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生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
通常、成人には、エクリズマブ(遺伝子組換え)として、1回600mgから投与を開始する。初回投与後、週1回の間隔で初回投与を含め合計4回点滴静注し、その1週間後(初回投与から4週間後)から1回900mgを2週に1回の間隔で点滴静注する。
通常、エクリズマブ(遺伝子組換え)として、下記の用法・用量で点滴静注する。
年齢又は体重
導入期
維持期
18歳以上
1回900mgを
週1回で計4回
初回投与4週間後から
1回1200mgを2週に1回
18歳未満
40kg以上
30kg以上
40kg未満
1回600mgを
週1回で計2回
初回投与2週間後から
1回900mgを2週に1回
20kg以上
30kg未満
1回600mgを2週に1回
10kg以上
20kg未満
週1回で計1回
初回投与1週間後から
1回300mgを2週に1回
5kg以上
10kg未満
1回300mgを
1回300mgを3週に1回
通常、成人には、エクリズマブ(遺伝子組換え)として、1回900mgから投与を開始する。初回投与後、週1回の間隔で初回投与を含め合計4回点滴静注し、その1週間後(初回投与から4週間後)から1回1200mgを2週に1回の間隔で点滴静注する。
直近の本剤投与量
本剤の補充用量
補充投与の時期
血液浄化療法
300mg
1回につき300mg
施行後60分以内
600mg以上
1回につき600mg
新鮮凍結血漿輸注
300mg以上
施行60分前
免疫グロブリン大量静注療法
600mg以下
施行直後
900mg以上
本剤により髄膜炎菌感染症に罹患しやすくなる可能性がある。,
特に莢膜形成細菌(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等)による感染症に罹患しやすくなる可能性がある。,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下している。
人免疫グロブリン製剤(ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン等)
人免疫グロブリン製剤との併用投与によって本剤の効果が減弱するおそれがあるので、併用する場合には、本剤の補充投与を考慮すること。
人免疫グロブリン製剤との継続的な併用投与により、本剤の血清中濃度が低下する可能性がある1) 2) 3)。
エフガルチギモド アルファ(遺伝子組換え)
本剤の効果が減弱するおそれがあるので、本剤による治療を開始する場合には、エフガルチギモド アルファのサイクル投与における最終投与から2週間後以降に投与することが望ましい。
エフガルチギモド アルファにより、本剤を含む胎児性Fc受容体(FcRn)に結合する薬剤の血清中濃度が低下する可能性がある。
髄膜炎又は敗血症を発症し、急激に重症化することがあるので、本剤の投与に際しては、当該感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直、羞明、精神状態の変化、痙攣、悪心・嘔吐、紫斑、点状出血等)等の観察を十分に行うこと。髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。髄膜炎菌に対するワクチンを接種しても発症した例や、死亡に至った例が認められている。,,,
播種性淋菌感染症、肺炎球菌感染、インフルエンザ菌感染等の重篤な感染症があらわれることがある。,
ショック、アナフィラキシー等があらわれることがある。
10%以上
5%~10%未満
5%未満
頻度不明
血液
-
白血球減少症
大球性貧血、好中球減少症、リンパ球減少症、鉄欠乏性貧血
貧血、凝固因子異常
耳及び迷路障害
耳鳴
回転性めまい、耳痛
眼
結膜出血、白内障、強膜出血、眼痛、結膜炎、緑内障
胃腸
悪心
嘔吐
上腹部痛、腸炎、下痢、腹痛、腹部膨満、胃食道逆流性疾患、舌炎
便秘、消化不良、腹部不快感、歯痛、アフタ性口内炎、嚥下障害、直腸出血、胃の不快感
全身障害及び投与局所
発熱
胸部不快感、疲労、腋窩痛、悪寒、注射部位硬結、倦怠感、末梢性浮腫
インフルエンザ様疾患、無力症、胸痛、注射部位疼痛、溢出、疼痛、冷感、腫脹
肝胆道
高ビリルビン血症、肝機能異常
黄疸
感染症
鼻咽頭炎
インフルエンザ、咽頭炎
単純ヘルペス、麦粒腫、口腔ヘルペス、医療機器関連感染、肺炎、上気道感染、気管支炎、蜂巣炎、膀胱炎、ウイルス性胃腸炎、扁桃炎、帯状疱疹、敗血症、腎膿瘍、アデノウイルス結膜炎、股部白癬、尿道炎、口腔カンジダ症、耳下腺炎、歯周炎
尿路感染、真菌感染、ウイルス感染、膿瘍、消化管感染、感染、副鼻腔炎、歯感染、下気道感染、膿痂疹、気道感染、鼻炎、胃腸炎、限局性感染、耳部感染、腹膜炎、BKウイルス感染、ナイセリア感染(淋菌等)
臨床検査
ALP上昇、ビリルビン上昇、C-反応性蛋白増加、白血球数増加、肝酵素増加、尿中白血球陽性、尿中血陽性、好酸球百分率増加、好中球百分率増加
ヘモグロビン減少、ハプトグロビン減少
代謝
食欲減退、糖尿病、高アルブミン血症、高血糖
低カリウム血症、ヘモクロマトーシス
筋骨格
筋肉痛、関節痛、四肢痛、背部痛
筋痙縮、頸部痛、関節腫脹、筋骨格痛、側腹部痛、筋骨格系胸痛
神経系
頭痛
浮動性めまい、頭部不快感、感覚鈍麻、眼振
味覚異常、振戦、失神、嗜眠、片頭痛、知覚障害
生殖系
陰嚢障害、希発月経
腟出血
呼吸器
上気道炎、咳嗽、鼻閉、鼻漏、口腔咽頭不快感
呼吸困難、鼻出血、咽喉頭疼痛、湿性咳嗽、咽喉乾燥
皮膚
湿疹、発疹
皮膚乾燥、紅斑、多形紅斑、脱毛症、多毛症、接触性皮膚炎
そう痒症、蕁麻疹、点状出血、発汗、皮膚炎
免疫系
季節性アレルギー
精神系
うつ病、不安
不眠症、憂鬱感
血管・心臓
高血圧、動悸、起立性低血圧
進行性高血圧、ほてり、血腫、静脈硬化症
腎及び尿路障害
出血性膀胱炎、腎結石症、尿失禁、尿蛋白
排尿困難、血尿、腎疝痛
傷害
骨折
挫傷、擦過傷、転倒・転落、関節捻挫、四肢損傷
その他
皮膚乳頭腫
臨床試験において抗体反応が検出された患者が認められたが、抗体発現と臨床効果又は有害事象との相関は認められなかった。
マウスの胚・胎児発生試験(60mg/kgを器官形成期に静脈内投与)において、網膜形成異常が認められた4)。
発作性夜間ヘモグロビン尿症患者に本剤600mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤900mgを2週に1回の頻度で計5回静脈内投与した時の血清中濃度は、下図のように推移した。また、投与12週後における血清中トラフ濃度は116.5±10.93μg/mLであった5)。
発作性夜間ヘモグロビン尿症患者(43例)に本剤600mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤900mgを2週に1回の頻度で計11回静脈内投与した時の血清中トラフ濃度は、投与1週時45.1±3.81μg/mL、投与4週時113.5±8.70μg/mL、投与6週時104.3±8.65μg/mL、投与12週時96.5±9.38μg/mL、投与26週時101.8±10.84μg/mLであった(n=40~42)。
発作性夜間ヘモグロビン尿症患者(97例)に本剤600mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤900mgを2週に1回の頻度で計24回静脈内投与した時の血清中トラフ濃度は、投与1週時45.8±3.00μg/mL、投与4週時104.5±5.08μg/mL、投与6週時100.6±5.77μg/mL、投与12週時92.6±5.36μg/mL、投与26週時98.4±6.63μg/mL、投与52週時110.3±8.92μg/mLであった(n=92~96)。
本剤投与中の非典型溶血性尿毒症症候群患者3例に本剤1回600mg又は1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した時の投与12週時の血清中濃度を測定した。
年齢
体重
1回投与量
投与12週時の血清中濃度(μg/mL)
ピーク濃度
トラフ濃度
8歳
27.3kg
600mg
553.6
352.1
6歳
18.9kg
600mg注3)
524.1
384.8
31歳
53.9kg
1200mg
517.1
377.1
非典型溶血性尿毒症症候群患者(17例)に本剤900mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した時の投与1日目の血清中ピーク濃度は188.3±47.1μg/mLであり、血清中トラフ濃度は投与4週時152.6±61.8μg/mL、投与26週時194.8±83.1μg/mLであった(n=13~16)。
非典型溶血性尿毒症症候群患者(20例)に本剤900mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した時の投与1日目の血清中ピーク濃度は222.7±48.9μg/mLであり、血清中トラフ濃度は投与4週時222.4±53.3μg/mL、投与26週時276.8±101.0μg/mLであった(n=18~20)。
全身型重症筋無力症患者(62例(日本人患者3例を含む))に本剤900mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した時の投与1日目の血清中ピーク濃度は336±112μg/mLであり、血清中トラフ濃度は投与4週時373±135μg/mL、投与26週時341±172μg/mLであった(n=57~61)。日本人患者(3例)の血清中ピーク濃度及び血清中トラフ濃度は、外国人患者の5~95パーセンタイルの範囲内であった。
12~17歳で体重30kg以上の全身型重症筋無力症患者(11例(日本人患者3例を含む))に体重に基づき本剤600mg又は900mgを週1回で計2又は4回、その1週間後から本剤900mg又は1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した時の投与1日目の血清中ピーク濃度は523±213μg/mLであり、血清中トラフ濃度は投与4週時484±111μg/mL、投与26週時434±172μg/mLであった(n=9~11)。
視神経脊髄炎スペクトラム障害患者(95例(日本人患者9例を含む))に本剤900mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した時の投与1日目の血清中ピーク濃度は359±103μg/mLであり、血清中トラフ濃度は投与4週時432±169μg/mL、投与48週時420±218μg/mLであった(n=65~94)。日本人患者(9例)の血清中ピーク濃度及び血清中トラフ濃度は、外国人患者の5~95パーセンタイルの範囲内にほぼ含まれていた6)。
発作性夜間ヘモグロビン尿症患者を対象とした臨床試験は、すべて髄膜炎菌ワクチン接種下で実施された。
過去2年以内に赤血球輸血が必要と判断され、赤血球中のGPI欠損赤血球クローン(PNHタイプIII)の存在比が10%以上の発作性夜間ヘモグロビン尿症患者29例を対象とし、本剤600mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤900mgを2週に1回の頻度で計5回静脈内投与した。ベースラインのLDH(中央値[最小値、最大値])は1,814.0U/L[627.8U/L、3,642.5U/L]、投与12週目のLDHは244.0U/L[187.0U/L、2,715.0U/L]であり、LDHの低下が認められた(p<0.0001、Wilcoxonの符号付順位検定)5)。副作用発現頻度は、本剤投与群で93.1%(27/29例)であった。主な副作用は、頭痛(51.7%)、鼻咽頭炎(37.9%)、悪心(20.7%)であった。
過去1年間に少なくとも4回赤血球輸血を受けており、赤血球中のGPI欠損赤血球クローン(PNHタイプIII)の存在比が10%以上の発作性夜間ヘモグロビン尿症患者87例を対象とし、本剤600mg又はプラセボを週1回で計4回、その1週間後から本剤900mgを2週に1回の頻度で計11回静脈内投与した。Hb安定化注4)はプラセボ群で0.0%(0/44例)及び本剤群で48.8%(21/43例)の患者で達成された(p<0.001、Fisherの正確検定)。また、濃厚赤血球輸血単位数(中央値[最小値、最大値])は、プラセボ群で10単位[2単位、21単位]、本剤群で0単位[0単位、16単位]であった(p<0.001、Wilcoxonの順位和検定)7)。副作用発現頻度は、本剤投与群で55.8%(24/43例)であった。主な副作用は、頭痛(32.6%)、腹痛、皮膚乾燥、単純ヘルペス、悪心、上気道感染(各4.7%)であった。
非典型溶血性尿毒症症候群患者を対象とした臨床試験はすべて髄膜炎菌ワクチン接種下で実施された。また、髄膜炎菌ワクチン接種前又は接種後14日以内に本剤が投与される場合には抗菌剤が予防的に投与された。なお、国内臨床試験(C11-005J)の小児患者では肺炎球菌ワクチン及びインフルエンザ菌b型ワクチンの接種下で実施された。
本剤投与中の非典型溶血性尿毒症症候群患者3例を対象とした非盲検非対照試験において、本剤1回600mg又は1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した時の血小板数の推移は下表のとおりであり、投与期間中3例とも施設基準下限値以上で推移した。また、投与期間中に血漿療法及び新規の透析を実施した患者は認められず、ベースラインから透析を実施していた1例では透析を離脱した。
血小板数(×104/μL)
施設基準値
ベースライン
投与期間中
12.0~41.0
23.7
19.1~31.1
600mg注5)
13.0~35.0
36.2
24.1~41.2
13.1~36.2
25.9
23.6~27.8
副作用は認められなかった。
18歳以上、又は12歳以上18歳未満かつ体重40kg以上で血漿療法抵抗性の非典型溶血性尿毒症症候群患者17例を対象とした非盲検非対照試験において、本剤900mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した。その結果、血小板数(平均値±標準偏差)は、ベースライン時10.9±3.2×104/μLから投与26週時21.0±6.8×104/μLに増加し、ベースラインから投与26週時の変化量の最小二乗平均値[95%信頼区間]は7.3×104/μL[4.0×104/μL,10.5×104/μL]であった。副作用発現頻度は、58.8%(10/17例)であった。主な副作用は、進行性高血圧、白血球減少症、悪心、嘔吐(各11.8%)であった。
18歳以上、又は12歳以上18歳未満かつ体重40kg以上で血漿療法を8週間以上施行されている非典型溶血性尿毒症症候群患者20例を対象とした非盲検非対照試験において、本剤900mgを週1回で計4回、その1週間後から本剤1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与した。その結果、血栓性微小血管障害イベントフリー注6)を達成した患者割合は80%(16/20例)であった。副作用発現頻度は、30.0%(6/20例)であった。主な副作用は、頭痛、白血球減少症、リンパ球減少症(各10.0%)であった。
本剤の投与歴を有する非典型溶血性尿毒症症候群患者30例(生後2ヵ月以上12歳未満15例、12歳以上15例)を対象としたレトロスペクティブ調査が実施された結果、血小板数の正常化注7)を達成した患者割合は、12歳未満93.3%(14/15例)、12歳以上73.3%(11/15例)であった。また、血栓性微小血管障害イベントフリー注6)を達成した患者割合は、12歳未満73%(11/15例)、12歳以上60%(9/15例)であった。有害事象発現頻度は、73.3%(22/30例)であった。主な有害事象は、発熱(30%)、下痢(27%)、嘔吐、咳嗽(各23%)、上気道感染(20%)であった。
全身型重症筋無力症患者を対象とした臨床試験は、すべて髄膜炎菌ワクチン接種下で実施された。
全身型重症筋無力症患者125例(日本人患者11例を含む)を対象に、プラセボ又は本剤900mgを週1回で計4回、その1週間後からプラセボ又は本剤1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与するプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。その結果、主要評価項目であるベースラインに対する投与26週のMG-ADL総スコアの変化量は下表のとおりであり、プラセボ群と本剤群の間に統計学的に有意な差が認められた。
MG-ADL総スコア注8)
臨床的イベント注9)
Worst-Rank解析注10)
投与26週
変化量
レスキュー治療
順位注11)
群間比較注12)
プラセボ群
9.9±2.64(51)9.0 (5, 18)
7.0±3.36(51)6.0(2, 16)
-2.8±3.07(51)-2.0(-8, 7)
62.2±55.40(12)43.5(7, 178)
70.8±4.38(63)
-16.6[-28.90, -4.23]p=0.0089
本剤群
10.3±3.06(56)10.0(5, 18)
5.6±4.11(56)5.5(0, 15)
-4.7±4.20(56)-4.5(-15, 4)
95.7±71.50(6)99.5(1, 174)
54.2±4.42(62)
また、重症筋無力症患者の病態及びレスキュー治療を受けずに症状悪化により早期中止した患者の影響を考慮して、事後的に順位付け方法を変更したWorst-Rank解析においても、ベースラインに対する投与26週のMG-ADL総スコアの変化量についてプラセボ群と本剤群の間に統計学的に有意な差が認められた8)。
MG-ADL総スコア注13)
臨床的イベント注14)
Worst-Rank解析注15)
MGクリーゼ
及び中止注16)
順位注17)
群間比較注18)
9.9±2.64(51)9.0(5, 18)
0
70.2±4.41(63)
-15.4[-27.80, -2.92]p=0.0160
10.2±2.98(55)10.0(5, 18)
5.6±4.02(55)5.0(0, 15)
-4.7±4.23(55)-4.5(-15, 4)
127.0(1)127(127, 127)
80.7±76.64(6)58.0(1, 174)
54.8±4.46(62)
副作用発現頻度は、本剤投与群で66.1%(41/62例)であった。主な副作用は、悪心、上気道感染(各12.9%)、下痢(11.3%)であった。
全身型重症筋無力症患者を対象に実施したプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を完了した患者を対象に実施した長期投与試験において、有効性の評価尺度であるMG-ADL総スコアの推移は下表のとおりであった9)。
プラセボ-本剤集団
本剤-本剤集団
評価例数
総スコア
ベースライン(ECU-MG-301試験)
60
9.9±2.60
―
56
10.3±3.03
1週
6.0±3.85
-3.9±3.75
55
5.3±3.94
-5.0±4.07
4週
5.1±3.74
-4.8±3.73
5.5±3.81
-4.9±4.05
12週
5.2±3.25
-4.7±3.39
53
5.3±3.50
-4.8±3.38
26週
4.7±3.20
-4.9±3.20
49
5.1±3.77
-5.2±3.77
40週
31
3.8±2.76
-5.7±3.55
29
5.2±4.22
-5.1±4.65
52週
20
4.3±3.06
-5.3±3.24
5.8±3.75
-4.4±3.53
最終評価時(LOCF)
5.2±3.97
-4.7±4.24
6.1±4.36
-4.3±4.11
平均値±標準偏差
副作用発現頻度は、55.6%(65/117例)であり、主な副作用は、頭痛(12.0%)、下痢(8.5%)、上気道感染(7.7%)、鼻咽頭炎(6.8%)であった。
6歳以上18歳未満の全身型重症筋無力症患者を対象に、本剤600~900mgを週1回で計1、2又は4回、その1週間後から本剤300~1200mgを2週に1回の頻度で静脈内投与する非盲検非対照試験を実施した10)。組み入れられた12歳以上の患者11例(日本人患者3例を含む)における、主要評価項目であるQMG総スコアのベースラインからの変化量は下表のとおりであり、主要解析とした投与12週時のベースラインからの変化量について統計学的に有意な改善が認められた。
QMG総スコア注19)
QMG総スコアのベースラインからの変化量
最小二乗平均(SEM注20))
95%信頼区間
11
16.7±5.64
11.5±5.01
-5.2(1.2)注21)
-7.81, -2.57
26週注22)
10
9.5±2. 59
-5.8(1.2)
-8.40, -3.13
52週データカットオフ日注23)までの副作用発現頻度は、45.5%(5/11例)であり、発現した副作用は、発疹(18.2%)、湿疹、頭痛、注射部位内出血、白血球減少症、リンパ球増加症、単球増加症、好中球減少症、四肢痛及び扁桃周囲膿瘍(各9.1%)であった。
視神経脊髄炎スペクトラム障害患者を対象とした臨床試験は、すべて髄膜炎菌ワクチン接種下で実施された。
視神経脊髄炎スペクトラム障害患者注28)143例(日本人患者14例を含む)を対象に、プラセボ又は本剤900mgを週1回投与で計4回静脈内投与し、その1週間後からプラセボ又は本剤1200mgを2週に1回静脈内投与するプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を実施した。その結果、主要評価項目である独立評価委員会により判定された初回再発までの期間は次図のとおりであり、プラセボ群と本剤群との間に有意な差が認められた(p<0.0001)注24)。ハザード比[95%信頼区間]注25) 注26)は0.058[0.017, 0.197]であった。
副作用発現頻度は、本剤投与群で63.5%(61/96例)であった。主な副作用は、上気道感染11.5%(11例)、悪心10.4%(10例)、頭痛8.3%(8例)、浮動性めまい7.3%(7例)であった6)。
視神経脊髄炎スペクトラム障害患者注28)を対象に実施したプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験を完了した患者を対象に実施した長期投与試験において、年間あたりの再発回数の推移は下表のとおりであった。
過去の年間あたりの
再発回数注27)
試験中の年間あたりの
再発回数
過去の年間あたりの再発回数からの
25
2.405±1.25261.923(1.442, 2.885)
0.237±0.60670.000(0.000, 0.000)
-2.168±1.4830-1.923(-2.446, -1.442)
14
2.029±0.95631.923(1.442, 2.404)
0.198±0.42060.000(0.000, 0.296)
-1.831±0.7522-1.923(-2.404, -1.442)
全体集団
39
2.270±1.15641.923(1.442, 2.885)
0.223±0.54160.000(0.000, 0.000)
-2.047±1.2686-1.923(-2.446, -1.442)
上段:平均値±標準偏差、下段:中央値(第1四分位点、第3四分位点)
副作用発現頻度は69.2%(27/39例)であり、主な副作用は鼻咽頭炎、尿路感染症の各12.8%(各5例)であった11)。
エクリズマブは、補体タンパクC5に特異的に結合し、C5のC5a及びC5bへの開裂を阻害することで、終末補体複合体C5b-9の生成を抑制する。
エクリズマブ(遺伝子組換え)Eculizumab(Genetical Recombination)(JAN)
エクリズマブは、遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体であり、マウス抗ヒト補体C5α鎖抗体の相補性決定部及びヒトフレームワーク部からなる改変部、並びにヒトIgG由来定常部からなる。L鎖の定常部はκ鎖に由来する。また、H鎖定常部のCH1部、ヒンジ部及びCH2部の一部はIgG2(γ2鎖)からなり、CH2部の残りとCH3部はIgG4(γ4鎖)からなる。エクリズマブは、マウス骨髄腫(NS0)細胞により産生される。エクリズマブは、448個のアミノ酸残基からなるH鎖2分子及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖2分子で構成される糖タンパク質(分子量:約145,235)である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
30mL[1バイアル]
1) Jin F, et al. Hum Immunol, 2005; 66(4): 403-410.
2) Wang W, et al. Clin Pharmacol Ther, 2008; 84(5): 548-558.
3) Fitzpatrick AM, et al. J Peripher Nerv Syst, 2011; 16(2): 84-91.
4) 社内資料:マウスにおける胚-胎児発生に関する試験(2010年4月16日承認、CTD2.6.6.6)
5) Kanakura Y, et al. Int J Hematol, 2011; 93: 36-46
6) 社内資料:第III相プラセボ対照二重盲検比較臨床試験(ECU-NMO-301試験)(2019年11月22日承認、CTD2.7.2.2、2.7.2.4及び2.7.6.1)
7) Hillmen P, et al. N Engl J Med, 2006; 355: 1233-1243
8) 社内資料:第III相プラセボ対照二重盲検比較臨床試験(ECU-MG-301試験)(2017年12月25日承認、CTD2.7.6.2)
9) 社内資料:第III相ECU-MG-301継続試験(ECU-MG-302試験)(2017年12月25日承認、CTD2.7.6.3)
10) 社内資料:第III相ECU-MG-303試験(2023年8月23日承認、CTD2.7.6.1)
11) 社内資料:第III相ECU-NMO-301継続試験(ECU-NMO-302試験)(2019年11月22日承認、CTD2.7.6.2)
12) Wingerchuk DM, et al. Neurology, 2006; 66(10): 1485-1489
13) Wingerchuk DM, et al. Lancet Neurol, 2007; 6(9): 805-815
14) 社内資料:溶血性試験(2010年4月16日承認、CTD2.6.2.2)
15) 社内資料:ヒト補体C5に対する親和性試験(2010年4月16日承認、CTD2.6.2.2)
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