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コロネル錠500mg/コロネル細粒83.3%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.2吸収
16.7薬物相互作用
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2消化管内水分保持作用
18.3消化管内容物輸送調節作用
18.4下痢抑制効果
18.5便秘改善効果
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

コロネル錠500mg/コロネル細粒83.3%

添付文書番号

2399011C1042_3_05

企業コード

800126

作成又は改訂年月

2023年7月改訂(第2版)
2020年5月改訂

日本標準商品分類番号

872399

薬効分類名

過敏性腸症候群治療剤

承認等

コロネル錠500mg

販売名コード

YJコード

2399011F1022

販売名英語表記

Colonel Tablets 500mg

販売名ひらがな

ころねるじょう ごひゃくみりぐらむ

承認番号等

承認番号

21200AMZ00467

販売開始年月

2000年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

コロネル細粒83.3%

販売名コード

YJコード

2399011C1042

販売名英語表記

Colonel Fine Granules 83.3%

販売名ひらがな

ころねるさいりゅう はちじゅうさんてんさんぱーせんと

承認番号等

承認番号

22000AMX01455

販売開始年月

2000年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ポリカルボフィルカルシウム製剤
Polycarbophil Calcium

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 急性腹部疾患(虫垂炎、腸出血、潰瘍性結腸炎等)の患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  2. 2.2 術後イレウス等の胃腸閉塞を引き起こすおそれのある患者[症状を悪化させるおそれがある。]
  3. 2.3 高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症を助長するおそれがある。]
  4. 2.4 腎結石のある患者[腎結石を助長するおそれがある。]
  5. 2.5 腎不全(軽度及び透析中を除く)のある患者
  6. 2.6 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

コロネル錠500mg

有効成分1錠中
ポリカルボフィルカルシウム
乾燥物として   500mg
添加剤結晶セルロース  
カルメロース  
ヒドロキシプロピルセルロース  
ステアリン酸マグネシウム  
ヒプロメロース  
マクロゴール  
酸化チタン  
ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート  
カルナウバロウ  

コロネル細粒83.3%

有効成分1g中
ポリカルボフィルカルシウム
乾燥物として   833mg
分包:
1包(0.6g)中
ポリカルボフィルカルシウム
乾燥物として   500mg
分包:
1包(1.2g)中
ポリカルボフィルカルシウム
乾燥物として   1000mg
添加剤結晶セルロース  
カルメロース  
アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)  
ヒドロキシプロピルセルロース  
ステアリン酸マグネシウム  
タルク  
含水二酸化ケイ素  

3.2 製剤の性状

コロネル錠500mg

剤形フィルムコーティング錠
色調白色
外形表面
裏面
側面
大きさ長径約17.8mm
短径約7.6mm
厚さ約5.9mm
質量約785mg
識別コード 254

コロネル細粒83.3%

剤形細粒
色調白色~微黄白色
甘い

4. 効能又は効果

過敏性腸症候群における便通異常(下痢、便秘)及び消化器症状

5. 効能又は効果に関連する注意

本剤による治療は対症療法である。

6. 用法及び用量

通常、成人にはポリカルボフィルカルシウムとして1日量1.5~3.0gを3回に分けて、食後に水とともに経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 1日あたりの製剤量は以下のとおりである。

    1日投与量

    3~6錠

    細粒

    1.8~3.6g

  2. 7.2 下痢状態では1日1.5gでも効果が得られているので、下痢状態の場合には1日1.5gから投与を開始することが望ましい。
  3. 7.3 症状の改善が認められない場合、長期にわたって漫然と使用しないこと。(通常2週間)

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 高カルシウム血症があらわれやすい患者

    高カルシウム血症を起こすおそれがある。

  2. 9.1.2 無酸症・低酸症が推定される患者及び胃全切除術の既往のある患者

    本剤の薬効が十分に発揮されない可能性がある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎不全(軽度及び透析中を除く)のある患者

    投与しないこと。組織への石灰沈着を助長するおそれがある。

  2. 9.2.2 透析中の患者及び軽度の腎不全のある患者

    組織への石灰沈着を助長するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど用量に留意すること。一般に高齢者では腎機能が低下していることが多く、高カルシウム血症があらわれやすい。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
    • 活性型ビタミンD製剤
      • アルファカルシドール
      • カルシトリオール

    高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

    これらの薬剤は腸管でのカルシウムの吸収を促進させる。

    • カルシウム剤
      • L-アスパラギン酸カルシウム
      • *乳酸カルシウム水和物

    (1)高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

    (2)本剤の作用が減弱するおそれがある。

    (1)本剤はカルシウムを含有(ポリカルボフィルカルシウム1.0g中にカルシウムとして約200mg含有)するため、これらの薬剤と併用するとカルシウムの過剰摂取となる。

    (2)本剤はカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、カルシウムとの共存下では再結合により薬効が減弱する。

    • 強心配糖体
      • ジゴキシン

    これらの薬剤の作用を増強し、不整脈等を誘発するおそれがある。

    カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める。

    • テトラサイクリン系抗生物質
      • テトラサイクリン
      • ミノサイクリン
    • ニューキノロン系抗菌剤
      • ノルフロキサシン
      • *シプロフロキサシン塩酸塩水和物
      • トスフロキサシントシル酸塩水和物

    これらの薬剤の作用を減弱するおそれがある。

    カルシウムイオンはこれらの薬剤とキレートを形成し、吸収を阻害する。

    • プロトンポンプ阻害剤
      • オメプラゾール
      • ランソプラゾール
    • H2受容体拮抗剤
      • ファモチジン
      • ラニチジン
    • 制酸剤
      • 水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム
      • 乾燥水酸化アルミニウムゲル

    本剤の作用が減弱するおそれがある。

    本剤は酸性条件下でカルシウムが脱離して薬効を発揮するが、これらの薬剤の胃内pH上昇作用によりカルシウムの脱離が抑制される。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.2 その他の副作用

    0.1~2%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹、そう痒感

    血液

    白血球減少

    消化器

    嘔気・嘔吐、口渇、腹部膨満感、下痢、便秘、腹痛、腹鳴

    肝臓

    AST上昇、ALT上昇

    γ-GTP上昇、ALP上昇、総ビリルビン上昇、LDH上昇

    その他

    浮腫、頭痛、尿潜血陽性、尿蛋白陽性

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    • 〈製剤共通〉
      1. 14.1.1 本剤は、服用後に途中でつかえた場合に、膨張して喉や食道を閉塞する可能性があるので、十分量(コップ1杯程度)の水とともに服用させること。
    • 〈錠〉
      1. 14.1.2 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    16. 薬物動態

    16.2 吸収

    ラット及びイヌに14C標識ポリカルボフィルカルシウムを経口投与したときの血液中放射能濃度試験、尿・糞中排泄試験及びラットにおける全身オートラジオグラフィー、胆汁中排泄試験、in situループ法での消化管吸収試験の結果、本剤は消化管から吸収されなかった1)

    16.7 薬物相互作用

    1. 16.7.1 その他の薬剤

      本剤が他の薬剤の吸収に及ぼす影響をトリメブチンマレイン酸塩、ジアゼパム、チキジウム臭化物、シメチジン及びジギトキシンの血漿中濃度を指標としてイヌで検討した結果、本剤はいずれの薬剤の吸収にも影響を及ぼさなかった2)

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    1. 17.1.1 国内後期第Ⅱ相試験

      過敏性腸症候群患者を対象に、本剤1.5g及び3.0g/日(分3)、2週間経口投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上)は、68.8%(88/128例)であり、有効性が認められた。
      副作用は6.5%(155例中10例)に認められ、主な副作用は口渇1.3%(2/155例)、発疹・皮疹1.9%(3/155例)であった3)

    2. 17.1.2 国内第Ⅲ相試験

      過敏性腸症候群患者を対象に、本剤3.0g/日(分3)、2週間経口投与した結果、最終全般改善度の改善率(「改善」以上)は63.6%(56/88例)であり、有効性が認められた。
      副作用は11.1%(99例中11例)に認められ、主な副作用は口渇4.0%(4/99例)、発疹・皮疹4.0%(4/99例)であった4)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    本剤は胃内の酸性条件下でカルシウムを脱離してポリカルボフィルとなり、小腸や大腸等の中性条件下で高い吸水性を示し、膨潤・ゲル化する。下痢及び便秘には消化管内水分保持作用及び消化管内容物輸送調節作用により効果を発現すると考えられる。

    18.2 消化管内水分保持作用

    ラットにおいて、腸管の水分分泌に影響することなく腸管内で水分を保持した5)

    18.3 消化管内容物輸送調節作用

    マウス及びラットにおいて、亢進させた消化管内容物の輸送を抑制し、遅延させた消化管内容物の輸送を改善した6)

    18.4 下痢抑制効果

    マウス、ラット及びイヌの下痢モデルに対して抑制作用を示したが、便秘を誘発しなかった7),8)

    18.5 便秘改善効果

    ラット及びイヌの排便量を増加し、ラット便秘モデルに対して改善作用を示したが、下痢は誘発しなかった7),8)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    ポリカルボフィルカルシウム(Polycarbophil Calcium)

    分子式

    (C6H6CaO4)a・(C6H10O2)b

    性状

    白色~微黄白色の粉末である。水又はエタノール(95)にほとんど溶けない。吸湿性である。

    化学構造式

    本質

    3,4-ジヒドロキシ-1,5-ヘキサジエンにより架橋したポリアクリル酸のカルシウム塩
    Calcium salt of polyacrylic acid cross-linked with 3,4-dihydroxy-1,5-hexadiene

    20. 取扱い上の注意

    • 〈錠〉

      PTP品はアルミ袋により品質保持をはかっているので、アルミ袋開封後は湿気を避けて保存すること。

    • 〈細粒〉

      分包品はアルミ袋により品質保持をはかっているので、アルミ袋開封後は湿気を避けて保存すること。

    22. 包装

    • 〈コロネル錠500mg〉

      100錠(10錠×10)、500錠(バラ)、1,000錠(10錠×100)

    • 〈コロネル細粒83.3%〉

      600g、0.6g×105包、1.2g×105包

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    アステラス製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター

    〒103‐8411 東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号

    フリーダイヤル 0120‐189‐371

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売

    アステラス製薬株式会社

    東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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