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ポピヨドンフィールド10%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.7小児等
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
12.臨床検査結果に及ぼす影響
14.適用上の注意
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2細菌等に対する効果(invitro
18.3ウイルスに対する効果(invitro
18.4生物学的同等性
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ポピヨドンフィールド10%

添付文書番号

2612701Q4063_1_07

企業コード

830039

作成又は改訂年月

2024年3月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872612

薬効分類名

外用殺菌消毒剤

承認等

ポピヨドンフィールド10%

販売名コード

YJコード

2612701Q4063

販売名英語表記

Popiyodon Field 10%

販売名ひらがな

ぽぴよどんふぃーるどじゅっぱーせんと

承認番号等

承認番号

22000AMX00325000

販売開始年月

1995年9月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ポビドンヨードエタノール製剤

3. 組成・性状

3.1 組成

ポピヨドンフィールド10%

有効成分100mL 中 日局ポビドンヨード 10g(有効ヨウ素として 1g を含む。)  
添加剤エタノール、ヨウ化ナトリウム、pH 調整剤

3.2 製剤の性状

ポピヨドンフィールド10%

性状黒褐色の液剤で、特異なにおいを有する。
無菌製剤である(開栓までの無菌を保証)。

4. 効能又は効果

手術部位(手術野)の皮膚の消毒

6. 用法及び用量

本剤を塗布する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 本剤又はヨウ素に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 9.1.2 甲状腺機能に異常のある患者

    血中ヨウ素の調節ができず甲状腺ホルモン関連物質に影響を与えるおそれがある。

9.7 小児等

ポビドンヨード製剤を新生児に使用し、一過性の甲状腺機能低下を起こしたとの報告がある1)

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(0.1%未満)

    呼吸困難、不快感、浮腫、潮紅、蕁麻疹等があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

0.1%未満

過敏症

発疹

皮膚

接触皮膚炎、そう痒感、灼熱感、皮膚潰瘍、皮膚変色

甲状腺

血中甲状腺ホルモン値(T3、T4値等)の上昇あるいは低下などの甲状腺機能異常

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

酸化反応を利用した潜血試験において、本剤が検体に混入すると偽陽性を示すことがある2)

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意

  1. 14.1.1 エタノールによる刺激作用を有するため、損傷・創傷皮膚及び粘膜には使用しないこと。
  2. 14.1.2 大量かつ長時間の接触によって接触皮膚炎、皮膚変色があらわれることがあるので、溶液の状態で長時間皮膚と接触させないこと3) 。本剤が手術時に体の下にたまった状態や、ガーゼ・シーツ等にしみ込み湿った状態で、長時間皮膚と接触しないよう消毒後は拭き取るか乾燥させるなど注意すること。
  3. 14.1.3 眼に入らないように注意すること。入った場合には水でよく洗い流すこと。
  4. 14.1.4 石けん類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石けん分を洗い落としてから使用すること。
  5. 14.1.5 電気的な絶縁性をもっているので、電気メスを使用する場合には、本剤が対極板と皮膚の間に入らないよう注意すること。
  6. 14.1.6 エタノールを含有しているので、電気メスを使用する場合には、本剤を乾燥させ、エタノール蒸気の拡散を確認してから使用すること。特にドレープ(覆い布)等の使用時には、本剤が液状として残ったり、ドレープ下に気化したエタノール蒸気が充満することで、引火しやすくなるおそれがある。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

水溶液中のポビドンヨード液はヨウ素を遊離し、その遊離ヨウ素(I2)が水を酸化してH2OI+が生じる。H2OI+は細菌及びウイルス表面の膜タンパク(-SHグループ、チロシン、ヒスチジン)と反応することにより、細菌及びウイルスを死滅させると推定される。

18.2 細菌等に対する効果( in vitro

ポビドンヨード製剤(10%液剤)の臨床分離株に対する効果は次のとおりであった4),5),6),7)

被験菌

株数

  • ポビドンヨード製剤
  • (10%液剤)の希釈倍率
  • (PVP-I 濃度)

作用時間

減菌率

Staphylococcus aureus(MSSA)

20

20倍(0.5%)

30秒

99.99%以上

Staphylococcus aureus(MRSA)

20

20倍(0.5%)

30秒

99.99%以上

Escherichia coli

10

20倍(0.5%)

30秒

99.99%以上

Pseudomonas aeruginosa

20

20倍(0.5%)

30秒

99.99%以上

Serratia marcescens

20

20倍(0.5%)

30秒

99.99%以上

Burkholderia cepacia

10

20倍(0.5%)

30秒

99.99%以上

Klebsiella pneumoniae

10

20倍(0.5%)

30秒

99.99%以上

Mycobacterium avium

2

100倍(0.1%)

30秒

99.9%以上

Mycobacterium kansasii

3

100倍(0.1%)

30秒

99.9%以上

Mycobacterium tuberculosis

7

100倍(0.1%)

30秒

99.99%以上

Bordetella pertussis

10

50倍(0.2%)

15秒

99.99%以上

18.3 ウイルスに対する効果( in vitro

ポビドンヨード製剤(10%液剤)のウイルスに対する効果は次のとおりであった8),9),10),11),12),13)

ウイルス

  • ポビドンヨード製剤
  • (10%液剤)の希釈倍率
  • (PVP-I濃度)

作用時間

ウイルス不活化率

単純ヘルペスウイルス

10倍(1.0%)

30秒

99.99%以上

アデノウイルス

10倍(1.0%)

30秒

99.9%以上

風疹ウイルス

10倍(1.0%)

60秒

99.99%以上

麻疹ウイルス

10倍(1.0%)

60秒

99.0%以上

ムンプスウイルス

10倍(1.0%)

60秒

99.99%以上

インフルエンザウイルス

10倍(1.0%)

30秒

99.99%以上

ロタウイルス(サル)

10倍(1.0%)

30秒

99.9%以上

ポリオウイルス

2倍(5.0%)

30秒

99.9%以上

HIV

20倍(0.05%)

30秒

99.9%以上

サイトメガロウイルス

10倍(1.0%)

30秒

99.9%以上

SARSウイルス

10倍(1.0%)

60秒

99.99%以上

鳥インフルエンザウイルス(高病原性)

5倍(2.0%)

10秒

99.99%以上

鳥インフルエンザウイルス(低病原性)

5倍(2.0%)

10秒

99.99%以上

豚インフルエンザウイルス

10倍(1.0%)

10秒

99.99%以上

カリシウイルス(ネコ、イヌ)

40倍(0.25%)

10秒

99.9%以上

マウスノロウイルス

50倍(0.2%)

15秒

99.99%以上

また、コクサッキーウイルス、エコーウイルス、エンテロウイルスに対しても効果が認められた14),15)

18.4 生物学的同等性

ポピヨドンフィールド 10%とイソジンフィールド液 10%を任意に希釈し菌液と接触させたとき、両剤の生存菌数の経時的変化には相関がみられ、生物学的同等性が認められた16)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ポビドンヨード(Povidone-Iodine)

化学名

Poly[1-(2-oxopyrrolidin-1-yl)ethylene]iodine

分子式

(C6H9NO)n・xI

性状

  • 暗赤褐色の粉末で、わずかに特異なにおいがある。
  • 水又はエタノール(99.5)に溶けやすい。
  • 1.0g を水 100mLに溶かした液の pHは1.5~3.5である。

化学構造式

20. 取扱い上の注意

直射日光を避けて保存すること。

22. 包装

250mL (ポリ容器)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

吉田製薬株式会社 学術部

〒164-0011 東京都中野区中央5-1-10

TEL 03-3381-2004
FAX 03-3381-7728

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

吉田製薬株式会社

埼玉県狭山市南入曽951

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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