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日本薬局方
塩化カリウム
○ 下記疾患又は状態におけるカリウム補給 ・ 降圧利尿剤、副腎皮質ホルモン、強心配糖体、インスリン、ある種の抗生物質などの連用時 ・ 低カリウム血症型周期性四肢麻痺 ・ 重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後
○ 低クロール性アルカローシス
塩化カリウムとして、通常成人1日2~10gを数回に分割し、多量の水とともに経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤の投与に際しては、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与する場合には、血清又は尿中カリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。また、高カリウム血症があらわれた場合には投与を中止すること。なお、血清カリウムの測定に際しては溶血等によるカリウム値の人為的上昇に注意すること。
高カリウム血症があらわれることがある。
過剰に投与した場合、症状を悪化させることがある。
塩化カリウムの刺激により再発させるおそれがある。
投与しないこと。高カリウム血症が悪化する。,
高カリウム血症があらわれやすい。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。消化管運動が低下していることが多く、塩化カリウムの消化管粘膜刺激作用があらわれやすい。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
エプレレノン
エサキセレノン
これらの薬剤は血中のカリウムを上昇させる可能性があり、併用により高カリウム血症があらわれやすくなると考えられる。
危険因子:腎障害患者
エプレレノン(慢性心不全)
フィネレノン
血清カリウム値が上昇する可能性があるので、血清カリウム値を定期的に観察するなど十分に注意すること。
カリウム貯留作用が増強するおそれがある。
抗アルドステロン剤
カリウム保持性利尿剤
直接的レニン阻害剤
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤
β−遮断剤
非ステロイド性消炎鎮痛剤
シクロスポリン
ヘパリン
ジゴキシン
ドロスピレノン・エチニルエストラジオール
トルバプタン
抗コリン作動薬
本剤の消化管粘膜刺激があらわれやすい。症状があらわれた場合には、本剤の減量又はカリウムの液剤の使用を考慮する。
抗コリン剤の消化管運動の抑制による。
筋弛緩剤
筋弛緩剤の作用が減弱することがある。
カリウムイオンは骨格筋の収縮に関与している。
嚥下時の疼痛、激しい嘔吐・腹痛・腹部膨満、消化管出血等があらわれた場合には、直ちに投与を中止する。
一時に大量投与した場合にあらわれやすい。
頻度不明
消化器
悪心・嘔吐、腹部不快感、下痢
過敏症
蕁麻疹、発疹、そう痒感
通常経口投与では重篤な高カリウム血症があらわれることは少ないが、排泄機能の異常等がある場合には起こることがある。一般に高カリウム血症は初期には無症状のことが多いので、血清カリウム値及び特有な心電図変化(T波の尖鋭化、QRS幅の延長、ST部の短縮、P波の平坦化ないしは消失)に十分注意すること。なお、筋肉及び中枢神経系の症状として、錯感覚、痙攣、反射消失があらわれ、横紋筋の弛緩性麻痺は、呼吸麻痺に至るおそれがある。
高カリウム血症が認められた場合には血清カリウム値、臨床症状に応じて以下を参考に適切な処置を行う。
カリウムイオン及びクロルイオンは広く生体内に分布し、重要な生体活動に関与している。カリウムイオンの成人体内総量は約3000mEqで体内最多イオンである。カリウムイオンは主として細胞内で細胞浸透圧維持に役立ち、細胞外液中のナトリウムイオンと拮抗的に作用する。グリコーゲン、タン白質の生合成及び分解機構に不可欠な要素であり、骨格筋、心筋及び胃腸平滑筋等の筋肉活動の生理にも影響する。また酵素作用の増強、細胞の代謝調整及び機能調整に関与する。カルシウムイオンと拮抗し神経系統の興奮と緊張に大きく影響する。ステロイドホルモン、チアジド系利尿薬及びジギタリス製剤などの長期投与でカリウム欠乏が起こるが、低カリウム性アルカローシスでは同時に低クロル血症を伴うことが多く、クロルをカリウムと同時補給すると速やかに低カリウム血症を是正することができる1) 。
塩化カリウム(Potassium Chloride)
KCl
74.55
無色又は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は塩辛い。水に溶けやすく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。水溶液(1→10)は中性である。
500g(ポリ袋)
1) 日本薬局方解説書 廣川書店
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