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劇薬
処方箋医薬品注)
敗血症、肺炎、真菌感染症を含む日和見感染症等の致死的な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発症に注意すること。,,
播種性結核(粟粒結核)及び肺外結核(胸膜、リンパ節等)を含む結核が発症し、致命的な例も報告されている。本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤の投与開始前に適切な抗結核薬を投与すること。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後に活動性結核が認められた例も報告されている。,,,,
通常、成人にはセルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え)として、1回400mgを初回、2週後、4週後に皮下注射し、以後1回200mgを2週間の間隔で皮下注射する。なお、症状安定後には、1回400mgを4週間の間隔で皮下注射できる。
通常、成人にはセルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え)として、1回400mgを2週間の間隔で皮下注射する。症状安定後には、1回200mgを2週間の間隔、又は1回400mgを4週間の間隔で皮下注射できる。
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血液疾患が悪化するおそれがある。
定期的に問診を行うなど、注意すること。間質性肺炎が増悪又は再発することがある。
肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。本剤を含む抗TNF製剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者において、B型肝炎ウイルスの再活性化が認められている。報告された症例の多くは、他の免疫抑制作用をもつ薬剤を併用投与した症例である。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠中に本剤を投与した患者において、臍帯血及び出生児血中への移行が認められた1) 。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁への移行が報告されている。
小児等を対象とした国内臨床試験は実施していない。
感染症等の副作用の発現に留意し、十分な観察を行うこと。一般に生理機能(免疫機能等)が低下している。
敗血症(頻度不明)、肺炎(1.4%)等の重篤な感染症[細菌、真菌(ニューモシスティス等)、寄生虫、ウイルス等の日和見感染症によるもの]があらわれることがある。なお、感染症により死亡に至った症例が報告されている。投与中に重篤な感染症が発現した場合は、感染症がコントロールできるようになるまでは投与を中止すること。,,
結核[肺外結核(胸膜、リンパ節等)、播種性結核を含む]があらわれることがある。ツベルクリン反応等の検査が陰性の患者において、投与後に活動性結核があらわれることもある。また、肺外結核(胸膜、リンパ節等)もあらわれることがあることから、その可能性も十分考慮した観察を行うこと。,,,,
アナフィラキシー等の重篤なアレルギー反応があらわれることがある。
脱髄疾患(多発性硬化症、視神経炎、横断性脊髄炎、ギラン・バレー症候群等)の新たな発生もしくは悪化があらわれることがある。,,,
再生不良性貧血を含む汎血球減少症、血球減少症(血小板減少、白血球減少、顆粒球減少等)があらわれることがある。
抗dsDNA抗体が陽性化し、関節痛、筋肉痛、皮疹等の症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線検査、胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスティス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行うこと。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
抵抗機構
細菌感染(膿瘍を含む)、ウイルス感染(帯状疱疹、ヘルペス、乳頭腫ウイルス、インフルエンザ、インフルエンザ様疾患を含む)
真菌感染、副鼻腔炎
精神神経系
頭痛、感覚異常、浮動性めまい、片頭痛、睡眠障害
不安、気分障害、自殺企図、譫妄、精神的機能障害、攻撃性、末梢性ニューロパチー、振戦、発作、錐体外路障害、三叉神経痛、協調運動・平衡障害、発声障害、仮面状顔貌、失神
血液
貧血、リンパ節症、リンパ球減少
好酸球性障害、白血球増加、血小板増加、脾腫、赤血球増加、白血球形態異常、凝固時間延長
代謝
甲状腺障害、体重変動、脂質異常症、血中ブドウ糖変動
電解質失調、食欲障害、低アルブミン血症、低蛋白血症、ヘモジデリン沈着症
眼
眼の炎症、眼瞼炎、涙器障害
視覚障害
耳
難聴、耳鳴、回転性めまい
循環器
高血圧
血管炎、虚血性冠動脈障害(心筋梗塞、狭心症を含む)、伝導ブロック
不整脈、動悸、心筋症(心不全を含む)、心膜炎、凝固亢進(肺塞栓症、血栓性静脈炎を含む)、低血圧、斑状出血(血腫、点状出血を含む)、脳卒中、動脈硬化症、レイノー現象、網状皮斑、毛細血管拡張症
呼吸器
気道の炎症
喘息、咳嗽
胸水、呼吸困難、気道うっ血、鼻潰瘍
消化器
胃炎、歯周炎、口内炎、腸炎、悪心
口唇炎、舌炎、下痢、消化不良、便秘、嘔吐、腹部膨満
食道炎、胃腸潰瘍及び穿孔、口腔咽頭乾燥、腹水、嚥下痛、腸運動過剰
肝臓
肝障害
高ビリルビン血症
肝炎、肝不全、肝硬変、胆汁うっ滞、胆石症
皮膚
発疹(湿疹、皮膚炎、紅斑等)
爪の障害
脱毛症、そう痒、ざ瘡、光線過敏症、皮膚剥脱・落屑、多形紅斑
汗腺障害、皮膚乾燥、急性熱性好中球性皮膚症、水疱、皮膚潰瘍、酒さ、ばら色粃糠疹、皮膚線条、皮膚変色、毛質障害、皮膚損傷、苔癬様皮膚反応
筋骨格系
CK増加、関節炎
筋障害、腱症
腎臓・泌尿器
尿検査異常
腎機能障害、尿中血陽性、腎結石症、膀胱及び尿道の症状、腎症(腎炎を含む)
生殖器
月経周期及び子宮出血異常(無月経を含む)
乳房障害、無精子症、亀頭炎、腟分泌物、性機能不全
その他
KL-6増加、注射部位反応
疼痛、発熱、脂肪織炎、無力症、浮腫(末梢及び顔面を含む)、サルコイドーシス、悪寒
出血(鼻、消化管、皮下等)、自己抗体陽性、血清病、自然流産、瘻孔、温度感覚の異常、寝汗、潮紅、ALP増加、血中尿酸増加、治癒不良、良性腫瘍又は嚢胞(皮膚乳頭腫を含む)、前癌病変(口腔内白斑症、メラノサイト性母斑を含む)
海外の臨床試験において、本剤が一部の凝固検査キットに干渉することが認められている。凝固系に異常がない患者において、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)を見かけ上延長させることがある。トロンビン時間(TT)及びプロトロンビン時間(PT)の測定への干渉は認められていない。本剤が、生体内での凝固系に影響を及ぼすかどうか明らかではないが、本剤投与後の凝固検査においては、異常凝固測定値の解釈に注意すること。
健康成人に、セルトリズマブ ペゴル100mg注2) 、400mg及び800mg注2) を単回皮下投与した時の血漿中セルトリズマブ ペゴル濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。血漿中濃度と、Cmax及びAUC0-∞は、用量にほぼ比例して増加し、セルトリズマブ ペゴルの薬物動態は100mg注2) から800mg注2) の用量範囲で線形性を示した。
投与量(mg)
Cmax(µg/mL)
tmax(day)
AUC0-t(µg・day/mL)
AUC0-∞(µg・day/mL)
t1/2(day)
100注2)
18.4±15.8(n=6)
5.4±4.6(n=6)
229±81(n=6)
295±81(n=5)
11.1±3.7(n=5)
400
46.3±13.1(n=6)
4.8±1.7(n=6)
949±121(n=6)
991±116(n=6)
10.7±3.1(n=6)
800注2)
102.3±10.3(n=4)
7.1±0.0(n=4)
2398±280(n=4)
2569±360(n=4)
13.2±3.0(n=4)
健康成人被験者にセルトリズマブ ぺゴル400mgを単回皮下投与したときのCmax、tmax、AUC0-t、AUC0-∞及びt1/2は、それぞれ49.5±8.2µg/mL、6.0±1.5day、1,127±160µg・day/mL、1,198±175µg・day/mL及び13.0±2.6dayであり、日本人と外国人の血漿中濃度推移と薬物動態パラメータは同程度であった4) (外国人データ)。
MTX併用下で関節リウマチ患者にセルトリズマブ ペゴル200mgを0、2、4週時注3) 、その後100mgを2週間隔注3) 、及び400mgを0、2、4週時、その後200又は400mgを2週間隔注3) で反復皮下投与した時、24週における血漿中トラフ濃度は、100mg群で11µg/mL、200mg群で31µg/mL、400mg群で65µg/mLであった。また、200mgの維持投与量を2週間隔及び400mgの維持投与量を4週間隔で反復皮下投与した時、52週における血漿中トラフ濃度は、それぞれ31µg/mL及び21µg/mLであった。
MTX非併用下で関節リウマチ患者にセルトリズマブ ペゴル400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔で反復皮下投与した時、24週における血漿中トラフ濃度は22µg/mLであった。また、200mgの維持投与量を2週間隔及び400mgの維持投与量を4週間隔で反復皮下投与した時、52週における血漿中トラフ濃度は、それぞれ21µg/mL及び14µg/mLであった。
関節リウマチ患者を対象とした母集団薬物動態解析から、セルトリズマブ ぺゴルのクリアランスは体重70kgに比べて体重40kgでは約30%減少、体重120kgでは約40%増加し、抗セルトリズマブ ぺゴル抗体陽性例(ELISA法)では陰性例に比べてクリアランスは約3倍増加し、定常状態におけるAUCτは約60%、Cmaxは約50%、トラフ濃度は約80%減少すると予測された(外国人データ)。
尋常性乾癬患者(乾癬性関節炎の合併例を含む)にセルトリズマブ ペゴル400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔(200mg投与群)注4) 、及び400mgを2週間隔(400mg投与群)で反復皮下投与した時、16週における血漿中トラフ濃度は、それぞれ16µg/mL及び48µg/mLであった。16週以降、200mg投与群において200mgを2週間隔、あるいは400mgを4週間隔で、400mg投与群において400mgを2週間隔で反復皮下投与した時、52週における血漿中トラフ濃度は、それぞれ20µg/mL、16µg/mL及び54µg/mLであった。
健康成人にセルトリズマブ ペゴル60mg注5) 及び200mgを単回皮下投与した時の絶対的生物学的利用率は88%及び76%であった(外国人データ)。
関節リウマチ又はクローン病等の妊娠後期の妊婦16例にセルトリズマブ ペゴル200mgを2週間隔又は400mgを4週間隔で反復投与した時、分娩時の血漿中濃度は母親で4.96~49.4µg/mL、臍帯血で定量下限(0.032µg/mL)未満~0.048µg/mLであった。新生児の出生時の血漿中濃度は、15例中13例で定量下限未満及び1例で0.0422µg/mL(新生児/母親比:0.09%)、1例で0.485µg/mL(新生児/母親比:4.49%)であった1) (外国人データ)。
関節リウマチ又はクローン病等の授乳婦17例にセルトリズマブ ペゴル200mgを2週間隔又は400mgを4週間隔で反復投与し、投与前及び投与2~14日(4週間隔では28日)後に測定した母乳中濃度は定量下限(0.032µg/mL)未満~0.0758µg/mLであった。乳児の平均母乳摂取量を150mL/kg/日と仮定すると、乳児の平均1日摂取量は0~0.0104mg/kg/日、母親の投与量に対する乳児の摂取量の比は0.04~0.30%と推定された5) (外国人データ)。
セルトリズマブ ぺゴルのたん白質部分はペプチド及びアミノ酸に代謝されると推定される。
健康成人にセルトリズマブ ペゴル400mgを単回皮下投与した時、尿中にはセルトリズマブ ペゴルから遊離したPEGが検出され、未変化体は検出されなかった(外国人データ)。
メトトレキサートにより十分な効果が得られなかった関節リウマチ患者を対象にメトトレキサート併用下で実施したプラセボ対照二重盲検比較試験における12週時のACR改善基準における有効率(ACR20、ACR50、ACR70)注6) を表2に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注14) を2週間隔投与)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した。
プラセボ(+MTX注7) )
本剤+MTX
100mg注14)
200mg
400mg注14)
ACR20
28.6(22/77)
62.5(45/72)
76.8(63/82)
77.6(66/85)
プラセボ群に対するオッズ比注8)
-
4.17
8.29
8.68
[95%信頼区間]又は[97.5%信頼区間]
[2.10, 8.28]注11)
[3.67, 18.72]注10)p<0.0001注9)
[3.85, 19.57]注10)p<0.0001注9)
ACR50
7.8(6/77)
34.7(25/72)
41.5(34/82)
51.8(44/85)
6.29
8.38
12.70
[95%信頼区間]
[2.40, 16.51]
[3.27, 21.50]
[4.98, 32.37]
ACR70
0(0/77)
13.9(10/72)
20.7(17/82)
25.9(22/85)
%(例数)
24週時の関節破壊進行を手及び足のX線スコア(modified Total Sharp Score:mTSS)で評価した結果を表3に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注14) を2週間隔投与)におけるmTSSのベースライン時からの変化量は、プラセボ群に比べ低かった6) 。
プラセボ(+MTX注12) )
ベースライン
52.70±57.27(77)
54.80±62.52(70)
50.37±53.36(82)
49.93±47.20(84)
ベースラインからの変化量
2.78±5.15(76)
1.05±2.85(70)
0.21±2.01(81)
0.65±2.95(84)
群間差[95%信頼区間]注13)
-1.74[-2.85, -0.62]
-2.57[-3.65, -1.49]
-2.12[-3.19, -1.05]
平均値±標準偏差(例数)
本剤200mg投与群の副作用発現率(24週まで)は、37.8%(31/82例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎8.5%(7/82例)、胃炎、歯周炎、上気道感染、感染性腸炎、細胞マーカー増加、発疹の各2.4%(2/82例)等であった。
メトトレキサートを投与できない活動性関節リウマチ患者を対象にメトトレキサートを併用しないで実施したプラセボ対照二重盲検比較試験結果より、12週時のACR20、ACR50、ACR70を表4に示す。本剤200mg投与群(2週間隔投与)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した。
プラセボ
14.9(17/114)
67.2(78/116)
プラセボ群に対するオッズ比注15)[95%信頼区間]
11.71[6.14, 22.31]
p<0.0001注15)
6.1(7/114)
37.9(44/116)
9.34[3.99, 21.89]
0(0/114)
19.0(22/116)
24週時の関節破壊進行を手及び足のX線スコア(modified Total Sharp Score:mTSS)で評価した結果を表5に示す。本剤200mg投与群(2週間隔投与)におけるmTSSのベースライン時からの変化量は、プラセボ群に比べ低かった7) 。
46.13±54.43(114)
36.48±51.33(116)
2.49±5.52(114)
0.44±1.83(114)
群間差[95%信頼区間]注16)
-1.97[-3.04, -0.90]
本剤200mg投与群の副作用発現率(24週まで)は37.9%(44/116例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎6.0%(7/116例)、発疹3.4%(4/116例)、注射部位紅斑、注射部位反応、咽頭炎の各2.6%(3/116例)等であった。
メトトレキサート未治療で予後不良因子をもつ、発症1年以内の早期関節リウマチ患者を対象にメトトレキサート併用下で実施したプラセボ対照二重盲検比較試験より、52週時の関節破壊進行を手及び足のX線スコア(modified Total Sharp Score:mTSS)で評価した結果を表6に示す。本剤投与群(2週間隔投与)におけるmTSSのベースライン時からの変化量は、プラセボ群に比べ有意に低かった8) 。
プラセボ(+MTX注17) )
本剤200mg+MTX
5.95±15.30(157)
5.16±8.76(159)
1.58±4.86(157)
0.36±2.70(158)
群間差[95%信頼区間]注18)
-1.19[-2.06, -0.32]
p<0.001注19)
本剤投与群の副作用発現率(52週まで)は71.1%(113/159例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎22.6%(36/159例)、肝機能異常17.0%(27/159例)、悪心6.3%(10/159例)、咽頭炎、細胞マーカー増加、白血球数減少の各5.0%(8/159例)等であった。
メトトレキサートにより十分な効果が得られなかった関節リウマチ患者を対象にメトトレキサート併用下で実施したプラセボ対照二重盲検比較試験における24週時のACR20、ACR50、ACR70を表7に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注29) を2週間隔投与)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した。
プラセボ(+MTX注20) )
400mg注29)
RAPID1
13.6(27/198)
58.8(228/388)
60.8(236/388)
プラセボ群に対するオッズ比注21)[97.5%信頼区間]
9.25[5.49, 15.59]
10.07[5.97, 16.99]
p<0.001注22)
7.6(15/198)
37.1(144/388)
39.9(155/388)
プラセボ群に対するオッズ比注21)[95%信頼区間]
7.59[4.28, 13.44]
8.52[4.81, 15.07]
3.0(6/198)
21.4(83/388)
20.6(80/388)
9.25[3.93, 21.75]
8.69[3.69, 20.46]
52週時の関節破壊進行を手及び足のX線スコア(modified Total Sharp Score:mTSS)で評価した結果を表8に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注29) を2週間隔投与)におけるmTSSのベースライン時からの変化量は、プラセボ群に比べ有意に低かった9) 。
プラセボ(+MTX注23) )
39.0±44.5(199)
38.4±49.4(391)
38.3±47.1(389)
2.8±7.8(181)
0.4±5.7(364)
0.2±4.8(363)
群間差[97.5%信頼区間]注24)
-0.5[-1.5, 0.0]
-0.6[-1.5, 0.0]
p値注25)
p<0.001
本剤200mg投与群の副作用発現率(52週まで)は42.6%(167/392例)であり、主な副作用は尿路感染3.8%(15/392例)、好酸球増加症3.3%(13/392例)、疲労2.6%(10/392例)、注射部位血腫、注射部位疼痛、注射部位反応の各2.0%(8/392例)、注射部位変色、頭痛の各1.8%(7/392例)等であった。
メトトレキサートにより十分な効果が得られなかった関節リウマチ患者を対象にメトトレキサート併用下で実施したプラセボ対照二重盲検比較試験における24週時のACR20、ACR50、ACR70を表9に示す。本剤投与群(200mg及び400mg注29) を2週間隔投与)におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した9) 。
プラセボ(+MTX注26) )
RAPID2
8.7(11/127)
57.3(141/246)
57.6(141/245)
プラセボ群に対するオッズ比注27)[97.5%信頼区間]
14.43[6.71, 31.02]
14.33[6.67, 30.80]
p<0.001注28)
3.1(4/127)
32.5(80/246)
33.1(81/245)
プラセボ群に対するオッズ比注27)[95%信頼区間]
14.83[5.29, 41.58]
15.30[5.46, 42.92]
0.8(1/127)
15.9(39/246)
10.6(26/245)
23.85[3.23, 175.90]
15.46[2.07, 115.42]
本剤200mg投与群の副作用発現率(24週まで)は24.6%(61/248例)であり、主な副作用は活性化部分トロンボプラスチン時間延長2.4%(6/248例)、発熱、発疹の各2.0%(5/248例)、細菌尿1.6%(4/248例)、インフルエンザ、鼻炎、血尿、高血圧の各1.2%(3/248例)等であった。
メトトレキサートにより十分な効果が得られなかった関節リウマチ患者を対象に、メトトレキサート併用下で、4週間の初期治療(本剤400mgの2週間隔投与)後、本剤200mgを2週間隔投与し16週時においてACR20を達成した症例を、18週時に3群(本剤200mgの2週間隔投与、本剤400mgの4週間隔投与又はプラセボ)に割り付け、34週時の有効性及び安全性を評価するプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。34週時におけるACR20は、プラセボ群44.9%(31/69例)、本剤200mgの2週間隔投与群67.1%(47/70例)、本剤400mgの4週間隔投与群65.2%(45/69例)であり、本剤投与群(200mgの2週間隔及び400mgの4週間隔)においてプラセボ投与群と比較して有意に臨床効果の維持が認められた(本剤200mgの2週間隔:p=0.009、本剤400mgの4週間隔:p=0.017)10) 。本剤200mgの2週間隔投与群の副作用発現率(18週割り付け後34週まで)は28.6%(20/70例)であり、主な副作用は尿路感染5.7%(4/70例)、上気道感染4.3%(3/70例)、発熱、副鼻腔炎の各2.9%(2/70例)等であった。また、本剤400mgの4週間隔投与群の副作用発現率(18週割り付け後34週まで)は11.6%(8/69例)であり、主な副作用は上気道感染4.3%(3/69例)、口腔ヘルペス、尿路感染の各2.9%(2/69例)等であった。
中等度から重度の局面型皮疹を有する尋常性乾癬患者(局面型皮疹が体表面積の10%以上、かつPASIスコアが12以上、乾癬性関節炎の合併例を含む)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。0~16週までプラセボ又は本剤(200mg投与群:400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔投与注33) 、400mg投与群:400mgを2週間隔投与)を投与した。16週以降はレスポンダー(16週時点でPASIスコアがベースラインから50%以上改善)と判断された患者について二重盲検下での投与を継続した。なお、200mg投与群は200mg2週間隔投与群、400mg4週間隔投与群のいずれかに1:1の比率で再無作為化し投与した。PASIスコアがベースラインから75%以上、90%以上改善した患者の割合(以下、それぞれPASI75、PASI90)を表10(16週時点)、及び表11(52週時点)に示す。16週時点において本剤投与群におけるPASI75はプラセボ群に比べ有意に改善した。なお、乾癬性関節炎合併例でACR20の評価が可能な患者は、本剤200mg投与群の3例及び本剤400mg投与群の5例であり(プラセボ群は該当なし)、400mg投与群の4例が16週時点においてACR20を達成した。52週時点では200mg投与群の1例及び400mg投与群の5例がACR20を達成した。また、膿疱性乾癬及び乾癬性紅皮症患者に対し非盲検下で本剤を投与(400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔投与注33) 、及び400mgを2週間隔投与)した際、16週時において医師による臨床全般印象改善度「寛解又は改善」を達成した患者は膿疱性乾癬で7例中7例、乾癬性紅皮症で15例中14例であった。52週時点で「寛解又は改善」を達成した患者は膿疱性乾癬で7例中6例、乾癬性紅皮症で15例中12例であった11) 。
200mg注33)
400mg
PASI 75
7.7(2/26)
70.8(34/48)
86.8(46/53)
プラセボ群に対するオッズ比注30),注31)[97.5%信頼区間]注30),注31)
31.695[5.129, 195.877]
79.112[11.739, 533.168]
p<0.0001注32)
PASI 90
0(0/26)
52.1(25/48)
75.5(40/53)
38.696[6.047, 247.634]
100.459[15.540, 649.437]
200mg2週間隔投与→200mg2週間隔投与注33)
200mg2週間隔投与→400mg4週間隔投与注33)
400mg2週間隔投与
69.2(18/26)
85.0(17/20)
86.3(44/51)
57.7(15/26)
70.0(14/20)
84.3(43/51)
中等度から重度の局面型皮疹を有する尋常性乾癬患者(乾癬性関節炎の合併例を含む)における本剤投与群全体での副作用発現率(52週まで)は32.0%(39/122例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎4.1%(5例/122例)、乾癬3.3%(4例/122例)等であった。膿疱性乾癬及び乾癬性紅皮症患者における本剤投与時の副作用発現率(52週まで)は42.9%(3/7例)及び40.0%(6/15例)であり、2例以上で発現した副作用は乾癬性紅皮症患者における乾癬13.3%(2/15例)であった。
活動性乾癬性関節炎患者を対象に実施したプラセボ対照二重盲検比較試験における12週時のACR20及び24週時のmTSSのベースラインからの変化量を表12に示す。本剤投与群(400mgを0、2、4週時、その後200mgを2週間隔投与、及び400mgを4週間隔投与)注40) におけるACR20はプラセボ群に比べ有意に改善した12) 。mTSSのベースラインからの変化量については、本剤投与併合群とプラセボ群との間に統計学的に有意な差は認められなかったが、新たな欠測値補完ルールを用いた事後解析では本剤投与併合群でプラセボ群と比較して、mTSSのベースラインからの変化量は小さい傾向が認められた。
プラセボ(136例)
200mgQ2W注40)(138例)
400mgQ4W注40)(135例)
200mgQ2W/400mgQ4W併合群注40)(273例)
ACR20注34)
24.3(33/136)
58.0(80/138)
51.9(70/135)
54.9(150/273)
群間差注34)[95%信頼区間]注34),注35)
33.7[22.8, 44.6]
27.6[16.5, 38.7]
30.7[21.4, 40.0]
p<0.001注35),注38)
mTSSのベースラインからの変化量注36)
25.91±92.12
9.76±57.14
22.82±85.62
16.22±72.79
群間差注36),注37),注38)[95%信頼区間]注36),注37),注38)
-17.40[-36.32, 1.52]
-3.88[-22.86, 15.10]
-10.64[-27.05, 5.77]
p=0.203注37),注38)
mTSSのベースラインからの変化量注39)(事後解析)
0.24±1.02
-0.03±0.61
0.06±0.65
0.01±0.63
群間差注37),注39)[95%信頼区間]注37),注39)
-0.27[-0.45, -0.08]
-0.17[-0.35, 0.02]
-0.22[-0.38, -0.06]
Q2W:2週間隔投与、Q4W:4週間隔投与【ACR20】%(例数)【mTSSのベースラインからの変化量】平均値±標準偏差(プラセボ群との群間差は最小二乗平均値)
本剤投与群全体のプラセボ対照二重盲検期間における副作用発現率(24週まで)は25.9%(86/332例)であり、主な副作用は上気道感染、アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加の各2.1%(7/332例)等であった。
セルトリズマブ ペゴルは、ヒトTNFαに対して高い結合親和性を示しその生物活性を選択的に中和するとともに単球からの炎症性サイトカインの産生を抑制する13),14) (in vitro)。
遺伝子組換えヒトTNFα(rhTNFα)に高い親和性(Kd値:71.6〜103pM)で結合した13) (in vitro)。rhTNFαの生物活性を中和(IC90値:約1〜4ng/mL)した13) (in vitro)。
膜結合型rhTNFαに対しても結合及び中和作用がみられた13) (in vitro)。
LPS刺激によるTNFα及びIL-1βの産生を抑制した14) (in vitro)。
セルトリズマブ ペゴルは、ヒトTNFαトランスジェニックマウスモデルにおける関節炎の進行を抑制した15) (in vivo)。
セルトリズマブ ペゴル(遺伝子組換え)(JAN)Certolizumab Pegol(Genetical Recombination)(JAN)
H鎖 C1081H1662N284O338S10L鎖 C1036H1596N272O334S6
約90,000
遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体のFab’断片の誘導体であり、マウス抗ヒトTNFαモノクローナル抗体の相補性決定部及びヒトIgG1に由来する定常部とフレームワーク部からなり、H鎖227番目のCys残基にメトキシポリエチレングリコール(平均分子量:約20,000)が2分子結合したリジンを含むマレイミド誘導体が共有結合している。セルトリズマブ ペゴルは、214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)1分子と229個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)断片1分子からなる修飾タンパク質。
外箱開封後は遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1mL[1シリンジ]
1mL[1本]
1) Mariette X, et al.:Ann Rheum Dis. 2018;77:228-233
2) 社内資料:海外臨床試験における悪性腫瘍の発現頻度
3) 社内資料:乾癬を対象とした海外臨床試験における悪性腫瘍の発現頻度
4) 社内資料:海外第I相試験成績 PHA-024試験(2012年12月25日承認、CTD2.7.6.6)
5) Clowse MEB, et al.:Ann Rheum Dis. 2017;76:1890-1896
6) 社内資料:国内第II/III相用量反応試験成績 CDP870-041試験(2012年12月25日承認、CTD2.7.6.14)
7) 社内資料:国内第III相二重盲検比較試験成績 RA0006試験(2012年12月25日承認、CTD2.7.6.15)
8) 社内資料:国内第III相二重盲検比較試験成績 RA0096試験
9) 社内資料:海外第III相二重盲検比較試験成績 RAPID1、RAPID2(2012年12月25日承認、CTD2.7.6.11、2.7.6.12)
10) 社内資料:海外第IIIb相二重盲検比較試験成績 CDP870-077試験(2012年12月25日承認、CTD2.7.6.13)
11) 社内資料:国内第II/III相二重盲検比較試験成績 PS0017試験(2019年12月20日承認、CTD2.7.6.1.1)
12) 社内資料:海外第III相二重盲検比較試験成績 PsA001試験(2019年12月20日承認、CTD2.7.6.1.7)
13) 社内資料:TNFαに対する結合親和性及び中和作用
14) 社内資料:サイトカイン産生に対する抑制作用
15) 社内資料:ヒトTNFαトランスジェニックマウスの関節炎に対する抑制作用(2012年12月25日承認、CTD2.4.2.1(2))
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