光角化症病変の完全消失率は以下のとおりであり、基剤群、週2回群、週3回群間に有意な用量反応性が認められた。また、週3回群及び週2回群の完全消失率は基剤群に比べて有意に高く、週3回群の完全消失率は週2回群に比べて有意に高かった。
基剤群(59例)
週2回群(62例)
週3回群(63例)
完全消失例数
10
23
36
完全消失率
16.9%
37.1%
57.1%
傾向性の検定
p<0.001
対比較
―
v.s.基剤群p=0.015
v.s.基剤群p<0.001v.s.週2回群p=0.032
副作用発現頻度は、週3回群で90.5%(57/63例)であった。週3回群の主な副作用は、紅斑68.3%(43/63例)、痂皮57.1%(36/63例)、浮腫46.0%(29/63例)、落屑/乾燥及びびらん/潰瘍各44.4%(28/63例)、湿潤/滲出39.7%(25/63例)であった5)。
イミキモドは主としてIFN-αの産生促進を介したウイルス増殖の抑制及び細胞性免疫応答の賦活化によるウイルス感染細胞の障害により、ウイルス感染に伴う疾患に対して効果を発揮すると考えられている。
ヒト末梢血単核球を用いた実験で、イミキモドはIFN-α、TNF-α、IL-12、IFN-γ等の種々のサイトカイン産生を促進した6),7),8)。
イミキモドをマウスあるいはラットに塗布することにより、塗布部位の皮膚内IFN-α及びTNF-α濃度が上昇した8),9)。
イミキモドはランゲルハンス細胞と混合培養したT細胞からのIFN-γの産生を促進するとともにT細胞の増殖を促進した10)。
イミキモドは単純ヘルペスウイルスを感染させたモルモットへの反復投与により、ウイルス蛋白刺激による末梢血単核球の増殖及びT細胞活性化の指標であるIL-2産生を促進するとともに、ナチュラルキラー細胞及び細胞障害性T細胞によるウイルス感染細胞に対する障害性を増強した11),12)。
DNAウイルス4種及びRNAウイルス9種を宿主細胞に接種した実験で、イミキモドは直接的にはウイルス増殖に影響を及ぼさず、宿主細胞からのIFN-α産生の促進を介してウイルス増殖を抑制した13),14),15)。
DNAウイルス4種及びRNAウイルス5種を感染させた動物(モルモット、マウス、サル)にイミキモドを経皮投与あるいは経口投与することにより、ウイルス感染に伴う病変の発症を抑制した12),13),15),16),17),18),19)。
単球あるいは樹状細胞に存在し、種々の病原微生物の構成成分を特異的に認識し、免疫応答の誘導に関わる細胞膜受容体であるトール様受容体(TLR-7)遺伝子を導入した細胞を用いたin vitro実験で、イミキモドは同受容体に対するアゴニスト活性を示した20)。
尖圭コンジローマ患者を対象とした臨床試験で、本剤を1日1回6~10時間、週3回、最大16週間塗布したとき、疣贅(ゆうぜい)部位におけるヒトパピローマウイルスのDNA量及び疣贅(ゆうぜい)面積の減少が認められた。基剤塗布群と比較し、本剤塗布群において疣贅(ゆうぜい)部位のIFN-α、IFN-γ等のmRNA量が増加した21)(外国人データ)。
日光角化症患者を対象とした臨床試験で、本剤を1日1回約8時間、週3回、16週間塗布注5)したとき、塗布開始前と比較して塗布期2週において、日光角化症病変でのCD4、CD8、CD86/CD11c及びTUNEL等の陽性細胞数が増加した22)。また、本剤を1日1回約8時間、週3回、4週間塗布したとき、日光角化症病変において、TLR遺伝子など自然免疫系の賦活化、ナチュラルキラー細胞及びT細胞の活性化並びにアポトーシスに関連する遺伝子の発現が増加した23),24)(外国人データ)。
イミキモド(Imiquimod)
4-Amino-1-(2-methylpropyl)-1H-imidazo[4,5-c]quinoline
C14H16N4
240.30
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。2,2,2-トリフルオロエタノールにやや溶けやすく、メタノール及びエタノール(99.5)に極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
分包:250mg×12包
1) 川島 眞 他:臨床医薬. 2007;23(5):363-369
2) 持田製薬社内資料:国内MTD-39パイロット試験(2007年7月31日承認、CTD 2.7.6.4)
3) 持田製薬社内資料:海外第Ⅰ相薬物動態検討試験(2011年11月25日承認、CTD 2.7.6.1.1)
4) 中川秀己:日本性感染症学会誌. 2007;18(1):134-144
5) 持田製薬社内資料:国内後期第Ⅱ相週2回または週3回、4週間または8週間塗布試験(2011年11月25日承認、CTD 2.7.6.4.1)
6) Wagner, T. L. et al.:Cell. Immunol. 1999;191(1):10-19
7) Weeks, C. E. et al.:J. Interferon Res. 1994;14(2):81-85
8) 持田製薬社内資料:イミキモドの薬理試験-サイトカインの産生促進-(2007年7月31日承認、CTD 2.6.2.2.1)
9) Imbertson, L. M. et al.:J. Invest. Dermatol. 1998;110(5):734-739
10) Burns, R. P. Jr. et al.:Clin. Immunol. 2000;94(1):13-23
11) 持田製薬社内資料:イミキモドの薬理試験-細胞性免疫応答の賦活化-(2007年7月31日承認、CTD 2.6.2.2.2)
12) Harrison, C. J. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1994;38(9):2059-2064
13) Harrison, C. J. et al.:Antiviral Res. 1988;10(4-5):209-223
14) Chen, M. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1988;32(5):678-683
15) 持田製薬社内資料:イミキモドの薬理試験-抗ウイルス作用-(2007年7月31日承認、CTD 2.6.2.2.3)
16) Bernstein, D. I. et al.:Antimicrob. Agents Chemother. 1989;33(9):1511-1515
17) Bernstein, D. I. et al.:Antiviral Res. 1993;20(1)45-55
18) Harrison, C. J. et al.:Antiviral Res. 1991;15(4):315-322
19) Kende, M. et al.:Adv. Biosci. 1988;68:51-63
20) Gibson, S. J. et al.:Cell. Immunol. 2002;218(1-2):74-86
21) Tyring, S. K. et al.:J. Infect. Dis. 1998;178(2):551-555
22) Ooi, T. et al.:Br. J. Dermatol. 2006;154(1):72-78
23) Torres, A. et al.:Br. J. Dermatol. 2007;157(6):1132-1147
24) Torres, A. et al.:J. Transl. Med. 2007;5:7
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