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処方箋医薬品注)
下記の疾患に伴う黄斑浮腫の軽減
通常、本剤1バイアルに4mLの生理食塩液又は眼灌流液を注入してトリアムシノロンアセトニド濃度が10mg/mLになるように用時懸濁し、トリアムシノロンアセトニドとして0.5~4mg(懸濁液として0.05~0.4mL)を硝子体内に注入する。なお、懸濁液のトリアムシノロンアセトニド濃度は、術式、患者の状態等に応じて適宜増減できるが、40mg/mLを超えないこと。
通常、本剤1バイアルに1mLの生理食塩液又は眼灌流液を注入してトリアムシノロンアセトニド濃度が40mg/mLになるように用時懸濁し、トリアムシノロンアセトニドとして4mg(懸濁液として0.1mL)を硝子体内に投与する。
通常、本剤1バイアルに1mLの生理食塩液又は眼灌流液を注入してトリアムシノロンアセトニド濃度が40mg/mLになるように用時懸濁し、トリアムシノロンアセトニドとして20mg(懸濁液として0.5mL)をテノン嚢下に投与する。
本剤により眼圧が上昇することがある。,,,,
白内障が悪化するおそれがある。,,,,,
免疫機能抑制作用により感染症が増悪するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス、ラット、サル)で催奇形作用が報告されており、また、新生児に奇形、低出生体重、副腎不全を起こすことがある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
糖尿病用薬
インスリン製剤等
これらの薬剤(錠剤・注射剤)の効果を減弱させることが報告されているので、併用する場合は患者の状態を十分に観察するなど注意すること。
本剤は肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制する。
眼内炎(頻度不明)があらわれ、外科的処置を必要とすることがある。
白内障(17.8%)、眼圧上昇(20.0%)、眼内炎(頻度不明)、緑内障(頻度不明)があらわれ、外科的処置を必要とすることがある。,,,,,
5%未満
眼
眼圧上昇
その他
術中低血圧
5%以上
眼:後眼部
硝子体内薬物拡散
眼:その他
飛蚊症、視力低下
霧視、眼の異物感
代謝異常
血中ブドウ糖増加
糖尿病の悪化、尿中ブドウ糖陽性、血中トリグリセリド増加
血液
好塩基球数増加、好酸球数増加、血小板数減少
体液・電解質
血中カリウム増加
血中乳酸脱水素酵素増加
眼:外眼部
結膜充血
結膜浮腫、結膜出血、点状角膜炎、眼脂
眼:前眼部
前房内細胞、後発白内障
網膜出血、硝子体剥離、硝子体浮遊物
眼痛、視力低下
精神神経系
体位性めまい、頭痛
筋・骨格
筋骨格痛
糖尿病、血中ブドウ糖増加、尿中ブドウ糖陽性、血中トリグリセリド増加、尿中蛋白陽性
好中球百分率増加、リンパ球百分率減少、単球百分率増加、白血球数減少、白血球数増加
高血圧、血圧上昇
肝胆道系
脂肪肝
血中コルチゾール減少
アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、血中アルカリホスファターゼ増加、血中尿素増加、血中尿素減少、γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加、ロイシンアミノペプチダーゼ上昇
本剤は保存剤を含有していないため、用時調製し、調製後は速やかに使用すること。
本剤1バイアルに生理食塩液又は眼灌流液1mL以上(トリアムシノロンアセトニド濃度10mg/mLの場合、4mL)を加え、10秒間激しく振盪して均一な懸濁液にする。
本剤1バイアルに生理食塩液又は眼灌流液1mLを加え、10秒間激しく振盪して均一な懸濁液にする。
1バイアルを複数の患者に使用しないこと。また、残薬は廃棄すること。
均一な懸濁液を必要量吸引し、注入直前に10秒間再攪拌して0.05~0.4mLを硝子体内に注入する。
均一な懸濁液を0.1mL以上吸引し、投与直前に10秒間再攪拌して0.1mLを硝子体内に投与する。
均一な懸濁液を0.5mL以上吸引し、投与直前に10秒間再攪拌して0.5mLをテノン嚢下に投与する。
日本人硝子体手術患者32例に本剤0.5~3.8mgを硝子体内に注入し、硝子体切除後に本剤を可能な限り除去したとき、血漿中トリアムシノロンアセトニド濃度(平均値±標準偏差)は、注入後4時間で0.062±0.075ng/mL、注入後(術後)7日では定量下限(0.020ng/mL)未満であった1)。
日本人糖尿病黄斑浮腫患者11例に本剤4mgを硝子体内投与した時の血漿中トリアムシノロンアセトニド濃度は、投与後8時間が最高濃度で0.557±0.354ng/mLを示し、以後28日目には0.076±0.048ng/mLまで漸減し、56日目より84日目では定量下限(0.020ng/mL)未満であった2)。
日本人糖尿病黄斑浮腫患者22例に本剤20mgをテノン嚢下投与した時の血漿中トリアムシノロンアセトニド濃度は、投与後3時間が最高濃度で0.604±0.363ng/mL、投与後84日目で0.056ng/mLであった3)。
トリアムシノロンアセトニドの合成メラニンへの結合率は陽性対照薬のチモロールと比較して低値を示し、陰性対照薬のプロスタグランジン(PG)F2αとほぼ同程度であった7)(in vitro)。
日本人硝子体手術患者32例を対象とした非遮蔽非対照試験において、硝子体手術時に本剤0.5~3.8mgを注入し、中央判定により5段階(レベル0~4)で硝子体可視化の程度を評価したところ、注入前後で有意差が認められた。副作用発現頻度は6.3%(2/32例)で、眼圧上昇及び術中低血圧が各3.1%(1/32例)であった8)。
日本人糖尿病黄斑浮腫患者を対象とした単遮蔽(患者遮蔽)無作為化並行群間比較試験において、本剤4mgを単回硝子体内投与した結果、初回投与後12週(最終評価時)の最高矯正視力は、非投与群と比較して有意な改善が認められた(p=0.008;スクリーニング時の値を共変量とした共分散分析)。副作用発現頻度は55.9%(19/34例)であった。主な副作用は、眼圧上昇26.5%(9/34例)、白内障進展23.5%(8/34例)、飛蚊症11.8%(4/34例)、硝子体内薬物拡散8.8%(3/34例)であった9)。
日本人糖尿病黄斑浮腫患者を対象とした二重遮蔽(患者・評価者遮蔽)無作為化並行群間比較試験において、本剤20mg又は40mg注1)を単回テノン嚢下投与した結果、初回投与後12週(最終評価時)の中心窩平均網膜厚は、20mg群において非投与群と比較して有意な改善が認められた(p<0.001;スクリーニング値を共変量とした共分散分析、有意水準は両側2.5%)。再投与を含む全試験期間での副作用発現頻度は、20mg群で28.1%(9/32例)、40mg群で50.0%(15/30例)であった。主な副作用は20mg投与群で眼圧上昇15.6%(5/32例)、水晶体混濁9.4%(3/32例)、後嚢部混濁及び好中球百分率増加が各6.3%(2/32例)、40mg群で水晶体混濁26.7%(8/30例)、眼圧上昇23.3%(7/30例)であった10)。
日本人網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫患者注2)を対象とした非遮蔽非対照試験において、本剤20mgを単回テノン嚢下投与した結果、投与後12週(最終評価時)の中心窩平均網膜厚変化量は-150.0±179.1(95%信頼区間:-200.9~-99.1)μmであった。副作用発現頻度は、42.0%(21/50例)であった。主な副作用は、眼圧上昇14.0%(7/50例)、結膜充血12.0%(6/50例)、結膜浮腫及び血中コルチゾール減少が各10.0%(5/50例)、血中トリグリセリド増加8%(4/50例)、点状角膜炎、水晶体混濁、血中ブドウ糖増加、血圧上昇及び頭痛が各4.0%(2/50例)であった11)。
日本人非感染性ぶどう膜炎に伴う黄斑浮腫患者を対象とした非遮蔽非対照試験において、本剤20mgを単回テノン嚢下投与した結果、投与後8週(最終評価時)の中心窩平均網膜厚変化量は-114.0±144.59(95%信頼区間:-160.9~-67.1)μmであった。副作用発現頻度は、30.0%(12/40例)であった。主な副作用は、眼圧上昇15.0%(6/40例)、血中コルチゾール減少10.0%(4/40例)、水晶体混濁5.0%(2/40例)であった12)。
トリアムシノロンアセトニドは難水溶性で、水中のゲル状物質にまとわりつく性質があることから、硝子体に付着しやすく透明な硝子体を確認できる13)。
トリアムシノロンアセトニドは糖質コルチコイド作用を主とする作用持続性のトリアムシノロン誘導体である。糖質代謝作用、抗炎症作用が強い14)。
ブタ摘出眼の硝子体内にトリアムシノロンアセトニド0.1、0.5又は1.0mg/眼を注入し、硝子体の可視化を目視にて評価した結果、0.5mg/眼以上で10例全例に硝子体の可視化が確認された15)。
トリアムシノロンアセトニド硝子体内投与は、家兎コンカナバリンA(ConA)誘発眼内炎症モデルで生じる血液網膜関門の破綻を抑制した20)。また、ラットSTZ誘発糖尿病モデル及び家兎VEGF誘発網膜血管透過性亢進モデルで生じる血液網膜関門の破綻を抑制することが示されている19),21)。
トリアムシノロンアセトニド(Triamcinolone Acetonide)(JAN)
9-Fluoro-11β,21-dihydroxy-16α,17-(1-methylethylidenedioxy)pregna-1,4- diene-3,20-dione
C24H31FO6
434.50
白色の結晶性の粉末である。エタノール(99.5)又はアセトンにやや溶けにくく、メタノールに溶けにくく、水にほとんど溶けない。融点:約290℃(分解)。結晶多形が認められる。
1バイアル、10バイアル
1) 社内資料:硝子体手術時の硝子体可視化 薬物動態評価(2010年10月27日承認、CTD2.5.3-1)
2) 社内資料:糖尿病黄斑浮腫(硝子体内投与)第Ⅰ/Ⅱ相試験(2012年11月21日承認、CTD2.7.2.2)
3) 社内資料:糖尿病黄斑浮腫(テノン嚢下投与)薬物動態評価(2017年3月2日承認、CTD2.5.3.1)
4) 社内資料:白色ウサギにおける眼内残存量の評価(2010年10月27日承認、CTD2.6.4.4)
5) 社内資料:白色ウサギにおける眼組織及び血中移行性評価(2010年10月27日承認、CTD2.6.4.4)
6) 社内資料:白色ウサギにおけるテノン嚢下投与後の血漿及び眼組織移行性評価(2017年3月2日承認、CTD2.6.4.4)
7) 社内資料:in vitroメラニン親和性評価(2010年10月27日承認、CTD2.6.4.4)
8) 社内資料:硝子体手術時の硝子体可視化 第Ⅲ相試験(2010年10月27日承認、CTD2.7.6-2)
9) 小椋祐一郎 他:あたらしい眼科. 2014;31:1876-1884
10) 社内資料:糖尿病黄斑浮腫(テノン嚢下投与)第Ⅱ/Ⅲ相試験(2017年3月2日承認、CTD2.7.6.1)
11) 社内資料:網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫(テノン嚢下投与)第Ⅲ相試験(2017年3月2日承認、CTD2.7.6.2)
12) 後藤 浩 他:あたらしい眼科. 2018;35:552-559
13) 坂本泰二:日本の眼科. 2005;76:1315-1319
14) 第十八改正日本薬局方解説書. 廣川書店,2021;C3631-C3636
15) 社内資料:豚硝子体可視化試験(2010年10月27日承認、CTD2.6.2.2)
16) 社内資料:炎症性メディエーター産生に対する作用(2012年11月21日承認、CTD2.6.2.2)
17) Juergens UR, et al.:Eur J Med Res. 2004;9:383-390
18) 社内資料:糖尿病ラットモデルに対する作用(2012年11月21日承認、CTD2.6.2.2)
19) Kim YH, et al.:Life Sci. 2007;81:1167-1173
20) 社内資料:ウサギConA誘発眼内炎症モデルに対する作用(2012年11月21日承認、CTD2.6.2.2)
21) Edelman JL, et al.:Exp Eye Res. 2005;80:249-258
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