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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
適切な食事指導を行った上で、本剤を投与すること。
通常、1日に体重kgあたり100mg~250mgより開始し、1日2~4回に分けて、用時、水に分散して経口投与する。その後は患者の状態に応じて適宜増減する。
*開始用量を減量すること。腎排泄の遅延により本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、生理機能が低下している。
2%以上
2%未満
頻度不明
精神障害
高揚状態注1)
神経系障害
神経系障害、味覚異常
頭痛
皮膚および皮下組織障害
多汗症
発疹
胃腸障害
下痢、嘔吐
一般・全身障害および投与部位の状態
発熱
心臓障害
徐脈
臨床検査
トランスアミナーゼ増加
雌雄ラットを用いた2年間反復投与がん原性試験において、ヒトに1日250mg/kgを投与した場合の曝露量(AUC)の約1.7~1.8倍以上の曝露量で、心臓における弁粘液腫様変化及び僧帽弁血栓症の発現頻度の増加及び増悪、血栓に起因する腎梗塞が認められたとの報告がある1) 。
外国人健康成人男性12例にカルグルミン酸100mg/kgを空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、下表のとおりであった2) (外国人データ)。
Cmax(ng/mL)
AUC0-t(ng・h/mL)
tmax(h)
t1/2(h)
Vd/F(L)
CLr(mL/min)
2708±818
21126±6580
3.00[2.00, 4.00](*1)
6.00±1.50(*2)
2783±1107
295±73
n=12、平均値±標準偏差(*1)中央値[最小値, 最大値](*2)n=11
日本人のイソ吉草酸血症、メチルマロン酸血症及びプロピオン酸血症による高アンモニア血症患者(男性4例、6~16歳)に本剤を反復経口投与したときの各被験者の血漿中未変化体濃度は、下表のとおりであった3) 。
病型
1日用量(mg/kg)
採血直前の用量(mg/kg)
評価時期
血漿中未変化体濃度(ng/mL)(*1)
イソ吉草酸血症
118
58.8
投与1日目
924
投与4日目
1850
メチルマロン酸血症
115
38.5
2680
投与3日目
5350
プロピオン酸血症
103
32.6
1940
投与5日目
2900
110
36.6
1380
2880
(*1)投与1日目における血漿中未変化体濃度は本剤初回投与約2時間後、投与3~5日目における血漿中未変化体濃度は本剤投与約2~5時間後の範囲で測定された。
外国人健康成人男性3例に14C標識化したカルグルミン酸100mg/kgを空腹時に単回経口投与したとき、主な代謝物は確認されなかった4) (外国人データ)。カルグルミン酸はCYP1A1/2、2B6、3A4/5及び2Cに対して誘導作用を示さず、CYP1A2、2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1及び3A4/5に対して阻害作用を示さなかった5) (in vitroデータ)。
**外国人健康成人男性3例に14C標識化したカルグルミン酸100mg/kgを空腹時に単回経口投与したとき、大部分が未変化体として排泄され、投与168時間後までに投与量の約8%が尿中に、最大約60%が糞中に未変化体として排泄された。投与24時間後までの総放射能に対する呼気中累積排泄率は0.53~3.8%であった4) (外国人データ)。
*腎機能正常者(eGFR≧90mL/min/1.73m2)、軽度(60≦eGFR<90mL/min/1.73m2)、中等度(30≦eGFR<60mL/min/1.73m2)及び重度(eGFR<30mL/min/1.73m2)の腎機能障害者にカルグルミン酸80mg/kg又は40mg/kgを空腹時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは、下表のとおりであった6) (外国人データ)。,
腎機能
正常
軽度
中等度
重度
投与量
80mg/kg
40mg/kg
被験者数
8
t1/2β(h)
28.3±5.0
35.3±9.5
45.5±7.0
28.3±4.7
59.6±19.5
2983±552
4310±1937
6129±1854
1890±901
8377±3815
28313±6204
39545±12109
79766±19708
20212±6186
143075±55910
7
6
CLr(L/h)
16.41±3.85
16.36±3.70
9.53±2.49
19.32±3.76
3.45±1.12
平均値±標準偏差
日本人のイソ吉草酸血症、メチルマロン酸血症及びプロピオン酸血症による高アンモニア血症患者(男性4例、6~16歳)に本剤を経口投与したときの各被験者の血中アンモニア濃度は下表のとおりであった。投与期間は原則として5日間とされたが、治験担当医師により継続投与が必要と判断された場合は2週間とされた3) 。
用法・用量
118mg/kg/日, 分2
115mg/kg/日, 分3
103mg/kg/日, 分3
110mg/kg/日, 分3
1回毎の用量(mg)
1000, 1000
1000, 1000, 1000
1600, 1400, 1400
1200, 1200, 1200
投与期間(日)
4
5
血中アンモニア濃度(μg/dL)
投与開始前
184
98
74
54
投与1日目(*1)
40
70
99
22
投与3~5日目(*2)
28
51
67
39
(*1)本剤初回投与約2時間後に測定された。(*2)本剤投与約2~5時間後の範囲で測定された。
副作用発現頻度は25.0%(1/4例)であり、発現した副作用は高揚状態であった。
外国人のイソ吉草酸血症、メチルマロン酸血症及びプロピオン酸血症による高アンモニア血症患者57例(男性27例、女性30例)において、67回の高アンモニア血症が発現した。カルグルミン酸投与開始時における年齢(中央値[最小値, 最大値]、以下同様)は0[0, 265]ヵ月、体重は3.3[1.9, 75.3]kgであった。新生児は37例であった。高アンモニア血症発現毎の1日用量、血中アンモニア濃度の推移は下表のとおりであった。なお、1回の高アンモニア血症に対する評価期間はカルグルミン酸の投与終了時又は最大投与15日目までとされ、評価期間は4.0[1, 16]日間であった。16日間を超えて継続投与されたのは、67回の高アンモニア血症中3回であった7) 。
―
387.0[136.8, 2939.4](48回)
105.3[17.9, 909.1](67回)
306.9[17.6, 1098.9](32回)
投与2日目
98.8[20.0, 909.1](59回)
170.1[39.6, 747.9](44回)
94.9[16.7, 909.1](44回)
115.4[43.2, 332.1](32回)
86.7[20.0, 909.1](38回)
80.1[26.1, 236.7](22回)
最終評価時
94.9[6.6, 909.1](67回)
93.6[27.0, 284.4](48回)
中央値[最小値, 最大値]、括弧内の回数は高アンモニア血症発現数(*1)メチルマロン酸血症と誤診断された1例を含む
イソ吉草酸血症(5例)
メチルマロン酸血症(24例)
プロピオン酸血症(27例)
年齢(月齢)
0[0, 45]
0[0, 118]
7[0, 265]
体重(kg)
2.6[2.0, 16.0]
2.9[1.9, 26.5]
7.6[1.9, 75.3]
評価期間(日)
5[2, 5]
5[1, 15]
4[1, 16]
150.0[50.0, 200.0](5回)
117.6[17.9, 259.3](28回)
100.0[30.0, 909.1](33回)
150.0[25.0, 355.8](5回)
74.1[16.6, 204.1](28回)
100.0[6.6, 909.1](33回)
783.0[295.2, 2939.4](4回)
446.0[137.0, 1562.4](25回)
383.4[136.8, 2160.0](19回)
81.0[48.6, 167.4](4回)
104.4[77.4, 171.0](25回)
75.6[57.6, 114.7](19回)
中央値[最小値, 最大値]、括弧内の回数は高アンモニア血症発現数
血中アンモニア濃度が60μmol/L(108μg/dL)以下に到達するまでの期間は、69%の患者で2日以内、81%の患者で3日以内であった。副作用発現頻度は1.8%(1/57例)であり、発現した副作用は神経系障害であった。
外国人のN-アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症患者23例(男児14例、女児9例)について、カルグルミン酸投与開始時において新生児は9例、2~11ヵ月齢は9例、1~13歳は5例、体重(中央値[最小値, 最大値]、以下同様)は5.3[2.6, 43.0]kgであった。1日用量、血中アンモニア濃度の推移は下表のとおりであり、最終評価時におけるカルグルミン酸の投与期間は95.1[7.4, 248.5]ヵ月であった8) 。
255.6[52.2, 2570.4](20例)
142.0[100, 396](19例)
140.0[59, 325](7例)
110.7[45.0, 2142.0](14例)
118.0[36, 194](4例)
97.2[19.8, 459.0](11例)
106.0[98, 231](3例)
53.1[21.6, 223.2](6例)
16.0[5, 47](15例)
45.0[12.6, 754.2](21例)
中央値[最小値, 最大値]
副作用発現頻度は17.4%(4/23例)であり、主な副作用は味覚異常、多汗症であった。
N-アセチルグルタミン酸合成酵素(NAGS)欠損症は、尿素サイクル異常症の一つであり、NAGS遺伝子変異による常染色体劣性遺伝疾患である。尿素サイクルの最初のステップを担うカルバミルリン酸合成酵素I(CPSI)の活性化に必要なN-アセチルグルタミン酸(NAG)を合成出来ないことにより、高アンモニア血症を呈する。メチルマロン酸血症、プロピオン酸血症及びイソ吉草酸血症は、有機酸代謝異常症に分類されており、アミノ酸代謝経路の酵素欠損による常染色体劣性遺伝疾患である。蓄積した中間代謝物によりNAGSが阻害されることにより、タンパク異化ストレスを契機に間欠的に高アンモニア血症を呈する。カルグルミン酸はNAGの構造類似体であり、NAGに代わってCPSIを活性化し、尿素サイクルを賦活化させることにより血中アンモニア濃度を低下させる。
カルグルミン酸(Carglumic Acid)[JAN]
(2S)-2-(Carbamoylamino)pentanedioic acid
C6H10N2O5
190.15
白色の粉末又は無色の結晶である。本品は水にやや溶けにくく、有機溶媒にほとんど溶けない。
159~163℃
5錠、60錠[バラ、乾燥剤入りポリプロピレン製キャップ並びにポリエチレン製ボトル]
1) 社内資料:がん原性試験(2016年9月28日承認、CTD2.6.6.5)
2) 社内資料:薬物動態試験(外国)(2016年9月28日承認、CTD2.7.6.2)
3) 社内資料:第III相臨床試験(国内)(2016年9月28日承認、CTD2.7.6.5)
4) 社内資料:マスバランス試験(外国)(2016年9月28日承認、CTD2.7.6.3)
5) 社内資料:薬物相互作用試験(2016年9月28日承認、CTD2.7.2.2.1)
6) *社内資料:薬物動態試験(外国)(RCD-P0-027)
7) 社内資料:レトロスペクティブ研究(外国:有機酸代謝異常症)(2016年9月28日承認、CTD2.7.6.7)
8) 社内資料:レトロスペクティブ研究(外国:N-アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症)(2016年9月28日承認、CTD2.7.6.6)
**レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパン株式会社コンタクトセンター
〒107-0052 東京都港区赤坂4-8-18
**TEL 0120-108-100
レコルダティ・レア・ディジーズ・ジャパン株式会社
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