医療用医薬品 詳細表示

0.5%ヘキザックアルコール液

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2殺菌作用
18.3生物学的同等性
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

0.5%ヘキザックアルコール液

添付文書番号

2619702Q1078_1_12

企業コード

830039

作成又は改訂年月

2023年9月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872619

薬効分類名

皮膚(手術野)・医療機器殺菌消毒剤

承認等

0.5%ヘキザックアルコール液

販売名コード

YJコード

2619702Q1078

販売名英語表記

0.5% Hexizac Alcohol Solution

販売名ひらがな

れいてんごぱーせんとへきざっくあるこーるえき

承認番号等

承認番号

16200AMZ00405000

販売開始年月

1987年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

クロルヘキシジンエタノール製剤

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者
  2. 2.2 脳、脊髄、耳(内耳、中耳、外耳)には使用しないこと[聴神経及び中枢神経に対して直接使用した場合は、難聴、神経障害を来すことがある。]
  3. 2.3 腟、膀胱、口腔等の粘膜面には使用しないこと[クロルヘキシジン製剤の左記部位への使用により、ショック、アナフィラキシーの症状の発現が報告されている。],
  4. 2.4 損傷皮膚及び粘膜には使用しないこと[刺激作用を有する。]
  5. 2.5 眼には使用しないこと[角膜障害等の眼障害を来すおそれがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

0.5%ヘキザックアルコール液

有効成分100mL 中 日局クロルヘキシジングルコン酸塩液 2.5mL(クロルヘキシジングルコン酸塩 0.5gを含む。)  
添加剤エタノール、赤色227号、青色205号

3.2 製剤の性状

0.5%ヘキザックアルコール液

性状青色澄明の液で、特異なにおいがある。
比重d 1515:約0.86

4. 効能又は効果

  • 手術部位(手術野)の皮膚の消毒
  • 医療機器の消毒

6. 用法及び用量

効能又は効果

用法及び用量

手術部位(手術野)の皮膚の消毒

本剤をそのまま消毒部位に用いる。

医療機器の消毒

本剤をそのまま用いる。

8. 重要な基本的注意

ショック、アナフィラキシー等の反応を予測するため、使用に際してはクロルヘキシジン製剤に対する過敏症の既往歴、薬物過敏体質の有無について十分な問診を行うこと。,,

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 薬物過敏症の既往歴のある者(クロルヘキシジン製剤に対し過敏症の既往歴のある者を除く)

  2. 9.1.2 喘息等のアレルギー疾患の既往歴、家族歴のある者

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック(0.1%未満)、アナフィラキシー(頻度不明)

    血圧低下、じん麻疹、呼吸困難等があらわれた場合は、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1%未満

頻度不明

過敏症

発疹、じん麻疹

皮 膚

刺激症状

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用前の注意

  1. 14.1.1 血清・膿汁等の有機性物質は殺菌作用を減弱させるので、これらが付着している場合は十分に洗い落としてから使用すること。
  2. 14.1.2 石鹸類は本剤の殺菌作用を弱めるので、石鹸分を洗い落としてから使用すること。

14.2 薬剤使用時の注意

  1. 14.2.1 本剤は希釈せず、原液のまま使用すること。
  2. 14.2.2 産婦人科用(腟・外陰部の消毒等)、泌尿器科用(膀胱・外性器の消毒等)には使用しないこと。
  3. 14.2.3 眼に入らないように注意すること。眼に入った場合は直ちによく水洗すること。
  4. 14.2.4 溶液の状態で長時間皮膚と接触させた場合に皮膚化学熱傷を起こしたとの報告があるので、注意すること。
  5. 14.2.5 エタノール蒸気に大量に又は繰り返しさらされた場合、粘膜への刺激、頭痛等を起こすことがあるので、広範囲又は長期間使用する場合には、蒸気の吸入に注意すること。
  6. 14.2.6 同一部位に反復使用した場合には、脱脂等による皮膚荒れを起こすことがあるので注意すること。
  7. 14.2.7 合成ゴム製品、合成樹脂製品、光学器具、鏡器具、塗装カテーテル等には、変質するものがあるので、このような器具は長時間浸漬しないこと。
  8. 14.2.8 引火性があり、爆発の危険性もあるため、火気(電気メス使用等も含む)には十分注意すること。
  9. 14.2.9 電気メス等を使用する場合には本剤を乾燥させ、アルコール蒸気の拡散を確認してから使用すること。電気メスによる発火事故が報告されている。

14.3 薬剤使用後の注意

  1. 14.3.1 注射器、カテーテル等の神経や粘膜面に接触する可能性のある器具を本剤で消毒した場合は、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。,
  2. 14.3.2 本剤の付着したカテーテルを透析に用いると、透析液の成分により難溶性の塩を生成することがあるので、本剤で消毒したカテーテルは、滅菌水でよく洗い流した後使用すること。
  3. 14.3.3 本剤の付着した白布を次亜塩素酸ナトリウム等の塩素系漂白剤で漂白すると、褐色のシミができることがある。漂白には過炭酸ナトリウム等の酸素系漂白剤が適当である。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

クロルヘキシジングルコン酸塩製剤の使用によりショック症状を起こした患者のうち数例について、血清中にクロルヘキシジンに特異的なIgE抗体が検出されたとの報告がある1)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

低濃度では細菌の細胞膜に障害を与え、細胞質成分の不可逆的漏出や酵素阻害を起こし、抗菌作用(殺菌作用)を示す。高濃度では細胞内のタンパク質や核酸の沈着を起こすことにより、抗菌作用を示す2)

18.2 殺菌作用

  1. 18.2.1 広範囲の微生物に作用するが、特にグラム陽性菌には低濃度でも有効である。グラム陰性菌にも比較的低濃度で殺菌作用を示すが、グラム陽性菌に比べて抗菌力に幅がある。グラム陰性菌のうち、AlcaligenesPseudomonasAchromobacterFlavobacterium 属などにはまれに抵抗菌株もある。芽胞形成菌の芽胞には無効である。結核菌に対し水溶液では静菌作用、アルコール溶液では迅速な殺菌作用がある。真菌類の多くに対し抗菌力を示すが細菌類より弱い。ウイルスに対する効力は確定していない2)
  2. 18.2.2 殺菌力試験
    本剤の各種菌株に対する殺菌力3)

    供試菌

    殺菌時間

    Pseudomonas aeruginosa  ATCC 15442

    30秒以下

    Pseudomonas aeruginosa   臨床分離株

    30秒以下

    Burkholderia cepacia     IFO 15124

    30秒以下

    Pseudomonas putida     IFO 14164

    30秒以下

    Salmonella choleraesuis   JCM 1652

    30秒以下

    Escherichia coli       ATCC 10536

    30秒以下

    Serratia marcescens     JCM 1239

    30秒以下

    Proteus vulgaris        IFO 3988

    30秒以下

    Staphylococcus aureus ATCC 6538

    30秒以下

    MRSA-1 臨床分離株

    30秒以下

    MRSA-2 臨床分離株

    30秒以下

    Staphylococcus epidermidis JCM 2414

    30秒以下

    Enterococcus faecalis IFO 12964

    30秒以下

    Candida albicans ATCC 10231

    30秒以下

  3. 18.2.3 HIVに対する効果

    HIV不活化効果についてプラーク法を用いて検討した結果、本剤は、HIVを15秒以内に検出限界以下まで不活化した4)

18.3 生物学的同等性

本剤と標準製剤を任意に希釈し菌液と接触させたとき、両者の生存菌数の経時的変化には相関がみられ、生物学的同等性が認められた5)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

クロルヘキシジングルコン酸塩(Chlorhexidine Gluconate)

化学名

1,1′-Hexamethylenebis[5-(4-chlorophenyl)biguanide],di-D-gluconate

分子式

C22H30Cl2N10・2C6H12O7

分子量

897.76

性状

  • 通常、水溶液として存在し、その20w/v%液は、無色~微黄色の澄明な液で、においはなく、味は苦い。
  • 水又は酢酸(100)と混和する。
  • 20w/v%液 1mLはエタノール(99.5)5mL 以下又はアセトン 3mL 以下と混和するが、溶媒の量を増加するとき白濁する。
    光によって徐々に着色する。

化学構造式

比重d 2020

1.06~1.07

20. 取扱い上の注意

火気を避けて保存すること。

22. 包装

500mL(ポリ容器)、5L(ポリ容器)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

吉田製薬株式会社 学術部

〒164-0011 東京都中野区中央5-1-10

TEL 03-3381-2004
FAX 03-3381-7728

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

吉田製薬株式会社

埼玉県狭山市南入曽951

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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