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急性下痢症
ロペラミド塩酸塩として、通常、小児に1日0.02~0.04mg/kg(ロペミン小児用細粒0.05%として0.04~0.08g/kg)を2~3回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。治療期間の延長を来すおそれがある。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。中毒性巨大結腸を起こすおそれがある。
本剤の代謝及び排泄が遅延するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
授乳を避けさせること。ヒトで母乳中に移行することが報告されている。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。外国で、過量投与により、中枢神経系障害、呼吸抑制、腸管壊死に至る麻痺性イレウスを起こしたとの報告がある。
用量に留意するなど、注意して投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
ケイ酸アルミニウムタンニン酸アルブミン
本剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をあけるなど注意すること。
これらの薬剤により、本剤が吸着されることが考えられる。
リトナビル1)キニジン2),
本剤の血中濃度が上昇することがある。
これらの薬剤のP糖蛋白に対する阻害作用により、本剤の排出が阻害されると考えられる。
イトラコナゾール3)
イトラコナゾールのCYP3A4及びP糖蛋白に対する阻害作用により、本剤の代謝及び排出が阻害されると考えられる。
デスモプレシン(経口)4)
デスモプレシンの血中濃度が上昇することがある。
本剤の消化管運動抑制作用により、デスモプレシンの消化管吸収が増加すると考えられる。
消化器症状とともにイレウス、巨大結腸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
血管浮腫
中枢神経系
傾眠傾向、鎮静、筋緊張低下
頭痛、意識レベルの低下、筋緊張亢進、意識消失、昏迷、協調運動異常
肝臓
AST、ALTの上昇
γ-GTPの上昇
消化器注1)
腹部膨満
嘔吐、食欲不振、腹痛、口内不快感、味覚の変調
腹部不快感、悪心、消化不良、便秘、鼓腸
皮膚
発疹
蕁麻疹、多形紅斑
そう痒感、水疱性皮膚炎
泌尿器
尿閉
その他
めまい、体温低下、発熱、発汗、倦怠感、散瞳
口渇、眠気、疲労、縮瞳
外国で、過量投与により昏睡、呼吸抑制、縮瞳、協調異常、筋緊張低下、傾眠、尿閉等の中毒症状が報告されている。また、腸管壊死に至る麻痺性イレウスにより死亡に至った例、QT延長、Torsade de Pointesを含む重篤な心室性不整脈、Brugada症候群の顕在化が報告されている。
中毒症状がみられた場合にはナロキソン塩酸塩を投与する。本剤の作用持続性に比べ、ナロキソン塩酸塩の作用は短時間しか持続しないので、必要な場合にはナロキソン塩酸塩を反復投与する。また、QT延長のリスクがあるため、心電図異常に注意すること。
乱用、誤用、又は故意により過量投与した患者において、休薬後に薬物離脱症候群の症例が認められたとの報告があるので、観察を十分に行い、用量に注意すること。
動物実験において、大量投与で薬物依存性が認められているので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意すること。
(小児)5)
Tmax(h)
Cmax(ng/mL)
t1/2(h)
データなし
ロペミン小児用細粒0.05%を小児にロペラミド塩酸塩として0.02mg/kg及び0.04mg/kg 1回経口投与したとき、平均血漿中濃度(1~4時間後)はそれぞれ0.24ng/mL、0.66ng/mLであった。(健康成人、非空腹時2mg 1回投与)6)
4~6
0.33
11.6
14C-ロペラミドをラットに単回投与したところ、14C-ロペラミドは投与量の約30%が未吸収で排泄され、約70%が腸管組織に一旦取り込まれた。腸管組織に取り込まれた後、投与量の約30%(腸管吸収量の約40%)以上に相当する代謝物が腸管腔内に直接排泄され、残りの投与量の約40%(腸管吸収量の約60%)が門脈を経て肝臓へ移行した。しかし、肝臓へ移行した大部分は肝臓から胆汁中に排泄され、結果的に全身循環への移行量は極めて少なかった。
血漿蛋白結合率:96.5%(in vitro、ヒト血漿)7)
ロペラミドのN-ジメチルアミド基の脱メチル化で、モノデスメチルロペラミド(弱い活性あり)及びジデスメチルロペラミド(弱い活性あり)を生成する8),9)。代謝酵素(チトクロームP450)の分子種:CYP3A4、CYP2C8
排泄経路:主として糞便中排泄率:投与後7日間の尿中には投与放射活性の10%が、また投与後8日間の糞便中には42%が排泄され、未変化体はそれぞれ投与量の1%、12%であった。(健康成人(外国人)、3H-ロペラミド塩酸塩2mg 1回投与)10)
健康成人を対象とした薬物相互作用の検討結果を以下に示す。(外国人データ)
本剤16mg注)とリトナビル200mg 1日2回を経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ83%及び121%増加した1)。
本剤16mg注)とキニジン600mgを経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ141%及び148%増加した2)。
本剤4mg注)とイトラコナゾール100mgを経口併用投与したとき、ロペラミドのCmaxとAUCがそれぞれ185%及び281%増加した3)。
本剤4mg注)とデスモプレシン400μgを経口併用投与したとき、デスモプレシンのCmaxとAUCがそれぞれ130%及び210%増加した4)。注)本剤の承認された用法及び用量は、1日0.02~0.04mg/kgである。
698例について実施された臨床試験の成績は次のとおりである。
対象疾患
改善率
85%(593/698)
また、冬季下痢症のうち、ロタウイルス陰性例での改善率は88%(45/51)、ロタウイルス陽性例での改善率は78%(81/104)であった。
幼若ラット(2、3、4週齢)において、成熟ラットと同様にヒマシ油又はプロスタグランジン誘発下痢を強く抑制する11)。
幼若ラット(2週齢)において、成熟ラットと同様にその小腸輸送能を用量依存的に抑制する。健康成人において硫酸バリウムの消化管内通過時間を延長させる。また、成人下痢患者(外国人)の小腸通過時間を服薬前に比較して有意に延長した。11),12),13),14)
成熟モルモットの摘出回腸並びに生体位小腸及び結腸の蠕動を抑制する。成熟モルモットを用いたin vitro実験から、本剤の蠕動抑制作用には、腸壁内コリン作動性ニューロンの機能の抑制及び腸管の輪状筋方向の伸展によるアセチルコリンとプロスタグランジンの放出の抑制が関与していると考えられている。15),16),17)
成熟ラットを用いた実験で、プロスタグランジン又はコレラトキシンの投与によって起こる水、Na及びClの腸管腔内への分泌を吸収の方向へ逆転させた18),19)。
ロペラミド塩酸塩(Loperamide Hydrochloride)
4-[4-(p-chlorophenyl)-4-hydroxy-1-piperidyl]-N,N-dimethyl-2,2-diphenylbutyramide hydrochloride
C29H33ClN2O2・HCl
513.50
白色~微黄色の結晶性の粉末である。
約225℃(分解)
26.7(クロロホルム/水系溶媒、pH 7.0, 25℃)
酢酸(100)又はクロロホルムに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、水、無水酢酸又は2-プロパノールに溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
100g[ボトル]
1) Mukwaya G, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 2005;49:4903-4910
2) Sadeque AJM, et al.:Clin Pharmacol Ther. 2000;68:231-237
3) Niemi M, et al.:Eur J Clin Pharmacol. 2006;62:463-472
4) Callreus T, et al.:Eur J Clin Pharmacol. 1999;55:305-309
5) 城 裕之, ほか:小児科臨床, 1987;40:1051-1058
6) 社内資料:ロペラミド塩酸塩の薬物動態の検討
7) 社内資料:ロペラミドの血漿蛋白結合率の検討
8) 社内資料:ロペラミド塩酸塩の代謝の検討
9) Kim K-A, et al.:Eur J Clin Pharmacol. 2004;60:575-581
10) Heykants J, et al.:Arzneim-Forsch/Drug Res. 1974;24:1649-1653
11) 社内資料:ロペラミド塩酸塩の止瀉作用
12) 爲近義夫, ほか:臨床薬理. 1976;7:309-314
13) 里見匡迪, ほか:薬理と治療. 1978;6:2265-2274
14) Corbett CL, et al.:Gut. 1981;22:836-840
15) 荘司行伸, ほか:日本薬理学雑誌. 1978;74:155-163
16) 荘司行伸, ほか:日本薬理学雑誌. 1978;74:213-223
17) Yagasaki O, et al.:Jpn J Pharmacol. 1978;28:873-882
18) Sandhu B, et al.:Lancet. 1979;2:689-690
19) Sandhu BK, et al.:Gut. 1981;22:658-662
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