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日本薬局方
エバスチン錠
エバスチン口腔内崩壊錠
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
〇蕁麻疹
〇湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚瘙痒症
〇アレルギー性鼻炎
通常、成人には、エバスチンとして1回5~10mgを1日1回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
高齢者では、1日1回5mgから投与するなど注意すること。
本剤投与によりステロイドの減量をはかる場合は、十分な管理下で徐々に行うこと。
肝機能異常があらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を十分に観察しながら投与すること。一般に生理機能が低下している。
エリスロマイシン
本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が約2倍に上昇することが報告されている。
カレバスチンの代謝が抑制されると考えられる。
イトラコナゾール
本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が上昇することが報告されている。
リファンピシン
本剤の代謝物カレバスチンの血漿中濃度が低下することが報告されている。
カレバスチンの代謝が促進されると考えられる。
血圧低下、呼吸困難、喉頭浮腫等の症状が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
AST、ALT、LDH、γ-GTP、ALP、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
1%以上
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、浮腫、じん麻疹
循環器
動悸
血圧上昇
精神神経系
眠気、倦怠感
頭痛、めまい、しびれ感
不眠
消化器
口渇
胃部不快感、鼻・口腔内乾燥
下痢、舌炎
嘔気・嘔吐、腹痛
肝臓
AST、ALT、LDH、γ-GTP、ALP、ビリルビンの上昇
泌尿器
排尿障害、頻尿
その他
胸部圧迫感
ほてり
好酸球増多、体重増加、月経異常、脱毛、味覚異常、BUNの上昇、尿糖
本剤はアレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する前は、本剤を投与しないこと。
エバスチンは、経口投与後、初回通過効果を強く受け、ほとんどがカレバスチンに代謝される。健康成人にエバスチン(普通錠)5mg(5例)、10、20注1)、40mg注1)(各6例)を空腹時1回経口投与後、未変化体であるエバスチンは、40mg注1)投与1時間後にのみ14ng/mLが検出された1)。
エバスチン錠5mg「YD」とエバステル錠5mgをクロスオーバー法によりそれぞれ2錠(エバスチンとして10mg)、健康成人男子13名に絶食単回経口投与して血漿中の活性代謝物カレバスチン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
(平均値±標準偏差、n=13)
エバスチン錠10mg「YD」とエバステル錠10mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(エバスチンとして10mg)、健康成人男子16名に絶食単回経口投与して血漿中の活性代謝物カレバスチン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
(平均値±標準偏差、n=16)
エバスチンOD錠5mg「YD」とエバステルOD錠5mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(エバスチンとして5mg)、健康成人男子14名に絶食単回経口投与して血漿中の活性代謝物カレバスチン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された4)。
(平均値±標準偏差、n=14)
エバスチンOD錠10mg「YD」とエバステルOD錠10mgをクロスオーバー法によりそれぞれ1錠(エバスチンとして10mg)、健康成人男子14名に絶食単回経口投与して血漿中の活性代謝物カレバスチン濃度を測定した。得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された5)。
約90%(ラット)6)
エバスチン:99.9%以上(in vitro、ヒト血清、平衡透析法)6)カレバスチン:97.4~97.7%(in vitro、ヒト血漿、限外ろ過法)1)
カレバスチン(活性あり)1)
エバスチンはtert-ブチル基の逐次酸化でカルボン酸体であるカレバスチンに代謝され、さらに、フェニル基の4位の水酸化とそれに続く3位のメトキシ化、酸化的N-脱アルキル化、エーテル結合の切断及び抱合を受けることが認められている7)(外国人データ)。
カレバスチンへの代謝には主としてCYP2J2、CYP3A4が、また未変化体の酸化的N-脱アルキル化にはCYP3A4が関与する8),9)。
健康成人、1回経口投与1)
また、エバスチン(methoxy-14C)10mgを1回経口投与後、放射能は72時間までの尿中に投与量の63%、48時間までの糞便中に投与量の16%が排泄された7)(外国人データ)。
健康成人8例にエバスチン10mgを1日1回14日間反復経口投与、8日目よりエリスロマイシン1,200mg/日を併用経口投与10)
(平均値±標準誤差)
エバスチン(普通錠)の二重盲検比較試験11),12),13),14)及び一般臨床試験15),16),17),18),19),20),21)における有効性についての承認用量における評価症例数は934例であり、これらの臨床成績は次のとおりである。
エバスチンのアレルギー反応に対する抑制作用は、主代謝物であるカレバスチンによる末梢性のヒスタミンH1受容体拮抗作用を主体とする。また、高濃度でヒスタミン遊離抑制作用も認められる(in vitro)。
エバスチンは、経口投与により、ヒスタミン誘発皮膚反応(ラット)、受動皮膚アナフィラキシー(PCA)反応(モルモット)、実験的アレルギー性鼻炎(ラット)を抑制し、そのPCA反応抑制作用は長時間持続した22)。
エバスチンの活性代謝物であるカレバスチンは、モルモット摘出気管標本及び回腸標本におけるヒスタミン誘発収縮を濃度依存的に抑制し、ヒスタミンH1受容体拮抗作用を示した。エバスチンは、モルモット摘出気管標本で作用を示さなかった22)(in vitro)。
カレバスチンは、高濃度で感作ラットの腹腔肥満細胞からの抗原誘発ヒスタミン遊離及びヒト末梢血好塩基球からの抗ヒトIgE抗体誘発ヒスタミン遊離を抑制した22)(in vitro)。
健康成人を対象としたヒスタミン誘発皮内反応試験において、エバスチン5、10mgの経口投与で、膨疹及び紅斑を用量依存的に抑制し、投与後24時間においてもプラセボに比し有意に抑制した23)。
エバスチン(Ebastine)
1-[4-(1,1-Dimethylethyl)phenyl]-4-[4-(diphenylmethoxy)piperidin-1-yl]butan-1-one
C32H39NO2
469.66
白色の結晶又は結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
光によって徐々に帯黄白色となる。
アルミピロー開封後は湿気を避けて遮光して保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]
100錠[10錠(PTP)×10]1000錠[10錠(PTP)×100]
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]
1) Yamaguchi, T. et al.:Arzneim.-Forsch. /Drug Res. 1994;44:59-64
2) (株)陽進堂社内資料:生物学的同等性試験(錠5mg)
3) (株)陽進堂社内資料:生物学的同等性試験(錠10mg)
4) (株)陽進堂社内資料:生物学的同等性試験(OD錠5mg)
5) (株)陽進堂社内資料:生物学的同等性試験(OD錠10mg)
6) Fujii, T. et al.:Arzneim.-Forsch. /Drug Res. 1994;44:527-538
7) 第十八改正日本薬局方解説書 廣川書店. 2021;C-993-997
8) 橋爪孝典:Progress in Medicine. 2003;23:282-287
9) Hashizume, T. et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 2002;300:298-304
10) 長澤絋一 他:臨床医薬. 1995;11:1213-1226
11) 久木田淳 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):55-72
12) 馬場駿吉 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):125-145
13) 久木田淳 他:臨床医薬. 1994;10:895-912
14) 馬場駿吉 他:臨床医薬. 1994;10:1143-1162
15) 久木田淳 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):43-53
16) 久木田淳 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):89-102
17) 久木田淳 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):73-88
18) 馬場駿吉 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):113-124
19) 馬場駿吉 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):177-188
20) 馬場駿吉 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):163-176
21) 馬場駿吉 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):147-161
22) 薬王郁久 他:日本薬理学雑誌. 1994;103:121-135
23) 久木田淳 他:臨床医薬. 1994;10(Suppl. 1):103-111
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