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劇薬
処方箋医薬品注)
通常成人1回1~2アンプル(ジソピラミドとして50~100mg、1~2mg/kg)を必要に応じてブドウ糖液などに溶解し、5分以上かけ緩徐に静脈内に注射する。年齢、症状により適宜増減する。
心不全をきたすおそれがある。
刺激伝導障害が悪化するおそれがある。
房室内伝導を促進することがある。
心不全を悪化させるおそれがある。
低血糖を起こすおそれがある。
重症筋無力症を悪化させるおそれがある。
催不整脈作用の誘因となるおそれがある。
本剤の添加剤D-ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
本剤の排泄が遅延するおそれがある。
肝機能障害が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。妊婦に投与した例において子宮収縮が起こったとの報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。外国において、ベンジルアルコールの静脈内大量投与(99~234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤としてベンジルアルコールを含有している。
用量に留意するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、副作用が発現しやすい。また、男性の高齢者では、抗コリン作用による排尿障害があらわれやすいので注意すること。
心室性頻拍(Torsades de pointesを含む)、QT延長を起こすことがある。
併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
Torsades de pointesを起こすことがある。
QT延長等を生じるおそれがある。
Torsades de pointes等の重篤な不整脈を起こすおそれがある。
フィンゴリモド塩酸塩の投与により心拍数が低下するため、併用により不整脈を増強するおそれがある。
シポニモドフマル酸塩の投与により心拍数が減少するため、併用により不整脈を増強するおそれがある。
本剤の作用を増強させることがある。
エリスロマイシン、クラリスロマイシンは肝ミクロソームCYP3Aを阻害することが知られている。本剤はCYP3Aで代謝されるため、併用により本剤の代謝が抑制される。
過度の心機能抑制作用があらわれることがある。
両剤の陰性変力作用と変伝導作用により相互に心機能抑制作用を増強するおそれがある。アテノロールとの併用により本剤のクリアランスが減少すると考えられている。
本剤の作用を減弱させ、代謝物による抗コリン作用が増強するおそれがある。
フェニトインにより肝代謝酵素の産生が誘導され、本剤の代謝が促進すると考えられている。
リファンピシンにより肝代謝酵素の産生が誘導され、本剤の代謝が促進すると考えられている。
低血糖があらわれるおそれがある。
動物実験において本剤がインスリン分泌を促進するとの報告があり、併用によって血糖降下作用が増強される可能性がある。
QT延長を起こすことがある。
QT延長を起こすことがあり、併用によりQT延長作用が相加的に増強すると考えられる。
本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。
セイヨウオトギリソウにより誘導された肝薬物代謝酵素が本剤の代謝を促進し、クリアランスを上昇させるためと考えられている。
QT延長を起こすおそれがある。
併用によりQT延長作用が相加的に増加するおそれがある。
低血糖(脱力感、倦怠感、高度の空腹感、冷汗、嘔気、不安、意識障害(意識混濁、昏睡)等)があらわれることがある。低血糖症が認められた場合にはブドウ糖を投与するなど適切な処置を行うこと。,
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
循環器
QRS幅増大
ブロックを伴う発作性心房性頻拍、PQ延長、QT延長
脚ブロック
消化器
口渇、嘔吐
口内異常感、便秘
肝臓
AST、ALT上昇等
黄疸
泌尿器
尿閉、排尿障害
乏尿
精神神経系
頭痛、しびれ感
過敏症
発疹等
その他
灼熱感
頸部異和感、倦怠感、胸部不快感
本剤の過量投与により、呼吸停止、失神、致死的不整脈が起こり死亡することがある。過度のQRS幅増大及びQT延長、心不全悪化、低血圧、刺激伝導系障害、徐脈、不全収縮等の過量投与の徴候がみられた場合には適切な対症療法を行うこと。
本剤により心房細動・粗動から洞調律に回復したとき、塞栓を起こすことがある。その可能性が予測されるときにはヘパリンの併用が望ましい。
健康成人男子5名にジソピラミドリン酸塩(ジソピラミドとして50mg)を単回静脈内投与した場合の血漿中濃度パラメータを次に示す1) 。
t1/2α(分)
t1/2β(時間)
3.78±2.31
4.35±1.15
2~3μg/mL付近
ラットに14C-ジソピラミドリン酸塩1mg/kgを静脈内投与し、各臓器への分布放射能を測定した。その結果、投与後の臓器への移行は速やかであり、投与直後の放射活性は肝臓が一番高く、以下小腸、腎臓、胃、肺、心臓、脳の順であった。脳は測定した組織のうちで一番濃度が低かった2) 。
ジソピラミドは肝ミクロソームCYP3A4により脱イソプロピル化され3) 、主代謝物であるMono-isopropyl disopyramide(MIP)を生じる4) 。
健康成人男子6名にジソピラミドリン酸塩(ジソピラミドとして50mg)を静脈内投与した場合、投与量の約50%が約6時間、約90%が24時間で尿中に排泄された5) 。
国内延べ68施設において実施された臨床比較試験及び一般臨床試験の結果、907例を対象とした各種頻脈性不整脈に対する有効率は76.2%であった。
対象疾患
有効率
期外収縮
心室性期外収縮
88.1%(215/244)
上室性期外収縮
93.3%(70/75)
心室性・上室性期外収縮
66.7%(2/3)
頻拍
心室性頻拍
64.4%(56/87)
発作性上室性頻拍
76.2%(179/235)
細・粗動
心房細動
66.7%(30/45)
発作性心房細動
63.9%(117/183)
心房粗動
62.9%(22/35)
合計
76.2%(691/907)
副作用の発現率は11.9%(82/843例)で、主に本剤の抗コリン作用による副作用(口喝、便秘等2.9%)がみられ、循環器系副作用では心電図上の変化によるもの(2.5%)であった。
心筋への直接作用により、活動電位のphase 0立上がり速度を減少させるが、その作用はキニジンより弱い。また洞結節細胞並びにプルキンエ線維においてはphase 4の緩徐拡張期脱分極相の抑制を示す(ウサギ、イヌ)6),7) 。
ジソピラミドリン酸塩(Disopyramide Phosphate)
α-(2-Diisopropylaminoethyl)-α-phenyl-2-pyridineacetamide phosphate
C21H29N3O・H3PO4
437.47
本品は白色の結晶性の粉末である。本品は水又は酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
約204℃(分解)
5mL×10アンプル
1) 楠岡英雄 他:臨床薬理 1980:11(1), 49-57
2) 森本雍憲 他:医薬品研究 1981:12(2), 620-625
3) 千葉 寛:薬物動態 1996:11(3), 294-296
4) 加藤和三 他:Ther. Res.,1985:2(1), 121-129
5) 藤井諄一 他:薬理と治療 1981:9(Suppl. 1), 55-63
6) 戸田 昇 他:現代の臨床 1969:3(12), 727-743
7) 平岡昌和 他:治療学 1980:5(2), 253-260
8) 島田 瞭 他:実中研・前臨床研究報 1980:6(2), 123-146
9) 林 栄一 他:応用薬理 1974:8(5), 663-674
10) 橋本敬太郎 他:薬理と治療 1981:9(Suppl. 1), 45-50
11) 中村種治 他:Jap. Circ. J.,1975:39(4), 497
12) 田嶋経躬 他:第3回ペースメーカーに関する公開研究会 1979:63-65
13) Baines, M.W., et al.:J. Int. Med. Res.,1976 4(Suppl. 1), 5-7
14) 土田正義 他:泌尿紀要 1981:27(2), 223-228
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