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劇薬
処方箋医薬品注)
敗血症、肺炎、真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。,,,,,,,,
播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(脊椎、脳髄膜、胸膜、リンパ節等)を含む結核があらわれる可能性がある。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部レントゲン検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。また、ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後活動性結核があらわれる可能性がある。,,,,
既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
過去の治療において、メトトレキサートをはじめとする少なくとも1剤の抗リウマチ薬等による適切な治療を行っても、疾患に起因する明らかな症状が残る場合に投与すること。
通常、成人にはペフィシチニブとして150mgを1日1回食後に経口投与する。なお、患者の状態に応じて100mgを1日1回投与できる。
,,,,,,,
感染症を発現するリスクが増加する。,,,,,
消化管穿孔があらわれるおそれがある。
好中球数が低い患者(1000/mm3未満)については、本剤の投与を開始しないことが望ましい。好中球減少が更に悪化するおそれがある。,,
リンパ球減少が更に悪化するおそれがある。,,
ヘモグロビン減少が更に悪化するおそれがある。,,
定期的に問診を行うなど、注意すること。間質性肺炎があらわれるおそれがある。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。QT間隔が短縮するおそれがある。
肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。抗リウマチ生物製剤やJAK阻害剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者において、B型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。,,
投与しないこと。副作用が強くあらわれるおそれがある。,,,,,
血中濃度が高くなり、副作用が強くあらわれるおそれがある。,,,,,,,,
副作用が強くあらわれるおそれがある。,,,,,,,,
妊娠可能な女性に投与する場合には、投与中及び投与終了後少なくとも1月経周期は適切な避妊を行うよう指導すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験ではラットで催奇形性、ウサギで胚・胎児致死作用が報告されており、ヒトに本剤を投与したときの血漿中濃度と比較したとき、胚・胎児発生に関する安全域はラット及びウサギでそれぞれ1.2倍及び0.9倍であった。また、ラットで胎児の発達への影響、出生児の生存率、体重への影響及び骨格奇形が報告されている。雌ラットの受胎能及び初期胚発生に関する安全域は3.6倍、出生前及び出生後の発生に関する安全域は0.7倍であった1)。,
授乳しないことが望ましい。ラットで乳汁中への移行及び出生児の発育への影響が報告されている2),3)。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
用量に留意して、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下している。また、重篤な感染症の発現率の上昇が認められている。
メトトレキサート併用時に本剤単独投与時と比較して肝機能障害の発現率上昇が認められている。
機序は不明である。
帯状疱疹(12.9%)、肺炎(ニューモシスチス肺炎等を含む)(4.7%)、敗血症(0.2%)等の重篤な感染症があらわれることがある。本剤投与中に重篤な感染症を発現した場合は、感染症がコントロールできるようになるまでは投与を中止すること。,,,,,,,,,,,,,,,
本剤投与開始前及び投与中は、定期的に血液検査を行うこと。好中球数:本剤投与開始後、好中球数が継続して500~1000/mm3である場合は、好中球数が1000/mm3を超えるまで本剤の投与を中断すること。リンパ球数:本剤投与開始後、リンパ球数が500/mm3未満になった場合には、500/mm3以上となるまで本剤の投与を中止すること。ヘモグロビン値:本剤投与開始後、ヘモグロビン値が8g/dL未満になった場合には、正常化するまで本剤の投与を中止すること。,,,,,,
異常が認められた場合には投与を中止するとともに、腹部レントゲン、CT等の検査を実施するなど十分に観察し、適切な処置を行うこと。
AST(0.6%)、ALT(0.8%)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(5.0%)があらわれることがある。,,,,,,,
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部レントゲン検査、胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスチス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行うこと。
肺塞栓症及び深部静脈血栓症があらわれることがある。
5%以上
1~5%未満
1%未満
感染症及び寄生虫症
咽頭炎、上咽頭炎、上気道感染、気管支炎、インフルエンザ、膀胱炎
扁桃炎、副鼻腔炎、胃腸炎、結膜炎、中耳炎、足部白癬、歯周炎、歯肉炎、口腔ヘルペス、単純ヘルペス、尿路感染
神経系障害
頭痛
血管障害
高血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
上気道の炎症、咳嗽、口腔咽頭痛、喘息
胃腸障害
悪心、嘔吐、口内炎、齲歯、下痢、便秘、胃炎、胃食道逆流性疾患、上腹部痛、腹部不快感
皮膚及び皮下組織障害
湿疹、発疹
筋骨格系及び結合組織障害
筋痙縮、背部痛
一般・全身障害及び投与部位の状態
発熱、倦怠感
臨床検査
血中CK増加、脂質増加
白血球数減少、肝機能検査値上昇、血中β-Dグルカン増加、血中コレステロール増加
AST増加、ALT増加、γ-GTP増加、B型肝炎DNA増加
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
第3相試験2試験の併合解析において、報告された100人・年あたりの重篤な感染症の発現率(95%信頼区間)は、本剤100mgで2.8(1.4,5.4)、150mgで3.0(1.6,5.6)、本剤合計で2.9(1.9,4.6)であった。また、後期第2相試験、第3相試験2試験及び継続投与試験の4試験の安全性併合解析において、100人・年あたりの重篤な感染症の発現率(95%信頼区間)は、本剤合計で2.5(1.9,3.2)であった。,,,,
第3相試験2試験の併合解析において、報告された100人・年あたりの悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率(95%信頼区間)は、本剤100mgで1.2(0.5,3.3)、150mgで0.0、本剤合計で0.6(0.2,1.6)であった。後期第2相試験、第3相試験2試験及び継続投与試験の4試験の安全性併合解析において、報告された100人・年あたりの悪性腫瘍(非黒色腫皮膚癌を除く)の発現率(95%信頼区間)は、本剤合計で0.9(0.6,1.3)であった。また、投与期間別の発現状況は下記のとおりであった。,
投与期間
評価例数、曝露期間
%(例数)
発現率(/100人・年)(95%信頼区間)
全体
1052例、2332.8人・年
1.9%(20)
0.9(0.6,1.3)
0~6カ月
1052例、 494.6人・年
0.4%(4)
0.8(0.3,2.2)
6~12カ月
918例、 437.3人・年
0.9(0.3,2.4)
12~18カ月
826例、 388.2人・年
0.5%(4)
1.0(0.4,2.7)
18~24カ月
724例、 319.4人・年
0.6%(4)
1.3(0.5,3.3)
24~36カ月
555例、 384.3人・年
0.4%(2)
0.5(0.1,2.1)
36~48カ月
237例、 149.0人・年
0.0%(0)
0.0
48~60カ月
110例、 101.7人・年
1.8%(2)
2.0(0.5,7.9)
60カ月~
90例、 58.4人・年
日本人健康成人(各群6例)にペフィシチニブ20、60、200mgを空腹時単回経口投与したとき注)、ペフィシチニブの血漿中濃度は投与後1~2時間でピークに達し、消失半減期は3.7~7.5時間であった5)。
投与量
被験者数
Cmax(ng/mL)
Tmax(h)
t1/2(h)
AUCinf(ng・h/mL)
20mg
6
76.87±24.19
1.4±0.8
3.7±0.7
259.50±42.91
60mg
241.13±74.74
1.3±0.3
4.0±1.0
782.78±158.56
200mg
648.73±55.48
1.8±0.4
7.5±4.9
2524.88±234.45
平均値±標準偏差
日本人健康成人(24例)にペフィシチニブ150mgを1日1回食後反復経口投与したとき、反復投与3日目には定常状態に達し、定常状態でのCmaxは613.2ng/mL、AUC24hは2643ng・h/mLであった。また、単回投与時と比較した定常状態での蓄積比は1.2であった6)。
日本人健康成人(18例)にペフィシチニブ150mgを単回経口投与したとき、空腹時投与に比べ食後投与ではCmaxは56.4%、AUClastは36.8%増加した7)。
ペフィシチニブの血漿蛋白結合率は72.83%~75.20%であり、主要結合蛋白質はアルブミンであった8)(in vitro試験)。
ペフィシチニブは主に硫酸抱合代謝を受け、一部はメチル化代謝を受けた9)。ペフィシチニブの主代謝酵素は硫酸転移酵素であるSULT2A1であり、メチル転移酵素であるNNMTも寄与することが示された10)(in vitro試験)。
日本人健康成人(各群6例)にペフィシチニブ20、60、200mgを単回経口投与したとき注)、ペフィシチニブの尿中排泄率は12.5%~16.8%であった5)。健康成人(6例)に14Cで標識したペフィシチニブ100mgを単回経口投与したとき、放射能として投与量の36.8%が尿中に、56.6%が糞中に排泄された11)(外国人データ)。
軽度(8例)、中等度(8例)、重度(7例)の腎機能障害患者及び腎機能正常被験者(8例)に、ペフィシチニブ150mgを単回経口投与したとき、軽度腎機能障害患者では腎機能正常被験者に比べCmaxは10.4%、AUCinfは12.7%低かった。中等度腎機能障害患者では腎機能正常被験者に比べCmaxは21.7%、AUCinfは16.9%低かった。重度腎機能障害患者では腎機能正常被験者に比べCmaxは21.7%低く、AUCinfは8.7%高かった12)。
腎機能障害の程度
幾何平均比(90%信頼区間)腎機能障害患者/腎機能正常被験者
Cmax
AUCinf
軽度腎機能障害患者(60mL/min/1.73m2=<eGFR<90mL/min/1.73m2)
0.896(0.595,1.349)
0.873(0.610,1.250)
中等度腎機能障害患者(30mL/min/1.73m2=<eGFR<60mL/min/1.73m2)
0.783(0.520,1.179)
0.831(0.581,1.190)
重度腎機能障害患者(15mL/min/1.73m2=<eGFR<30mL/min/1.73m2)
0.783(0.513,1.197)
1.087(0.738,1.602)
軽度(8例)、中等度(8例)の肝機能障害患者及び肝機能正常被験者(8例)にペフィシチニブ150mgを単回経口投与したとき、軽度肝機能障害患者では肝機能正常被験者に比べCmaxは3.9%、AUCinfは18.5%高かった。中等度肝機能障害患者では肝機能正常被験者に比べCmaxは82.4%、AUCinfは92.3%高かった13)。,,,,,,
肝機能障害の程度
幾何平均比(90%信頼区間)肝機能障害患者/肝機能正常被験者
軽度肝機能障害患者(Child-Pugh分類A、スコア5~6)
1.039(0.705,1.531)
1.185(0.857,1.638)
中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類B、スコア7~9)
1.824(1.238,2.686)
1.923(1.391,2.658)
ペフィシチニブはP糖蛋白(P-gp)の基質である14)。
併用薬
併用薬投与量
ペフィシチニブ投与量
幾何平均比(90%信頼区間)併用/単独
AUC
ベラパミル(P-gp阻害)
80mg1日3回
150mg単回
1.3919(1.2634,1.5334)
1.2685(1.2185,1.3206)
メトトレキサート
15~25mg週1回
100mg1日2回注)
0.9195(0.7821,1.0809)
0.9815(0.9104,1.0582)
ペフィシチニブはCYP3A及びCYP2C8を阻害する17)。また、ペフィシチニブは排出トランスポーターであるBCRP及び取り込みトランスポーターであるOATP1B1及びOCT1を阻害する18),19),20)。
ミダゾラムa)(CYP3A基質)
3mg単回
1.1332(1.0595,1.2121)
1.3698(1.2837,1.4616)
ロスバスタチンa)(OATP1B1基質)
10mg単回
150mg1日1回
1.1484(1.00741,1.30922)
1.1826(1.00386,1.39313)
メトホルミン(OCT1、MATE1基質)
750mg単回
0.830(0.786,0.876)
0.826(0.784,0.870)
メトトレキサートa)
0.9226(0.8301,1.0254)
1.0251(0.9287,1.1315)
ミコフェノール酸モフェチルa)、b)
1000mg単回
0.9457(0.8003,1.1175)
1.0248(0.9619,1.0917)
タクロリムスa)(CYP3A基質)
5mg単回
1.5654(1.4038,1.7457)
1.6322(1.5008,1.7751)
a):外国人データ
b):活性代謝物であるミコフェノール酸としての薬物動態を評価
注)本剤の承認された用法及び用量は「通常、成人にはペフィシチニブとして150mgを1日1回食後に経口投与する。なお、患者の状態に応じて100mgを1日1回投与できる。」である。
メトトレキサート(MTX)を含む従来型疾患修飾性抗リウマチ薬(cDMARDs)に対して効果不十分な関節リウマチ患者(目標例数500例(本剤及びプラセボ群各群100例、参照群200例))を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を日本、韓国及び台湾で実施した。cDMARDs併用下若しくは単剤投与下で、本剤100mg、150mg又はプラセボを1日1回朝食後に経口投与した。また参照群として、エタネルセプト50mgを非盲検下、1週間隔で皮下投与した。本剤100mg及び150mg群の投与12週後のACR20%改善率(主要評価項目)はプラセボ群に比べて高く、統計学的に有意な差が認められた25)。,,
100mg群
150mg群
プラセボ群
エタネルセプト群(参照群)
全体集団
ACR20%改善率
57.7(60/104)
74.5(76/102)
30.7(31/101)
83.5(167/200)
プラセボ群との差[95%信頼区間]
オッズ比[95%信頼区間]a)
p値a)、b)
27.0[12.9,41.1]
3.13[1.76,5.58]
<0.001
43.8[30.5,57.1]
6.59[3.56,12.20]
―
52.8[41.7,63.9]
ACR50%改善率
30.8(32/104)
42.2(43/102)
8.9(9/101)
52.5(105/200)
ACR70%改善率
13.5(14/104)
27.5(28/102)
1.0(1/101)
30.5(61/200)
日本人部分集団
61.2(52/85)
74.7(62/83)
28.9(24/83)
84.8(139/164)
32.3[16.8,47.7]
3.89[2.04,7.43]
45.8[31.1,60.5]
7.26[3.65,14.41]
55.8[43.7,67.9]
34.1(29/85)
43.4(36/83)
8.4(7/83)
55.5(91/164)
14.1(12/85)
0(0/83)
33.5(55/164)
a)地域、過去に使用した生物製剤による治療反応性の有無、cDMARDs併用の有無及び投与群を説明変数としたロジスティック回帰モデル。
b)有意水準両側5%、多重性を考慮するため閉検定手順を用いた。
投与12週時までの副作用、重篤な副作用は、以下のとおりであった。主な副作用は、100㎎群では鼻咽頭炎4.8%(5/104例)、150㎎群では鼻咽頭炎7.8%(8/102例)であった。
エタネルセプト群
副作用
31.7(33/104)
37.3(38/102)
28.7(29/101)
37.5(75/200)
重篤な副作用
1.9(2/104)
1.0(1/102)
3.0(3/101)
2.0(4/200)
MTXで効果不十分な関節リウマチ患者(目標例数510例(各群170例))を対象としたプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。MTX併用下で、本剤100mg、150mg又はプラセボを1日1回朝食後に経口投与した。主要評価項目は投与12週後のACR20%改善率及び投与28週後の手足のX線スコア(van der Heijde Modified Total Sharp Score;mTSS)のベースラインからの変化量のco-primary endpointとされた。本剤100mg及び150mg群の投与12週後のACR20%改善率はプラセボ群に比べ高く、統計学的に有意な差が認められた。また、本剤100mg及び150mg群の投与28週後のmTSSのベースラインからの平均変化量はプラセボ群に比べ小さく、統計学的に有意な差が認められた26)。,,
58.6(102/174)
64.4(112/174)
21.8(37/170)
プラセボ群との差[95%信頼区間]a)p値b)
36.9[26.7,47.0]<0.001
42.6[32.6,52.6]<0.001
29.9(52/174)
46.0(80/174)
7.6(13/170)
12.1(21/174)
23.6(41/174)
2.4(4/170)
a)二項分布の正規近似(連続性補正)に基づく。
b)有意水準両側5%、Fisher’s exact検定、多重性を考慮するため、閉検定手順を用いた。
100mg群(164例)
150mg群(164例)
プラセボ群(153例)
mTSSの変化量
1.62±4.23
1.03±2.86
3.37±5.46
中央値(第一四分位点,第三四分位点)
0.00(0.00,1.50)
0.00(0.00,1.00)
1.17(0.00,5.50)
p値a)
a)有意水準両側5%、順位変換したデータに対して投与群を因子、ベースラインのmTSS値を順位変換したデータを共変量とした共分散分析モデル。多重性を考慮するため、閉検定手順を用いた(投与12週後のACR20%改善率で100mg群及び150mg群とプラセボ群との対比較において共に統計学的に有意な差が認められた場合に投与28週後のmTSSのベースラインからの変化量に関する各比較が閉検定手順で実施されるとした)。
投与12週時までの副作用、重篤な副作用は、以下のとおりであった。主な副作用は、100㎎群では鼻咽頭炎6.3%(11/174例)、150㎎群では鼻咽頭炎6.9%(12/174例)であった。
32.8(57/174)
27.6(47/170)
1.7(3/174)
1.2(2/170)
後期第2相試験又は第3相試験を完了した患者のうち、移行基準を満たした患者を対象として、本剤の長期の安全性及び有効性を非盲検下で検討した。開始用量として、後期第2相試験からの移行者は本剤50mg、第3相試験からの移行者は本剤100mgを1日1回朝食後に経口投与した。その後、安全性に問題が無く、効果が不十分な患者に対しては本剤150mg1日1回に増量可とした。また、有害事象が発現した患者では、治験責任医師又は治験分担医師の判断で本剤50mg1日1回への減量を可能とした。試験期間中のACR20%改善率の推移は、24週時:82.1%、48週時:85.7%、72週時:85.4%であった27)。副作用、重篤な副作用は69.5%(586/843例)、9.0%(76/843例)であった。主な副作用は、鼻咽頭炎24.4%(206/843例)、帯状疱疹11.5%(97/843例)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加5.5%(46/843例)、気管支炎5.3%(45/843例)、インフルエンザ5.2%(44/843例)及び上気道感染5.1%(43/843例)であった(データカットオフ:2018年5月31日)。,,
健康成人(56例)を対象に、QT/QTc評価試験を実施した結果、ペフィシチニブ150mg及び450mgを食後単回投与したとき注)、プラセボと比較してQTcF間隔の延長は認められなかった一方で、最大で12.0~14.7msecのQTcF間隔の短縮が認められた28)(外国人データ)。
JAKファミリーは、免疫・炎症反応及び造血等に関与するサイトカインや成長因子の受容体の細胞内領域に会合しており、受容体下流の細胞内シグナル伝達において重要な役割を担っている。ペフィシチニブは、JAKファミリーを阻害し、炎症性サイトカインのシグナル伝達や細胞増殖を抑制する。
ペフィシチニブは、in vitroキナーゼアッセイにおいて、JAK1、JAK2、JAK3及びTYK2の活性を阻害し、そのIC50値はそれぞれ、3.92、5.01、0.71及び4.79nmol/Lである29),30)。
ペフィシチニブは、JAK1及びJAK3が介在するIL-2刺激によるヒト末梢血単核球からのIL-13、GM-CSF、IFN-γ、TNF-αの産生をそれぞれ、IC50値2.43、2.11、0.203及び15.7nmol/Lで抑制する31)。また、本薬は、ヒトCD4+T細胞及びCD8+T細胞において、IL-6のシグナル伝達をそれぞれ、IC50値49.6及び33.5nmol/Lで抑制し、IFN-αのシグナル伝達をそれぞれ、IC50値23.4及び25.4nmol/Lで抑制する32)(in vitro試験)。
ペフィシチニブは、JAK1及びJAK3が介在するIL-2刺激によるヒト末梢血T細胞の増殖を抑制し、そのIC50値は18.2nmol/Lである33)。一方で、JAK2のみが介在するエリスロポエチン刺激によるヒト赤白血病細胞株の増殖も抑制するが、そのIC50値は248nmol/Lである34)(in vitro試験)。
ペフィシチニブは、ラット関節炎モデルにおいて、関節腫脹や骨破壊の進行を抑制する35),36)。
ペフィシチニブ臭化水素酸塩(Peficitinib Hydrobromide)
4-{[(1R,2s,3S,5s,7s)-5-Hydroxyadamantan-2-yl]amino}-1H-pyrrolo[2,3-b]pyridine-5-carboxamide monohydrobromide
C18H22N4O2・HBr
407.30
ペフィシチニブ臭化水素酸塩は白色~帯黄白色の結晶又は粉末である。水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
本品はアルミ袋、及びアルミ袋に封入している乾燥剤により品質保持をはかっているので、アルミ袋開封後は湿気を避けて保存すること。
14錠(7錠×2、乾燥剤入り)
1) 社内報告書:ラット、ウサギ・生殖発生毒性試験(2019年3月26日承認 CTD2.6.6.6.1~2.6.6.6.5)(DIR180458)
2) 社内報告書:乳汁中への移行・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.6.4.5.6)(DIR180446)
3) 社内報告書:ラット・生殖発生毒性試験(2019年3月26日承認 CTD2.6.6.6.5)(DIR180459)
4) 社内報告書:ラット・がん原性試験(2019年3月26日承認 CTD2.6.6.5.6、2.6.6.9.7)(DIR180460)
5) 社内報告書:健康成人・第1相試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.9)(DIR180416)
6) 社内報告書:薬物相互作用試験・メトホルミン(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.17、2.7.2.3.1.2)(DIR180419)
7) 社内報告書:健康成人・食事の影響試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.1)(DIR180415)
8) 社内報告書:ヒト血漿蛋白結合率及び結合蛋白の推定・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.1.1、2.7.2.3.3)(DIR180444)
9) 社内報告書:代謝物の同定及び構造推定・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.1.21、2.7.2.3.4)(DIR180448)
10) 社内報告書:代謝酵素の同定・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.1.3)(DIR180449)
11) 社内報告書:健康成人・マスバランス試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.11)(DIR180424)
12) 社内報告書:腎機能障害患者試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.2.14)(DIR180418)
13) 社内報告書:肝機能障害患者試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.2.15)(DIR180417)
14) 社内報告書:P-gpに対する基質性の検討・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.1.6)(DIR180451)
15) 社内報告書:薬物相互作用試験・ベラパミル(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.14)(DIR180425)
16) 社内報告書:薬物相互作用試験・メトトレキサート(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.18)(DIR180427)
17) 社内報告書:CYP分子種に対する阻害作用・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.1.4)(DIR180441)
18) 社内報告書:BCRPに対する阻害作用の検討・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.1.9)(DIR180473)
19) 社内報告書:OATP1B1及びOATP1B3に対する阻害作用の検討・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.1.15)(DIR180474)
20) 社内報告書:OCT1及びOCT2に対する阻害作用の検討・薬物動態試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.2.2.1.19)(DIR180476)
21) 社内報告書:薬物相互作用試験・ミダゾラム(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.15)(DIR180426)
22) 社内報告書:薬物相互作用試験・ロスバスタチン(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.16)(DIR180428)
23) 社内報告書:薬物相互作用試験・ミコフェノール酸モフェチル(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.19)(DIR180430)
24) 社内報告書:薬物相互作用試験・タクロリムス(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.20)(DIR180431)
25) 社内報告書:関節リウマチ患者・第3相試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.24)(DIR180422)
26) 社内報告書:関節リウマチ患者・第3相試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.25)(DIR180421)
27) 社内報告書:関節リウマチ患者・継続投与試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.28)(DIR180423)
28) 社内報告書:健康成人・QT/QTc評価試験(2019年3月26日承認 CTD2.7.6.22)(DIR180429)
29) 社内報告書:薬効薬理試験・JAKキナーゼアッセイ(2019年3月26日承認 CTD2.6.2.2.1)(DIR180435)
30) 社内報告書:薬効薬理試験・各種キナーゼアッセイ(2019年3月26日承認 CTD2.6.2.2.1)(DIR180466)
31) 社内報告書:薬効薬理試験・サイトカイン産生(2019年3月26日承認 CTD2.6.2.2.4)(DIR180436)
32) 社内報告書:薬効薬理試験・サイトカインシグナル伝達(2019年3月26日承認 CTD2.6.2.2.5)(DIR180438)
33) 社内報告書:薬効薬理試験・T細胞増殖(2019年3月26日承認 CTD2.6.2.2.3)(DIR180437)
34) 社内報告書:薬効薬理試験・赤白血病細胞増殖(2019年3月26日承認 CTD2.6.2.3.1)(DIR180461)
35) 社内報告書:薬効薬理試験・ラット関節炎モデル予防的投与(2019年3月26日承認 CTD2.6.2.2.6)(DIR180439)
36) 社内報告書:薬効薬理試験・ラット関節炎モデル治療的投与(2019年3月26日承認 CTD2.6.2.2.6)(DIR180440)
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