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最適使用推進ガイドライン対象品目
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の投与は、適応疾患の治療に精通している医師のもとで行うこと。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
既存治療で効果不十分なアトピー性皮膚炎
通常、成人にはトラロキヌマブ(遺伝子組換え)として初回に600mgを皮下投与し、その後は1回300mgを2週間隔で皮下投与する。
本剤を投与する前に寄生虫感染の治療を行うこと。また、患者が本剤投与中に寄生虫感染を起こし、抗寄生虫薬による治療が無効な場合には、寄生虫感染が治癒するまで本剤の投与を一時中止すること。本剤はIL-13を阻害することにより2型免疫応答を減弱させ、寄生虫感染に対する生体防御機能を減弱させる可能性がある。
本剤投与開始後に経口ステロイドを急に中止しないこと。経口ステロイドの減量が必要な場合には、医師の管理下で徐々に行うこと。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは胎盤関門を通過することが知られている。また、本剤を妊娠カニクイザルへ投与した場合、胎盤を通過して胎児に移行することが確認されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁への移行は不明であるが、本剤はヒトIgG4モノクローナル抗体であり、ヒトIgGは乳汁中に移行することが知られている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
アナフィラキシー等の重篤な過敏症があらわれることがある。
5%以上
5%未満
感染症及び寄生虫症
上気道感染(上咽頭炎、咽頭炎を含む)、結膜炎
注射部位
注射部位反応(紅斑、疼痛、腫脹等)(11.7%)
血液及びリンパ系障害
好酸球増加症
眼障害
アレルギー性結膜炎、角膜炎
第II相試験1試験及び第III相試験3試験(単独投与試験2試験及び併用投与試験1試験)で本剤の投与を受けたアトピー性皮膚炎患者の5.0%が抗薬物抗体(ADA)陽性であり(本剤投与前陽性例を含む)、1.0%で中和抗体が認められた。ADAの発現による本剤の薬物動態、有効性及び安全性への影響は明らかでない。
日本人健康成人に本剤150mg注2) 、300mg又は600mgを単回皮下投与したときのトラロキヌマブの血清中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった1) 。
投与量(mg)
Cmax(μg/mL)
Tmax(day)
AUC0-∞(μg・day/mL)
t1/2(day)
150注2)(8例)
24.4±5.5
6.0(3.0-7.0)
752±183
20.0±2.1
300(8例)
45.6±8.9
5.0(5.0-9.0)
1501±383
20.9±2.8
600(8例)
105±21
7.1(3.0-9.1)
3641±1328
24.6±7.3
算術平均±標準偏差、Tmaxは中央値(最小値-最大値)
日本人アトピー性皮膚炎患者に、本剤300mg(初回のみ600mg)を2週に1回(Q2W)で16週間反復皮下投与したときの定常状態におけるトラフ濃度は114.6±48.6μg/mLであった2) 。
母集団薬物動態解析により推定された中央コンパートメントの分布容積(VC)及び末梢コンパートメントの分布容積(VP)はそれぞれ2.7L及び1.4Lであり、半減期は22日であった。また、母集団薬物動態解析により推定された皮下投与時の絶対的バイオアベイラビリティは76%であった3) 。
トラロキヌマブはペプチド及びアミノ酸に分解と推定される。
Medium potency(日本の分類でミディアム~ストロングクラス)以上に相当するステロイド外用薬で効果不十分、又は安全性上の理由等からステロイド外用薬が推奨されない、中等度から重度注3) の成人アトピー性皮膚炎患者802例(日本人患者127例を含む)を対象とした二重盲検プラセボ対照試験を実施した。本剤300mg(初回のみ600mg)又はプラセボをQ2Wで16週間投与した注4) 。主要評価項目である投与後16週時点でのIGA 0/1達成率注5) 及びEASI-75達成率注6) において、本剤300mg Q2W投与群はプラセボ投与群に比べ統計的に有意な改善効果を示した4) 。
全体集団
Q2W群
プラセボ群
プラセボ群との差[95%信頼区間]p値注7)
16週
IGA 0/1達成率
15.8(95/601)
7.1(14/197)
8.6[4.1, 13.1]0.002
EASI-75達成率
25.0(150/601)
12.7(25/197)
12.1[6.5, 17.7]<0.001
%(例数)16週より前の中止例又は救援療法使用例はノンレスポンダーとした
投与16週までの副作用の発現頻度は、本剤Q2W投与群及びプラセボ投与群で、それぞれ31.1%(602例中187例)及び29.6%(196例中58例)であった。本剤Q2W投与群の主な副作用は、アトピー性皮膚炎5.5%、注射部位反応3.8%、結膜炎3.7%であった。
Medium potency(日本の分類でミディアム~ストロングクラス)以上に相当するステロイド外用薬で効果不十分な中等度から重度注3) の成人アトピー性皮膚炎患者380例を対象とした二重盲検プラセボ対照試験を実施した。ステロイド外用薬併用下、本剤300mg(初回のみ600mg)又はプラセボをQ2Wで16週間投与した注4) 。主要評価項目である投与後16週時点でのIGA 0/1達成率注5) 及びEASI-75達成率注6) において、本剤300mg Q2W投与群はプラセボ投与群に比べ統計的に有意な改善効果を示した5) 。
38.9(98/252)
26.2(33/126)
12.4[2.9, 21.9]0.015
56.0(141/252)
35.7(45/126)
20.2[9.8, 30.6]<0.001
投与16週までの副作用の発現頻度は、本剤Q2W投与群及びプラセボ投与群で、それぞれ43.3%(252例中109例)及び27.0%(126例中34例)であった。本剤Q2W投与時の主な副作用は、結膜炎9.1%、注射部位反応6.7%、上咽頭炎6.7%、上気道感染4.0%であった。
Medium potency(日本の分類でミディアム~ストロングクラス)以上に相当するステロイド外用薬で効果不十分な中等度から重度注3) の成人アトピー性皮膚炎の日本人の患者106例を対象とした二重盲検プラセボ対照試験を実施した。ステロイド外用薬併用下、本剤300mg(初回のみ600mg)又はプラセボをQ2Wで16週間投与した注4) 。主要有効性評価項目とした投与後16週時点でのIGA 0/1達成率注5) 及びEASI-75達成率注6) において、本剤300mg Q2W投与群はプラセボ投与群に比べ改善傾向を示した6) 。
プラセボ群との差[95%信頼区間]注8)
IGA 0/1 達成率
32.1(17/53)
26.4(14/53)
5.7[-11.2, 22.5]
71.7(38/53)
56.6(30/53)
15.1[-2.9, 33.0]
投与16週までの副作用の発現頻度は、本剤Q2W投与群及びプラセボ投与群で、それぞれ26.4%(53例中14例)及び15.1%(53例中8例)であった。本剤Q2W投与時の主な副作用は、注射部位反応9.4%、注射部位紅斑5.7%であった。
トラロキヌマブは、ヒトIgG4モノクローナル抗体で、2型サイトカインであるIL-13と結合し、IL-13とIL-13受容体のα1及びα2サブユニットとの相互作用を阻害する7) 。IL-13は、IL-13Rα1/IL-4Rα受容体複合体を介しシグナルを伝え、炎症反応を刺激し、そう痒発生に寄与し、正常皮膚のバリア機能に必要な蛋白の産生を阻害する。
トラロキヌマブは、in vitroでIL-13に結合し、アトピー性皮膚炎の病態に関与しているIL-13による各種炎症性メディエーター及びIgE産生並びに皮膚バリアマーカーの減少などを抑制した7) 。
トラロキヌマブは、in vivoでマウス及びカニクイザルを用いた病態モデルにおいて抗炎症作用を示した7) 。
トラロキヌマブ(遺伝子組換え)Tralokinumab(Genetical Recombination)
トラロキヌマブは、ヒトインターロイキン-13に対する遺伝子組換えヒトIgG4モノクローナル抗体である。トラロキヌマブは、マウスミエローマ(NS0)細胞により産生される。トラロキヌマブは、449個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ4鎖)2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(λ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約147,000)である。
150mg/1mL×2シリンジ
1) 社内資料:健康な日本人成人被験者を対象とした単回投与試験(MI-CP224)(2022年12月23日承認、CTD2.7.2.2)
2) 社内資料:アトピー性皮膚炎患者を対象とした国際共同第III相単独投与試験の薬物動態(ECZTRA1試験)(2022年12月23日承認、CTD2.7.2.2)
3) 社内資料:母集団薬物動態解析(2022年12月23日承認、CTD2.7.2.3)
4) 社内資料:アトピー性皮膚炎患者を対象とした国際共同第III相単独投与試験(ECZTRA1試験)(2022年12月23日承認、CTD2.7.6.1)
5) 社内資料:アトピー性皮膚炎患者を対象とした国際共同第III相TCS併用投与試験(ECZTRA3試験)(2022年12月23日承認、CTD2.7.6.1)
6) 社内資料:アトピー性皮膚炎患者を対象とした国内第III相TCS併用投与試験(ECZTRA8試験)(2022年12月23日承認、CTD2.7.6.1)
7) 社内資料:効力を裏付ける薬理試験(2022年12月23日承認、CTD2.6.2.2.2)
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