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NSHヘパリン化カニューレ

再使用禁止

作成又は改訂年月

*2019年02月19日改訂(第2版)

2017年04月01日作成(第1版)

承認・届出等

販売名

NSHヘパリン化カニューレ

添付文書管理コード

21100BZZ00019000_4_45

承認番号

21100BZZ00019000

承認・認証年月等

平成11年1月

一般的名称

一般的名称
35565200
ヘパリン使用大動脈カニューレ

警告

・大腿部に本品が留置されている間は、常に下肢への血液循環に十分注意すること。[血液循環が不十分になると脚部が重篤な虚血状態となり側副循環不全を起こすことがある]

禁忌・禁止

・再使用禁止

・再滅菌禁止

・ヘパリン過敏症患者への使用禁止

形状・構造及び原理等

*本品はポリウレタン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル(可塑剤:フタル酸ジ(2-エチルヘキシル))を使用している。(主要文献1)

商品番号

PCKC-A-14S, PCKC-A-16S, PCKC-A-18S, PCKC-A-20S

PCKC-A-14S4, PCKC-A-16S4, PCKC-A-18S4

PCKC-A-18S5

*PCKC-A-16SO, PCKC-A-18SO, PCKC-A-20SO

抗血栓材

この抗血栓材は 健康なブタの腸粘膜に由来し、病原体の不活化/除去処理を行ったもので、組成は次の通り。

*ヘパリンと長鎖ジアルキルアンモニウム塩とのイオン結合体である。

*本品は体外循環用カニューレであり、患者の大腿動脈等へ挿入し、人工心肺回路より送り出された血液を本品内径部より血管へ送り出す。本品は人工心肺回路に接続して使用する。

使用目的又は効果

*本品は心臓手術の際に、一時的に使用する人工心肺ディスポーザブルセットに接続して使用する。具体的には脱血用カニューレは人工心肺回路の脱血用回路に、送血用カニューレは人工心肺回路の送血回路に、順行性冠灌流(アンテプレジア)用カニューレ、逆行性冠灌流(レトロプレジア)用カニューレ及び心筋保護用部品は心筋保護回路に、経皮挿入用カニューレはPCPS用の血液回路に、その他のカニューレは吸引用や輸液用等の回路に、それぞれ接続して使用することを目的とする。

使用方法等

使用方法の一例

1. 挿入前及び挿入

(1) 一般的な外科手術に基づき、本品を動脈血管の挿入位置に縫合糸を用いて2重にタバコ縫合をかけ、それぞれにターニケットを通しておく。
(2) 頭側のタバコ縫合に接する外膜を鉗子で把持して、基部よりに押しつけながらメス頭で本品挿入部分を切開して適切な位置まで挿入する。
(3) 本品に予め接続されているダイレーターを抜去する。
(4) 人工心肺回路と本品をコネクター部分で接続し、クランプを解放してエアーを完全に除去する。
(5) 必要に応じて本品をターニケットで固定する。
(6) 接続後はバンド等でしっかりと接続部を固定する。
(7) 人工心肺回路に接続・固定後、鉗子を一旦解除し、人工心肺回路に動脈圧が伝わっていることを確認する。[動脈圧が伝わっていないと送血を行った際に動脈が解離する可能性がある]確認後、体外循環開始まで鉗子を再度遮断する。
(8) 体外循環開始後、送血側回路内圧の上昇等の異常が認められた場合には血管壁に本品が当たっていないかを本品の位置を少し動かしたりして確認を行う。


2. 抜去

(1) 本品を抜去し、術野での出血を一般的な外科手順において処置する。

使用方法等に関連する使用上の注意*

1. *プライミング時のエアー抜きは十分に行うこと。
2. *本品の位置を直す場合は、必ず直視下で行うこと。
3. *本品ワイヤー部にはクランプを施さないこと。[本品内部の損傷や血流を妨げるおそれがある]
4. *血液の凝固を防ぐため、ヘパリン等の抗凝固剤を適切に投与すること。また、体外循環中もACT等測定し、適切な抗凝固管理を行うこと。
5. *回路内圧上昇等により送血ができない場合には本品の挿入位置を少しずらし、適正な流量が得られるかを確認すること。
[先端部が血管壁に当たり、適正な送血ができないことが予測される。確認を行っても改善されない場合には人工心肺回路、リザーバ、人工肺、動脈フィルター、バブルトラップ及び人工心肺装置等の操作に異常がないかを確認すること。又、生理的現象(血液ボリュームバランス等)に異常がないか確認すること]

6. *本品の挿入位置にタバコ縫合をかける際、血管への針の挿入深度は中膜までとし、内膜を貫通させないこと。[内膜を貫通させると出血あるいは解離を引き起こす原因となる可能性がある]
7. *本品に予め接続されているダイレーターを抜去する際に血液が逆流してくる。本品のコネクター付近に鉗子をクランプする位置があるので、ダイレーターがクランプ付近を通過後にクランプを行い、出血を最小限に防ぐこと。

使用上の注意

重要な基本的注意

1. *本医療機器を用いた体外循環回路の接続・使用に当たっては、学会のガイドライン等、最新の情報を参考とすること。
*<参考>

*日本心臓血管外科学会、日本胸部外科学会、日本人工臓器学会、日本体外循環技術医学会、日本医療器材工業会:人工心肺装置の標準的接続方法およびそれに応じた安全教育等に関するガイドライン(主要文献2)

2. *本品と人工心肺血液回路を接続する際、アルコールやアルコールベースの液体及び溶剤等は使用しないこと。[コネクター部にクラックが発生し機能しなくなるおそれがある] (主要文献3)
3. *緊急交換用に代替品を準備しておくこと。

不具合・有害事象*

1.重大な不具合*
*カニューレの閉塞、カニューレの損傷などがある。

2.重大な有害事象*
*血栓形成、空気塞栓症、感染症、血管損傷、異常溶血反応、虚血などがある。

保管方法及び有効期間等

保管の条件*

・水にかからない場所に保管すること。

・高温多湿及び直射日光を避けて保管すること。

・化学薬品の保管場所やガスの発生する場所には保管しないこと。

有効期間

*・包装箱に記載[自己認証(当社データ)による]

使用期間*

*・6時間[自己認証(当社データ)による]

主要文献及び文献請求先

主要文献*

*1.ポリ塩化ビニル製の医療用具から溶出する可塑剤(DEHP)について(医薬安発第1017003号 平成14年10月17日)

*2.「人工心肺装置の標準的接続方法およびそれに応じた安全教育等に関するガイドライン」の送付及び人工心肺装置等に係る「使用上の注意」の改訂について(薬食安発第0427004号 平成19年4月27日)

*3.医薬品とポリカーボネート製の医療用具の併用に関する自主点検について(医薬安発第0526001号 平成15年5月26日)

(ヘパリン使用大腿動静脈カニューレ 34902203)

製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称等

氏名又は名称(製造販売業の種別)

泉工医科工業株式会社

第一種医療機器製造販売業

住所等

電話番号

03-3812-3254

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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