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劇薬
処方箋医薬品注)
尋常性乾癬
通常、1日1回、患部に適量塗布する。
血清カルシウム値を上昇させる可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には使用しないことが望ましい。カルシポトリオールは動物試験(ラット)で胎盤を通じて胎児へ移行することが認められている2) 。また、ベタメタゾンは動物試験(マウス、ラット、ウサギ)で催奇形作用が報告されている3),4) 。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。カルシポトリオールは動物試験(ラット)で乳汁へ移行することが認められている2) 。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
使用が過度にならないように注意すること。一般に生理機能が低下している。
高カルシウム血症があらわれるおそれがある。
相加作用
本剤による血清カルシウム値の上昇が、シクロスポリンによる腎機能の低下によりあらわれやすくなる。
*高カルシウム血症及び高カルシウム血症によると考えられる臨床症状(倦怠感、脱力感、食欲不振、嘔吐、腹痛、筋力低下等)があらわれることがある。異常が認められた場合には、使用を中止し、血清カルシウム値、尿中カルシウム値等の生化学的検査を行い、必要に応じて輸液等の処置を行うこと。,,,,
血清カルシウムの上昇を伴った急性腎障害があらわれることがある。血清クレアチニン上昇、BUN上昇等の異常が認められた場合には使用を中止し、適切な処置を行うこと。
0.5%以上
0.5%未満
頻度不明
過敏症
紅斑・発赤
皮膚
疼痛、乾癬の悪化
そう痒、発疹、灼熱感、刺激感、皮膚炎、魚鱗癬様皮膚変化、皮膚乾燥、皮膚びらん、接触性皮膚炎、落屑、皮疹、腫脹
皮膚の感染症注1)
毛包炎
細菌感染症(伝染性膿痂疹、せつ等)、真菌症(カンジダ症、白癬等)、ウイルス感染症
その他の皮膚症状注2)
膿疱性発疹、色素脱失
色素沈着、膿疱性乾癬、ざ瘡様発疹、酒さ様皮膚炎、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張、紫斑)、多毛
肝臓
肝機能異常
AST、ALT、γ-GTP、LDH、ALP、総ビリルビンの上昇
腎臓
BUN、血清クレアチニンの上昇、尿中クレアチニン上昇
血液
白血球増加症、貧血
白血球減少・増多、ヘモグロビン減少、リンパ球減少、単球増多、好中球減少
感染症
単純ヘルペス
下垂体・副腎皮質系
下垂体・副腎皮質系機能の抑制注3)
その他
末梢性浮腫、挫傷、尿中ブドウ糖陽性、血清カルシウム上昇
尿中カルシウム上昇、血清リン上昇・低下、尿中リン低下、血清1α,25(OH)2D3上昇・低下、乾癬のリバウンド
高カルシウム血症の主な症状は倦怠感、脱力感、食欲不振、嘔気、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、頭痛、めまい、筋肉痛、筋力低下等である5),6) 。
直ちに使用を中止すること。血清カルシウム、尿中カルシウム等の生化学的検査を行い、必要に応じて輸液等の処置を行うこと。
本剤による治療中あるいは治療中止後、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬等がみられたとの報告がある。
雌雄アルビノ無毛マウスを用いて40週間にわたり光線(キセノンランプ)照射しカルシポトリオール液剤を塗布した実験で、雄において皮膚腫瘍誘発に必要な光線照射時間の有意な短縮が認められたとの報告がある。しかし、同液剤をマウスに単独で塗布した実験では皮膚腫瘍誘発は認められていない。
13例の日本人重度尋常性乾癬患者に軟膏を1日1回、4週間塗布した試験で、血漿中カルシポトリオール濃度及びベタメタゾンジプロピオン酸エステル濃度は、ほとんどの被験者が定量下限値(それぞれ50.0pg/mL及び30.0pg/mL)未満であった。血漿中カルシポトリオール濃度が定量された被験者2例でのCmaxは56.1及び159pg/mL、AUClastは28.1及び311h・pg/mLであった。血漿中ベタメタゾンジプロピオン酸エステル濃度が定量された被験者1例でのCmaxは39.6pg/mL、AUClastは41.24h・pg/mLであった7) 。カルシポトリオールの主要代謝物の血漿中濃度は、各測定時で1~3例で定量された。各血漿中濃度が定量された被験者におけるCmaxは26.4~151pg/mLであり、AUClastは27.9~736h・pg/mLであった。ベタメタゾンジプロピオン酸エステルの主要代謝物の血漿中濃度は、各測定時で5~11例で定量された。各血漿中濃度が定量された被験者におけるCmaxは30.3~910pg/mLであり、AUClastは15.91~4732h・pg/mLであった7) 。
日本人健康成人男性16例の腕部に、フォーム及び軟膏を塗布した試験で、塗布24時間後の角層中カルシポトリオール量及びベタメタゾンジプロピオン酸エステル量は、フォームでそれぞれ3.6ng、32.6ng、軟膏でそれぞれ2.5ng、12.2ngであった8) 。
日本人尋常性乾癬患者を対象に実施したフォームと軟膏の非盲検比較試験において、4週終了時における標的病変の全般改善度(「略治」または「中等度改善」以上)は下表のとおりであった9) 。
全般改善度
フォーム群
軟膏群
98.9%(86/87例)
93.7%(89/95例)
副作用発現頻度はフォーム投与群及び軟膏投与群でそれぞれ3.4%(3/87例)及び0%(0/95例)であった。フォーム投与群での副作用の内訳は毛包炎、血清カルシウム上昇及び疼痛各1.1%(1/87例)であった。
日本人尋常性乾癬患者を対象に、カルシポトリオール製剤(1日2回塗布)及びベタメタゾンジプロピオン酸エステル製剤(1日1回塗布)を対照薬として実施した二重盲検比較試験において、ベースラインから塗布終了時(4週時)のPASI(Psoriasis Area and Severity Index)変法の平均変化率は下表のとおりであり、軟膏の1日1回塗布と対照薬との間に有意差が認められた10) 。
カルシポトリオール水和物/ベタメタゾンジプロピオン酸エステル製剤群(226例)
カルシポトリオール製剤群(227例)
ベタメタゾンジプロピオン酸エステル製剤群(223例)
ベースラインから塗布終了時(4週時)のPASI変法の平均変化率(±SD)
-64.3%(24.7)
-50.5%(32.1)
-53.6%(26.4)
(カルシポトリオール水和物/ベタメタゾンジプロピオン酸エステル製剤群vsカルシポトリオール製剤群、カルシポトリオール水和物/ベタメタゾンジプロピオン酸エステル製剤群vsベタメタゾンジプロピオン酸エステル製剤群、いずれもp<0.0001)
カルシポトリオール水和物/ベタメタゾンジプロピオン酸エステル製剤群での副作用発現頻度は4.0%(9/226例)で、副作用の内訳は毛包炎0.9%(2/226例)、末梢性浮腫、肝機能異常、単純ヘルペス、膿疱性皮疹、挫傷、乾癬、皮膚色素脱失各0.4%(1/226例)であった。
カルシポトリオールは活性型ビタミンD受容体に結合し、細胞増殖抑制作用、細胞周期調節作用、細胞分化誘導作用、炎症性サイトカイン調節作用及び抗菌ペプチド調節作用を示すことが報告されている11),12),13),14),15) 。また、ベタメタゾンジプロピオン酸エステルは標的細胞の糖質コルチコイド受容体に結合して、活性化することにより他のステロイド剤と同様に、炎症促進性サイトカインの産生、並びに接着分子ICAM-1及び酵素ホスホリパーゼA2、シクロオキシゲナーゼ2、誘導型NO合成酵素を含む炎症性メディエーターの発現を抑制し、炎症性メディエーターの産生を低下させると考えられる16),17),18),19) 。
カルシポトリオールとベタメタゾンジプロピオン酸エステルの両剤併用により、ヒト1型ヘルパーT細胞(Th1)及びIL-17産生性ヘルパーT細胞(Th17)の分化及び活性化を有意に抑制した。また、そのTh1/Th17細胞の分化及び活性化に対する抑制作用はカルシポトリオールまたはベタメタゾンジプロピオン酸エステル単独投与と比較して有意に強かった20) 。
カルシポトリオール水和物(JAN)(Calcipotriol Hydrate)
(5Z,7E,22E,24S)-24-Cyclopropyl-9,10-secochola-5,7,10(19),22-tetraene-1α,3β,24-triol monohydrate
C27H40O3・H2O
430.62
白色の結晶性の粉末メタノール、エタノール(95)または2-プロパノールに溶けやすく、プロピレングリコールにやや溶けやすく、酢酸エチル、ジクロロメタンまたはクロロホルムにやや溶けにくく、流動パラフィン及び水(0.1%リン酸水素二ナトリウム溶液)にほとんど溶けない。
ベタメタゾンジプロピオン酸エステル(JAN)[日局](Betamethasone Dipropionate)
9-Fluoro-11β,17,21-trihydroxy-16β-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 17,21-dipropanoate
C28H37FO7
504.59
白色~微黄白色の結晶性の粉末で、においはない。アセトン、1,4-ジオキサンまたはクロロホルムに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水またはヘキサンにほとんど溶けない。光によって徐々に変化する。
60g[1本]
1) Russell, S. et al.: Br J Dermatol. 1994 ; 130(6): 795-796
2) 富田正俊ほか:薬物動態. 1996 ; 11(1): 57-80
3) 長谷川靖彦ほか:応用薬理. 1974 ; 8(6): 705-720
4) 長谷川靖彦ほか:基礎と臨床. 1977 ; 11(6): 1672-1682
5) Dwyer, C. et al.: Lancet. 1991 ; 338(8769): 764-765
6) Cunliffe, W. J. et al.: J Am Acad Dermatol. 1992 ; 26(5): 736-743
7) レオファーマ社内資料:薬物動態試験
8) レオファーマ社内資料:皮膚薬物動態学的試験
9) レオファーマ社内資料:非盲検比較試験
10) レオファーマ社内資料:二重盲検比較試験
11) Binderup L. et al.: Biochem Pharmacol. 1988 ; 37(5): 889-895
12) Kragballe K. et al.: Arch Dermatol Res. 1990 ; 282(3): 164-167
13) Kobayashi T. et al.: J Eur Acad Dermatol Venereol. 1995 ; 5(2): 132-138
14) Peric M et al.: PLoS One. 2009 ; 4: e6340
15) Hegyi Z et al.: J Invest Dermatol. 2012 ; 132: 1416-1424
16) Ahluwalia A.: Mediators Inflamm. 1998 ; 7(3): 183-193
17) Umland SP. et al.: J Allergy Clin Immunol. 1997 ; 100(4): 511-519
18) Lange K. et al.: Skin Pharmacol Appl Skin Physiol. 2000 ; 13(2): 93-103
19) de Jong EC. et al.: J Leukoc Biol. 1999 ; 66(2): 201-204
20) レオファーマ社内資料:薬効薬理試験
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**TEL 0120-89-0056
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