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ヒアルロン酸Na点眼液0.1%「わかもと」/ヒアルロン酸Na点眼液0.3%「わかもと」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2角膜創傷治癒促進作用
18.3角膜上皮伸展促進作用
18.4保水作用
18.5生物学的同等性試験
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ヒアルロン酸Na点眼液0.1%「わかもと」/ヒアルロン酸Na点眼液0.3%「わかもと」

添付文書番号

1319720Q3175_2_05

企業コード

890016

作成又は改訂年月

2023年9月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

角結膜上皮障害治療用点眼剤

承認等

ヒアルロン酸Na点眼液0.1%「わかもと」

販売名コード

YJコード

1319720Q3175

販売名英語表記

HYALURONATE Na OPHTHALMIC SOLUTION「WAKAMOTO」

販売名ひらがな

ひあるろんさんNaてんがんえき0.1%「わかもと」

承認番号等

承認番号

22400AMX00069000

販売開始年月

2012年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液

ヒアルロン酸Na点眼液0.3%「わかもと」

販売名コード

YJコード

1319720Y2136

販売名英語表記

HYALURONATE Na OPHTHALMIC SOLUTION「WAKAMOTO」

販売名ひらがな

ひあるろんさんNaてんがんえき0.3%「わかもと」

承認番号等

承認番号

22900AMX00651000

販売開始年月

2017年12月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液

一般的名称

精製ヒアルロン酸ナトリウム

3. 組成・性状

3.1 組成

ヒアルロン酸Na点眼液0.1%「わかもと」

有効成分1mL中精製ヒアルロン酸ナトリウム1mg  
添加剤イプシロン-アミノカプロン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、エデト酸ナトリウム水和物、ベンザルコニウム塩化物、pH調節剤

ヒアルロン酸Na点眼液0.3%「わかもと」

有効成分1mL中精製ヒアルロン酸ナトリウム3mg  
添加剤イプシロン-アミノカプロン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、エデト酸ナトリウム水和物、ベンザルコニウム塩化物、pH調節剤

3.2 製剤の性状

ヒアルロン酸Na点眼液0.1%「わかもと」

性状・剤形無色澄明の粘稠性のある水性点眼剤(無菌製剤)
pH6.0~7.0
浸透圧比0.9~1.1

ヒアルロン酸Na点眼液0.3%「わかもと」

性状・剤形無色澄明の粘稠性のある水性点眼剤(無菌製剤)
pH6.0~7.0
浸透圧比0.9~1.1

4. 効能又は効果

下記疾患に伴う角結膜上皮障害

  • シェーグレン症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群、眼球乾燥症候群(ドライアイ)等の内因性疾患
  • 術後、薬剤性、外傷、コンタクトレンズ装用等による外因性疾患

6. 用法及び用量

1回1滴、1日5~6回点眼し、症状により適宜増減する。
なお、通常は0.1%製剤を投与し、重症疾患等で効果不十分の場合には、0.3%製剤を投与する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には診断又は治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

診断又は治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

1%~5%未満

1%未満

頻度不明

眼のそう痒感

眼刺激、眼脂、結膜充血、眼の異物感、眼瞼炎、結膜炎

びまん性表層角膜炎等の角膜障害、眼痛

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。

  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
  • ソフトコンタクトレンズを装用したまま使用しないこと。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内第Ⅲ相試験①

    ドライアイ等に伴う角結膜上皮障害患者115例を対象に、人工涙液を少なくとも1週間点眼後、0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液又は2%グルタチオン点眼液を1日5回、両眼に4週間点眼した結果、0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液群の改善率は71.4%(40/56例)であり、2%グルタチオン点眼液群の31.5%(17/54例)と比較し、有意な改善が認められた。
    0.1%ヒアルロン酸ナトリウム点眼液群の副作用は、55例中1例(1.8%)に認められ、しみる1例であった1)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ヒアルロン酸ナトリウムはフィブロネクチンと結合し、その作用を介して上皮細胞の接着、伸展を促進すると考えられる2),3)。また、その分子内に多数の水分子を保持することによって優れた保水性を示す4)

18.2 角膜創傷治癒促進作用

外科的に角膜上皮下の基底膜まで剥離したウサギ角膜上皮剥離モデルに対し、0.1~0.5%ヒアルロン酸ナトリウムを点眼したとき、剥離24時間後より基剤点眼群と比較し有意な創傷面積の減少が認められた5)

18.3 角膜上皮伸展促進作用

ウサギ摘出角膜片の培養系において、ヒアルロン酸ナトリウムは対照群(培養液のみ)と比較して有意に角膜上皮細胞層の伸展を促進した6)in vitro)。

18.4 保水作用

0.1~1.0%ヒアルロン酸ナトリウム溶液を寒天平板に滴下したとき、水分蒸発による寒天重量の減少は濃度依存的に抑制された4)in vitro)。

18.5 生物学的同等性試験

  • 〈0.1%製剤〉
    1. 18.5.1 実験的角膜上皮剥離モデルに対する治療効果(外科的剥離)

      ウサギの角膜上皮剥離モデルを用い、本剤0.1%、ヒアレイン点眼液0.1%又は生理食塩液を角膜上皮剥離当日より1日4回、4日間点眼し、角膜創傷面積変化率を同等性の指標として創傷治癒効果を比較した。その結果、角膜上皮剥離後12及び24時間において、本剤0.1%群及びヒアレイン点眼液0.1%群の角膜創傷面積変化率は生理食塩液群と比較し有意に低く、また、本剤0.1%群及びヒアレイン点眼液0.1%群の平均値の差の90%信頼区間はヒアレイン点眼液0.1%群の平均値の±20%以内であることから、両剤の生物学的同等性が確認された7)

    2. 18.5.2 実験的角膜上皮剥離モデルに対する治療効果(n-ヘプタノール損傷)

      n-ヘプタノールにより損傷させたウサギ角膜上皮剥離モデルを用い、本剤0.1%、ヒアレイン点眼液0.1%又は生理食塩液を角膜上皮剥離当日より1日4回、3日間点眼し、角膜創傷面積変化率を指標として創傷治癒効果を比較した。その結果、角膜上皮剥離後6及び18時間において、本剤0.1%群及びヒアレイン点眼液0.1%群の角膜創傷面積変化率は生理食塩液群と比較し有意に低く、また、本剤0.1%群及びヒアレイン点眼液0.1%群の平均値の差の90%信頼区間はヒアレイン点眼液0.1%群の平均値の±20%以内であることから、両剤の生物学的同等性が確認された7)

  • 〈0.3%製剤〉
    1. 18.5.3 実験的角膜上皮剥離モデルに対する治療効果(外科的剥離)

      ウサギの角膜上皮剥離モデルを用い、本剤0.3%、ヒアレイン点眼液0.3%又は生理食塩液を角膜上皮剥離当日より1日4回、4日間点眼し、角膜創傷面積率及び角膜創傷面積率-時間曲線下面積(AUC)を同等性の指標として比較した。その結果、角膜創傷面積率は、本剤0.3%群及びヒアレイン点眼液0.3%群で角膜上皮剥離後12時間より減少が認められ、12、24及び36時間で生理食塩液群と比較し有意に小さく、AUCにおいても生理食塩液群と比較し有意な差が認められた。また、いずれの指標も本剤0.3%群とヒアレイン点眼液0.3%群の間に有意な差が認められなかったことから、両剤の生物学的同等性が確認された8)

    2. 18.5.4 実験的角膜上皮剥離モデルに対する治療効果(n-ヘプタノール損傷)

      n-ヘプタノールにより損傷させたウサギ角膜上皮剥離モデルを用い、本剤0.3%、ヒアレイン点眼液0.3%又は生理食塩液を角膜上皮剥離当日より1日4回、3日間点眼し、角膜創傷面積率及び角膜創傷面積率-時間曲線下面積(AUC)を同等性の指標として比較した。その結果、角膜創傷面積率は本剤0.3%群及びヒアレイン点眼液0.3%群で角膜上皮剥離後18時間より減少が認められ、18、24及び30時間で生理食塩液群と比較し有意に小さく、AUCにおいても生理食塩液群と比較し有意な差が認められた。また、いずれの指標も本剤0.3%群とヒアレイン点眼液0.3%群の間に有意な差が認められなかったことから、両剤の生物学的同等性が確認された8)

    3. 18.5.5 ドライアイモデルに対する角膜乾燥防止効果

      ウサギのドライアイモデルを用い、本剤、ヒアレイン点眼液0.3%、生理食塩液を100μL点眼し、その3時間後に角膜上皮障害部位を染色した。角膜からの抽出液の吸光度を角膜乾燥防止効果の指標としてTukey型多重比較検定にて比較した。その結果、本剤0.3%群及びヒアレイン点眼液0.3%群は生理食塩液群との間に有意な差が認められ、また、本剤0.3%群とヒアレイン点眼液0.3%群の間に有意な差が認められなかったことから、両剤の生物学的同等性が確認された8)

      角膜創傷面積変化率等のパラメータは、被験個体の選択、測定回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

精製ヒアルロン酸ナトリウム
(Purified Sodium Hyaluronate)(JAN)

分子式

(C14H20NNaO11)n

分子量

平均分子量50万~149万

性状

白色の粉末、粒又は繊維状の塊である。水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。吸湿性である。

化学構造式

22. 包装

  • 〈ヒアルロン酸Na点眼液0.1%「わかもと」〉

    プラスチック点眼容器:5mL×5本、5mL×10本

  • 〈ヒアルロン酸Na点眼液0.3%「わかもと」〉

    プラスチック点眼容器:5mL×10本

24. 文献請求先及び問い合わせ先

わかもと製薬株式会社 メディカルインフォメーション

〒103-8330 東京都中央区日本橋本町二丁目2番2号

TEL:03-3279-0379  FAX:03-3279-1272

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

わかもと製薬株式会社

東京都中央区日本橋本町二丁目2番2号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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