当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者
低ホスファターゼ症
通常、アスホターゼ アルファ(遺伝子組換え)として、1回1mg/kgを週6回、又は1回2mg/kgを週3回皮下投与する。なお、患者の状態に応じて、適宜減量する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
10%以上
1~10%未満
全身障害及び投与部位
発熱、易刺激性、注射部位紅斑、注射部位変色、注射部位疼痛、注射部位そう痒感、注射部位斑、注射部位腫脹、注射部位内出血、注射部位肥厚、注射部位硬結、注射部位反応、注射部位萎縮
悪寒、注射部位結節、注射部位発疹、注射部位丘疹
皮膚
紅斑
脂肪肥大症、皮膚弛緩症、皮膚変色、皮膚障害、皮膚色素減少
胃腸
-
口の感覚鈍麻、悪心
筋骨格
四肢痛
筋肉痛
傷害
挫傷
瘢痕
血管
ほてり
血液
内出血
感染症
注射部位蜂巣炎
神経系
頭痛
アルカリホスファターゼ(ALP)を含む免疫反応試薬を用いた臨床検査の測定値に影響を与えることがある。
18歳以上の低ホスファターゼ症患者(6例:乳児型1例、小児型3例、発症年齢不明2例)に本剤3mg/kgを単回静脈内投与後(投与1週目)、本剤1mg/kg又は2mg/kgを週1回、3週間反復皮下投与したときの薬物動態パラメータは、以下のとおりであった。絶対的バイオアベイラビリティー(個々の患者の範囲)は45.8~98.4%であった(外国人データ)1) 。
コホート1(n=3)
コホート2(n=3)
投与方法
皮下投与(1mg/kg/週)
皮下投与(2mg/kg/週)
測定時期
投与2週
投与4週
Cmax(U/L)
514±119
340±206
1081±65.2
1020±326
AUCτ(U・h/L)
66034±19241
40444a)
138595±6958
136109±41875
Tmax(h)
24.2
35.9
48.0
48.1
T1/2(h)
112.9, 110.8b)
120a)
97.6, 121.6b)
135±27.8
平均値±標準誤差、Tmaxは中央値a)n=1、b)n=2(個々の値を示す)注)本剤の承認用法・用量は、1回1mg/kgを週6回、又は1回2mg/kgを週3回皮下投与である。
マウスにアスホターゼ アルファ(遺伝子組換え)の125I標識体4.3mg/kgを反復皮下投与したとき、投与24時間後に頭蓋冠で最も高い放射能濃度を示し、頭蓋冠、脛骨、大腿骨及び胆嚢は平均滞留時間が60時間以上を示した2) 。
国内外の生後6ヵ月未満で発症した5歳以下の周産期型及び乳児型低ホスファターゼ症患者28例(日本人5例)を対象に、本剤1回1.0mg/kgを週6回、又は1回2.0mg/kgを週3回皮下投与とした非盲検非対照試験が実施された。ベースラインから投与24週までのくる病の重症度変化を評価したX線画像所見によるRGI-Cスコア(中央値(最小値, 最大値))は、全集団で1.67(-1.67, 3.00)であり、ベースラインから有意な改善が認められ、投与120週までベースラインから増加傾向が認められた。ベースラインから投与24週、48週及び96週における血漿中無機ピロリン酸(以下PPi)濃度と血漿中ピリドキサール-5'-リン酸塩(以下PLP)濃度の変化量(平均値±標準偏差)は、下表に示すようにすべての測定時点で減少していた。
24週
48週
96週
血漿中PPi(μM)
-3.11±2.69(n=26)
-2.21±2.41(n=15)
-0.26±7.00(n=11)
血漿中PLP(ng/mL)
-2186±4091(n=17)
-1645±2788(n=11)
-3917±6040(n=9)
本剤投与168週時のKaplan-Meier法により推定された生存率とその95%信頼区間は84[57, 95]%であった。28例中22例(78.6%)(うち日本人5例)に抗アスホターゼ アルファ抗体が認められ、28例中14例(50%)(うち日本人2例)に中和抗体が認められた3) 。副作用発現頻度は78.6%(22/28例)であり、主な副作用は注射部位紅斑42.9%(12/28例)、注射部位変色、注射部位硬結の各17.9%(5/28例)であった。
外国人の5歳以上12歳以下の乳児型及び小児型低ホスファターゼ症患者13例を対象に、本剤1回2mg/kgを週3回、又は1回3mg/kgを週3回、24週間皮下投与とした非盲検試験が実施された(6mg/kg/週群6例(乳児型3例、小児型3例)、9mg/kg/週群7例(乳児型2例、小児型5例))。本剤投与24週後は、本剤1回1mg/kgを週3回3~9ヵ月間皮下投与とされ、その後、本剤1回1mg/kgを週6回、又は1回2mg/kgを週3回の皮下投与とされた。また、低ホスファターゼ症患者の自然歴データベースから選択された16例が既存対照群とされた。ベースラインから投与24週までのX線画像所見によるRGI-Cスコア(中央値(最小値, 最大値))は、本剤全投与群(6mg/kg/週群と9mg/kg/週群を併合した群)で2.00(0.0, 2.3)、既存対照群で0.00(-1.3, 2.0)であり、本剤全投与群では既存対照群と比較して有意な改善が認められ、本剤各群のRGI-Cスコアは投与96週までベースラインから増加傾向が認められた。ベースラインから投与24週、48週及び96週における血漿中PPi濃度と血漿中PLP濃度の変化量(平均値±標準偏差)は、下表に示すように、ほぼ全測定時点で減少していた。
6mg/kg/週群
-1.80±0.51(n=6)
-2.09±0.72(n=6)
-0.50±1.03(n=6)
9mg/kg/週群
-1.97±0.94(n=6)
-2.28±0.74(n=6)
-0.57±0.80(n=6)
-174±155(n=6)
-190±169(n=6)
-171±156(n=6)
-156±91.6(n=6)
-183±94.7(n=5)
-135±90.3(n=6)
抗体について評価可能な12例全例に抗アスホターゼ アルファ抗体が認められ、9mg/kg/週群の2例に中和抗体が認められた4) 。副作用発現頻度は92.3%(12/13例)であり、主な副作用は注射部位紅斑84.6%(11/13例)、注射部位斑69.2%(9/13例)、注射部位そう痒感53.8%(7/13例)であった。
外国人の13歳以上65歳以下の乳児型、小児型及び成人型低ホスファターゼ症患者19例を対象に、本剤0.3mg/kg又は0.5mg/kgを1日1回24週間皮下投与とし、本剤非投与例が対照群として設定された非投与対照無作為化非盲検比較試験が実施された(対照群6例(乳児型1例、小児型5例)、本剤群13例(乳児型3例、小児型7例、成人型2例、発症年齢不明1例))。本剤投与24~48週後は、全例に本剤0.5mg/kgを1日1回皮下投与とされ、投与48週以降は本剤1回1mg/kgを週6回皮下投与とされた。対照群及び本剤全投与群(0.3mg/kg/日群と0.5mg/kg/日群を併合した群)のベースラインから投与24週までの血漿中PPi濃度と血漿中PLP濃度の変化量は、下表に示すように、本剤投与により減少していた。
対照群
-0.18(-6.84, 1.07)a)(n=6)
本剤投与群
全例
-2.19(-4.40, 0.32)a)(n=13)
0.3mg/kg/日群
-2.03±1.44b)(n=7)
-1.49±1.37b)(n=7)
-2.06±3.25b)(n=7)
0.5mg/kg/日群
-2.19±1.33b)(n=6)
-1.28±1.54b)(n=6)
-2.69±2.08b)(n=6)
a)中央値(最小値, 最大値)、b)平均値±標準偏差
11.0(-374.0, 346.0)a)(n=6)
-254.5(-1467.0, -17.2)a)(n=13)
-255.0±196.2b)(n=7)
-235.3±191.6b)(n=6)
-301.3±252.6b)(n=7)
-564.3±624.0b)(n=6)
-593.4±605.2b)(n=5)
-584.6±654.9b)(n=6)
対照群6例中5例(83.3%)、0.3mg/kg/日群7例中5例(71.4%)、0.5mg/kg/日群6例中5例(83.3%)に抗アスホターゼ アルファ抗体が認められ、0.5mg/kg/日群の6例中2例(33.3%)に中和抗体が認められた5) 。24週間の本治験期間での副作用発現頻度は、0.3mg/kg/日群57.1%(4/7例)、0.5mg/kg/日群33.3%(2/6例)であり、主な副作用は注射部位紅斑38.5%(5/13例)、注射部位血腫、注射部位疼痛の各30.8%(4/13例)であった。
注)本剤の承認用法・用量は、1回1mg/kgを週6回、又は1回2mg/kgを週3回皮下投与である。
低ホスファターゼ症は、組織非特異型アルカリホスファターゼ(TNSALP)の遺伝子変異による遺伝子疾患である。TNSALP活性が低下することにより、無機ピロリン酸(PPi)及びピリドキサール-5'-リン酸塩(PLP)等の生体内基質が蓄積し、骨石灰化障害、呼吸不全及び痙攣発作等の症状を呈する6) 。本剤は、ヒトTNSALPの触媒領域にヒト免疫グロブリン(Ig)G1のFc領域及びデカアスパラギン酸ペプチドを付加させた糖タンパク質である。本剤は、主に骨組織において骨石灰化を阻害するPPiを分解し、産生した無機リン酸(Pi)がカルシウムとともにハイドロキシアパタイトを生成することにより、骨石灰化を促進する。
低ホスファターゼ症モデル動物であるAkp2-/-マウスに、アスホターゼ アルファ(遺伝子組換え)を出生時から生後15日目まで予防的投与したとき、骨石灰化異常及び成長の改善が認められた7) 。また、出生時から生後43~52日目まで予防的投与したとき、生存期間の改善が認められた8) 。
Akp2-/-マウスに、アスホターゼ アルファ(遺伝子組換え)を生後15日目から43日目まで治療的投与したとき、骨石灰化異常、成長及び生存期間の改善が認められた9) 。
アスホターゼ アルファ(遺伝子組換え)Asfotase Alfa(Genetical Recombination)
アスホターゼ アルファは、遺伝子組換え融合糖タンパク質であり、1~485番目はヒト組織非特異型アルカリホスファターゼの触媒ドメイン、488~714番目はヒトIgG1のFcドメインに相当し、C末端に10個のアスパラギン酸残基が結合している。アスホターゼ アルファは、チャイニーズハムスター卵巣細胞から産生される。アスホターゼ アルファは、726個のアミノ酸残基からなるサブユニット2個から構成される糖タンパク質(分子量:約180,000)である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
ストレンジック皮下注12mg/0.3mL 1バイアルストレンジック皮下注18mg/0.45mL 1バイアルストレンジック皮下注28mg/0.7mL 1バイアルストレンジック皮下注40mg/1mL 1バイアルストレンジック皮下注80mg/0.8mL 1バイアル
1) 社内資料:外国人低ホスファターゼ症患者を対象とした臨床薬理試験(ENB-001-08試験)(2015年7月3日承認、CTD 2.7.2.2及び2.7.6.1)
2) 社内資料:マウス反復皮下投与時の組織分布試験(2015年7月3日承認、CTD 2.6.4.4)
3) 社内資料:5歳以下の乳児型低ホスファターゼ症患者を対象とした国際共同試験(ENB-010-10試験)(2015年7月3日承認、CTD 2.7.6.5)
4) 社内資料:5~12歳の小児型低ホスファターゼ症患者を対象とした国際共同試験(ENB-006-09/ENB-008-10試験)(2015年7月3日承認、CTD 2.7.6.3)
5) 社内資料:13歳以上の小児型及び成人型低ホスファターゼ症患者を対象とした国際共同試験(ENB-009-10試験)(2015年7月3日承認、CTD 2.7.6.4)
6) **Whyte MP. Genetics of Bone Biology and Skeletal Disease, 2013 ; 337-360.
7) 社内資料:Akp2-/-マウスに対するALXN1215の予防的投与試験(ALP-PT-04試験)(2015年7月3日承認、CTD 2.6.6.2)
8) 社内資料:Akp2-/-マウスに対するALXN1215の予防的投与試験(ALP-PT-12試験)(2015年7月3日承認、CTD 2.6.6.2)
9) 社内資料:Akp2-/-マウスに対するALXN1215の治療的投与試験(ALP-PT-08試験)(2015年7月3日承認、CTD 2.6.6.2)
アレクシオンファーマ合同会社メディカル インフォメーション センター
*〒108-0023東京都港区芝浦三丁目1番1号田町ステーションタワーN
*TEL:0120-577-657
アレクシオンファーマ合同会社
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.