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劇薬
処方箋医薬品注)
統合失調症
通常、成人にはパリペリドンとして6mgを1日1回朝食後に経口投与する。なお、年齢、症状により1日12mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は5日間以上の間隔をあけて1日量として3mgずつ行うこと。
一過性の血圧降下があらわれることがある。
QTが延長する可能性がある。
悪性症候群が起こりやすくなる。また、錐体外路症状の悪化に加えて、錯乱、意識レベルの低下、転倒を伴う体位不安定等の症状が発現するおそれがある。
痙攣閾値を低下させるおそれがある。
症状を悪化させるおそれがある。
血糖値が上昇することがある。,,
悪性症候群が起こりやすい。
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。
本剤は消化管内でほとんど変形しない錠剤であり、他のOROS製剤の投与により、まれに閉塞症状が報告されている。
クレアチニン・クリアランス50mL/分未満の腎機能障害患者には投与しないこと。本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがある。,
本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがある。,
肝障害を悪化させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで乳汁移行が認められている1)。
12歳未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
1日量として3mgから開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では腎機能が低下している可能性がある。また、腎機能障害を有する患者では最高血漿中濃度が上昇し、半減期が延長することがある。,
*アドレナリン(アナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)
アドレナリンの作用を逆転させ、血圧降下を起こすことがある。
アドレナリンはアドレナリン作動性α、β受容体の刺激剤であり、本剤のα受容体遮断作用によりβ受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。
中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体等)
相互に作用を増強することがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
本剤及びこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。
ドパミン作動薬
相互に作用を減弱することがある。
本剤はドパミン遮断作用を有していることから、ドパミン作動性神経において作用が拮抗する可能性がある。
降圧薬
降圧作用が増強することがある。
本剤及びこれらの薬剤の降圧作用による。
アルコール
相互に作用を増強することがある。
アルコールは中枢神経抑制作用を有する。
カルバマゼピン2)
本剤の血中濃度が低下することがある。
本剤の排泄、代謝を促進し、吸収を低下させる可能性がある。
バルプロ酸3)
本剤の血中濃度が上昇することがある。
機序不明
QT延長を起こすことが知られている薬剤
QT延長があらわれるおそれがある。
QT延長作用が増強するおそれがある。
*アドレナリン含有歯科麻酔剤
血圧降下を起こすことがある。
アドレナリンはアドレナリン作動性α、β受容体の刺激剤であり、本剤のα受容体遮断作用によりβ受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強されるおそれがある。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CKの上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡することがある。,
長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがある。
腸管麻痺(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹部の膨満あるいは弛緩及び腸内容物のうっ滞等の症状)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管麻痺があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤は動物実験(イヌ)で制吐作用を有することから、悪心・嘔吐を不顕性化する可能性があるので注意すること。
低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量の増加、高張尿、痙攣、意識障害等を伴う抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)があらわれることがある。
AST、ALT、γ–GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
心房細動、心室性期外収縮等があらわれることがある。
高血糖や糖尿病の悪化があらわれ、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡に至ることがあるので、本剤投与中は、口渇、多飲、多尿、頻尿等の症状の発現に注意するとともに、血糖値の測定を行うなど十分な観察を行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、インスリン製剤の投与等の適切な処置を行うこと。,,
脱力感、倦怠感、冷汗、振戦、傾眠、意識障害等の低血糖症状が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。,
肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
α交感神経遮断作用に基づく持続勃起症があらわれることがある。
5%以上
1~5%
1%未満
頻度不明
感染症及び寄生虫症
鼻咽頭炎
咽頭炎、鼻炎、肺炎、腟感染、皮膚真菌感染、白癬感染
気道感染
良性、悪性及び詳細不明の新生物
脂肪腫
血液及びリンパ系障害
白血球数増加、血小板数増加、好酸球数増加、好塩基球数増加
貧血、脾腫、ヘモグロビン減少、血中鉄減少、ヘマトクリット減少、好中球百分率増加、好酸球百分率増加、リンパ球数増加
免疫系障害
季節性アレルギー
アナフィラキシー反応、過敏症
内分泌障害
血中プロラクチン増加(35.3%)
高プロラクチン血症
代謝及び栄養障害
トリグリセリド増加
多飲症、過食、血中コレステロール増加、血中ブドウ糖増加
電解質失調、食欲亢進、食欲不振、食欲減退、高脂血症、高コレステロール血症、低蛋白血症、低ナトリウム血症、総蛋白減少、血中電解質異常、血中インスリン増加、インスリンCペプチド増加
糖尿病
精神障害
統合失調症の悪化、不眠症
精神症状、セルフケア障害、不安、激越、初期不眠症、睡眠障害、自傷行動、自殺企図、攻撃性、幻覚、抑うつ症状、落ち着きのなさ、リビドー減退
悪夢、幻聴、妄想、自殺念慮、自殺既遂、被害妄想、身体妄想、睡眠時遊行症
神経系障害
錐体外路障害
アカシジア、頭痛、パーキンソニズム、振戦、ジストニー、傾眠、浮動性めまい、体位性めまい、ジスキネジア、感覚鈍麻
運動緩慢、パーキンソン歩行、鎮静、構音障害、構語障害、痙攣、てんかん、健忘、精神的機能障害、末梢性ニューロパシー
筋緊張亢進、大発作痙攣、失神、嗜眠、運動過多、後弓反張、会話障害(舌の麻痺等)、頭部動揺
眼障害
注視麻痺
眼部不快感、眼精疲労、結膜炎
眼球回転運動、霧視
耳及び迷路障害
回転性めまい、耳鳴、耳痛、耳管障害
心臓障害
頻脈、心電図QT補正間隔延長
徐脈、洞性徐脈、洞性頻脈、動悸、心拍数増加、心電図QT延長、心電図異常
房室ブロック、洞性不整脈、左脚ブロック、右脚ブロック、上室性期外収縮
血管障害
高血圧
起立性低血圧、虚血、低血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
誤嚥、嚥下性肺炎、間質性肺疾患
咽喉頭疼痛、鼻閉、咳嗽、鼻出血
胃腸障害
便秘
下痢、嘔吐、胃不快感、上腹部痛、流涎過多
腹痛、悪心、下腹部痛、胃炎、逆流性食道炎、胃腸障害、胃潰瘍、痔核、腸管虚血、齲歯、歯痛、歯肉炎、口唇炎、口内炎、舌痛
口内乾燥、鼓腸、舌腫脹、嚥下障害、腹部不快感
肝胆道系障害
ALP増加、ALT増加、AST増加、γ-GTP増加、肝機能検査異常、LDH増加
脂肪肝、血中ビリルビン増加
皮膚及び皮下組織障害
湿疹、そう痒症
皮膚炎、脂漏性皮膚炎、皮膚乾燥、顔面感覚鈍麻、発疹、皮膚剥脱、ざ瘡、紅色汗疹、寝汗、逆むけ、全身性蕁麻疹、血管浮腫
筋骨格系及び結合組織障害
筋骨格硬直
背部痛、四肢痛、関節痛、関節周囲炎、椎間板突出、筋痛
筋痙縮、筋固縮、筋骨格痛、筋拘縮、斜頚、頚部痛
腎及び尿路障害
排尿困難、蛋白尿、尿潜血
尿閉
尿失禁、神経因性膀胱、頻尿
生殖系及び乳房障害
無月経、不規則月経、月経困難症、乳房痛、乳汁漏出症、射精障害、前立腺炎
女性化乳房、勃起不全、乳房分泌、性機能不全
全身障害及び投与局所様態
口渇、倦怠感、発熱
易刺激性、胸部不快感、不快感、末梢性浮腫、低体温、薬剤離脱症候群、体温上昇、体温低下
無力症、疲労、浮腫
臨床検査
体重増加、CK増加
血圧上昇、体重減少、血中尿酸増加、尿糖陽性
血圧低下、血中尿素減少、血中クレアチニン増加、グリコヘモグロビン増加、尿中ウロビリン陽性
傷害、中毒及び処置合併症
転倒
過量投与により起こる可能性がある徴候、症状は、本剤の作用が過剰に発現したものであり、傾眠、鎮静、頻脈、低血圧、QT延長、錐体外路症状等である。また、過量投与でトルサード・ド・ポアン、心室細動の報告もある。
過量投与患者の治療に際しては、パリペリドンが長期間かけて放出されることを考慮し、患者が回復するまで十分観察すること。
本剤の外皮は内部の不溶性の成分と一緒に糞便中に排泄されるが、正常なことであり心配する必要はないことを説明すること。
本剤は徐放性製剤であるため、分割して投与しないこと。
本剤が消化管内に滞留した可能性がある場合には、腹部デジタルX線において可視化できるので、必要に応じて滞留の有無を確認すること。
健康成人に本剤3及び6mgを単回経口投与したときの血漿中パリペリドン濃度は、投与後、内部充填された薬物が浸透圧変化で徐々に放出されることにより緩やかに上昇し、約24時間後にCmaxを示し、20~23時間のt1/2で消失した6)。
健康成人に本剤3mgを1日1回7日間反復経口投与したとき、投与開始5日までには定常状態に達した。反復経口投与7日目のAUCτと単回経口投与時のAUC∞とに差がなかったことから、反復投与による薬物動態への影響がないことが示唆された。6)
投与法
Cmax(ng/mL)
tmaxb)(hr)
AUC∞(ng・hr/mL)
t1/2(hr)
3mg単回投与
6.60±2.19
24.0(9.0-27.2)
241±84.2
19.6±3.5 e)
6mg単回投与
13.8±8.22
24.0(6.0-24.1)
565±368 c)
22.9±6.5
3mg反復投与a)
11.8±3.95
12.0(2.0-24.0)
230±78.2 d)
25.4±3.5
a):反復経口投与7日目、b):中央値(範囲)、c):N=22、d):AUCτ、e):N=24
健康成人において、本剤を単回経口投与したとき、3、6、9及び12mgの範囲で用量比例性が示された。本剤の絶対的生物学的利用率は約28%であり、吸収率も同程度であると考えられた(外国人データ)。7),8)
健康成人を対象に、本剤3mgを空腹時及び食後に単回経口投与したとき、空腹時投与と比較して食後投与ではCmax及びAUC∞が、それぞれ36%及び37%増加した。なお、tmax及びt1/2に食事の影響は認められなかった。9)
ヒト血漿蛋白結合率:パリペリドン 73.2%(in vitro、平衡透析法、50~250ng/mL)10)
ヒト肝試料を用いたin vitro試験成績より、肝での代謝率は低いと推定された11)。代謝酵素(チトクロームP450)の分子種:CYP3A4及びCYP2D6でわずかに代謝される12)。
日本人及び白人健康成人に本剤3及び6mgを単回経口投与したとき、投与後48時間までに尿中に排泄された未変化体は投与量の約9%であった6)。なお、健康成人に14C-パリペリドン1mg経口液剤を単回投与したとき、投与後7日までに投与放射能の約80%が尿中に、約11%が糞便中に排泄された。また、尿中に排泄された未変化体は投与量の約59%であった(外国人データ)。13)
種々の程度の腎機能障害患者に本剤3mgを単回経口投与したとき、腎機能の低下に伴い、健康成人と比較してCmax及びAUC∞の増加、t1/2の延長、CLRの低下、並びに尿中排泄率の減少が認められた。なお、tmaxに差は認められなかった(外国人データ)。14),,,
腎機能注)
tmaxa)(hr)
CL/F(mL/分)
CLR(mL/分)
正常(N=12)
2.63±1.61
20.5(12.0-26.0)
114±74.0
23.2± 7.8
561±225
70.5±26.8
軽度障害(N=11)
4.29±2.39
24.0(12.0-26.0)
169±83.1
23.6± 4.9
433±400
49.2±16.8
中等度障害(N=12)
6.65±5.46
24.0(12.0-28.0)
416±444
40.2±18.3
271±253
21.9±11.9 b)
重度障害(N=10)
5.55±2.81
24.0(16.0-26.0)
429±247
51.0±15.4
217±261
12.9±9.64
a):中央値(範囲)、b):N=11注)クレアチニン・クリアランスを腎機能の指標とした軽度[50mL/分以上80mL/分未満]、中等度[30mL/分以上50mL/分未満]及び重度[10mL/分以上30mL/分未満]の腎機能障害患者
中等度肝機能障害患者(Child-Pughスコア7~9)に本薬1mg(液剤)を単回経口投与したとき、肝機能の低下に伴い、健康成人と比較してCmax及びAUC∞はそれぞれ35%及び27%低下したが、非結合型濃度は同程度であった。なお、重度の肝機能障害患者における検討はなされていない(外国人データ)。15)
健康成人及び健康高齢者を対象に、本剤3mgを単回経口投与及び1日1回7日間反復経口投与したとき、健康成人と比較して、健康高齢者ではCmax及びAUCがそれぞれ9~20%及び24~34%増加し、t1/2は27~58%延長した16)(外国人データ)。
統合失調症又は双極Ⅰ型障害患者64例にCYP3A4及びP糖蛋白誘導作用を有するカルバマゼピン(400mg/日反復投与)と本剤(6mg/日反復投与)を21日間併用したとき、パリペリドンのCmax,ss及びAUCτはそれぞれ37.5%及び36.6%減少した2)(外国人データ)。
健康成人男性60例にCYP2D6阻害作用を有するパロキセチン(20mg/日反復投与)と本剤(3mg単回投与)を併用したとき、パリペリドンのAUC∞は16.48%増加した17)(外国人データ)。
健康成人男性24例にバルプロ酸(徐放性製剤として1000mg/日反復投与)と本剤(12mg単回投与)を併用したとき、パリペリドンのCmax及びAUC∞はそれぞれ51.5%及び51.8%増加した3)。また、統合失調症、双極Ⅰ型障害又は統合失調感情障害患者17例にバルプロ酸(徐放性製剤として500~2000mg/日反復投与)と本剤(12mg反復投与)を併用したとき、バルプロ酸の薬物動態に併用の影響は認められなかった18)(外国人データ)。
健康成人男性30例に有機カチオントランスポーター阻害作用を有するトリメトプリム(400mg/日反復投与)と本剤(6mg単回投与)を併用したとき、それぞれの薬剤の薬物動態に併用の影響は認められなかった19)(外国人データ)。
統合失調症患者272例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤6mg、1日1回の固定用量で6週間投与したとき、最終評価時(LOCF)におけるPANSS総スコアのベースラインからの変化量の平均値±標準偏差は、本剤6mg群-9.1±18.4、プラセボ群3.8±18.9で、群間差は-12.7であり、統計学的な有意差が認められた20)(p<0.0001,共分散分析)。
投与群
例数
PANSS総スコア
変化量
ベースライン
最終評価時
ベースラインからの変化量
プラセボ群との対比較a)
群間差[95%信頼区間]
p値
プラセボ群
138
91.0±11.2
94.8±22.4
3.8±18.9
-
本剤群
134
92.0±12.9
83.0±20.4
-9.1±18.4
-12.7[-17.2, -8.3]
<0.0001
オランザピン群
46
94.1±12.6
84.2±20.1
-9.9±16.8
平均値±標準偏差a)投与群を因子,ベースラインスコアを共変量とした共分散分析
安全性評価対象例134例中96例(71.6%)に副作用が認められた。その主なものは、統合失調症22例(16.4%)、不眠症14例(10.4%)、便秘11例(8.2%)、錐体外路障害9例(6.7%)、血中トリグリセリド増加7例(5.2%)であった。
先行試験から継続又は新たに組み入れられた統合失調症患者228例を対象とした長期投与試験において、本剤3、6、9及び12mg/日を可変用量で1日1回経口投与したときの最終評価時(OC)におけるPANSS総スコアのベースラインからの変化量の平均値±標準偏差は、投与12週後-9.5±15.4、24週後-11.0±16.1、48週後-13.7±16.4であり、改善効果が持続した21)。
評価時期
228
83.6±19.9
12週時
165
72.2±19.7
-9.5±15.4
24週時
152
71.3±19.8
-11.0±16.1
48週時
121
68.6±19.5
-13.7±16.4
平均値±標準偏差
安全性評価対象例228例中206例(90.4%)に副作用が認められた。その主なものは、血中プロラクチン増加94例(41.2%)、統合失調症54例(23.7%)、体重増加43例(18.9%)、錐体外路障害38例(16.7%)、便秘20例(8.8%)であった。
主としてドパミンD2受容体拮抗作用及びセロトニン5-HT2A受容体拮抗作用に基づく、中枢神経系の調節によるものと考えられる。
ドパミンD2受容体拮抗作用を有し、ラットでアポモルヒネ又はアンフェタミンにより誘発される興奮や常同行動等の行動変化を用量依存的に抑制した22),23)。
セロトニン5-HT2A受容体拮抗作用を有し、ラットでトリプタミン又はメスカリンにより誘発される振戦や首振り運動等の行動変化を抑制した22),24),25)。
ラットでのカタレプシー惹起作用は、リスペリドンと同等であった。また、ラットの中脳辺縁系(側坐核)でのドパミンD2受容体に対する占有率は、錐体外路症状との関連が深いとされている線条体での占有率より高い。しかしハロペリドールでは側坐核と線条体で同程度であった。なお、セロトニン5-HT2A受容体拮抗作用が線条体におけるドパミン伝達の遮断を緩和している可能性がある。23),26)
パリペリドン(Paliperidone)
(9RS)-3-{2-[4-(6-Fluoro-1,2-benzoisoxazol-3-yl)piperidin-1-yl]ethyl}-9-hydroxy-2-methyl-6,7,8,9-tetrahydro-4H-pyrido[1,2-a]pyrimidin-4-one
C23H27FN4O3
426.48
白色~黄色の粉末
log P = 1.02(1-オクタノール/pH 7.0リン酸緩衝液)
メタノール 2.1mg/mLエタノール 0.76mg/mLジエチルエーテル 0.07mg/mL水 0.03mg/mL
100錠[10錠(PTP)×10]
1) Hill RC, et al.:J Clin Psychopharmacol. 2000; 20: 285-286
2) 社内資料:パリペリドン徐放錠とカルバマゼピンの相互作用の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
3) 社内資料:パリペリドン徐放錠とバルプロ酸の相互作用の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
4) 社内資料:リスペリドンのマウスにおけるがん原性試験
5) 社内資料:リスペリドンのラットにおけるがん原性試験
6) 社内資料:パリペリドン徐放錠の薬物動態の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
7) 社内資料:パリペリドン徐放錠の薬物動態の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.1.2)
8) 社内資料:パリペリドン徐放錠の絶対的生物学的利用率の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
9) 社内資料:パリペリドン徐放錠の薬物動態に及ぼす食事の影響(2010年10月27日承認、CTD 2.7.1.2)
10) 社内資料:パリペリドンの蛋白結合率の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.6.4.4.2.2)
11) 社内資料:パリペリドンの代謝の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.6.4.5.2.1)
12) 社内資料:パリペリドンの代謝酵素の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.6.4.5.3)
13) 社内資料:パリペリドンの代謝及び排泄の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
14) 社内資料:腎機能障害被験者におけるパリペリドン徐放錠の薬物動態の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
15) Boom S, et al.:Int J Clin Pharmacol Ther. 2009; 47: 606-616
16) 社内資料:高齢者におけるパリペリドン徐放錠の薬物動態の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
17) 社内資料:パリペリドン徐放錠とパロキセチンの相互作用の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
18) 社内資料:統合失調症患者等患者におけるパリペリドン徐放錠とバルプロ酸の相互作用の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
19) 社内資料:パリペリドン徐放錠とトリメトプリムの相互作用の検討(2010年10月27日承認、CTD 2.7.2.2)
20) 平安良雄, 他:臨床精神薬理. 2010; 13: 2077-2103
21) 平安良雄, 他:臨床精神薬理. 2010; 13: 2105-2135
22) 社内資料:パリペリドンの抗ドパミン作用及び抗セロトニン作用(2010年10月27日承認、CTD 2.6.2.2.2.1)
23) 社内資料:パリペリドンの抗ドパミン作用及びカタレプシー惹起作用(2010年10月27日承認、CTD 2.6.2.2.2.2)
24) 社内資料:パリペリドンの抗セロトニン作用(2010年10月27日承認、CTD 2.6.2.2.2.2)
25) Megens AAHP, et al.:Drug development research. 1994; 33: 399-412
26) Leysen J E, et al.:J Clin Psychiatry. 1994; 55 (suppl. 5): 5-12
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