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劇薬
麻薬
処方箋医薬品注)
本剤貼付部位の温度が上昇するとフェンタニルの吸収量が増加し、過量投与になり、死に至るおそれがある。本剤貼付中は、外部熱源への接触、熱い温度での入浴等を避けること。発熱時には患者の状態を十分に観察し、副作用の発現に注意すること。,
非オピオイド鎮痛剤及び弱オピオイド鎮痛剤で治療困難な下記における鎮痛(ただし、他のオピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する場合に限る。)
本剤は、オピオイド鎮痛剤から切り替えて使用する。通常、成人に対し胸部、腹部、上腕部、大腿部等に貼付し、1日(約24時間)毎に貼り替えて使用する。初回貼付用量は本剤投与前に使用していたオピオイド鎮痛剤の用法・用量を勘案して、0.84mg、1.7mg、3.4mg、5mgのいずれかの用量を選択する。その後の貼付用量は患者の症状や状態により適宜増減する。
初回貼付用量として、本剤6.7mgは推奨されない(初回貼付用量として5mgを超える使用経験はない)。初回貼付用量を選択する下記換算表は、経口モルヒネ量90mg/日(坐剤の場合45mg/日)、経口オキシコドン量60mg/日、経口コデイン量270mg/日以上、トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠(6~8錠)、フェンタニル経皮吸収型製剤(3日貼付型製剤)4.2mg(25μg/hr;フェンタニル0.6mg/日)に対して本剤1.7mgへ切り替えるものとして設定している。なお、初回貼付用量は換算表に基づく適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意すること。
本剤貼付用量
0.84mg
1.7mg
3.4mg
5mg
定常状態における推定平均吸収量注1)(mg/日)
0.3
0.6
1.2
1.8
↑
モルヒネ経口剤(mg/日)
<45
45~134
135~224
225~314
モルヒネ坐剤(mg/日)
<30
30~69
70~112
113~157
オキシコドン経口剤(mg/日)
30~89
90~149
150~209
フェンタニル経皮吸収型製剤(3日貼付型製剤;貼付用量mg)[定常状態における推定平均吸収量(mg/日)]
2.1[0.3]
4.2[0.6]
8.4[1.2]
12.6[1.8]
コデイン経口剤(mg/日)
<270
270~
-
トラマドール/アセトアミノフェン配合錠注2)(錠/日)[トラマドール塩酸塩の用量(mg)]
4~5[150~187.5]
6~8[225~300]
本剤初回貼付後少なくとも2日間は増量を行わないこと。本剤の血中濃度が定常状態に達するには時間を要することから、この時点での増量は過量投与となる可能性がある,,。他のオピオイド鎮痛剤から本剤に初めて切り替えた場合、フェンタニルの血中濃度が徐々に上昇するため、鎮痛効果が得られるまで時間を要する。そのため、下記の「使用方法例」を参考に、切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤の投与を行うことが望ましい。
使用していたオピオイド鎮痛剤注3)の投与回数
オピオイド鎮痛剤の使用方法例
1日1回投与
投与12時間後に本剤の貼付を開始する。
1日2~3回投与
本剤の貼付開始と同時に1回量を投与する。
1日4~6回投与
本剤の貼付開始と同時及び4~6時間後に1回量を投与する。
患者により上記表の「使用方法例」では、十分な鎮痛効果が得られない場合がある。患者の状態を観察し、本剤の鎮痛効果が得られるまで、適時オピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
本剤貼付中に痛みが増強した場合や疼痛が管理されている患者で突出痛(一時的にあらわれる強い痛み)が発現した場合には、直ちにオピオイド鎮痛剤の追加投与(レスキュー)により鎮痛をはかること。1回の追加投与量として、本剤の切り替え前に使用していたオピオイド鎮痛剤が経口剤又は坐剤の場合は1日投与量の1/6量を、注射剤の場合は1/12量を目安として投与すること。この場合、速効性のオピオイド鎮痛剤を使用することが望ましい。
本剤初回貼付後及び増量後少なくとも2日間は増量を行わないこと。連日の増量を行うことによって呼吸抑制が発現することがある。鎮痛効果が得られるまで各患者毎に用量調整を行うこと。鎮痛効果が十分得られない場合は、追加投与(レスキュー)されたオピオイド鎮痛剤の1日投与量及び疼痛程度を考慮し、0.84mgから1.7mgへの増量の場合を除き、貼付用量の25~50%を目安として貼り替え時に増量する。なお、本剤の1回の貼付用量が20.1mgを超える場合は、他の方法を考慮すること。
連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、十分に観察を行いながら慎重に減量すること。
慢性疼痛患者において、本剤投与開始後4週間を経過してもなお期待する効果が得られない場合は、他の適切な治療への変更を検討すること。また、定期的に症状及び効果を確認し、投与の継続の必要性について検討すること。
呼吸抑制を増強するおそれがある。
気管支収縮を起こすおそれがある。
徐脈を助長させるおそれがある。
呼吸抑制を起こすおそれがある。
本剤からのフェンタニル放出量の増加により、薬理作用が増強するおそれがある。,
依存性を生じやすい。,
代謝・排泄が遅延し、副作用があらわれやすくなるおそれがある。なお、腎機能障害患者を対象として有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
代謝・排泄が遅延し、副作用があらわれやすくなるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。フェンタニルクエン酸塩注射液において、分娩時の投与により新生児に呼吸抑制、分娩時を含む妊娠中の投与により胎児に徐脈があらわれたとの報告がある。妊娠中の本剤投与により、新生児に退薬症候がみられることがある。動物実験(ラット静脈内投与試験)で胎児死亡が報告されている。,
授乳を避けさせること。ヒトで母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
副作用の発現に注意し、慎重に投与すること。フェンタニルのクリアランスが低下し、血中濃度消失半減期の延長がみられ、若年者に比べ感受性が高いことが示唆されている。1)
ナルメフェン塩酸塩水和物
離脱症状を起こすおそれがある。また、鎮痛作用が減弱するおそれがある。ナルメフェン塩酸塩水和物を投与中の患者又は投与中止後1週間以内の患者には投与しないこと。
μオピオイド受容体への競合的阻害による。
中枢神経抑制剤
全身麻酔剤モノアミン酸化酵素阻害剤三環系抗うつ剤骨格筋弛緩剤鎮静性抗ヒスタミン剤アルコールオピオイド系薬剤
呼吸抑制、低血圧、めまい、口渇及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがあるので、減量するなど慎重に投与すること。
相加的に中枢神経抑制作用が増強する。
セロトニン作用薬
セロトニン症候群(不安、焦燥、興奮、錯乱、発熱、発汗、頻脈、振戦、ミオクローヌス等)があらわれるおそれがある。
相加的にセロトニン作用が増強するおそれがある。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
本剤のAUCの増加、血中半減期の延長が認められたとの報告がある。呼吸抑制等の副作用が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
肝CYP3A4に対する阻害作用により、本剤の代謝が阻害される。
CYP3A4誘導作用を有する薬剤
本剤の血中濃度が低下し、治療効果が減弱するおそれがある。必要に応じて本剤の用量調整を行うこと。CYP3A4誘導作用を有する薬剤の中止後、本剤の血中濃度が上昇し、重篤な呼吸抑制等の副作用が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
肝CYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される。
連用により薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。連用中に投与量の急激な減量ないし中止により退薬症候があらわれることがある。また、乱用や誤用により過量投与や死亡に至る可能性がある。,,,,
無呼吸、呼吸困難、呼吸異常、呼吸緩慢、不規則な呼吸、換気低下等があらわれることがある。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が有効である。,,
意識レベルの低下、意識消失等の意識障害があらわれることがある。
間代性、大発作型等の痙攣があらわれることがある。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
循環器
高血圧、低血圧、頻脈、徐脈、チアノーゼ、動悸
**精神神経系
傾眠・眠気
不眠症、頭痛
不穏、健忘、めまい、いらいら感、幻覚、多幸症、錯乱、せん妄、うつ病、不安、激越、振戦、錯感覚、感覚鈍麻、回転性めまい、無感情、注意力障害、味覚異常、記憶障害、錐体外路障害、痛覚過敏注5)、アロディニア
皮膚
貼付部位のそう痒感、貼付部位の紅斑
そう痒、汗疹
発疹、紅斑、皮膚炎(接触性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎を含む)、湿疹、貼付部位反応(発疹、湿疹、皮膚炎、小水疱)
**消化器
便秘、悪心、嘔吐、下痢
口渇、胃部不快感、消化不良、イレウス、腹痛、痔核、口内炎、食道運動障害
肝臓
肝機能異常
泌尿器
排尿困難
尿閉
眼障害
縮瞳、霧視、結膜炎、複視
感染症
鼻咽頭炎、膀胱炎、帯状疱疹
臨床検査
白血球数減少、血中カリウム減少
血小板数減少、ALT増加、蛋白尿、AST増加、血中ビリルビン増加、尿糖陽性、総蛋白減少、体重減少、白血球数増加、血中ALP増加、血中尿素窒素上昇
その他
発熱、体熱感
倦怠感、発汗、しゃっくり、食欲不振、性機能不全、勃起不全、無力症、筋痙縮、疲労、末梢性浮腫、インフルエンザ様疾患、冷感、体温変動感、薬剤離脱症候群、貧血、白血球増加症、食欲減退、耳鳴、背部痛、筋骨格痛、四肢痛、不正子宮出血、胸部不快感、胸痛、悪寒、異常感
低血圧
高血圧、頻脈、徐脈、チアノーゼ、動悸
傾眠、めまい、不眠症
頭痛、味覚異常
健忘、幻覚、多幸症、錯乱、うつ病、不安、激越、振戦、錯感覚、感覚鈍麻、回転性めまい、無感情、注意力障害、記憶障害、錐体外路障害、不穏、せん妄、いらいら感、痛覚過敏注5)、アロディニア
貼付部位のそう痒感、そう痒
発疹、皮膚炎(接触性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎を含む)、湿疹、貼付部位皮膚炎、貼付部位の紅斑
紅斑、貼付部位反応(発疹、湿疹、小水疱)、汗疹
腹痛、口渇、口内炎
胃部不快感、消化不良、イレウス、痔核、食道運動障害
複視
縮瞳、結膜炎、霧視
鼻咽頭炎
膀胱炎、帯状疱疹
ALT増加、AST増加、体重減少、血中ALP増加
蛋白尿、血中ビリルビン増加、尿糖陽性、総蛋白減少、白血球数減少、白血球数増加、血中尿素窒素上昇、血小板数減少、血中カリウム減少
倦怠感、食欲減退
薬剤離脱症候群、末梢性浮腫、発汗、悪寒、異常感、背部痛、筋骨格痛、無力症、胸部不快感、胸痛
発熱、食欲不振、性機能不全、勃起不全、筋痙縮、疲労、インフルエンザ様疾患、冷感、体温変動感、貧血、白血球増加症、耳鳴、四肢痛、不正子宮出血、しゃっくり、体熱感
フェンタニルの過量投与時の症状として、薬理作用の増強により重篤な換気低下を示す。また、フェンタニルの過量投与により白質脳症が認められている。
過量投与時には以下の治療を行うことが望ましい。
健康成人に本剤3.4mgを単回貼付したとき、血清中フェンタニル濃度は貼付開始18.0時間後にCmaxに達した。剥離後の消失半減期は21.3時間であった。2)
貼付用量
Cmax(ng/mL)
Tmax注1)(hr)
t1/2注2)(hr)
AUC∞(ng・hr/mL)
0.71±0.25
18.0(8.0~26.0)
21.3±4.8
26.5±8.7
平均値±標準偏差注1)中央値(範囲)、注2)剥離後の値
健康成人に本剤6.7mgを1日毎に12日間反復貼付したとき、血清中フェンタニル濃度は貼付開始6~9日後には定常状態に達し、剥離後の消失半減期は21.5時間であった3)。最終貼付時のCmaxは、単回貼付したときの2.2倍であった。がん疼痛患者に本剤を反復貼付したときの最終貼付時の血清中フェンタニルのトラフ濃度は、初回貼付したときに比して、2.5倍(中央値)であった。本剤を健康成人に単回貼付したときのデータから、反復貼付時の血清中フェンタニル濃度をシミュレーションした結果、貼付開始1日目及び2日目のCmaxは、定常状態時に比して、それぞれ54及び79%であった。
Cmax,216-288hr(ng/mL)
Cmin,216-288hr(ng/mL)
t1/2注)(hr)
AUC216-288hr(ng·hr/mL)
6.7mg
3.43±0.76
1.78±0.29
21.5±5.9
183.6±36.4
平均値±標準偏差注)剥離後の値
健康成人に本剤0.95mg、3.8mg及び7.6mg注)を単回貼付したときのCmax及びAUC∞は用量比例性を示した4)。また、がん疼痛患者に本剤0.84mg~8.4mgを反復貼付したときの血清中フェンタニルのトラフ濃度は、用量に比例する傾向がみられた5),6)。注)治験製剤を用いた試験であるため、本剤とは含有量が異なる。
健康な高齢者(65~81歳)にデュロテップMTパッチ16.8mg(100μg/hr)1枚を72時間単回貼付したとき、t1/2は34.4時間であり、健康成人(18~33歳)に比して、約10時間の延長が認められた7)。(外国人データ、デュロテップMTパッチにおけるデータ)
肝硬変合併術後疼痛患者(39~66歳)にデュロテップパッチ5mg(50μg/hr)1枚を72時間単回貼付したとき、対照群(30~65歳)に比して、Cmaxは1.35倍、AUC0-144は1.73倍高く、Tmax及びt1/2にほとんど相違は認められなかった8)。(外国人データ、デュロテップパッチにおけるデータ)
ラットに3H-フェンタニルを皮下投与したとき、膀胱内尿及び小腸(十二指腸)内容物に高い放射能が認められた。肺、肝臓、腎臓、脾臓、膵臓、鼻粘膜、生殖器及び骨髄など多くの組織に放射能が認められた。9)(ラット)
妊娠ラットに3H-フェンタニルを皮下投与したとき、胎児内放射能濃度は母動物の血液中放射能濃度の約1.5~2.0倍高く推移した10)。(ラット)
分娩時にフェンタニルクエン酸塩を静脈内投与したとき、フェンタニルの乳汁移行が確認された11)。(外国人データ)
84.4%(in vitro、平衡透析法、10ng/mL)12)
フェンタニルは肝臓で主に代謝され、その主代謝物の一つはピペリジン環の酸化的N-脱アルキル化により生じるノルフェンタニルである。ヒト肝ミクロソームを用いた検討により、ノルフェンタニルへの代謝にはCYP3A4が関与していることが報告されている。10),13)(ラット、in vitro)
健康成人に3H-フェンタニルを静脈内投与したとき、72時間までに投与量の76±3%が尿中に排泄され、そのほとんどが代謝物であり、未変化体は投与量の6.4±1.2%であった。糞中には投与量の1.2±0.3%が未変化体として、7.8±1.0%が代謝物として排泄された。14)(外国人データ)
一定量のオピオイド鎮痛剤(モルヒネ製剤、オキシコドン経口剤、フェンタニル製剤)を投与されている日本人がん疼痛患者66例を対象に、本剤の初回貼付用量へ切り替え10日間貼付したところ、主要評価項目である10日間貼付終了時又は中止時における疼痛コントロール達成率注)は81.8%(54/66例)であった5)。
項目
例数(%)
疼痛コントロール達成率95%CI
54/66(81.8%)[70.4~90.2%]
61/66(92.4%)56/66(84.8%)
副作用発現率は、81.8%(54/66例)であった。主な副作用は便秘(47.0%)、傾眠(47.0%)、悪心(25.8%)、嘔吐(21.2%)等であった。
日本人がん疼痛患者155例を対象に本剤で用量調節した後、本剤群又はデュロテップMTパッチ群に割り付け10日間貼付したところ、主要評価項目である10日間貼付終了時又は中止時におけるVAS平均変化量の差から本剤群のデュロテップMTパッチ群に対する非劣性が検証された6)。
本剤群
デュロテップMTパッチ群
例数
54
60
用量調節期終了前3日間のVAS平均値±標準偏差
18.4±9.05
20.6±8.58
二重盲検期終了(中止)前3日間のVAS平均値±標準偏差
17.2±16.41
18.0±12.60
VAS平均変化量±標準偏差
-1.1±14.82
-2.5±11.32
VAS平均変化量の差95%CI
1.4[-3.50~6.23]
単位:例数を除き、mm
用量調節時の副作用発現率は84.5%(131/155例)であった。主な副作用は傾眠(57.4%)、便秘(49.7%)、悪心(41.3%)、嘔吐(23.9%)等であった。用量調節後の副作用発現率は86.0%(49/57例)であった。主な副作用は傾眠(56.1%)、便秘(49.1%)、悪心(43.9%)、嘔吐(21.1%)等であった。
一定量のオピオイド鎮痛剤(モルヒネ経口剤、コデイン経口剤、フェンタニル経皮吸収型製剤、トラマドール/アセトアミノフェン配合錠、ブプレノルフィン経皮吸収型製剤)の投与によって慢性疼痛がコントロールされている日本人慢性疼痛患者77例を対象に、本剤の初回貼付用量へ切り替え52週間(Ⅰ期:1~4週、Ⅱ期:5~52週)貼付したところ、主要評価項目である4週後の疼痛コントロール維持率注)は92.6%(63/68例)であった15)。
疼痛コントロール維持率95%CI
63/68(92.6%)[86.4~98.9]
66/68(97.1%)65/68(95.6%)67/68(98.5%)
また、本剤貼付前後のVAS平均値は、本剤貼付開始前7日間が30.1mm、4週後が29.7mm、52週後が29.9mmであり、本剤貼付前から貼付52週後まで安定して推移した。
副作用発現率は、79.2%(61/77例)であった。主な副作用は便秘(35.1%)、悪心(29.9%)、傾眠(26.0%)等であった。
一定量のオピオイド鎮痛剤(モルヒネ製剤、コデイン製剤)の投与で十分な鎮痛効果が得られていない日本人慢性疼痛患者36例を対象に、本剤の初回貼付用量へ切り替え52週間(貼付期①:1~4週、貼付期②:5~52週)貼付したところ、本剤貼付前後のVAS平均値は、前観察期終了前3日間が76.2mmであったのに対し、4週後は57.2mm、52週後は45.9mmまで低下した16)。
副作用発現率は、94.4%(34/36例)であった。主な副作用は傾眠(58.3%)、悪心(50.0%)、便秘(38.9%)等であった。
受容体結合試験の結果、フェンタニルはヒト・クローン化μ(ミュー)オピオイド受容体に対してKi=1.02nmol/L、δ(デルタ)オピオイド受容体に対してKi=1530nmol/L及びκ(カッパ)オピオイド受容体に対してKi=1080nmol/Lの親和性を示した。また、モルモット全脳膜組織を用いた検討では、フェンタニルはμオピオイド受容体に対してKi=2.11nmol/L、δオピオイド受容体に対してKi=109nmol/L及びκオピオイド受容体に対してKi=308nmol/Lの親和性を示した。これらの結果から、フェンタニルはμオピオイド受容体に対して選択的に高い親和性を示した17),18)。(in vitro)したがって、フェンタニルはμオピオイド受容体を介してアゴニストとして作用し、強力な鎮痛作用を示すものと考えられている。
フェンタニル(fentanyl)
N-(1-phenethylpiperidin-4-yl)-N-phenylpropanamide
C22H28N2O
336.47
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
85~87℃
logP=2.96(1-オクタノール/pH7.4緩衝溶液)
メタノール、エタノール(95)に極めて溶けやすく、アセトニトリルに溶けやすく、0.1mol/L塩酸試液にやや溶けにくく、0.01mol/L硫酸試液に溶けにくく、水にほとんど溶けない。
慢性疼痛の診断、治療に精通した医師によってのみ処方・使用されるとともに、本剤のリスク等についても十分に管理・説明できる医師・医療機関・管理薬剤師のいる薬局のもとでのみ用いられ、それら薬局においては調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤がなされるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。
ワンデュロパッチ0.84mg:7枚(1枚×7)ワンデュロパッチ1.7mg:7枚(1枚×7)ワンデュロパッチ3.4mg:7枚(1枚×7)ワンデュロパッチ5mg:7枚(1枚×7)ワンデュロパッチ6.7mg:7枚(1枚×7)
1) Bentley JB, et al.:Anesth. Analg. 1982; 61: 968-971
2) 社内資料:日本人におけるデュロテップMTパッチとの薬物動態比較(2010年10月27日承認、CTD2.7.1.2.(1))
3) 社内資料:日本人におけるデュロテップMTパッチとの定常状態時の薬物動態比較(2010年10月27日承認、CTD2.7.1.2.(3))
4) 社内資料:日本人における用量比例性の検討(2010年10月27日承認、CTD2.7.2.2.(1))
5) 社内資料:JNS020QDのがん疼痛に対する第Ⅲ相試験(2010年10月27日承認、CTD2.7.2.3)
6) 社内資料:JNS020QDのがん疼痛に対する第Ⅱ/Ⅲ相試験(2010年10月27日承認、CTD2.7.2.3)
7) 社内資料:JNS005の民族間及び年齢層間での薬物動態の比較
8) 社内資料:フェンタニルパッチの肝障害患者における薬物動態の検討
9) 社内資料:フェンタニルの薬物動態試験
10) 大塚宏之, 他:薬理と治療. 2001; 29: 865-876
11) Leuschen MP:Clin Pharmacy. 1990; 9: 336-337
12) Meuldermans WEG, et al.:Arch Int Pharmacodyn. 1982; 257: 4-19
13) Feierman DE:Drug Metab Dispos. 1996; 24: 932-939
14) McClain DA, et al.:Clin Pharmacol Ther. 1980; 28: 106-114
15) 社内資料:JNS020QDの慢性疼痛患者を対象とした第Ⅲ相試験(JPN-N04)(2013年12月20日承認、CTD2.7.6.4)
16) 社内資料:JNS020QDの慢性疼痛患者を対象とした長期投与試験(JPN-N03)(2013年12月20日承認、CTD2.7.6.3)
17) 社内資料:フェンタニルのオピオイド受容体に対する親和性
18) Maguire P, et al.:Eur J Pharmacol. 1992; 213: 219-225
19) 社内資料:フェンタニルの一般薬理作用
20) 塩崎静男, 他:薬理と治療. 2001; 29: 849-854
21) Vissers K, et al.:Anesth Analg. 2005; 101: 457-464
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