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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の投与により心臓弁膜症及び肺動脈性肺高血圧症を引き起こすおそれがあるので、本剤の投与開始前及び投与期間中は定期的な心エコー検査を実施し、循環器を専門とする医師との連携のもと使用すること。,,,,
*他の抗てんかん薬で十分な効果が認められない下記の患者におけるてんかん発作に対する抗てんかん薬との併用療法
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.4mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として17mgを超えないこと。
通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日0.7mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこと。また、1日用量として26mgを超えないこと。
*通常、成人及び2歳以上の小児には、フェンフルラミンとして1日0.2mg/kgを開始用量として1日2回に分けて経口投与し、患者の状態に応じて、1週間以上の間隔をあけて1日0.7mg/kgまで増量できる。1日用量として26mgを超えないこと。
スチリペントールを併用する場合 注1)
スチリペントールを併用しない場合注2)
用量
1日最大投与量
初回投与(0日目)
0.1mg/kg1日2回
17mg
26mg
7日目
0.15mg/kg1日2回
0.2mg/kg1日2回
14日目
0.35mg/kg1日2回
心臓弁膜症又は肺動脈性肺高血圧症が増悪するおそれがある。,,,,
閉塞隅角緑内障の前兆となる瞳孔散大がみられることがある。治療開始前に、光輪、視野ぼやけ、眼痛の既往歴について患者に確認すること。
軽度及び中等度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類A及びB)への本剤の投与量の調節は必要ない。重度の肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類C)には、本剤の投与量を減量することが推奨される。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験において、ラットでは臨床曝露量の12倍に相当し、母動物毒性が認められた曝露量で胎児奇形(後肢回転異常及び口蓋裂)及び出生児死亡が認められ、ウサギでは臨床曝露量の0.07倍に相当する曝露量(当該試験の最低用量における曝露量)で母動物の体重及び摂餌量の減少に関連する着床後胚損失率及び吸収胚の増加が認められた。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中へのフェンフルラミン及びその代謝物の移行性、授乳児への影響及び乳汁産生への影響に関するデータはない。
2歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。幼若ラットを用いた毒性試験において、臨床曝露量の0.2倍に相当する曝露量(当該試験の最低用量における曝露量)で神経学的影響(自発運動の減少及び学習・記憶障害)が認められた。また、臨床曝露量の1.3倍に相当する曝露量で体重増加量及び摂取量の減少が認められた。
他の疾患や他の治療等を考慮し、少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。高齢患者への本剤投与に関するデータはない。
セロトニン症候群を発症することがある。MAO阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者に投与しないこと。また、本剤投与中止後にMAO阻害剤を投与する場合には、14日間以上の間隔をあけること。セロトニン症候群が疑われる場合は、直ちに本剤の投与を中止し対症療法を開始すること。
脳内セロトニン代謝の阻害が考えられる。
セロトニン症候群のリスクが高まる可能性がある。セロトニン症候群の兆候と症状(精神状態の変化、自律神経の不安定性、神経筋症状及び/又は消化管症状等)の発現について観察し、異常が認められた場合には、直ちに本剤の投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理と共に適切な処置を行うこと。
体内セロトニンが増加すると考えられる。
フェンフルラミンの血漿中濃度が上昇し、その代謝物であるノルフェンフルラミンが減少する可能性がある。併用投与する場合には、本剤を減量するなど注意すること。
フェンフルラミンの代謝酵素を阻害するため。
本剤の有効性が低下する可能性がある。
フェンフルラミンの代謝を促進するため(フェンフルラミンの血漿中濃度が低下する)。
フェンフルラミンの血漿中濃度が上昇し、その代謝物であるノルフェンフルラミンが減少する可能性がある。
本剤の有効性が低下する可能性がある。併用投与する場合には、患者の状態を適切にモニタリングすること。
フェンフルラミンのセロトニン受容体を介した作用が低下するため。
大動脈弁又は僧帽弁の心臓弁膜症があらわれた場合には、大動脈弁又は僧帽弁の心臓弁膜症の治療に関するガイドラインに従って、適切なモニタリングとフォローアップを行うこと。,,,
心エコー検査により肺動脈性肺高血圧症が示唆される所見が認められた場合には、3ヵ月以内のできるだけ早い時期に心エコー検査を再度実施すること。,,,
不安、焦燥、興奮、錯乱、発汗、下痢、発熱、高血圧、固縮、頻脈、ミオクローヌス、自律神経不安定等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。セロトニン作動薬との併用時には、特に注意すること。,,
10%以上
5%~10%未満
5%未満
頻度不明
胃腸障害
下痢
便秘、流涎過多、嘔吐
*一般・全身障害及び投与部位の状態
疲労(10.8%)
無力症、歩行障害、倦怠感
発熱
*感染症及び寄生虫症
上気道感染
気管支炎、耳感染、胃腸炎、鼻炎、インフルエンザ、肺炎
*臨床検査
体重減少、心エコー像異常注4)
血中ブドウ糖減少、血小板数減少、拡張期血圧上昇、血中プロラクチン増加
血圧上昇
*代謝及び栄養障害
食欲減退(30.5%)
*神経系障害
傾眠(13.8%)
嗜眠、痙攣発作
振戦、運動失調、平衡障害、よだれ、鎮静
てんかん重積状態、筋緊張低下
*精神障害
異常行動、易刺激性、攻撃性、不眠症、激越、拒絶症
気分動揺
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
鼻漏
皮膚及び皮下組織障害
発疹
激越、傾眠状態、錯乱、潮紅、振戦(又は戦慄)、発熱、発汗、腹痛、過換気及び散大した非反応性瞳孔が報告されている。
本剤の過量投与に利用可能な特定の解毒剤はない。過量投与の場合には、薬物過量投与の管理のための標準的な医療行為を行うこと。適切な気道確保、酸素投与及び換気を確保し、心調律のモニタリング及びバイタルサイン測定が推奨される。
海外で実施されたフェンフルラミンを含まない複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照比較試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現リスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。
*フェンフルラミンの薬物動態を健康成人、小児Dravet症候群患者及びLennox-Gastaut症候群患者で検討した。
スチリペントール及びクロバザムとの併用及び単独でフェンフルラミン(0.35mg/kg)を投与したときのフェンフルラミンの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図1及び表1に示す。フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの曝露量は、スチリペントール及びクロバザムとの併用の有無に関わらず白人健康成人と日本人健康成人とで同様であった1) 。
白人
日本人
本剤単独
本剤+STP/CLB
Cmax(ng/mL)
n
16
15
19
Geomean(CV%)
25.7(18.4)
34.2(18.5)
26.1(13.6)
33.0(10.5)
Tmax(h)
Median(Min-Max)
2.75(1.50-6.00)
4.00(1.50-9.05)
2.50(1.50-9.00)
2.99(1.50-6.03)
AUC0-inf(ng・h/mL)
14
17
618.6(38.2)
1544(37.2)
594.6(29.3)
1302(21.9)
t1/2(h)
20.04(26.0)
35.22(43.9)
18.55(21.9)
30.37(22.3)
Geomean=幾何平均、CV=変動係数、Median=中央値、Min-Max=最小値-最大値
健康成人(18~55歳)にフェンフルラミンとして13mg又は52mg注5) を1日2回投与したときの血漿中フェンフルラミン濃度及び薬物動態パラメータを図2及び表2に示す。フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量(Cmax及びAUC)は用量比をわずかに上回る増加を示した2) (外国人データ)。
tmax,ss(h)
Cmax,ss(ng/mL)
AUCtau(ng・h/mL)
フェンフルラミン13mg1日2回[n=59]
5.5(3.0, 8.0)
44.84(26.0)
478.2(26.8)
フェンフルラミン52mg1日2回[n=60]
4.0(2.0, 8.0)
233.7(31.7)
2493(33.1)
tmax,ssは中央値(最小値, 最大値)で表示AUCtau及びCmax,ssは幾何平均及び幾何変動係数(%)で表示
Dravet症候群患者(2~18歳)を対象とした国際共同第III相試験(試験3)及び海外第III相試験(試験2コホート2)等から得られた血漿中データを用いて実施した母集団薬物動態解析から、スチリペントール非併用でフェンフルラミンとして0.2又は0.7mg/kg/日(最大26mg/日)若しくはスチリペントール併用でフェンフルラミンとして0.4mg/kg/日(最大17mg/日)を投与した時のフェンフルラミンの薬物動態パラメータの推定値を表3に示す。フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量はほぼ用量に比例して増加した3),4),5) (外国人データ)。
試験名
STP
AUC0-24,ss(ng・h/mL)
CL/F(L/h)
Vss/F(L)
試験3
非併用
0.2mg/kg/日[N=45]
17.4(32.3)
348(37.1)
15.2(37.3)
371(45.0)
0.7mg/kg/日[N=44]
64.5(36.6)
1290(42.6)
14.2(41.2)
357(49.1)
試験2コホート2
併用
0.4mg/kg/日[N=43]
146(71.2)
3150(80.3)
1.51(141)
331(46.8)
幾何平均及び幾何変動係数(%)で表示
*Lennox-Gastaut症候群患者(2~35歳)を対象とした国際共同第III相試験(1601試験パート1コホートA)から得られた血漿中データを用いて実施した母集団薬物動態解析から、スチリペントール非併用でフェンフルラミンとして0.2又は0.7mg/kg/日(最大26mg/日)を投与した時のフェンフルラミンの薬物動態パラメータの推定値を表4に示す。フェンフルラミンの定常状態における全身曝露量はほぼ用量に比例して増加した6) (外国人データ)。
1601試験パート1コホートA
0.2mg/kg/日[N=84]
11.9(56.1)
246(63.0)
25.2(57.8)
555(54.8)
0.7mg/kg/日[N=80]
44.8(47.0)
933(52.1)
20.9(55.6)
511(53.3)
フェンフルラミンの絶対的バイオアベイラビリティは約68~83%であった。フェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの薬物動態に対する食事の影響は認められなかった7) (外国人データ)。
フェンフルラミンのヒト血漿タンパクとの結合率は100ng/mLまでの濃度で50%であった8) (in vitro)。
フェンフルラミンの75%以上は、主にCYP1A2、CYP2B6及びCYP2D6により、ノルフェンフルラミンに代謝された。ノルフェンフルラミンは脱アミノ化及び酸化により不活性代謝物を形成した9),10) (in vitro)。
経口投与したフェンフルラミンの大部分(90%を超える)は、フェンフルラミン、ノルフェンフルラミン及びその他の代謝物として尿中に排泄され、尿中排泄されたフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの割合は投与量全体の25%未満であった。糞中には5%未満が排出された11),12),13) (外国人データ)。
フェンフルラミン0.35mg/kg単回投与の薬物動態について、重度の腎機能障害患者(eGFRが30mL/min/1.73m2未満)及び健康成人(eGFRが90mL/min/1.73m2を超える)を対象に試験した。フェンフルラミンのCmax及びAUC0-infは、重度の腎機能障害患者で20%及び88%高かった。ノルフェンフルラミンのAUC0-inf及びCmaxは、重度の腎機能障害患者で、わずかな変化が認められた14) (外国人データ)。
軽度、中等度又は重度の肝機能障害患者(Child-Pugh分類A、B又はC)におけるフェンフルラミン0.35mg/kg単回投与の薬物動態を比較した試験では、フェンフルラミンのAUC0-tが正常な健康成人群と比べて、軽度の肝機能障害患者は95%、中等度の肝機能障害患者は113%、重度の肝機能障害患者は185%増加した。フェンフルラミンのCmaxは、肝機能障害患者において16~29%の範囲で増加した。ノルフェンフルラミンの全身曝露量は、肝機能障害患者でAUC0-tが最大18%増加し、Cmaxが最大45%減少した15) (外国人データ)。,
定常状態においてスチリペントール及びクロバザムを併用又は非併用下で本剤(0.35mg/kg)を投与したときのフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの薬物動態について、白人及び日本人健康成人を対象に評価した。スチリペントール及びクロバザムを併用又は非併用下でのフェンフルラミン及びノルフェンフルラミンの曝露量は、白人及び日本人ともに同様であった。本剤単独投与時と比較し、スチリペントール及びクロバザム併用下のフェンフルラミンAUC0-infは、白人で148%(2.48倍)、日本人で120%(2.20倍)増加し、ノルフェンフルラミンAUC0-infは、白人で55%、日本人で46%減少した1) 。,
健康成人にリファンピシン(CYP1A2及びCYP2B6誘導薬)の定常状態(1日1回600mg)でフェンフルラミン0.35mg/kgを単回併用投与したとき、本剤単独投与時と比較して、フェンフルラミンのAUC0-infは58%減少しCmaxは40%減少し、ノルフェンフルラミンのAUC0-infは51%減少しCmaxは13%増加した16) (外国人データ)。
健康成人にフルボキサミン(CYP1A2阻害薬)の定常状態(1日1回50mg)でフェンフルラミン0.35mg/kgを単回併用投与したとき、本剤単独投与時と比較して、フェンフルラミンのAUC0-infは102%増加しCmaxは22%増加し、ノルフェンフルラミンのAUC0-infは22%減少しCmaxは44%減少した16) (外国人データ)。
健康成人にパロキセチン(CYP2D6阻害薬)の定常状態(1日1回30mg)でフェンフルラミン0.35mg/kgを単回併用投与したとき、本剤単独投与時と比較して、フェンフルラミンのAUC0-infは81%増加しCmaxは13%増加し、ノルフェンフルラミンのAUC0-infは13%減少しCmaxは29%減少した16) (外国人データ)。
フェンフルラミン0.7mg/kg単回投与とスチリペントール、クロバザム及びバルプロ酸の単回併用投与は、スチリペントール、クロバザム及びバルプロ酸の単独投与と比較して、スチリペントールの薬物動態に影響を及ぼさなかった。また、クロバザム、ノルクロバザム(N-脱メチル代謝物)及びバルプロ酸の薬物動態にも影響を及ぼさなかった7) (外国人データ)。
国際共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照第III相臨床試験において、2歳から18歳のスチリペントール非併用のDravet症候群患者(143例注6) [うち日本人被験者は13例])を対象に、フェンフルラミン0.7mg/kg/日、フェンフルラミン0.2mg/kg/日又はプラセボを1日2回に分けて経口投与した。14週間の漸増期及び維持期(治療期間)の28日間あたりの痙攣発作頻度のベースラインからの変化率は、プラセボ群と比較してフェンフルラミン0.7mg/kg/日群で64.8%、フェンフルラミン0.2mg/kg/日群で49.9%の低下であり、プラセボ群に対しいずれの本剤群でも統計学的な有意差が認められた。
例数
漸増期及び維持期におけるベースラインからの痙攣発作頻度の変化量a)
プラセボに対するベースラインからの変化率(%)b)[95%信頼区間]
p値c)
プラセボ群
48
-0.93
-
フェンフルラミン0.2mg/kg/日群
46
-5.10
49.9[31.3, 63.4]
<0.0001
フェンフルラミン0.7mg/kg/日群
-8.15
64.8[51.9, 74.2]
a)中央値b)100×[1-exp(ANCOVAモデルに基づく対数変換した漸増期及び維持期の28日間あたりの痙攣発作回数の最小二乗平均値の群間差)]により算出c)対数変換した漸増期及び維持期の28日間あたりの痙攣発作回数を反応変数とし、投与群及び年齢群(6歳未満/6歳以上)を固定効果、対数変換したベースライン期の28日間あたりの痙攣発作回数を共変量とするANCOVAモデルによりプラセボ群と比較。主解析はフェンフルラミン0.7mg/kg/日群とプラセボ群との比較でありフェンフルラミン0.2mg/kg/日群とプラセボ群との比較は副次解析として実施
本剤群での副作用発現率は57.4%(54/94例)で、主な副作用は、下痢8.5%(8/94例)、疲労8.5%(8/94例)、食欲減退28.7%(27/94例)、傾眠14.9%(14/94例)、心エコー像異常注7) 11.7%(11/94例)であった。本剤群での日本人被験者の副作用発現率は87.5%(7/8例)で、主な副作用は、食欲減退75.0%(6/8例)、傾眠75.0%(6/8例)であった17) 。
海外、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照第III相臨床試験において、2歳から18歳のスチリペントール非併用のDravet症候群患者(119例)を対象に、フェンフルラミン0.7mg/kg/日、フェンフルラミン0.2mg/kg/日又はプラセボを1日2回に分けて経口投与した。14週間の漸増期及び維持期(治療期間)の28日間あたりの痙攣発作頻度のベースラインからの変化率は、プラセボ群と比較してフェンフルラミン0.7mg/kg/日群で62.3%、フェンフルラミン0.2mg/kg/日群で32.4%の低下であり、プラセボ群に対しいずれの本剤群でも統計学的な有意差が認められた。
40
-3.02
39
-5.18
32.4[6.2, 51.3]
0.021
-10.05
62.3[47.7, 72.8]
<0.001
本剤群での副作用発現率は55.7%(44/79例)で、主な副作用は、食欲減退27.8%(22/79例)、嗜眠11.4%(9/79例)、傾眠11.4%(9/79例)、心エコー像異常注8) 10.1%(8/79例)、下痢7.6%(6/79例)、疲労7.6%(6/79例)、運動失調6.3%(5/79例)、痙攣発作6.3%(5/79例)、よだれ5.1%(4/79例)、体重減少5.1%(4/79例)であった18) 。
海外、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照第III相臨床試験において、2歳から18歳のスチリペントール(クロバザム及びバルプロ酸の併用)を服用しているDravet症候群患者(87例)を対象に、フェンフルラミン0.4mg/kg/日又はプラセボを1日2回に分けて経口投与した。主要評価項目である15週間の漸増期及び維持期(治療期間)の28日間あたりの痙攣発作頻度のベースラインからの変化率は、プラセボ群と比較してフェンフルラミン0.4mg/kg/日群で54.0%の低下であり、プラセボ群に対し本剤群で統計学的な有意差が認められた。
44
-0.38
フェンフルラミン0.4mg/kg/日群
43
-4.29
54.0[35.6, 67.2]
a)中央値b)100×[1-exp(ANCOVAモデルに基づく対数変換した漸増期及び維持期の28日間あたりの痙攣発作回数の最小二乗平均値の群間差)]により算出c)対数変換した漸増期及び維持期の28日間あたりの痙攣発作回数を反応変数とし、投与群及び年齢群(6歳未満/6歳以上)を固定効果、対数変換したベースライン期の28日間あたりの痙攣発作回数を共変量とするANCOVAモデルによりプラセボ群と比較
本剤群での副作用発現率は72.1%(31/43例)で、主な副作用は、食欲減退39.5%(17/43例)、疲労16.3%(7/43例)、嗜眠14.0%(6/43例)、体重減少9.3%(4/43例)、振戦9.3%(4/43例)であった19) 。
*国際共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照第III相臨床試験として、コホートA(外国人コホート)及びコホートB(日本人コホート)から成る臨床試験を実施した。1~4種の抗てんかん薬でも転倒を伴う発作が十分管理されていない2歳から35歳のLennox-Gastaut症候群患者(コホートA:263例、コホートB:33例)を対象に、抗てんかん薬併用下でプラセボ、フェンフルラミン0.7mg/kg/日又はフェンフルラミン0.2mg/kg/日(最大26mg/日)を1日2回に分けて経口投与した注9) 。
28日間あたりの転倒発作頻度上段:ベースライン下段:漸増期及び維持期
ベースラインからの変化率(%)
プラセボとの比較
変化率[95%信頼区間]の差(%)a)
p値b)c)
87
53.0(2.0, 1761.0)
-7.59(-100, 557.1)
−
46.85(0, 1683.8)
83.0(6.5, 1803.0)
-26.49(-95.2, 402.1)
-19.88[-31.02, -8.74]
0.0013
54.57(0.3, 1562.0)
89
85.0(4.1, 2943.0)
-14.16(-100, 3307.3)
-10.50[-24.99, 3.99]
0.0939
61.82(0, 5110.9)
中央値(最小値, 最大値)a)Hodges-Lehmann法により推定した中央値の群間差b)漸増期及び維持期の転倒発作頻度のベースラインからの変化率の順位を目的変数とし、投与群及び体重群(37.5kg未満/37.5kg以上)を因子、ベースライン期の28日間あたりの転倒発作頻度の順位を共変量とするノンパラメトリックANCOVAモデルを用いて解析されたc)主要評価項目(フェンフルラミン0.7mg/kg/日群とプラセボ群との比較)の検定の有意水準は両側5%副次評価項目(フェンフルラミン0.2mg/kg/日群とプラセボ群との比較)の検定の多重性は調整されておらず、名目上のp値を示した
本剤群での副作用発現率は47.7%(84/176例)で、主な副作用は、疲労11.9%(21/176例)、体重減少5.1%(9/176例)、食欲減退22.2%(39/176例)、嗜眠3.4%(6/176例)、痙攣発作6.3%(11/176例)、傾眠11.9%(21/176例)であった20) 。
11
53.0(11.0, 337.0)
-17.89(-97.3, 61.8)
50.91(1.4, 172.6)
58.0(14.0, 285.0)
-34.52(-69.4, 45.5)
-20.21[-50.86, 17.54]
37.14(5.1, 91.7)
44.0(11.0, 253.0)
-14.12(-95.6, 66.4)
-5.73[-41.61, 40.06]
37.79(4.0, 240.6)
中央値(最小値, 最大値)a)Hodges-Lehmann法により推定した中央値の群間差
本剤群での副作用発現率は63.6%(14/22例)で、主な副作用は、傾眠31.8%(7/22例)、食欲減退27.3%(6/22例)、体重減少22.7%(5/22例)、下痢22.7%(5/22例)であった20) 。
本剤の作用機序は明確ではないものの、セロトニン放出を介した複数の5-HT受容体サブタイプの活性化作用を介して、てんかん発作の減少に寄与すると考えられる21),22) 。
フェンフルラミン塩酸塩(Fenfluramine Hydrochloride)
(2RS)-N-Ethyl-1-[3-(trifluoromethyl)phenyl]propan-2-amine monohydrochloride
C12H16F3N・HCl
267.72
白色から灰色を帯びた白色の粉末。本品はエタノール(99.5%)に溶けやすく、ジクロロメタンにやや溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくい。
3.36(オクタノール/水)
60mL[1ボトル]
1) 社内資料:日本人及び白人健康成人を対象とした薬物動態試験(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.1.1)
2) 社内資料:健康成人における反復投与薬物動態(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.1.5)
3) 社内資料:母集団薬物動態モデルの検討(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.5.1)
4) 社内資料:薬物動態を含む第III相臨床試験(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.2.2)
5) 社内資料:薬物動態を含む第III相臨床試験(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.2.3)
6) *社内資料:薬物動態を含む第III相臨床試験
7) 社内資料:薬物相互作用及び食事の影響(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.1.2)
8) 社内資料:In vitroにおける蛋白結合に関する検討(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.3.1)
9) 社内資料:In vitroにおける遺伝子組み換え酵素に関する検討(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.3.6)
10) 社内資料:In vitroにおけるCYP表現型別の代謝に関する検討(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.3.3)
11) Marchant NC, et al.: Xenobiotica. 1992; 22(11): 1251-1266
12) Bruce RB, et al.: J Pharm Sci. 1968; 57(7): 1173-1176
13) Beckett AH, et al.: J Pharm Pharmacol. 1967; 19(Suppl): 42S-49S
14) 社内資料:腎機能障害患者における薬物動態の検討(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.1.6)
15) 社内資料:肝機能障害患者における薬物動態の検討(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.1.7)
16) 社内資料:健康被験者を対象とした薬物動態試験(2022年9月26日承認、CTD 2.7.2.2.1.4)
17) 社内資料:国際共同第III相臨床試験(2022年9月26日承認、CTD 2.7.6.10)
18) 社内資料:国際共同第III相臨床試験(2022年9月26日承認、CTD 2.7.6.8)
19) 社内資料:国際共同第III相臨床試験(2022年9月26日承認、CTD 2.7.6.9)
20) *社内資料:国際共同第III相臨床試験
21) Hekmatpanah CR, et al.: Eur J Pharmacol. 1990; 177(1-2): 95-98
22) Rothman RB, et al.: Circulation. 2000; 102(23): 2836-2841
23) Sourbron J, et al.: ACS Chem Neurosci. 2016; 7(5): 588-598
24) Wong JC, et al.: FASEB J. 2017; 31(suppl 1): 813.7
25) Rodríguez-Muñoz M, et al.: Oncotarget. 2018; 9(34): 23373-23389
26) Buterbaugh GG: Life Sci. 1978; 23(24): 2393-2404
27) Lazarova M, et al.: Life Sci. 1983; 32(20): 2343-2348
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