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処方箋医薬品注)
下記疾患で保存療法(水分制限、利尿剤投与等)が無効の場合
未熟性を伴う新生児に対して投与すること。
通常3回、イブプロフェンとして初回は10mg/kg、2回目及び3回目は5mg/kgを15分以上かけて24時間間隔で静脈内投与する。
黄疸の発現に注意し、慎重に投与すること。イブプロフェンはアルブミン結合部位からビリルビンを置換させることがある。
投与しないこと。血管拡張性のプロスタグランジンによって腎血流が維持されている患者では、本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎機能障害が悪化するおそれがある。
利尿剤
利尿作用を減弱させるおそれがある。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、水・ナトリウムの体内貯留が生じるためと考えられる。
副腎皮質ステロイド剤
消化管出血の発現が高まるおそれがある。
プロスタグランジン合成阻害作用を増強するためと考えられる。
ジギタリス
ジギタリスの作用を増強することがある。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、ジギタリスの腎排泄が減少するためと考えられる。
抗凝血剤
抗血小板剤
出血の危険性が増大するおそれがある。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、血小板凝集抑制が生じ、相互に作用を増強するためと考えられる。
アミノグリコシド系抗生物質
アミノグリコシド系抗生物質の作用を増強することがある。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、アミノグリコシド系抗生物質の腎排泄が減少するためと考えられる。
一酸化窒素
,
腹部膨満、血便等の症状があらわれることがある。
5%以上
5%未満
頻度不明
腎臓
腎機能障害、血中クレアチニン増加、血中尿素増加、尿量減少
乏尿、尿中血陽性
消化管
腹部膨満、胃食道逆流症、胃炎
血液
貧血、好中球減少、白血球減少
代謝異常
低ナトリウム血症、高ナトリウム血症、血中重炭酸塩減少、血中カルシウム減少
循環器
血圧上昇、低血圧、頻脈、心雑音
高血圧、徐脈
呼吸器
無呼吸
呼吸不全、呼吸窮迫、高炭酸ガス血症、低酸素症
気胸
感染症
敗血症
尿路感染症
肝臓
抱合ビリルビン増加、黄疸、高ビリルビン血症
胆汁うっ滞
その他
低血糖、代謝性アシドーシス
CRP増加、高血糖、酸素飽和度低下、便潜血陽性、哺乳障害
甲状腺機能低下症、水頭症、全身性炎症反応症候群
本剤を希釈する場合は用時調製すること。
投与されなかった薬液は廃棄すること。
日本人未熟児動脈管開存症患者に本剤を用法及び用量どおりに投与(イブプロフェンとして初回10mg/kg、2回目及び3回目5mg/kgを24時間間隔で静脈内投与)したとき、1回目投与後1時間における血漿中イブプロフェン濃度は37.0±6.54μg/mL(18例)、2回目及び3回目投与直前における血漿中イブプロフェン濃度はそれぞれ24.3±6.06μg/mL(17例)及び25.5±10.6μg/mL(15例)であった1)。本剤をイブプロフェンとして初回10mg/kg、2回目及び3回目5mg/kgを24時間間隔で静脈内投与された外国人未熟児動脈管開存症患者54例から得た血漿中イブプロフェン濃度データを用いて、母集団薬物動態解析により薬物動態パラメータを推定した。出生後1日目の患者におけるイブプロフェンのクリアランスは2.96mL/h/kg、分布容積は320mL/kgと推定された。出生後日数はイブプロフェンの薬物動態に有意な影響を及ぼすと推定され、出生後日数を経るに従いクリアランスは増加すると予測された2)。
新生児血漿を用いたin vitroにおけるイブプロフェンの血漿蛋白結合率は95.0%であった3)。
外国人健康成人にイブプロフェンとして200mgを1日3回経口投与したとき、24時間までに尿中に約60%が代謝物(側鎖イソブチル基が酸化されたもの2種、及びそれらの抱合体)として排泄され、未変化体は認められなかった4)。
出生後72時間以内の日本人未熟児動脈管開存症患者(出生時体重500g以上1500g以下、在胎32週未満)を対象に、本剤をイブプロフェンとして初回に10mg/kg、2回目及び3回目に5mg/kgを24時間間隔で静脈内投与した非対照非遮蔽試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、死亡又は脱落した症例を含まない、試験開始後14日以内に救済治療を必要とした症例の割合(本剤から他の治療法に切り替えが必要となった割合)は15.0%(3/20例)であり、本治験における有効性判断基準30%未満を満たした5)。本剤での副作用は20例中17例(85.0%)に認められ、主な副作用は尿量減少5例(25.0%)、腎機能障害5例(25.0%)、血中クレアチニン増加4例(20.0%)、血中尿素増加3例(15.0%)、乏尿3例(15.0%)、イレウス2例(10.0%)、低血糖2例(10.0%)であった。
出生後72時間未満の外国人未熟児動脈管開存症患者(出生時体重500g以上1000g以下、在胎30週以下)を対象に、本剤をイブプロフェンとして初回に10mg/kg、2回目及び3回目に5mg/kg、又はプラセボを24時間間隔で3回静脈内投与したプラセボ対照二重遮蔽比較試験において、有効性及び安全性を検討した。その結果、死亡又は脱落した症例を含む、試験開始後14日以内に救済治療を必要とした症例の割合(本剤から他の治療法に切り替えが必要となった割合)は本剤群30.9%(21/68例)、プラセボ群52.9%(36/68例)であり、群間に有意差(p=0.005)が認められた(投与群及び施設を要因としたロジスティック回帰モデル、有意水準は両側1%、以下同様)。また、死亡又は脱落した症例を含まない、試験開始後14日以内に救済治療を必要とした症例の割合は本剤群25.0%(17/68例)、プラセボ群48.5%(33/68例)であり、群間に有意差(p=0.003)が認められた6),7)。本剤群での副作用は68例中35例(51.5%)に認められ、主な副作用は頭蓋内出血13例(19.1%)、敗血症8例(11.8%)、無呼吸6例(8.8%)、代謝性アシドーシス6例(8.8%)、壊死性腸炎5例(7.4%)、血小板減少症4例(5.9%)、呼吸窮迫3例(4.4%)、高血糖3例(4.4%)、低血糖3例(4.4%)、呼吸不全2例(2.9%)、頻脈2例(2.9%)、出血2例(2.9%)、哺乳障害2例(2.9%)、消化管穿孔2例(2.9%)、腹部膨満2例(2.9%)、高ビリルビン血症2例(2.9%)、低ナトリウム血症2例(2.9%)、血中尿素増加2例(2.9%)、血中重炭酸塩減少2例(2.9%)、便潜血陽性2例(2.9%)であった。
本剤の動脈管閉鎖作用に関する詳細な作用機序は明らかにされていないが、その効果はプロスタグランジンの合成酵素阻害作用によるものであると考えられている。
ヒトの未熟児動脈管開存症に類似するとされている早産ヒヒ未熟児動脈管開存症モデルのin vivo試験において、本剤は開存動脈管を閉鎖することが報告されている8)。また、同モデルにおいて、イブプロフェンは全身血圧の上昇、肺体血流量比及び左室拡張末期径の低下を示したことが報告されている9)。
イブプロフェン L-リシン(Ibuprofen L-Lysine)〔JAN〕
(2RS)-2-[4-(2-Methylpropyl)phenyl]propanoic acid-(2S)-2,6-diaminohexanoic acid(1/1)
C13H18O2・C6H14N2O2
352.47
イブプロフェン L-リシンは白色~灰白色の固体である。水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)又はジメチルスルホキシドに溶けにくく、アセトニトリルに極めて溶けにくい。
外箱開封後は、遮光して保存すること。
*医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
2mL[1バイアル]×3
1) 社内資料:未熟児PDAの患者における薬物動態(承認年月日:2018年1月19日、CTD2.7.2.2)
2) 社内資料:母集団薬物動態(承認年月日:2018年1月19日、CTD2.7.2.2)
3) Aranda JV, et al.:Acta Paediatr, 1997;86:289-293
4) Mills RF, et al.:Xenobiotica, 1973;3:589-598
5) 社内資料:イブプロフェン L-リシン注射液20mgの国内第Ⅲ相試験(承認年月日:2018年1月19日、CTD2.7.6.9)
6) Aranda JV, et al.:Am J Perinatol, 2009;26:235-245
7) 社内資料:イブプロフェン L-リシン注射液20mgの海外第Ⅲ相試験(承認年月日:2018年1月19日、CTD2.7.6.7)
8) Sutherland MR, et al.:Am J Physiol Renal Physiol, 2012;302:F1286-F1292
9) McCurnin D, et al.:Pediatrics, 2008;121:945-956
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