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特定生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
本剤投与によりinfusion reactionのうち重篤なアナフィラキシーが発現することがあるので、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。また、重篤なinfusion reactionが発現した場合には、本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。,,
ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(コレステロールエステル蓄積症、ウォルマン病)
通常、セベリパーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり1mgを2週に1回、点滴静注する。効果不十分な場合には、1回体重1kgあたり3mgを2週に1回又は週1回まで増量し、点滴静注する。ただし、乳児期発症の急速進行性の場合には、セベリパーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり1mgを週1回、点滴静注する。効果不十分な場合には、1回体重1kgあたり3mgを週1回まで増量し、点滴静注する。なお、患者の状態に応じて適宜増減する。
,,
本剤使用の有益性と危険性を考慮した上で投与を決定すること。臨床試験において、卵アレルギーを有する患者は除外されている。本剤はトランスジェニックニワトリの卵白から製造されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
5%未満
5%以上
心臓障害
頻脈
胃腸障害
腹部膨満、胃食道逆流性疾患、悪心、嘔吐
腹痛、下痢
一般・全身障害および投与部位の状態
胸部不快感、発熱、悪寒、疲労、注入部位硬結、浮腫
免疫系障害
眼瞼浮腫
感染症および寄生虫症
尿路感染
臨床検査
体温上昇、酸素飽和度低下
代謝および栄養障害
高コレステロール血症、高トリグリセリド血症
神経系障害
浮動性めまい、筋緊張低下
精神障害
激越、不安、不眠症、易刺激性
生殖系および乳房障害
月経過多
呼吸器、胸郭および縦隔障害
咳嗽、呼吸困難、喉頭浮腫、呼吸窮迫
皮膚および皮下組織障害
そう痒症、発疹、丘疹性皮疹
蕁麻疹
血管障害
充血、高血圧、低血圧、蒼白
体重範囲(kg)
総投与液量(mL)
1mg/kg点滴静注時
3mg/kg点滴静注時
**1-2.9
**4
**8
**3-5.9
**6
**12
**6-10.9
10
25
11-24.9
50
25-49.9
100
50-99.9
250
100-120.9
500
希釈後は、タンパク低結合性インラインフィルター(孔径0.2μm)を用いて投与すること。
外国人成人ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(コレステロールエステル蓄積症)患者を対象に本剤1又は3mg/kgを隔週投与したときの定常状態時の薬物動態パラメータは表1のとおりであった。本剤の曝露量は用量比を上回って増加し、非線形性を示した1) 。
薬物動態パラメータ
1mg/kg
3mg/kg
52週目(4例)
104週目(5例)
52週目(3例)
104週目(3例)
AUC0-last(ng・h/mL)
1689(1096, 2087)
1257(1006, 1731)
21765(17270, 44425)
9165(8768, 18385)
Cmax(ng/mL)
1093(628, 1276)
595(498, 1048)
14560(9729, 29114)
5274(5132, 12696)
Tmax(h)
0.50(0.33, 1.03)
1.50(0.67, 2.70)
1.50(1.00, 2.25)
1.50(1.50, 2.17)
CL(mL/h/kg)
600(479, 913)
795(578, 994)
138(67.5, 174)
327(163, 342)
Vz(mL/kg)
80.9(60.5, 89.0)
184a(126, 354)
14.5(14.1, 18.1)
42.5(32.1, 63.0)
T1/2(h)
0.127(0.09, 0.16)
0.261a(0.16, 0.48)
0.105(0.10, 0.21)
0.193(0.09, 0.26)
中央値(最小値, 最大値)、a:4例AUC0-last:投与後0時間~最終測定可能時間までの血清中濃度-時間曲線下面積、Cmax:最高血清中濃度、Tmax:最高血清中濃度到達時間、CL:クリアランス、Vz:分布容積、T1/2:半減期
小児及び成人における本剤の薬物動態は、本剤を静脈内投与したライソゾーム酸性リパーゼ欠損症患者72例の母集団薬物動態解析により検討し、体重が本剤のクリアランスに対して有意な影響を及ぼすことが示された。本剤1mg/kgを週1回又は隔週投与した際の薬物動態パラメータは表2のとおりであった2) 。
1mg/kgを週1回又は隔週投与
2歳未満(4例)
2~17歳(44例)
18歳以上(24例)
CL(L/h)
16.1(45.5)
26.2(50.7)
37.7(39.4)
Vss(L)
9.23(22.0)
9.89(21.2)
12.4(49.3)
AUCss(ng×h/mL)
487(44.7)
1560(57.0)
2070(41.4)
Cmax,ss(ng/mL)
226(44.0)
746(56.7)
993(39.5)
t1/2β(h)
2.58(36.9)
3.51(61.1)
3.05(46.7)
PKパラメータはNONMEMによるベイズ推定値平均値(変動係数%)CL:クリアランス、Vss:定常状態における分布容積、AUCss:定常状態における血清中濃度-時間曲線下面積、Cmax,ss:定常状態における最高血清中濃度、t1/2β:消失半減期
ALTが基準値上限(ULN)の1.5倍以上である4歳以上のライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(コレステロールエステル蓄積症)患者66例(本剤群36例(うち日本人2例)、プラセボ群30例)を対象とした(割付時の年齢は4~58歳(36%が12歳未満、71%が18歳未満))。
本剤1mg/kg又はプラセボを隔週投与で20週間投与された。主要評価項目である二重盲検期終了時(第20週)にALTが正常化した患者の割合は本剤群で31%(11/36例)、プラセボ群では7%(2/30例)であった(p=0.0271)。副次評価項目の結果は表1のとおりであった。
評価項目
本剤(n=36)
プラセボ(n=30)
LDLコレステロール [ベースラインからの平均変化率(%)]
-28†±22
-6±13
non-HDLコレステロール [ベースラインからの平均変化率(%)]
-28†±19
-7±11
ASTの正常化a(%)
42‡(15/36)
3(1/29)
トリグリセリド [ベースラインからの平均変化率(%)]
-25‡±29
-11±29
HDLコレステロール [ベースラインからの平均変化率(%)]
20†±17
-0.3±12
肝脂肪含量b [ベースラインからの平均変化率(%)]
-32†±27(n=32)
-4±16(n=25)
平均値±標準偏差a:正常化を達成した患者の割合。年齢及び性別に応じ、34~59U/Lを正常化と定義した。ベースライン値が異常値であった患者(本剤投与群:n=36、プラセボ投与群:n=29)を対象に評価した。b:MEGE MRIによる評価が実施された患者(本剤投与群:n=32、プラセボ投与群:n=25)を対象に評価した。P値:正常化の評価項目についてはFisherの正確確率検定、その他すべての評価項目についてはWilcoxonの順位和検定を用いて算出した。†:P<0.001, ‡:P<0.05
一部の患者(26例)において、肝生検が行われ、形態観察による評価で脂肪肝の改善が認められた患者の割合は、本剤群で63%(10/16例)、プラセボ群で40%(4/10例)であった。本剤群の副作用発現頻度は14%(5/36例)であり、2例以上に発現した副作用はなかった。
非盲検期に移行した65例に対し、本剤を1mg/kgを隔週1回投与し、患者の状態に応じて3mg/kgの隔週1回投与が可能とされた。二重盲検期から本剤が継続投与された患者では、ALT値の低下が維持され、LDLコレステロール値及びHDLコレステロール値を含む脂質パラメータに改善が認められた3) 。副作用発現頻度は14%(9/66例)であり、2例以上に発現した副作用はなかった。66例中5例(8%)に、1回以上の抗薬物抗体の陽性が確認された。なお、成人のライソゾーム酸性リパーゼ欠損症患者を対象とした他の臨床試験において、1又は3mg/kg週1回8週間投与した経験がある。
生後6ヵ月未満で成長不全又は急速進行性の他の臨床的症状を有する外国人ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(ウォルマン病)患者(9例)を対象とした(割付時の年齢は1~6ヵ月齢)。本剤を0.35mg/kg注2) 週1回2週間投与した後、1mg/kgを週1回投与し、患者の状態に応じて3mg/kgの週1回投与、さらに疾患が増悪するか又は中和抗体が生じた場合は5mg/kgの週1回投与が可能とされた。本剤を投与した9例中6例が生後12ヵ月を超えて生存した(生後12ヵ月での生存率と95%信頼区間は66.7[29.9, 92.5]%)。なお、同様の臨床所見を有する乳児期発症の急速進行性のライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(ウォルマン病)患者のヒストリカルコントロールでは生後8ヵ月を超えて生存した患者はなかった(生後12ヵ月での生存率とその信頼区間は0[0, 16.1]%)。また、成長及び肝酵素パラメータは表2のとおりであった。
ベースライン(n=9)
4週目(n=6)
12週目(n=6)
年齢別身長a
1.798(0.00, 80.78)(n=8)
3.157(0.00, 83.15)(n=6)
6.932(0.06, 94.06)(n=6)
年齢別体重a
3.076(0.00, 77.04)(n=8)
3.057(0.00, 60.26)(n=6)
3.471(0.14, 53.59)(n=6)
ALT(U/L)
145.0(16.0, 297.0)(n=9)
31.0(14.0, 71.0)(n=5)
27.0(15.0, 44.0)(n=5)
AST(U/L)
125.0(71.0, 716.0)(n=9)
62.0(35.0, 120.0)(n=4)
44.0(33.0, 75.0)(n=5)
24週目(n=5)
48週目(n=4)
60週目(n=4)
10.75(0.03, 91.62)(n=5)
12.57(0.29, 75.49)(n=4)
14.98(0.43, 61.41)(n=4)
1.044(0.10, 64.06)(n=5)
14.93(7.08, 82.38)(n=4)
21.44(4.95, 88.88)(n=4)
39.0(15.0, 90.0)(n=5)
28.5(28.0, 29.0)(n=4)
33.0(29.0, 42.0)(n=4)
56.0(28.0, 106.0)(n=5)
39.5(32.0, 45.0)(n=4)
43.0(37.0, 58.0)(n=4)
中央値(最小値, 最大値)a:WHOパーセンタイル値
12ヵ月を超えて生存した6例中1例では、中和抗体が生じたため5mg/kgの週1回投与に増量された。なお、乳児期発症の急速進行性の患者を対象とした臨床試験(2015年1月データカットオフ)において生存例9例中2例では5mg/kg週1回投与に増量された4) 。副作用発現頻度は、56%(5/9例)であり、2例以上で発現した副作用は、嘔吐、発熱、頻脈、蕁麻疹、蒼白であった。7例中4例(57%)に、1回以上の抗薬物抗体の陽性が確認された。
全臨床試験に参加した患者125例中19例(15%)において、本剤投与開始後1回以上の抗薬物抗体が確認され、抗体陽性を示した患者19例中11例(58%)に中和抗体が確認された。抗体陽性を示した患者の内訳は幼児から成人で9/106例(8%)、乳児で10/19例(53%)であり、これらの抗体陽性患者の抗体が陽性になる最初の期間の中央値は、幼児から成人で57日(最短23日、最長620日)、乳児で57日(最短36日、最長418日)であった。また、乳児期発症の急速進行性のライソゾーム酸性リパーゼ欠損症(ウォルマン病)患者を対象とした海外臨床試験において、ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症の原因遺伝子であるLIPA及びその隣接遺伝子CH25Hが両アレルとも完全欠失している患者3例に中和抗体の発現による治療効果の減弱が認められた。
ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症は、ライソゾーム酵素であるライソゾーム酸性リパーゼ遺伝子変異による常染色体劣性遺伝疾患である。ライソゾーム酸性リパーゼの活性が低下することにより、コレステロールエステル及びトリグリセリド等が蓄積し、肝線維症、脂質代謝障害等を呈する5) 。セベリパーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、ヒトライソゾーム酸性リパーゼに高マンノース型糖鎖及びリン酸化高マンノース型糖鎖を含むN-結合型糖鎖を付加した糖タンパク質であり、マクロファージのマンノース受容体及びマンノース-6-リン酸受容体を介して細胞内に取り込まれ、ライソゾームに蓄積したコレステロールエステル及びトリグリセリドを加水分解する。
ライソゾーム酸性リパーゼ欠損症のモデルラットにセベリパーゼ アルファ(遺伝子組換え)を週1回又は隔週1回反復投与したとき、肝臓においてライソゾーム酸性リパーゼ活性の回復、組織中コレステロール及びトリグリセリドの減少、血清トランスアミナーゼ値の低下、肝腫大の軽減、体重増加及び生存期間の延長が観察された6) 7)。
セベリパーゼ アルファ(遺伝子組換え)Sebelipase Alfa(Genetical Recombination)
セベリパーゼ アルファは、トランスジェニックニワトリの卵白中に産生される遺伝子組換えヒトリソソーム酸性リパーゼであり、378個のアミノ酸残基からなる糖タンパク質(分子量:約55,000)である。
1バイアル10mL
1) 社内資料:第II相非盲検非対照試験(LAL-CL01試験の延長試験、LAL-CL04試験)(2018年)
2) 社内資料:母集団薬物動態解析報告書(2019年)
3) 社内資料:第III相プラセボ対照二重盲検比較臨床試験(LAL-CL02試験)(2016年3月28日承認、CTD2.7.2.2及び2.7.6.2)
4) 社内資料:第II/III相非盲検非対照試験(LAL-CL03試験)(2016年3月28日承認、CTD2.7.6.4)
5) Grabowski GA, et al., The Online Metabolic & Molecular Basis of Inherited Diseases, 2012; Chapter 142
6) 社内資料:LAL欠損ラットにおける薬理試験(SBC102-P002試験)(2016年3月28日承認、CTD2.6.2.2)
7) 社内資料:LAL欠損ラットにおける薬理試験(SBC102-P005, SBC102-P012試験)(2016年3月28日承認、CTD2.6.2.2)
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