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塩化カルシウム「ヤマゼン」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

塩化カルシウム「ヤマゼン」

添付文書番号

3215001X1040_5_05

企業コード

800084

作成又は改訂年月

2023年10月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873215

薬効分類名

カルシウム剤

承認等

塩化カルシウム「ヤマゼン」

販売名コード

YJコード

3215001X1040

承認番号等

承認番号

16100AMZ01246000

販売開始年月

1971年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

貯法等

基準名

日本薬局方

塩化カルシウム水和物

一般的名称

塩化カルシウム水和物

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症を悪化させるおそれがある。],
  2. 2.2 腎結石のある患者[腎結石を助長するおそれがある。]
  3. 2.3 重篤な腎不全のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

塩化カルシウム「ヤマゼン」

有効成分1g中、日本薬局方 塩化カルシウム水和物1g含有  

3.2 製剤の性状

塩化カルシウム「ヤマゼン」

性状白色の粒又は塊で、においはない。

4. 効能又は効果

低カルシウム血症に起因する下記症候の改善
 テタニー、テタニー関連症状

6. 用法及び用量

塩化カルシウム水和物として、通常成人1回1~2gを約5%水溶液にして1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 長期投与により血中及び尿中カルシウムが高値になることがあるので、長期投与する場合には定期的に血中又は尿中カルシウムを検査することが望ましい。,,
  2. 8.2 本品は局所刺激作用を有し、胃腸粘膜を刺激するので、牛乳などの保護剤と共に投与すること。 また、経管投与は行わないこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 高カルシウム血症があらわれやすい病態の患者

    ,,

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎不全のある患者

    投与しないこと。組織への石灰沈着を助長するおそれがある。

  2. 9.2.2 腎不全を有する低カルシウム血症の患者

    アシドーシスを促進する。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験を実施していない。

9.8 高齢者

  • 減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    活性型ビタミンD製剤,

     アルファカルシドール

     カルシトリオール

     ファレカルシトリオール等

    高カルシウム血症があらわれやすい。

    相加作用

    テトラサイクリン系抗生物質
     ミノサイクリン
     ドキシサイクリン
     テトラサイクリン等
    ニューキノロン系抗菌剤
     シプロフロキサシン
     ノルフロキサシン
     トスフロキサシン等
    リン酸エストラムスチンナトリウム
     エストラサイト
     ビアセチル
     プロエスタ
    骨代謝改善剤
     エチドロン酸二ナトリウム
     アレンドロン酸ナトリウム水和物
     リセドロン酸ナトリウム水和物

    これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること。

    カルシウムがこれらの薬剤と難溶性のキレートを形成し、これらの薬剤の吸収を阻害すると考えられる。

    多量の牛乳

    牛乳アルカリ症があらわれることがあるので多量の牛乳との併用は避けること。

    腸管からのカルシウム吸収が増大する。

    強心配糖体
     メチルジゴキシン
     ジゴキシン
     ジギトキシン等

    強心配糖体の作用を増強し、徐脈、心室性期外収縮、房室ブロックなどの中毒症状を誘発するおそれがある

    カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める。

    ポリカルボフィルカルシウム

    (1)高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
    (2)この薬剤の作用が減弱するおそれがある。

    (1)この薬剤はカルシウムを含有(ポリカルボフィルカルシウム1.0g中にカルシウムとして約200mg含有)するため、併用するとカルシウムの過剰摂取となる。
    (2)この薬剤はカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、カルシウムとの共存下では再結合により薬効が減弱する。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    長期投与

    高カルシウム血症、結石症

    代謝異常

    アシドーシス

    消化器

    食欲不振、便秘等

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤調製時の注意

    1. 14.1.1 配合変化

    本剤の水溶液は、炭酸、クエン酸、シュウ酸、リン酸、酒石酸などの塩類と反応して沈殿を生じることがあるので、混合を避ける。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    カルシウムは生命現象の維持に重要な役割を持つ無機物質で、大部分骨及び歯牙の構成成分として存在し、その他血漿などの細胞外液に含まれる。カルシウムイオンは血液凝固因子としてトロンボキナーゼの活性化に作用すると共に、生体膜の透過性保持に役割を演じ、その減少は透過性を増大させ、特に末梢血管での出血をきたす。また骨の形成、維持、修復などに必須の役割を果たしているほか、神経及び筋の興奮性の調節など多くの複雑な生理学的過程に関与している。カルシウムイオンは神経や骨格筋の興奮を鎮め、低カルシウム血症によって起こるテタニーを改善する1)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    塩化カルシウム水和物(Calcium Chloride Hydrate)

    分子式

    CaCl2・2H2O

    分子量

    147.01

    性状

    本品は白色の粒又は塊で、においはない。水に極めて溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品は潮解性である。

    20. 取扱い上の注意

    本剤は潮解性であるので、吸湿に注意して取扱い、使用後は速やかに容器の閉栓をすること。

    22. 包装

    69.5g×48

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    山善製薬株式会社 学術室

    〒541-0045 大阪市中央区道修町2丁目2番4号

    TEL 06-6231-1821 FAX 06-6231-1824

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    山善製薬株式会社

    大阪市中央区道修町2丁目2番4号

    26.2 発売元

    ニプロ株式会社

    大阪府摂津市千里丘新町3番26号

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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