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メラ アクアコンフォート

再使用禁止

作成又は改訂年月

**2018年02月28日改訂(第7版)

2017年10月04日改訂(第6版 新記載要領に基づく改訂)

承認・届出等

販売名

メラ アクアコンフォート

添付文書管理コード

11B1X00016000226_B_01

届出番号

11B1X00016000226

承認・認証年月等

平成21年6月

一般的名称

一般的名称
10817000
胸腔排液用装置

警告

1. 実際に患者にかかる吸引圧は、水封水の水圧差分(約-2hPa)が低下するので、水圧差分を考慮した上で吸引圧を設定すること。
[適切な設定吸引圧で吸引出来ない]

禁忌・禁止

1. 再使用禁止
2. 再滅菌禁止
3. 容量2200タイプを2系統で吸引する場合は同一体腔以外では使用しないこと。
[適切な吸引圧がかからない可能性がある]

4. 2系統吸引で3槽目を使用する場合など、ドレーン接続チューブのPコネクタータイプ以外は接続しないこと。
[リーク原因になる]

5. 吸引源に接続して使用する場合は、調圧槽に滅菌蒸留水を入れないで使用しないこと。[肺虚脱、気胸、皮下気腫の呼吸困難を生ずるおそれがある]

形状・構造及び原理等

1. 形状・構造

(1) **容量1100タイプ
型式1100P、1100PH、1100P患者側チューブなし

容量:1100mL

寸法:54(D)×178(W)×353(H)mm



(2) **容量2200タイプ
型式2200P、2200PH、2200P患者側チューブなし

容量:2200mL

寸法:64(D)×230(W)×353(H)mm



2. .名称と組成
照番 各部の名称 照番 各部の名称 
1) 排液槽 15) 空気導入管 
2) ドレーンポート 16) 吸引源コネクター 
3) 患者側コネクターキャップ 17) 吸引源接続チューブ 
4) シールキャップ 18) サイレンサースポンジ 
5) 検体採取ポート 19) スタンド 
6) 高陰圧解除ポート 20) ハンガー 
7) 水封槽 21) 把手 
8) 陽圧開放弁 22) ドレーンポートコネクター 
9) ゲージ管 23) ドレーン接続チューブ 
10) 逆流防止弁 24) 患者側コネクター 
11) 水封槽水位調節ポート 25) ラセンチューブ 
12) 調圧槽 26) キャップ 
13) 空気導入口(調圧水注入口)  着色剤 
14) 空気導入口キャップ   


3. 原材料

(1) 合成樹脂
(2) エラストマー
(3) 合成ゴム
(4) セルロース
(5) 食用色素


4. **種類と容量
種類 容量 目盛表示間隔 
容量1100タイプ 1槽目:350mL
2槽目:750mL 
0〜 200mL :2mL
200〜1100mL :5mL 
容量2200タイプ 1槽目: 600mL
2槽目:1000mL
3槽目: 600mL 
0〜 200mL :2mL
200〜2200mL :5mL 


5. 各部の機能及び動作

(1) 排液槽
患者からの排液を貯留する。(4.型式と容量を参照)

(2) ドレーンポート
**ドレーンポートコネクター、ドレーン接続チューブ、患者側コネクターを介して患者のドレーンチューブと接続される。ドレーンポートにはドレーン接続チューブ(Pタイプ)を接続することができる。

(3) 患者側コネクターキャップ
患者側コネクターを保護する。

(4) シールキャップ
**容量2200タイプの3槽目のドレーンポートを使用しないとき、密閉する。単品(滅菌済み)の製品もある。

(5) 検体採取ポート
排液槽に貯留された排液をサンプリングするためのゴムポート。

16G以下の細い注射針で穿刺したとき、気密性が保たれる。

**(容量1100タイプ:1槽目、容量2200タイプ:1、3槽目)

(6) 高陰圧解除ポート
滅菌蒸留水や無菌空気を注入して高陰圧を解除するためのゴムポート。16G以下の細い注射針で穿刺したとき、気密性が保たれる。

(7) 水封槽
注入線まで水封水を入れることで、吸引源と患者側を遮断する。注水すると青色に着色される。

(8) 陽圧開放弁
胸腔内に発生した陽圧を解除する。

(9) ゲージ管
−20hPaまで1hPa刻みの目盛が付されており、胸腔内圧を測定することができる。

(10) 逆流防止弁
水封水が排液槽に逆流するのを防止する。但し、高陰圧を解除するため完全には閉塞しない。

(11) 水封槽水位調節ポート
水封水を入れすぎた場合に注射器で水を抜くためのゴムポート。16G以下の細い注射針で穿刺したとき、気密性が保たれる。

(12) 調圧槽(調圧部)
吸引圧を調整する機能を有する。注水する水量を変えることによって吸引圧を−3〜−20hPaの範囲で調節する。

注水すると黄色に着色される。

(13) 空気導入口(調圧水注入口)
**調圧槽に大気(空気)及び調圧水を取り入れるための開口部。

(14) 空気導入口キャップ
**空気導入口(調圧水注入口)を保護するためのキャップ。

(15) 空気導入管
**空気導入口(調圧水注入口)から調圧槽底部に空気を通す。

(16) 吸引源コネクター
吸引源に接続するためのコネクター。

(17) )吸引源接続チューブ
吸引源の陰圧を装置に伝えるためのチューブ。

(18) サイレンサースポンジ
調圧槽の気泡による音を静音化する。

(19) スタンド
床置きで使用するときに装置が倒れないように支える。

通常は装置底部に格納され、床置きで使用されるときに90度回転して使用する。

(20) ハンガー
壁掛けで使用するときに装置を吊り下げる。

(21) 把手
持ち運びのときに手で持つための把手。

(22) ドレーンポートコネクター
ドレーンポートとドレーン接続チューブを接続するコネクター。

ドレーンポートとは着脱可能。

(23) ドレーン接続チューブ
患者側コネクターとドレーンポートコネクターとを繋ぐチューブ。

チューブの両端にコネクターが接着されている。

「型式 1100P患者側チューブなし」及び「2200P患者側チューブなし」にはドレーン接続チューブは付属されていない。

(24) 患者側コネクター
患者のドレーンチューブと接続する。



 
外径(参考値) 
a) 7.4mm
b) 9.0mm
c) 10.2mm
d) 11.0mm
e) 11.8mm
f) 12.6mm
g) 13.6mm 


(25) ラセンチューブ
チューブが根元でキンク(折れ曲がり)するのを防ぐ。

(26) キャップ
ドレーン接続チューブを付属しない製品(型式1100P患者側チューブなし及び2200P患者側チューブなし)にはドレーンポートの汚染を防止するために、キャップが付属されている。(完全密閉ではない)

**別途に弊社「ドレーン接続チューブ」を取り付けて使用する場合は、キャップを外して使用すること。


6. 作動原理
本品は三連ボトルシステムを一体化したものである。吸引源の陰圧は、調圧槽の水位によって調整される。実際の胸腔内圧は、調圧槽の水位とゲージ管の水位の合計である。

使用目的又は効果

本品は、胸腔ドレーンに接続し、吸引源から供給される陰圧によって、胸腔から血液、空気、膿状分泌物を除去するために用いる。

使用方法等

**併用医療機器
 販売名 届出番号 
ドレーン接続
チューブ 
メラコネクター付接続管 11B1X00016000002 
メラドレーンコネクター及び接続管 11B1X00016000227 

1. 使用前の準備

(1) 本品の使用に際し、次のものを用意する。
シリンジ、滅菌蒸留水、吸引源(壁掛吸引器:「壁配管の場合」又は流量調整可能な吸引ポンプ)、チューブ鉗子、16G以下の細い注射針、除菌フィルター。
(2) 本品を滅菌袋から取り出し、異常がないか確認する。
関連注意

●本品は患者のドレーンチューブの挿入位置より低い位置で使用すること。[排液ができなくなることがある]

**●ドレーン接続チューブは、患者の体位変更などにより閉塞や外れが発生することがあるのでテープ等で固定すること。

**●ドレーンチューブやドレーン接続チューブが排液バッグの位置より下方に垂れないようにすること。

●本品は垂直な位置で使用すること。傾けたり横にして使用しないこと。

●あらかじめ併用する胸部排液用ドレーンチューブと接続できることを確認すること。

使用方法

1. 患者の胸部より低い位置に、本品が垂直になるように設置する。設置する際は、スタンド又はハンガーを使用する。スタンドは90度回転させて使用する。
2. 水封槽への注水。約30mLの滅菌蒸留水を0点(注入線)まで注入する。水封槽水位調節ポートに16G以下の細い注射針の付いたシリンジを差し込むことで水位の調整が可能である。注入された水は青色に着色される。
関連注意

●吸引源接続チューブを上方に引き上げた状態で注水すること。
シリンジを吸引源コネクターから外さないと滅菌蒸留水が水封槽に流れ落ちない場合がある。

3. **調圧槽への注水。空気導入口(調圧水注入口)から注水して所望の設定圧の高さまで滅菌蒸留水を満たす。注入された水は黄色に着色される。空気導入口(調圧水注入口)にシリンジを差し込むことで水量の調整は可能である。
**設定吸引圧に必要な水量の目安(約mL)

種類 -10hPa -15hPa -20hPa 
容量1100タイプ 85 135 185 
容量2200タイプ 85 130 180 


関連注意

●調圧して吸引する場合は、−3hPaから−20hPaの範囲外で調圧槽に滅菌蒸留水を入れて使用しないこと。

4. ドレーン接続チューブをクランプする。
5. 吸引源コネクターを吸引源に接続する。
6. 吸引源を作動させ徐々に吸引力を増加させると最初に水封槽に、次に調圧槽に気泡が発生する。このとき、調圧槽からの気泡が少量で断続的に発生するよう吸引力を調整する。
7. 6の通りにならない場合、各部の接続、ドレーン接続チューブのクランプ、吸引源の作動、吸引ポンプの性能を確認する。
これらに異常がなく、6の通りにならない場合は、新しい製品と交換する。

8. 調圧槽内に気泡が発生している状態で吸引源コネクターを外し、水封槽の水がゲージ管を上昇し、20〜30秒間静止していることを確認する。
関連注意

●調圧槽の水位は元の水位より若干上下することがある。

[サイレンサースポンジ内に気泡が滞留するため]

9. 再度吸引源コネクターを吸引源に接続する。
10. 調圧槽に断続的に少量の気泡が発生していることを確認する。
気泡が断続的に発生していない場合は調整する。

11. ドレーン接続コネクターを患者ドレーンに接続する。
関連注意

●接続部はエアーリークが発生しない接続を行うこと。必要に応じテーピングやバンディング等を行うこと。

12. ドレーン接続チューブのクランプを徐々に解除し吸引を開始する。
13. 水封槽内に著しい連続気泡が発生しないことを確認する。
但し、排液量に応じて断続的な気泡が発生することはある。

著しい連続気泡が発生する場合、次の操作を行うこと。

(1) 患者に留置したドレーンをクランプする。
・連続気泡がないとき → 胸腔内の漏れの可能性がある。

・連続気泡があるとき → 次の(2)の操作を行う。

(2) ドレーン接続チューブをクランプし次の確認を行う。
・連続気泡がないとき

→ 患者ドレーンと患者側コネクターの接続不良の可能性がある。

・連続気泡があるとき

→ 本品の気密不良と考えられるので、新しい製品と交換すること。


14. 吸引中に排液をサンプリングする場合は、ゆっくりと少量ずつ採取すること。
15. 胸腔内に高陰圧が発生し、水封槽の水がゲージ管を上昇したまま下がらない場合、担当医の判断により高陰圧を解除する。
水位を見ながら高陰圧解除ポートから滅菌蒸留水又は除菌フィルターを介した無菌空気を注入する。なお、滅菌蒸留水では、蒸留水の注入量を差し引いて排液量を管理すること。

関連注意

●水封水及び調圧水は長時間使用すると蒸発することがあるので、少なくなった場合は注入線又は設定圧の目盛まで追加注入すること。調圧水の場合、1目盛分補充するための水量の目安は8mLである。

コネクターの着脱方法
●取り外し方

1:ツメをツバにかける 2:ツメとツバを合わせる

3:回しながら引き上げる

●接続方法

1:「カチッ」と音がするまでツメを差し込む。(この位置で使用)


使用上の注意

重要な基本的注意

1. 調圧槽の水位が−4hPa以下の場合には、調圧槽の気泡が稀につながり、気泡として見づらくなることがある。
[むやみに吸引源の圧力は上げたりしないこと。吸引状態の確認は、気泡以外に患者ドレーンや空気導入口からの吸引音(シュー音)で確認すること]

2. 本品に破損又はリーク等の異常を発見したときは、交換等の適切な処置を行うこと。[リークに気付かず継続使用すると吸引不良により、肺虚脱の健康被害を起こす可能性がある]
3. 吸引源に吸引ポンプを使用する場合には、-20hPa以上の吸引性能を有するポンプを使用すること。[仕様の能力が発揮できなくなる]
4. 患者を移動する必要が生じた場合は次の事項を守ること。
・本品に接続されている患者ドレーン及びドレーン接続チューブ等はクランプしないこと。

・水封槽及び調圧槽に滅菌蒸留水が規定量入っていること及び本品が傾いていないことを確認すること。

・本品を持ち運ぶ際、胸部より低い位置になるようにすること。

5. 使用方法に則って本品の気密性を確認するとき、水封槽の水がゲージ管を上昇後20〜30秒間静止せずに下降する場合は、本品の気密不良が考えられるので使用しないこと。
6. 本品内の排液が所定の容量を超えていないことを常に観察すること。所定の容量を超えそうな場合には速やかに患者側の排液回路をクランプするなどの処置を行い、新しい製品と交換すること。
7. 血液や体液が所定容量内であっても、泡沫が所定の容量を超えている場合は使用しないこと。
8. 患者からの排液で患者ドレーン又はドレーン接続チューブが閉塞したりエアーブロックを起こしたりしていないか定期的に監視し、ミルキング等を行い閉塞がないようにすること。
9. 吸引圧を上昇させるときは急激に圧を上げないこと。[吸引圧の変動が大きいと、調圧槽内の水が吸引装置に移行する可能性や胸腔内が過陰圧になる可能性がある]
10. 使用中は常に気泡発生状態に注意すること。
[水封槽から連続的に気泡が発生した場合、本体ボトルの破損、クラック又はチューブ等の接続部の外れから気密不良の原因となる可能性がある]

11. 調圧槽内の気泡発生量が過剰な場合、見かけで水位が上昇し設定吸引圧に誤差が生じることがあるので気泡の発生を適度な量に調節すること。
12. 吸引源の吸引流量は多くとも5L/minを超えないよう注意すること。
[設定した吸引圧より高い吸引圧が患者にかかるおそれがある]

13. ドレーン接続チューブ内に排液や滲出液を滞留させないこと。
[排液や滲出液が凝固し吸引できなくなる場合がある]

14. ドレーン接続チューブをミルキング等で傷つけないこと。
[チューブに傷がつくと気密不良になり吸引不良となる可能性がある]

15. ドレーン接続チューブや吸引源接続チューブの根元に巻かれているラセンチューブを上方にずらさないこと。
[チューブが根元でキンクし吸引不良となる可能性がある]

16. 点滴台等に固定する場合は、ドレーン接続チューブを根元付近で点滴台に固定すること。また、移動の際等にドレーン接続チューブを引っ張らないこと。
[チューブが抜けたり破損したりする可能性がある]

17. .吸引開始後の排液量が通常想定される量より異常に少ない場合にはドレーン接続チューブ内のつまり等、本品の不具合と考えられるので新しい製品と交換すること。
18. 吸引中は検体採取ポート、高陰圧解除ポート、水封槽水位調節ポートを外さないこと。
[ポートを外すとボトル内の気密性が損なわれる]

19. 自然(落差)ドレナージで使用する場合は、本品の転倒には特に注意すること。
[外気の流入や水封槽の水位が増すことで排気抵抗が増し、自然ドレナージ不能となる場合がある]

20. 本品転倒の際の危険性を患者に説明して十分理解させること。
万が一転倒させた際には速やかに管理者に連絡するよう患者に指導すること。

21. 調圧槽は外気を取り入れて圧力制御を行っているため長時間使用の場合、内部にカビが発生することがある。調圧槽内に異物を発見した際は速やかに新しい製品と交換すること。
[そのまま使用すると逆行性感染のおそれがある]

22. **吸引源に接続して使用中、調圧槽の空気導入口(調圧水注入口)から滅菌蒸留水を補充するときは、吸引源接続チューブをクランプすること。[クランプしないでシリンジ等で空気導入口(調圧水注入口)を塞ぐと、直接胸腔内に吸引がかかり、急激に過陰圧となる危険性がある]
23. 検体採取ポートから検体を徐々に採取すること。
[急速に採取すると胸腔内圧が低下するおそれがある]

24. 検体採取ポート、高陰圧解除ポート、水封槽水位調節ポートに使用する注射針の太さは16G以下の細いものを使用すること。
[太い注射針を使用すると排液ボトル内の気密性が損なわれる可能性がある]

25. 患者に接続された状態で一時的にドレーンポート側のチューブを外す場合、ポートにキャップ等を被せること。
26. 水封槽の滅菌蒸留水が注水線(規定量)を維持していないと大気が胸腔内に逆流し、肺虚脱等の健康被害を起こす可能性がある。
27. **空気導入口(調圧水注入口)を塞がないこと。[空気導入口(調圧水注入口)が塞がれると胸腔内が過陰圧になる危険性がある]

保管方法及び有効期間等

保管の条件

水濡れ、ほこり、高温、多湿、直射日光にあたる場所はさけること。

有効期間

個装に記載。[自己認証(当社データ)による]

使用期間

1週間[自己認証(当社データ)による]

製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称等

氏名又は名称(製造販売業の種別)

泉工医科工業株式会社

第一種医療機器製造販売業

住所等

電話番号

03-3812-3254

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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