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劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
カルボプラチン及びペメトレキセドナトリウムとの併用において、3週間を1サイクルとし、通常、成人にはアミバンタマブ(遺伝子組換え)として以下の用法及び用量で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
体重
サイクル
投与日
用量
80kg未満
1サイクル目
1日目
350mg
2日目
1,050mg
8日目、15日目
1,400mg
2サイクル目
3サイクル目以降
1,750mg
80kg以上
2,100mg
ラゼルチニブメシル酸塩との併用において、4週間を1サイクルとし、通常、成人にはアミバンタマブ(遺伝子組換え)として以下の用法及び用量で点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
700mg
8日目、15日目、22日目
2サイクル目以降
1日目、15日目
8日目、15日目、 22日目
投与量(/250mL)
投与速度
投与開始時
投与開始2時間後注)
体重80kg未満
50mL/時
75mL/時
33mL/時
8日目
65mL/時
15日目
85mL/時
125mL/時
体重80kg以上
25mL/時
注)Infusion reactionが認められない場合は、投与開始2時間後に投与速度を上げることができる。
15日目、22日目
35mL/時
22日目
副作用発現時の投与量
1段階減量
2段階減量
3段階減量
中止
重症度※
処置
Grade 1 及び2
Grade 3
Grade 4
投与を中止する。
診断
疑い
休薬する。
確定
状況
臨床的に不安定な事象が発現した場合(例:呼吸不全、心機能障害)
発現した事象が臨床的に安定するまで休薬する。
抗凝固剤による治療中に静脈血栓塞栓症が再発した場合
Grade 1
2週間後に改善が認められない場合、減量を検討する。
Grade 2
重度の水疱性又は剥脱性の皮膚障害
原則として投与を中止する。
※GradeはNCI-CTCAE v5.0に準じる。
間質性肺疾患が悪化又は再発するおそれがある。,,,
静脈血栓塞栓症が悪化又は再発するおそれがある。,,,
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後3ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていない。類薬のEGFR又はMET阻害剤を投与した動物試験では、胚・胎児発生の障害、胚致死及び流産の発現率の上昇が認められた。1)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
*ラゼルチニブとの併用投与については、投与の可否を慎重に判断すること。本剤とラゼルチニブを併用した臨床試験において、65歳未満の患者と比較して65歳以上の患者で死亡に至った有害事象、重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象の発現割合が高い傾向が認められている。
悪寒、悪心、呼吸困難、潮紅、胸部不快感、嘔吐等のinfusion reactionがあらわれることがある。多くの場合は、初回投与時に認められたが、2回目以降の投与時にも認められている。
肺臓炎(1.7%)、間質性肺疾患(0.9%)があらわれることがある。異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。,,
発疹(18.0%)、ざ瘡様皮膚炎(7.2%)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。
肺塞栓症(4.6、7.8%)注2)、深部静脈血栓症(4.0、5.5%)注2)等の静脈血栓塞栓症があらわれることがある。,,,
本剤とラゼルチニブとの併用において、心筋梗塞(0.5%)注3)等の動脈血栓塞栓症があらわれることがある。注1)NCI-CTCAEのGrade 3以上の副作用頻度注2)本剤を化学療法と併用投与した臨床試験(NSC3001試験)における発現頻度、本剤をラゼルチニブと併用投与した臨床試験(NSC3003試験)における発現頻度の順に記載した。注3)本剤をラゼルチニブと併用投与した臨床試験(NSC3003試験)における発現頻度
10%以上
10%未満1%以上
1%未満
頻度不明
*感染症及び寄生虫症
爪囲炎(60.5%)
結膜炎
血液及びリンパ系障害
血小板減少症
好中球減少症、白血球減少症
代謝及び栄養障害
低アルブミン血症(37.1%)、食欲減退、低カルシウム血症
低カリウム血症、低マグネシウム血症
神経系障害
浮動性めまい
眼障害
ドライアイ、眼瞼炎、角膜炎、霧視、結膜充血、眼そう痒症、睫毛の成長
眼充血、視力障害、上強膜炎、視力低下
眼の障害、ぶどう膜炎、角膜刺激、非感染性結膜炎
心臓障害
洞性頻脈、動悸、頻脈
胃腸障害
口内炎(37.9)、下痢、便秘、悪心
嘔吐、腹痛、痔核
皮膚及び皮下組織障害
発疹(69.9%)、ざ瘡様皮膚炎(30.9%)、皮膚乾燥、そう痒症
爪毒性、湿疹
乾皮症、皮膚剥脱
筋骨格系及び結合組織障害
筋肉痛
一般・全身障害及び投与部位の状態
末梢性浮腫(26.9%)、無力症、疲労
全身性浮腫、末梢腫脹、発熱
臨床検査
ALT増加(26.4%)、AST増加(21.3%)
血中ALP増加
臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
国際共同第Ⅰ相試験(61186372EDI1001試験)で、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者(薬物動態解析対象20例(体重80kg未満:15例、体重80kg以上:5例)、日本人4例を含む)に、本剤注1)をカルボプラチン及びペメトレキセドナトリウムと併用して点滴静注したときの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった。2)また、母集団薬物動態解析に基づく本剤の終末相半減期の幾何平均値(変動係数%)は13.7日(31.9%)と推定された。3)注1)3週間を1サイクルとし、体重別に以下の用法及び用量で点滴静注した。体重80kg未満の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に1,050mg、8日目、15日目、2サイクル目の1日目に1,400mg、3サイクル目以降は1日目に1,750mg体重80kg以上の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に1,400mg、8日目、15日目、2サイクル目の1日目に1,750mg、3サイクル目以降は1日目に2,100mg
測定時期
Cmax(µg/mL)
tmax(h)
AUC(µg・h/mL)
第1サイクル
416±75.6[n=10]
-
39,731±7,759[n=9]
第2サイクル
939±198[n=11]
4.03(2.17, 26.0)[n=11]
219,835±59,301[n=10]
第3サイクル
876±245[n=10]
3.34(2.17, 25.4)[n=10]
179,639±51,605[n=9]
第6サイクル
912±275[n=10]
5.83(2.27, 26.6)[n=10]
179,553±59,878[n=9]
359、447[n=2]
35,498、36,370[n=2]
865±58.7[n=3]
2.27(2.03, 4.25)[n=3]
192,714、214,543[n=2]
824±32.3[n=3]
4.20(2.42, 7.63)[n=3]
148,069±35,237[n=3]
642±192[n=3]
2.28(2.08, 4.17)[n=3]
127,464±21,151[n=3]
平均値±標準偏差(2例の場合は個別値)、-:算出せず、tmax:中央値(範囲)、AUC:第1サイクルはAUC0-168h、第2サイクル以降はAUCtau
化学療法歴のあるEGFR遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者(薬物動態解析対象108例(体重80kg未満:93例、体重80kg以上:15例))に、本剤注2)をラゼルチニブと併用して点滴静注したときの80kg未満の患者における薬物動態パラメータは以下のとおりであった。また、①80kg未満及び②80kg以上の患者における第2及び4サイクルの投与前濃度は、それぞれ①295±94.4及び140±57.4、②285±43.9及び163±43.0µg/mLであった。
444±95.3[n=16]
37,365±7,631[n=16]
859±297[n=14]
4.31(2.37, 25.4)[n=14]
137,967±36,267[n=13]
第4サイクル
642±168[n=10]
4.31(2.32, 26.0)[n=10]
91,073±25,912[n=9]
平均値±標準偏差、-:算出せず、tmax:中央値(範囲)、AUC:第1 サイクルはAUC0-168h、第2 サイクル以降はAUCtau注2)4週間を1サイクルとし、体重別に以下の用法及び用量で点滴静注した。体重80kg未満の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に700mg、8日目、15日目、22日目に1,050mg、2サイクル目以降は1日目、15日目に1,050mg体重80kg以上の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に1,050mg、8日目、15日目、22日目に1,400mg、2サイクル目以降は1日目、15日目に1,400mg
化学療法歴のないEGFR遺伝子エクソン20挿入変異注1)陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌注2)患者308例(日本人34例含む)を対象に、本剤注3)、カルボプラチン注4)及びペメトレキセドナトリウム注5)の併用投与(ACP)と、カルボプラチン注4)及びペメトレキセドナトリウム注5)の併用投与(CP)とを比較する無作為化非盲検試験を実施した。主要評価項目である盲検下独立中央判定による無増悪生存期間[中央値(95%信頼区間)]は、ACP群で11.37ヵ月(9.79~13.70ヵ月)及びCP群で6.70ヵ月(5.59~7.33ヵ月)であった[ハザード比:0.395、95%信頼区間:0.296~0.528、p<0.0001(層別ログランク検定)、2023年5月3日カットオフ]。4)
注1)各国又は地域の認定検査機関における検査でEGFR遺伝子エクソン20挿入変異陽性であることが確認された患者が対象とされた。組入れ後に実施された中央検査の結果が得られた患者において検出された変異は、EGFR遺伝子エクソン20のC-helix又はLoopfollowing C-helix領域(D761~C775)に1つ以上のアミノ酸が挿入した変異であった。注2)非扁平上皮癌を有することが組織学的又は細胞学的に確認された患者が組み入れられた。注3)3週間を1サイクルとし、体重別に以下の用法及び用量で点滴静注した。体重80kg未満の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に1,050mg、8日目、15日目、2サイクル目の1日目に1,400mg、3サイクル目以降は1日目に1,750mg体重80kg以上の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に1,400mg、8日目、15日目、2サイクル目の1日目に1,750mg、3サイクル目以降は1日目に2,100mg注4)AUC 5mg・min/mL相当量を3週間間隔で4回点滴静注した。注5)500mg/m2を3週間間隔で点滴静注した。ACP群151例(日本人19例含む)中150例(99.3%)に副作用が認められた。主な副作用は、発疹98例(64.9%)、爪囲炎84例(55.6%)、Infusion reaction 62例(41.1%)、ざ瘡様皮膚炎52例(34.4%)、口内炎51例(33.8%)、低アルブミン血症50例(33.1%)、ALT増加38例(25.2%)、末梢性浮腫36例(23.8%)、AST増加36例(23.8%)等であった。
化学療法歴のないEGFR遺伝子変異陽性注1)の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者1,074例(日本人78例含む)を対象に、本剤注2)とラゼルチニブ注3)との併用投与(Ami/Laz)と、オシメルチニブ(Osi)注4)投与を比較する無作為化比較試験を実施した。主要評価項目である盲検下独立中央判定による無増悪生存期間[中央値(95%信頼区間)]は、Ami/Laz群で23.72ヵ月(19.12~27.66ヵ月)及びOsi群で16.59ヵ月(14.78~18.46ヵ月)であった[ハザード比:0.70、95%信頼区間:0.58~0.85、p=0.0002(層別ログランク検定)、2023年8月11日カットオフ]。5)
注1)EGFR遺伝子活性型変異であるエクソン19の欠失(Ex19del)変異又はエクソン21の変異(L858R)が腫瘍組織検体で確認された患者が組み入れられた。注2)4週間を1サイクルとし、体重別に以下の用法及び用量で点滴静注した。体重80kg未満の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に700mg、8日目、15日目、22日目、2サイクル目以降の1日目、15日目に1,050mg体重80kg以上の場合:1サイクル目の1日目に350mg、2日目に1,050mg、8日目、15日目、22日目、2サイクル目以降の1日目、15日目に1,400mg注3)240mgを1日1回経口投与した。注4)80mgを1日1回経口投与した。Ami/Laz群421例(日本人29例含む)中413例(98.1%)に副作用が認められた。主な副作用は、発疹 302例(71.7%)、Infusion reaction 265例(62.9%)、爪囲炎262例(62.2%)、口内炎166例(39.4%)、低アルブミン血症162例(38.5%)であった。
アミバンタマブは、ヒトEGFR及びMETに対する抗原結合部位を有するヒト型免疫グロブリン(Ig)G1二重特異性モノクローナル抗体であり、EGFR及びMETの下流のシグナル伝達経路を阻害することに加えて、抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性等を介して、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。6)
アミバンタマブは、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異を有するヒト非小細胞肺癌(NSCLC)由来DFCI127及びDFCI-58細胞株等に対して増殖抑制作用を示した(in vitro)。アミバンタマブは、DFCI127細胞株を皮下移植したインターロイキン2受容体γ鎖の部分的欠損を有する非肥満型糖尿病/重症複合型免疫不全マウス、EGFR遺伝子エクソン20挿入変異を有するヒトNSCLC由来YU-1163細胞株、NSCLC患者由来LXFE2478及びYHIM-1029腫瘍組織片6)、並びにL858R変異及びT790M変異を有するNSCLC由来H1975細胞株をそれぞれ皮下移植したヌードマウス等において腫瘍増殖抑制作用を示した(in vivo)。
アミバンタマブ(遺伝子組換え)[Amivantamab (Genetical Recombination)]
約148,000
アミバンタマブは、ヒトEGFR及びMETに対する遺伝子組換えヒトIgG1二重特異性モノクローナル抗体であり、抗EGFR-H鎖の413番目、及び、抗MET-H鎖の411番目のアミノ酸残基は、それぞれLeu及びArgに置換されている。アミバンタマブは、フコシル化糖鎖含量の低い抗体を産生するチャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。アミバンタマブは、455個のアミノ酸残基からなる抗EGFR-H鎖(γ1鎖)1本、449個のアミノ酸残基からなる抗MET-H鎖(γ1鎖)1本、214個のアミノ酸残基からなる抗EGFR-L鎖(κ鎖)1本及び214個のアミノ酸残基からなる抗MET-L鎖(κ鎖)1本で構成される糖タンパク質(分子量:約148,000)である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
7mL[1バイアル]
1) 社内資料:アミバンタマブの胚・胎児発生に関する評価(2024年9月24日承認、CTD2.6.6.6.2)
2) 社内資料:アミバンタマブの非小細胞肺癌患者に対する臨床成績(61186372EDI1001試験)(2024年9月24日承認、CTD2.7.2.2.1.2)
3) 社内資料:アミバンタマブの母集団薬物動態解析(2024年9月24日承認、CTD2.7.2.3.1.1)
4) 社内資料:アミバンタマブの非小細胞肺癌患者に対する臨床成績(61186372NSC3001試験)(2024年9月24日承認、CTD2.7.6.1)
5) *社内資料:アミバンタマブ/ラゼルチニブ併用療法の非小細胞肺癌患者に対する臨床成績(73841937NSC3003試験)(2025年3月27日承認、CTD2.7.6.10)
6) 社内資料:アミバンタマブの効力を裏付ける試験に関する非臨床試験成績(2024年9月24日承認、CTD2.6.2.2)
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