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体外循環用システム TRUSYS

取扱説明書を必ずご参照下さい。

作成又は改訂年月

**2016年8月24日改訂(第3版 新記載要領に基づく改訂)

*2012年7月3日改訂(第2版)

承認・届出等

販売名

体外循環用システム TRUSYS

添付文書管理コード

22400BZX00109000_A_01

承認番号

22400BZX00109000

承認・認証年月等

平成24年3月

一般的名称

一般的名称
35099000
人工心肺用システム

警告

1.装置の故障等の緊急時に対応できる準備、手回し、バックアップ等の確認をしておくこと。[体外循環が維持できなくなるため]
**2.本装置は薬液などの液体が多量にかかると作動停止に至る可能性があるので注意すること。[故障を生じる可能性がある](主要文献1参照)

禁忌・禁止

1.ポンプヘッドにポンプ回路を2本以上装着しないこと。
[本装置は、ポンプ回路を2本以上装着できる構造にはなっていない。ポンプ回路の固定、耐久性を低下させ、場合によっては、血液の漏出や、空気を患者に送るおそれがある]

2.本装置はバッテリを搭載していないため、ポンプヘッドを「送血用ポンプ(メインポンプ)」や「脳分離送血用ポンプ」に使用しないこと。[停電時に動作が停止する]

形状・構造及び原理等

**形状
      前面           背面

構成
本装置は主に本体とコントロールモニタ、ポンプヘッドから構成される。

搭載するポンプヘッドのサイズはφ150とφ100、φ75から2台が選択される。

機器の分類

1. 電撃に対する保護の形式:クラスI機器
2. 電撃に対する保護の程度による装着部の分類
:BF形装着部(ポンプヘッド、循環ポンプ)

 CF形装着部(温度コネクタ、圧力コネクタ)

3. 水の有害な侵入に対する保護の程度:IPX0

**電源入力

(1) 定格電圧:AC100V(±10V)
(2) 定格電源周波数:50/60Hz(±1Hz)
(3) 電源入力:1500VA(+15%)以下

原理
本体に供給された電源は、構成機器であるコントロールモニタやポンプヘッド等にも供給される。

コントロールモニタはメインモニタ部とポンプリモコン部から構成される。メインモニタ部は装置全般の設定や制御、監視を行う。ポンプリモコン部はポンプヘッドの設定や制御、監視を行う。本体は観血式圧力センサ(圧力チューブ)や温度センサ、気泡センサが接続され、これらから得られたデータ(状態)をコントロールモニタに送信する。また、設定に応じて冷凍機やヒータにより水槽内の冷温水の温調を行い、循環ポンプにより熱交換機に冷温水を供給する。ポンプヘッドは、A/D変換されたポンプリモコン部の流量調整ツマミの位置情報を本体内のポンプ制御ユニットを経由して受信し、モータの回転数が制御され動作(回転)する。回転によるローラのしごき運動にて送液される。

性能

1. ローラポンプ

(1) 回転数設定範囲
φ150:0〜250rpm(精度:±1%rdg.±1dgt.以内)

φ100:0〜200rpm(精度:±1%rdg.±1dgt.以内)

φ75 :0〜200rpm(精度:±1%rdg.±1dgt.以内)

(2) 使用可能チューブサイズ
φ150:内径6.4〜12.7mm、肉厚1.5〜2.4mm

φ100:内径2.5〜9.6mm、肉厚1.5〜2.4mm

φ75 :内径2.5〜6.4mm、肉厚1.0〜1.6mm


2. 圧力

(1) 表示範囲
-500〜500mmHg(-66.7kPa〜66.7kPa)( 精度:±1.5%f.s.以内)

※観血式圧力センサの表示範囲と精度はセンサの仕様による。


3. 温度

(1) 表示範囲
-5.0〜50.0℃(精度:±0.5℃以内、センサの誤差を除く)


4. 気泡

(1) 検知可能気泡サイズ
100μL(流量200mL/min時)

(2) 使用可能チューブサイズ
内径3.3mm×外径5.0mm、内径4.5mm×外径6.6mm


5. 注入量

(1) 表示範囲
0〜9999mL(精度:±10%rdg.以内)


6. 間欠時間

(1) 表示範囲
00分00秒〜99分59秒(精度:±0.1%rdg.以内)


7. 冷温水温度

(1) 表示範囲
-5.0〜50.0(精度:±1.0℃以内)


8. 温調
設定値±1.0℃以内(安定時)


9. 冷温水高温異常警報
冷温水の温度が43℃に到達すると、ソフトウェアによる冷温水高温異常警報が発生し、コントロールモニタに警報表示、ヒータと冷凍機、循環ポンプの動作が停止する。ソフトウェアによる冷温水高温異常警報を発生させることができなかった場合は、サーマルスイッチ作動(43〜46℃)による冷温水高温異常警報が発生し、ヒータと冷凍機、循環ポンプの動作が停止する。


10. 冷温水水位不足警報
フロートスイッチが水位不足を検知すると、コントロールモニタに警報表示、ヒータと冷凍機、循環ポンプの動作が停止する。

使用目的又は効果**

本装置は体外循環時に血液や薬液の注入等を行うと共に、これらの状態を監視、制御する人工心肺用システムである。

使用方法等**

詳細は、本装置の取扱説明書による。

**併用医療機器
販売名 承認、認証番号 
メラ人工心肺装置HASII 22100BZX00782000 

1. 使用前

(1) 主電源スイッチとCP1電源スイッチ、CP2電源スイッチがOFFであることを確認する。
(2) 電源ケーブルをコンセントに接続する。
(3) 主電源スイッチCP1電源スイッチ、CP2電源スイッチをONにする。


2. 使用中

(1) 冷温水供給用チューブに熱交換器を接続する。
(2) 必要に応じた設定を行う。
(3) 冷温水の循環を開始し、リザーバ内の血液や薬液等を温調する。
(4) 温調した血液や薬液等の注入を開始する。
(5) 注入中は常に患者の状態や装置の状態を確認し、適切な注入状態を維持する。
(6) 注入を終了する。


3. 使用後

(1) 冷温水供給用チューブから熱交換器を外す。
(2) 主電源スイッチとCP1電源スイッチ、CP2電源スイッチをOFFにする。
(3) 電源ケーブルをコンセントから外す。
(4) 装置に付着した汚れを水やぬるま湯を湿らせて強く絞ったガーゼ等で拭き取る。
(5) 次回の使用に備えて整備し、保管する。

使用方法等に関連する使用上の注意**

1. 体外循環時の使用注意(操作時の注意)
●全体

(1) 体外循環回路の引き回しは、体外循環回路の長さ不足、折れ曲がり及び装置の移動、術者の移動によりキンクや踏みつけが生じないように引き回すこと。[体外循環回路の破損の原因]
(2) 電源投入後、20 秒間は電源をOFFにしないこと。また、使用後は必ずOFFにすること。[故障の原因となる]
(3) キャリブレーションが必要な機器は、使用前に実施しておくこと。[正しいキャリブレーションが行われないと、正常に機能しない可能性がある]


●ローラポンプ

(1) ローラポンプの回転方向を確認した上、レースウェイにポンプ回路をねじれないようにセットし、チューブクランパにより外れないよう固定し、ロックすること。[ポンプ回路が正しくセットされていない場合、ポンプ回路の外れ、巻き込み、ガイドローラによる破損の原因となり送液できなくなる、もしくは空気を患者に送る場合がある]
(2) **ローラポンプにポンプ回路を設置する際、長さの短いものを使用しないこと。[ポンプ回路にテンションがかかった状態であると耐久性が低下し、場合によってはポンプ回路が裂け、血液の漏出や空気を患者に送るおそれがある]
(3) **ローラポンプのオクルージョンは、適正に調整すること。[絞め過ぎた場合、ポンプ回路の耐久性が低下し、場合によってはポンプ回路が裂け、血液の漏出や空気を患者に送るおそれがある。また、緩過ぎた場合は適切な流量が維持されない]
(4) チューブサイズの設定が、使用するポンプ回路と合っているか必ず確認すること。[設定が誤っていると、ポンプ流量の計測表示が不正確になる]
(5) チューブクランパとクランパ受けは、ポンプ回路装着前に必ず油等の汚れを拭き取っておくこと。[ポンプ回路が固定できない]
(6) ストロークボリュームは、送液する液体の温度や回路の抵抗により変化する。正確な計測を必要とされる場合には、事前に同様の回路・条件で測定を行い、設定が適切であるかを確認すること。[不正確な表示を行う原因となる]


●その他構成部品

(1) **使用するセンサや各種ユニットは、弊社の機器又は弊社指定の機器を使用すること。[指定以外の機器を使用すると、誤った表示や制御をする可能性がある]
(2) 空圧用圧力ポートには、トランスデューサ保護フィルタ又はアイソレータを必ず装着すること。[薬液等が圧力ポート内に浸入すると装置故障の原因となる]
(3) 気泡センサの取り付けが不完全な場合は、いったん監視をOFFして、取り付けをやり直すこと。[正常な動作をしない]
(4) 気泡センサはシボのチューブ、指定のサイズ以外のチューブで使用しないこと。
[超音波が伝搬できない状態では動作しない]

(5) **各種モニタ等の警報設定及びポンプ停止機能の連動設定は使用前に必ず確認すること。[誤った設定により、患者に危害を及ぼす場合がある]
(6) **SDカードの認識中やSDカードへのデータ書き込み中は、本装置の電源をOFFにしたり、SDカードを取り外さないこと。[SDカードに記録されているデータの破損やSDカードの故障の原因となる]
(7) **冷温水高温異常警報が発生した場合は、直ちに水槽内の冷温水を入れ替え、冷温水強制循環スイッチにより冷温水を循環させること。[血液が損傷する可能性がある]

使用上の注意

重要な基本的注意

1. **本医療機器を用いた体外循環回路の接続・使用に当たっては、学会のガイドライン等、最新の情報を参考とすること。
<参考>日本心臓血管外科学会、日本胸部外科学会、日本人工臓器学会、日本体外循環技術医学会、日本医療器材工業会:人工心肺装置の標準的接続方法およびそれに応じた安全教育等に関するガイドライン(主要文献2参照)

2. **組み立て・設置やコネクタの着脱は、電源をOFFにして行うこと。[故障の原因となる]
3. **各付属機器の設置、固定は十分に確認を行い、落下等が起こらないようにすること。[落下等により怪我をする]
4. **冷温水に不凍液を混合しないこと。[故障の原因となる]
5. 他の医療機器と組合わせて使用する際は、安全確認を行ってから使用すること。

その他の注意

1. 本装置は冷却媒体にフロンガスを使用しているため、廃棄する場合は、各都道府県知事の登録を受けたフロン回収業者に廃棄を依頼すること。(特定製品に係わるフロン等の回収及び破壊の実施の確保等に関する法律)

保管方法及び有効期間等**

保管方法**

**保管の条件

1. **使用条件
** 周囲温度:10〜35℃

** 相対湿度:30〜75%

** 気圧:700〜1060hPa

2. **保管条件
 周囲温度:0〜50℃

 相対湿度:30〜85%

 気圧:700〜1060hPa

有効期間**

耐用年数:7年[自己認証(当社データ)による]

[弊社指定の保守点検及び定期交換部品の交換を実施した場合]

保守・点検に係る事項

**使用者による保守点検事項

**点検方法、清掃等具体的な内容については取扱説明書を参照すること。

**点検頻度:毎回

業者による保守点検事項

**定期点検については、取扱説明書を参照すること。

**点検頻度:1年に1度

    定期点検は製造業者が行うので、弊社へ依頼すること。

主要文献及び文献請求先**

主要文献**

**1:生命維持を目的とする医療用具の自主点検について

(医薬安発第1209002号、平成14年12月9日)

**2:「人工心肺装置の標準的接続方法およびそれに応じた安全教育等に関するガイドライン」の送付及び人工心肺装置等に係る「使用上の注意」の改訂について

(薬食安発第0427004号、平成19年4月27日)

製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称等**

氏名又は名称(製造販売業の種別)

泉工医科工業株式会社

第一種医療機器製造販売業

住所等

電話番号

03-3812-3254

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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