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テルフュージョン 輸液ポンプTE−161S


作成又は改訂年月日
承認・届出等
販売名テルフュージョン 輸液ポンプTE−161S
添付文書管理コード
承認番号
承認年月
一般的名称
警告
禁忌・禁止
形状・構造及び原理等
使用目的、効能又は効果
使用目的
品目仕様等
操作方法又は使用方法等
使用方法に関連する使用上の注意
*使用上の注意
重要な基本的注意
相互作用
併用注意
貯蔵・保管方法及び使用期間等
貯蔵・保管方法
有効期間・使用の期限
*保守・点検に係る事項
使用者による保守点検事項
業者による保守点検事項
包装
**製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等
氏名又は名称
住所等
電話番号

テルフュージョン 輸液ポンプTE−161S

取扱説明書を必ずご参照下さい。

作成又は改訂年月日

**2012年10月11日改訂(第8版)

*2010年11月 9日改訂

承認・届出等

販売名

テルフュージョン 輸液ポンプTE−161S

添付文書管理コード

21500BZZ00666000_A_03

承認番号

21500BZZ00666000

承認年月

平成15年11月

一般的名称

一般的名称
13215000
汎用輸液ポンプ

警告

使用方法
・輸液開始時には、輸液状態(点滴の落下状態、薬液の減り具合)や穿刺部位を必ず確認すること。また、輸液中にも定期的に巡回時等で同様な確認を行うこと。

[本品は1.輸液の精度を直接測定する原理で動作していない。2.患者の状態を監視する機能を有していないため、本品が適正に動作していた状態で患者の状況が変化しても検知できない。3.輸液ラインの外れ、フィルターの破損等による液漏れを検出することはできない。4.上流側の閉塞検知機能を持っていないため、上流側でのフィルター目詰まり等が発生した場合に検出できない。5.静脈針が静脈より外れて血管外注入になった場合の警報機能は有していない。6.点滴プローブは仕様に記載された流量精度を保証するまでの性能を有していない。(※1)7.点滴プローブを使用しても、検出できないフリーフローや流量異常がある。(※1)8.フリーフローを検知した場合でもフリーフローを止める機能は有していない。(※1)9.他の輸液システムと並行して使用する場合、仕様どおり動作しないことがある。]

・チューブセット時は、チューブに折れ、つぶれ、たるみがないこと、及び上下のチューブ溝、フィンガー部、チューブガイド、各種検出部、チューブクランプ部にチューブがまっすぐセットされていることを確認すること。

[正しくセットされていない場合、薬液の過大注入、過小注入や未投与等、正常な輸液が行われない可能性がある。]

・輸液ラインのチューブの折れ、クレンメ等の開け忘れ、フィルターのつまり及び注射針内の血栓等により閉塞状態が発生した場合には、輸液ラインのできるだけ下流をクランプしてから、輸液ラインの内圧を開放し、その後、閉塞の原因を取り除いて開始すること。

[1.ポンプから、下流の閉塞発生箇所までの輸液ラインの内圧が高くなっている状態である。このまま閉塞の障害を取り除くと患者に“ボーラス注入(薬液の一時的な過大注入)”されてしまう。2.閉塞の原因を取り除かないで開始した場合、閉塞警報が正常に動作せず、輸液ラインの内圧が高まり、輸液セットの接合部等の外れ、破損やボーラス注入(薬液の一時的な過大注入)等が生じる可能性がある。]

・輸液スタンド等への固定は確実に行うこと。また、スタンドの安定性を確認すること。

[落下、転倒の可能性がある。]

・ポンプの下流側にクレンメを配置して使用すること。

[本品は上流側の閉塞検知機能は持っていないため、上流でのクレンメの開け忘れ等があった場合、薬液の未投与状態が検出されない。]

・本品の周辺で電磁波を発生する機器(携帯電話、無線機器、電気メス、除細動器等)を使用する場合は、できるだけ離れた位置で使用すること。また、これらの機器とは別系統の電源を使用し、確実に接地を行って使用すること。

[本品に誤作動が生じた場合、患者に重篤な状態を与える可能性がある。]

・以下の設定の切換を行った後は、正しく切換ができていることを再確認すること。

・気泡検出感度切換 ・閉塞検出圧切換

[警報機能が意図したとおりに動作しない可能性がある。]

(※1)点滴プローブ使用時

禁忌・禁止

併用医療機器
・本品には指定の輸液セット又は輸血セット(以下、輸液セットと記載)以外は使用しないこと。指定の輸液セットは取扱説明書を参照すること。

[指定外の輸液セットを使用した場合、流量精度や警報機能、その他本品が正しく機能しない可能性がある。]

使用方法
・本品は精密機器のため、床への落下、輸液スタンドの転倒、強くぶつけるなどによる衝撃が加えられた場合はそのまま使用しないこと。

[本品外観に異常が認められない場合でも、内部が破損し、流量精度や各種警報機能等の本品が有する機能や性能が得られない可能性があるため、点検確認が必要である。]

・放射線機器、MRIの管理区域内及び高圧酸素療法室内へは持ち込まない、又は使用しないこと。また、高圧酸素療法室内へ輸液ラインだけを入れての使用もしないこと。当該環境に本品を誤って持ち込んだ場合は、直ちに使用を中止し、以降、使用しないこと。

[本品はこれらの環境での使用を想定していない。これらの環境に持ち込むことにより、本品の誤作動や破損及び経時的な劣化、又は爆発の誘因となる可能性がある。]

・本品は気密構造ではないので、活性ガス(消毒用ガスも含む)環境やネブライザー等の噴霧を行っている環境や多湿環境等での使用、保管はしないこと。

[装置内部の電子部品に影響を与え、損傷や経時劣化により、本品が故障する原因となる。]

・引火性のある環境で使用、保管はしないこと。

[引火又は爆発の誘因となる可能性がある。]

・重力式輸液と並行して使用しないこと。

[本品は1.重力式輸液ラインとの接合部分より下流で閉塞が発生した場合、閉塞警報が動作しない。2.重力式輸液ラインが先に空になったことが原因でポンプ下流の輸液ライン接合部分で気泡を巻き込んだ場合等は、正常な輸液が行えず、警報も動作しない。]

・本品を極端な陰圧や陽圧が発生する可能性のある体外循環回路等には使用しないこと。

[流量精度や閉塞警報が保証できない。]

形状・構造及び原理等

<構造図>

No. 名 称 機 能 
動作インジケータ ・開始中:緑色点滅
・停止中:消灯
・警報発生による停止中:赤色点滅
・スタンバイモード中:緑色と赤色交互点滅 
ドアロックレバー ドアが開かないようにロックする。 
外部通信/ナースコールコネクタ
(TE−161SC、TE−161SACのみ) 
医療用モニタを接続し輸液ポンプの状態を確認したり、ナースコール出力を得る。 
[輸液セット]スイッチ 点滴プローブ使用時に使用する輸液セットの滴数を設定する。
(20,60滴/mL) 
点滴プローブ接続コネクタ 別売の点滴プローブを接続する。 
DCコネクタ DCケーブル(別売の電源集中ボックス専用)を接続する。 
防滴キャップ 薬液の浸入を防ぐ。 
[ヒストリ]スイッチ ヒストリモードに切り換える。 
[キーロック]スイッチ キーロックの設定及び解除をする。 
10 ACインレット AC電源コードを接続する。 
11 気泡検出部 輸液チューブ内への気泡の混入を検出する。 
12 フィンガー部 輸液チューブを押圧し、輸液する。 
13 チューブガイド チューブの装着を補助する。 
14 閉塞検出部 輸液ラインの閉塞を検出する。 
15 解除レバー チューブクランプを解除する。輸液セットの装着、取り外しのときに使用する。 
16 チューブクランプ部 ドアが開くと自動的に輸液チューブを圧閉する。 
17 バッファープレート 輸液チューブをフィンガー部へ押しつける。 

<原理>
 本品は、設定した時間あたりの流量で持続的に薬液等を輸液する装置であり、装着した輸液セットのチューブを複数のフィンガーで押圧する、ペリスタルティックフィンガー方式に基づくものである。流量の制御は、マイクロコンピュータに記憶した情報よりモーター回転信号を生成することで行う。この信号によってモーターを回転させ、ポンプを駆動し、設定流量を得る。更に本品においては、チューブ、薬液等への物理的ストレスを軽減、チューブ径のばらつきが精度に及ぼす影響の軽減等を目的とし、フィンガーの一部を、チューブを完全に押しつぶさない位置で駆動させる機構を設けている。また、脈動の軽減を目的として、各フィンガーの駆動タイミングを細かく制御する機構を設けている。

[電気的定格]

(1) 交流電源
定格電圧:100V

周波数 :50又は60Hz

消費電力:20VA

(2) 内蔵バッテリ(Ni-Cd電池)
電 圧:9.6V

容 量:600mAh以上

連続使用時間:約2時間以上(流量25mL/hでの連続輸液、周囲温度25℃、新品バッテリ、満充電時)

充電時間:約8時間以上(電源切状態で交流電源による充電時)

(3) DC電源
定格電圧:12〜15V

消費電力:11W


[機器の分類]
電撃に対する保護の形式による分類:
クラスI機器及び内部電源機器

電撃に対する保護の程度による装着部の分類:CF形装着部
水の有害な浸入に対する保護の程度による分類:IPX1

使用目的、効能又は効果

使用目的

本品は、輸液剤等の医薬品又は血液を設定した時間当りの流量で持続的に注入するために使用するものである。

品目仕様等

ポンプ方式 :ペリスタルティックフィンガー方式

流量設定範囲:

1〜500mL/h(1mL/hステップ)

(電源投入時は「0」mL/h)


予定量設定範囲:

1〜9999mL(1mLステップ)

又は「----」(予定量設定なし)

(電源投入時は「0」mL)


積算量表示範囲:0〜9999mL(1mLステップ)

流量精度

:± 7%以内

(指定の輸液セット(高精度対応品)で水又は生理食塩液を使用した場合の注入開始1時間以降の1時間ごとの精度(周囲温度:約25℃))


:±10%以内

(指定の輸液セットで水又は生理食塩液を使用した場合の注入開始1時間以降の1時間ごとの精度(周囲温度:約25℃))


閉塞検出圧:検出範囲 10〜140 kPa(0.10〜1.43kgf/cm2

早送り流量:約500mL/h

安全装置:

バッテリ警報、気泡混入警報、閉塞警報、ドア警報、流量異常警報、輸液完了(キープオープンレート機能)、再警報、開始忘れ警報、フリーフロー警報、バッテリ異常警報、流量・予定量大小判定警報

※各警報の発報を警報ランプ、「動作インジケータ」及びブザーで知らせる。気泡混入警報、閉塞警報、ドア警報、流量異常警報時は、輸液を停止する。

※流量異常警報、フリーフロー警報は点滴プローブ(別売)装着時のみ有効。


安全機能:

・パネルロック機能(ドアが開いている状態で、流量・予定量及び輸液セットの設定ができない)

・チューブクランプ機能(ドアを開けると、チューブクランプ部が輸液セットのチューブを自動的に圧閉する)

・キーロック機能([開始]スイッチ、[キーロック]スイッチ、[電源]スイッチ以外のスイッチ操作を無効にする。警報が発報すると解除される)

・気泡検出感度切換機能(気泡検出部の検出感度を2段階(低・高)に切り換える)

・閉塞検出圧切換機能(閉塞検出部の検出感度を3段階(L・M・H)に切り換える)

・メンテナンスタイマ機能(設定した期間が経過するとメンテナンスタイマランプを点灯する)

△流量上限値設定機能(設定流量の上限値を流量設定範囲内で制限する)


付加機能:

・積算量クリア機能([積算量]スイッチを押し続けることにより、積算量表示を「0」にする)

・ブザー音量切換機能(3段階に設定可能)

・シャットダウン機能(内蔵バッテリで運転時、バッテリの電圧が低下すると警報後に自動的に電源が切れる)

・ヒストリ機能(動作履歴等を表示する)

・スタンバイ機能(開始忘れ警報発報までの時間を約20分にする)

△ブザー音選択機能(警報時のブザー音を連続音又は断続音に切り換える)

・輸液セット滴数切換機能(点滴プローブ使用時に使用する輸液セットの滴数を設定する)

・電源コード外れ検出機能(電源コードが外れたことを検出しブザーが鳴る)

□外部通信機能(医療用モニタと接続し、流量、警報等の情報を得る)

□ナースコール機能(警報が発生すると、ナースコール端子のリレー接点がオンする)


使用条件:周囲温度 5〜40℃ 

相対湿度 20〜90%RH(ただし、結露なきこと)


※△印は内部の選択スイッチにより行うため、弊社担当者に依頼すること。□印は、コード番号:TE−161SC、TE−161SACのみ対象。

操作方法又は使用方法等

1.
本体を付属のポールクランプにより、輸液スタンド又はベッドの支柱に固定する。

2.
本体のACインレットと交流電源をAC電源コードで接続する。又は本体のDCコネクタと直流電源(12V)を接続する。このとき、バッテリランプが点灯することを確認する。

3.
ドアを開き電源を入れる。このとき、AC/DCランプが点灯すること、並びに表示部及びブザー等の安全機能が動作することを確認する。

4.
使用する輸液セットに輸液剤等を満たし、クレンメを閉じた後、チューブクランプ部を開き、チューブを溝に沿って(上から気泡検出部、チューブガイド、下溝の順に)確実に押し込むようにはめてからドアを閉める。

5.
点滴プローブを使用する場合には、電源を入れる前に本体の点滴プローブ接続コネクタに点滴プローブを接続し、輸液ポンプ背面の[輸液セット]スイッチを使用する輸液セットの滴数に合わせて設定する。使用する輸液セットと、輸液ポンプの滴数設定が合っていることを確認し、点滴筒に点滴プローブを装着する。

6.
[設定]スイッチを押して流量及び予定量を設定する。なお、流量設定と予定量設定の切換は、[流量設定]スイッチ及び[予定量設定]スイッチにより行う。

7.
クレンメを開き、輸液セットを患者に取り付けた後、流量及び予定量の設定を確認し、[開始]スイッチを押し、輸液を開始する。

8.
注入が終了すると完了の表示が点滅してブザーが鳴るので、[停止・消音]スイッチで消音及び停止後、電源を切り、輸液セットを患者及び装置から取り外す。

9.
補足説明

(1)
薬液のプライミングは、[停止・消音]スイッチを押して注入を停止した後、[早送り]スイッチを押しながら行う。

(2)
積算クリアは、[積算量]スイッチを長押しして行う。

(3)
輸液スタンド又はベッドの支柱等に固定するときは、付属品のポールクランプを用いて固定する。

(4)
警報時は点滅する警報ランプで警報内容を確認し、原因を取り除くなど適切な処置を施す。なお、ブザーを停止するときは[停止・消音]スイッチを押す。

(5)
交流電源又は直流電源にて運転中に、電源の供給が停止すると、自動的に内蔵バッテリ電源に切り換わり、注入が継続される。このとき、電源表示ランプのAC/DCランプが消灯する。

(6)
電源表示ランプのバッテリランプは、バッテリ残量に応じて、点灯個数が増減する。また、バッテリ残量がほぼ空の状態では、点滅又は全消灯となる。

詳細については取扱説明書を参照すること。

使用方法に関連する使用上の注意

・静脈針を穿刺する前に、必ず輸液ライン内のエアー抜きを行うこと。[エアー抜きを行わない場合、患者に障害を与えるとともに、正常な輸液が行えない可能性がある。]

・輸液ポンプと患者との落差を極端に大きくしないこと。
[輸液セット内が陰圧となり、チューブのつぶれを検出して閉塞警報が発生する。]

・ポンプから輸液セットを取り外す際は、必ず輸液セットをクレンメ等で閉じてからドアを開け、チューブクランプを解除して行うこと。[フリーフローによる過大注入となる。]

・輸液セットを装着しドアを閉じクレンメを開いた後に、薬剤の滴下が認められる場合は輸液セット(指定の輸液セットか)、チューブの装着状態(正しく装着されているか)、輸液セット及び装置の異常(破損していないか)を確認すること。

・本品は、安定性を考慮して設置すること。[落下や輸液スタンドの転倒等により、本品が破損する可能性がある。]

・輸液を開始する前には、設定値の桁を間違えたり、流量と予定量を逆にしていないかなど、設定の確認を行うこと。[本品は、設定された値が妥当であるかを判断する機能は有しておらず、患者に過大注入又は過小注入となる可能性がある。]

・輸液セットの上下を逆に装着しないこと。[血管内の血液が吸引される。]

・チューブセット時に極端に強く引っ張らないこと。[チューブが変形し、流量誤差や各種警報機能等の本品が有する機能や性能が得られない可能性がある。]

・AIS(アンチイレギュラーセット)機構によりチューブがまっすぐセットされないと、ドアが閉まりにくいことがある。この場合は無理に閉めず、チューブのセット具合を確認すること。[無理に閉めると、装置及びチューブの破損、液漏れ発生の可能性がある。]

・予定量を「----」(予定量設定なし)で輸液を行った場合、輸液剤が無くなり気泡混入警報が発生するまでポンプは停止しないため、薬剤が無くなる前に停止すること。安全のため、輸液剤容量よりも若干少なめの予定量を設定して使用することを推奨する。

・微量注入で使用する場合や、低温環境で使用する場合は、閉塞の発生がないこと等、輸液状態に特に注意すること。[次の理由により、長時間、輸液が中断する可能性がある。1.設定流量が低くなるにつれ、閉塞発生から検出までの時間が長くなる。2.低温になると、輸液セットのチューブが硬くなって、閉塞を検出する圧力が高まり、閉塞発生から検出するまでの時間が長くなる。]

・本品で輸液を行う際は、積算量に早送り量を考慮に入れること。[本品は、早送り量を積算量に加算する仕様であるため、考慮に入れない場合は実輸液量との差異が発生する。]

・薬液は室温になじませてから使用すること。[冷えたまま使用すると溶存空気の気化により気泡が発生し、気泡混入警報が多発する原因となる。]

・ドアを開け、輸液セットを装着しない状態で電源を入れ、ランプの点滅とブザーの鳴動及びフィンガー部が動くことを確認すること。

・点滴プローブを接続するときは、本体背面の[輸液セット]スイッチの滴数設定が合っていることを確認すること。[フリーフローや流量異常が正しく検出されない。]

・点滴プローブ使用時は、粘性の低い又は高い薬剤(ブドウ糖注射液、血液、血液製剤等)を使用した場合、正常な輸液状態でも流量異常警報が発生し、ポンプの動作を停止させることがある。

・点滴プローブは滴下が検出できるよう、以下のことに注意すること。

(1)
点滴筒の点滴口部に汚れがないことを確認し、また、点滴口部を薬液に浸漬させたりしないこと。

(2)
点滴プローブは、点滴筒の点滴口部と液面の中間になるように、また、点滴筒が垂直になるように装着すること。

(3)
点滴筒内の液量は1/3にして、点滴筒内に曇りや水滴がないこと。

(4)
点滴筒内の液面がゆれるような振動等をあたえないこと。

(5)
日光や強い光があたらないように設置すること。
[正常に滴下が検出できないため、流量異常警報が発生し、ポンプ動作が停止する可能性がある。なお、正しくセットした場合でも、流量異常やフリーフローが検出できない可能性がある。]


・点滴プローブは正しく装着した場合でも、振動等によって点滴筒内の液面がゆれることにより流量異常警報を発生し、ポンプの動作が停止する可能性がある。

・点滴プローブをコネクタへ抜き差しする際は、必ず電源を切った状態で行うこと。[輸液中の抜き差しは流量異常警報を発生させ、ポンプが停止する。]

*使用上の注意

重要な基本的注意

・併用する医薬品及び医療機器の添付文書を確認後、使用すること。

・習熟した者以外は機器を使用しないこと。

*・本品は、必ず使用前・使用後点検を実施すること。異常が認められた場合には、本品は使用せず、点検、修理を依頼すること。[本品が有する機能や性能が得られない可能性がある。]

・強い静電気が加わらないように注意すること。[故障や誤作動の可能性がある。]

・付属のAC電源コードを使用すること。アース付のAC100Vコンセント等に接続して必ず接地を行うこと。また、付属のAC電源コードは、他の機器に使用しないこと。[指定外のAC電源コードを使用した場合、本品が故障する可能性がある。また、接地を行わずに使用した場合、本品の電気的安全性が保証できない。]

・購入後初めて使用する場合や、しばらく使用しなかった場合は、交流電源(AC100V)に接続し、電源切の状態で十分に充電(約8時間以上)を行うこと。[充電が不十分な場合、停電発生時等に内蔵バッテリでの動作ができなくなることがある。]

・使用条件下であっても、急激な温度変化を生じさせる使用はしないこと。[装置内部での結露発生により、損傷や経時劣化が生じ、本品が有する機能や性能が得られない可能性がある。]

・本品で使用されるケーブル(通信、ナースコール)やAC電源コード等は、鉗子等で挟んだり、針等で刺したり、また、床等に這わせた場合にはキャスター等で踏んだりしないこと。[ケーブルやコード等が破損した場合、感電や火災の可能性がある。また、本品が有する機能や性能が得られない。]

・本品は、振動、塵埃、噴霧、腐食性ガス等の発生する場所や液体がかかる場所で使用しないこと。本品に液体(薬液や血液等)がかかった場合は、乾いた柔らかい布等で水気をよく拭き取ること。[本品が有する機能や性能が得られず、また、故障の原因となる。]

・輸液剤等の滴下によって電源コネクタ(AC、DC)に薬液がかかってショートすることがあるので、コネクタを接続する際には接続部分がぬれていないことを確認すること。また、薬液等のぬれを確認した場合、AC電源コードを本体及びAC100Vコンセントから抜いた状態、かつ電源を切った状態で速やかに乾いた布等でよく拭き取ること。[本品は防水構造ではなく、内部の電子部品に影響を与え、装置故障の原因となる。]

*・本品を使用中に移動する場合は、スイッチ等に触れないこと。[本品の意図しない動作(停止、開始、急速注入、電源の入、切)が生じる可能性がある。]

・外部通信/ナースコールコネクタを使わない場合は、カバーを取り付けること。(コード番号:TE−161SC、TE−161SACのみ)

・交流電源と直流電源を同時に接続しないこと。[故障の原因となる。]

・本品の表示部や操作部(スイッチ等)を強く押えたり、ボールペンやツメ等、硬いもの、先の尖ったものでつついたり操作したりしないこと。[表示部や操作部の破損や故障の原因となる可能性がある。]

*・本品の分解、改造(表示部や可動部へのテープ留め等、機能や性能を阻害する行為含む)、修理をしないこと。[本品の故障や破損、装置性能の劣化を引き起こす可能性がある。]

・通常の使用は交流電源(AC100V)、直流電源(ただし専用電源)を使用すること。なお、内蔵バッテリは移動時、停電時等、交流電源が適正に使用できないときの補助電源である。

・本品への供給電力が十分であることを確認してから使用すること。[供給電力が不十分な場合、内蔵バッテリで動作するため、緊急時に使用できなくなる可能性がある。また、本品を接続して供給電力を超えた場合には、他の機器にも影響を与える可能性がある。]

*・内蔵バッテリが経時劣化すると、バッテリランプの示す動作時間が短くなる。内蔵バッテリの劣化状態チェックと、バッテリランプの表示精度を維持するため、6ヵ月に1回は充放電を行うこと。また、約1.5〜2年を目安に定期的に交換を行うこと。

・本品を殺菌消毒液(ポビドンヨード等)を送液する目的では使用しないこと。[殺菌消毒液の成分が付着することにより、本品の部品の劣化や破損につながる可能性がある。]

相互作用

(他の医薬品・医療機器との併用に関すること)

併用注意

(併用に注意すること)

・輸液中の流量異常やフリーフローの検出のため、本品には専用の点滴プローブ(コード番号:TE−971)を使用することを推奨する。ただし、点滴筒内の滴下が連続流の場合、流量異常は検出できない。

・点滴プローブは専用の点滴プローブ(コード番号:TE−971)以外は使用しないこと。[滴下検出や警報機能が保証できない。]

・テルフュージョンポンプ用輸液セット(PVCフリー)及びシュアプラグ輸液セット(ポンプ用・PVCフリー)を次の条件で使用した場合、開始時に薬液が数秒から数十秒流れず、流量異常警報が発生することがある。(点滴プローブ使用時)

・30℃以上の環境で使用した場合

・チューブをセットし、ドアを閉めた状態で数分以上放置した場合


・電気メスの周辺で使用する場合:医用電気メスは高いエネルギーの高周波電流により、生体の切開や凝固を行う手術用機器である。電気メスの周辺で本品を併用する場合には、以下の事項について使用前に確認すること。

(1)
電気メスは、その種類により高周波雑音の発生度合いが異なり、特に古いもの(真空管ギャップ式)から発生する雑音は大きくなるので併用は避ける。

(2)
電気メスのコード(メスホルダ、メスコード及び対極板コード)及び電気メス本体と、本品の距離を25cm以上離す。

(3)
電気メスと本品の電源は、別系統の電源からとり、確実に接地を行う。


・本品は、チューブの変形を最小限に抑え、安定した注入が行えるが、24時間以上の使用においては、規定の流量範囲を外れることや、閉塞警報が発生することがある。安定した輸液を維持するために、次の処置を行うこと。

・ポンプ用輸液セットHiシリーズ(±7%):24時間ごとに新しい輸液セットと交換

・ポンプ用輸液セット(±10%):24時間ごとにポンプ装着部のチューブを15cm以上ずらすか、新しい輸液セットと交換[同一箇所に長時間連続して装着すると、チューブが変形して流量誤差や、閉塞警報の原因となる。]


□本品を他の医療機器、医療用モニタと接続する際には、システムとしての安全を確保するため、IEC 60601-1-1:2000に適合していることを確認して使用すること。

□本品を医療用モニタ等と接続する際には、モニタ等のメーカーと仕様の確認を行うなど、安全に注意すること。また、接続ケーブルはEMI対策品を使用すること。

□外部通信機能を使用中は電気メス、携帯電話、無線機器、除細動器等の影響を受けやすくなるため、十分注意すること。また、本品が正常に動作していることを定期的に確認すること。

*□ナースコールと接続する場合は、必ず事前に電気工事取扱店等に可否を確認し、接続機能が確認されたシステムに接続すること。[接続に関する機能の保証ができない。]

□ナースコールの代わりにブザー又はランプ等を接続する場合は、DC12V、1A以下の容量で使用すること。

・輸液スタンドに輸液ポンプを固定したまま移動する際は輸液ポンプの取手を持ったり、上から力を加えないこと。[ポールクランプがずれたり、破損して輸液ポンプが輸液スタンドから落下、破損したり、けがの可能性がある。]

・輸液スタンドを使用する際は、輸液スタンドの説明書に従うこと。

※□印は、コード番号:TE−161SC、TE−161SACのみ対象

貯蔵・保管方法及び使用期間等

貯蔵・保管方法

・水ぬれに注意し、日光及び高温多湿を避けて保管すること。

保管条件:周囲温度 −20〜45℃

相対湿度 10〜95%RH(ただし、結露なきこと)

[保管上の注意]
・振動、塵埃、噴霧下、腐食性ガス等の多い場所に保管しないこと。

・日光や紫外線照射下に長時間放置しないこと。[外装が変色、変形、変質することがある。]

・気圧、温度、湿度、風通し、塩分、イオウ分を含んだ空気等により悪影響の生じる可能性のある場所に保管しないこと。

・化学薬品の保管場所やガスの発生する場所に保管しないこと。

有効期間・使用の期限

・指定の保守、点検並びに消耗品の交換を実施した場合の耐用期間:6年(自己認証による)

*保守・点検に係る事項

・安全に使用するために、定期的に保守点検を実施し、各点検で異常が認められた場合は、直ちに使用を中止すること。

[保守・点検上の注意]
*・消毒の際は、オートクレーブや滅菌器等は使用せず、消毒液を浸したガーゼ等をよくしぼってから本体を軽く拭き、その後、水又はぬるま湯を浸してよくしぼったガーゼ等で、消毒液を拭き取り、更に乾いた柔らかい布等で水気をよく拭き取ること。なお、希釈率はその製品の添付文書の記載に従うこと。使用可能な消毒液(成分名)例は以下のとおりである。

クロルヘキシジングルコン酸塩/ベンザルコニウム塩化物

・清掃するときは、必ず本品の電源を切り、AC電源コード、DCケーブルを抜いてから行うこと。[本品の故障や感電等を起こす可能性がある。]

・清掃の際は、チューブ装着面に傷がつかないようにすること。

・薬液が固着していると、輸液や警報検出が正しく行われないことがある。薬液が付着した場合は、速やかに綿棒等で汚れをよく拭き取るなどの清掃を行うこと。

・アルコールやシンナー等の有機溶剤やポビドンヨードでは拭かないこと。[有機溶剤を使用したり、使用可能な消毒液以外を使用した場合、本品の破損や故障の原因となる。]

・交換部品は指定部品以外使用しないこと。[本品が有する機能や性能が得られない可能性がある。]

・ドライヤー等を使用して乾燥させないこと。[本品が破損する可能性がある。]

・本体を、流水や水没させての洗浄は行わないこと。[本品は防水構造ではないため、破損、故障する可能性がある。]

・バッテリは放電状態で保管しないこと。[放電状態のまま保管するとバッテリが劣化し、緊急時に使用できなくなる可能性がある。]

使用者による保守点検事項

点検項目 点検時期 点検内容(概略) 
*使用前・使用後点検 毎回 ・本体及び付属品の破損
・薬液の固着
・内蔵バッテリでの動作
・電源投入時のセルフチェック
・交流電源の接続及び動作確認
・チューブクランプ部動作
・[開始][停止・消音]スイッチの動作確認 
*内蔵バッテリ 6ヵ月に1回を目安※ 充放電作業により内蔵バッテリの状態を確認する。 
*チューブクランプ機構 使用前・使用後点検等の結果による 機構が動作し、チューブが圧閉されることを確認する。 
*閉塞検出 使用前・使用後点検等の結果による 閉塞を発生させ、規定時間内に検出することを確認する。 
*流量精度 使用前・使用後点検等の結果による 一定時間の吐出量を測定し、流量精度を確認する。 
*気泡検出 使用前・使用後点検等の結果による 一定の長さの気泡を混入させ、検出することを確認する。 

*※定期交換期間を過ぎた場合は1ヵ月に1回以上点検を実施すること。内蔵バッテリが経時劣化すると、バッテリでの動作期間が短くなる。また、バッテリの経時劣化に伴い、バッテリランプの示す動作時間の目安が短くなることがある。


業者による保守点検事項

保守点検事項 点検時期 点検内容 
定期点検 1年に1回を目安 専用治工具、測定器を使用した点検調整及び補修 

包装

・1台/箱

**製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等

製造販売業者

氏名又は名称

テルモ株式会社

第一種医療機器製造販売業

住所等

東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目44番1号

電話番号

0120-12-8195 テルモ・コールセンター

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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