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劇薬
処方箋医薬品注)
条件付き承認品目
BRAF遺伝子変異又は融合遺伝子を有する低悪性度神経膠腫
通常、トボラフェニブとして以下の用量を週1回、経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
体表面積
1回投与量
0.90m2以上1.12m2以下
400mg
1.13m2以上1.39m2以下
500mg
1.40m2以上
600mg
0.30m2以上0.35m2以下
125mg
0.36m2以上0.42m2以下
150mg
0.43m2以上0.48m2以下
175mg
0.49m2以上0.54m2以下
200mg
0.55m2以上0.63m2以下
225mg
0.64m2以上0.77m2以下
275mg
0.78m2以上0.83m2以下
300mg
0.84m2以上0.89m2以下
350mg
0.90m2以上1.05m2以下
375mg
1.06m2以上1.25m2以下
450mg
1.26m2以上1.39m2以下
525mg
副作用
程度※
処置
出血
・忍容できないGrade 2・Grade 3
回復するまで休薬する。回復後、1段階減量して再開できる。
Grade 4(初回発現)
回復するまで休薬する。回復後、1段階減量して再開できる。改善しない場合は投与中止を考慮する。
Grade 4(再発)
投与を中止する。
皮膚障害
・忍容できないGrade 2・Grade 3又は4
光線過敏症
その他の副作用
Grade 4
※:NCI-CTCAE v5.0に準じる。
通常投与量
1段階減量
2段階減量
3段階減量
ドライシロップ剤を投与※
投与中止
※:ドライシロップ剤の用量調節の目安を参考に、対応する体表面積区分における各減量用量を投与
100mg
75mg
250mg
325mg
臨床試験ではNF1と診断された又は疑いがある患者は除外された。,
本剤は主に肝代謝により消失するため、血中濃度が上昇する可能性がある。なお、中等度注2) 又は重度注3) の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)では臨床曝露量(AUC)の約0.8~1.2倍に相当する用量で全胚吸収が認められ、正常な胎児発育は認められていない。,,,
授乳しないことが望ましい。本剤のヒトの乳汁中への移行は不明であるが、乳児が乳汁を介して摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。
生後6ヵ月未満の乳児及び新生児を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP2C8阻害作用のない薬剤又は中程度以下のCYP2C8阻害剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する場合は、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に注意すること。
これらの薬剤がCYP2C8を阻害することにより、本剤の代謝が阻害され、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
本剤の効果が減弱するおそれがあるため、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP2C8誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。
これらの薬剤がCYP2C8を誘導することにより、本剤の代謝が促進され、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
これらの薬剤の効果が減弱するおそれがある。
本剤がCYP1A2を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
本剤がCYP2B6を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
本剤がCYP2C8を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
本剤がCYP2C9を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
本剤がCYP2C19を誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
本剤がCYP3Aを誘導することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
本剤がBCRPを阻害することにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
斑状丘疹状皮疹(0.7%)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。
30%以上
10%~30%未満
10%未満
皮膚および皮下組織障害
発疹(56.9%)(湿疹、紅斑性皮疹、丘疹性皮疹、膿疱性皮疹、皮膚炎、薬疹、皮膚剥脱、水疱性皮膚炎、毛孔性皮疹、斑状皮疹、そう痒性皮疹、多形紅斑、小水疱性皮疹を含む。)、毛髪変色(77.4%)、皮膚乾燥(47.4%)(口唇のひび割れ、口唇乾燥、乾皮症を含む。)、ざ瘡様皮膚炎(ざ瘡を含む。)
皮膚変色(皮膚色素脱失、皮膚色素沈着過剰、皮膚色素減少、メラノサイト性母斑、雀卵斑を含む。)、そう痒症、脱毛症、光線過敏性反応
一般・全身障害および投与部位の状態
疲労(60.6%)、発熱(46.7%)、浮腫(顔面浮腫、眼窩周囲浮腫、末梢性浮腫、末梢腫脹、口唇浮腫、顔面腫脹、眼部腫脹、外陰浮腫を含む。)
感染症および寄生虫症
上気道感染
爪囲炎
胃腸障害
嘔吐(56.2%)、悪心、便秘
下痢(腸炎を含む。)、口内炎(口唇炎、口角口唇炎、アフタ性潰瘍、口腔内潰瘍形成、口唇潰瘍を含む。)、腹痛(上腹部痛を含む。)
神経系障害
頭痛(52.6%)
血管障害
出血(47.4%)(鼻出血、腫瘍出血、挫傷、歯肉出血、血腫、頭蓋内腫瘍出血、点状出血、胃腸出血、吐血、血便排泄、下部消化管出血、紫斑、硬膜下出血、膣出血を含む。)
潮紅
筋骨格系および結合組織障害
四肢痛、筋肉痛、関節痛
代謝および栄養障害
食欲減退
心臓障害
心室性不整脈
臨床検査
CPK増加(62.0%)、AST増加、LDH増加、血中リン減少(55.5%)(低リン血症(52.6%)を含む。)
体重減少、ALT増加、リンパ球数減少、血中ビリルビン増加
好酸球数増加
母集団薬物動態解析の結果、本剤380mg/m2を1週間間隔で反復経口投与したときの定常状態における最高血漿中濃度(Cmax)は6.9μg/mL(変動係数23%)、血中濃度−時間曲線下面積(AUC)は508μg・h/mL(変動係数31%)、定常状態到達時間は12日(変動係数33%)と推定された1) (外国人データ)。固形腫瘍患者125例において、本剤20~280mg注4) を2日に1回経口投与又は本剤400~800mg注4) を1週間間隔で経口投与したとき、トボラフェニブの曝露量は用量に比例して増加した2) (外国人データ)。
健康成人8例に本剤の錠剤又はドライシロップ剤300mg注4) を空腹時に単回経口投与したとき、錠剤及びドライシロップ剤の最高血漿中濃度到達時間(tmax)の中央値(最小値、最大値)は、それぞれ3時間(3時間、3時間)及び3時間(1.5時間、4時間)であった3) (外国人データ)。
健康成人8例に本剤の錠剤300mg注4) を単回経口投与したとき、空腹時投与に対する高脂肪食摂取後投与におけるトボラフェニブのCmax及びAUCの幾何平均値の比はそれぞれ0.829及び1.07であった。また、食後のtmaxは6.5時間であった3) (外国人データ)。
健康成人8例に、本剤300mg注4) を単回経口投与したとき、錠剤投与に対するドライシロップ剤投与におけるトボラフェニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.964及び1.18であった3) (外国人データ)。
母集団薬物動態解析の結果、見かけの分布容積は60L/m2(変動係数23%)と推定された(外国人データ)。トボラフェニブのヒト血漿タンパク結合率は97.5%であった4) (in vitro試験)。
トボラフェニブは主にアルデヒドオキシダーゼ及びCYP2C8により代謝され、CYP2C9、CYP2C19及びCYP3Aも一部関与する5) (in vitro試験)。健康成人7例に放射標識した本剤の液剤100mg注4) を単回経口投与したとき、血漿中放射能の84.2%が未変化体であった6) (外国人データ)。
母集団薬物動態解析の結果、本剤の終末相半減期は約56時間(変動係数33%)、見かけのクリアランスは0.7L/h/m2(変動係数31%)と推定された1) (外国人データ)。健康成人7例に放射標識した本剤の液剤100mg注4) を単回経口投与したとき、投与480時間後までの放射能の尿中及び糞中排泄率はそれぞれ約29%及び約66%であった。未変化体の尿中及び糞中排泄率は、それぞれ0.15%及び8.6%であった6) (外国人データ)。
母集団薬物動態解析の結果、18歳未満の患者に本剤380mg/m2(最大600mg)を1週間間隔で反復経口投与したときの定常状態における曝露量は、成人患者に同じ用法・用量で本剤を投与したときの曝露量と同程度であると推定された1) (外国人データ)。
母集団薬物動態解析の結果、軽度(eGFRが60mL/min/1.73m2以上90mL/min/1.73m2未満)及び中等度(eGFR 30mL/min/1.73m2以上60mL/min/1.73m2未満)の腎機能障害患者において、トボラフェニブの薬物動態に大きな影響は認められなかった7) (外国人データ)。
母集団薬物動態解析の結果、軽度の肝機能障害患者(ビリルビンが施設基準値上限以下かつASTが施設基準値超、又はAST値を問わず総ビリルビン値が施設基準値上限の1~1.5倍)において、トボラフェニブの薬物動態に大きな影響は認められなかった8) (外国人データ)。
健康成人に本剤100mg注4) を第1及び18日目に単回投与し、ゲムフィブロジル(強いCYP2C8阻害剤、国内未承認)600mgを第15~30日目に1日2回投与したとき、本剤単独投与時に対するゲムフィブロジル併用投与時におけるトボラフェニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.98及び1.23であった9) (外国人データ)。
健康成人に本剤100mg注4) を第1及び27日目に単回投与し、カルバマゼピン(中程度のCYP2C8誘導剤)100mgを第13~15日目に、200mgを第16~19日目に、300mgを第20~38日目に1日2回投与したとき、本剤単独投与時に対するカルバマゼピン併用投与時におけるトボラフェニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.89及び0.66であった9) (外国人データ)。
本剤600mgを週1回投与及びブプロピオン(CYP2B6基質)、カフェイン(CYP1A2基質)又はミダゾラム(CYP3A基質)と併用投与したとき、単独投与時と比較して本剤併用投与時にブプロピオン、カフェイン又はミダゾラムの曝露量が低下する可能性が示唆された10) 。
本剤600mgを週1回投与及びロスバスタチン(BCRP基質)と併用投与したとき、単独投与時と比較して本剤併用投与時にロスバスタチンの曝露量が増加する可能性が示唆された10) 。
トボラフェニブはCYP2C8、CYP2C9及びCYP2C19を誘導した11) 。
トボラフェニブはCYP3Aを阻害した12) (in vitro試験)。
化学療法歴のある注5) 6ヵ月以上25歳以下の活性化RAF遺伝子異常を有する低悪性度神経膠腫注6) 患者注7) を対象とした多施設共同非盲検単群試験を実施した13) 。用法・用量は、本剤を体表面積に応じて約420mg/m2注8) を週1回経口投与とされた注9) 。Arm1には77例(1~21歳)が組み入れられ、主要評価項目であるResponse Assessment in Neuro-Oncology-High Grade Glioma(RANO-HGG)基準(2010)に基づく独立放射線検査評価委員会(IRC)判定による奏効率注10) [95%CI]の主要解析(2022年12月22日データカットオフ)の結果は62.3%[49.8, 73.7](43/69例)、長期追跡を行った時点での解析(2024年5月10日データカットオフ)の結果は71.0%[58.8, 81.3](49/69例)であった。副次又は探索的評価項目であるResponse Assessment in Pediatric Neuro-Oncology-Low Grade Glioma(RAPNO-LGG)基準(2020)及びResponse Assessment in Neuro-Oncology-Low Grade Glioma(RANO-LGG)基準(2011)に基づくIRC判定による奏効率注11) の長期追跡を行った時点での解析(2024年5月10日データカットオフ)の結果は、それぞれ52.6%[40.8, 64.2](40/76例)及び53.9%[42.1, 65.5](41/76例)であった。
有害事象は137/137例(100%)に認められた。主な有害事象は、毛髪変色77.4%(106/137例)、CPK増加62.0%(85/137例)、疲労60.6%(83/137例)、貧血60.6%(83/137例)、嘔吐56.2%(77/137例)、頭痛52.6%(72/137例)、低リン酸血症52.6%(72/137例)、斑状丘疹状発疹50.4%(69/137例)、発熱46.7%(64/137例)、成長遅延43.1%(59/137例)、皮膚乾燥40.9%(56/137例)、AST増加38.0%(52/137例)、LDH増加38.0%(52/137例)、悪心37.2%(51/137例)、便秘36.5%(50/137例)、上気道感染35.8%(49/137例)、ざ瘡様皮膚炎34.3%(47/137例)、鼻出血32.1%(44/137例)、食欲減退29.9%(41/137例)及び爪囲炎29.9%(41/137例)であった(外国人データ)。,,
トボラフェニブは、BRAFのキナーゼドメインにおけるATP結合部位及びアロステリック部位に結合し、変異型BRAF(V600E等)のキナーゼ活性を阻害することで、BRAFの下流のERK等のリン酸化を阻害し、BRAF遺伝子変異又はBRAF融合遺伝子を有する腫瘍細胞の増殖を抑制すると考えられる14) 。
トボラフェニブ(Tovorafenib)JAN
6-Amino-5-chloro-N-[(1R)-1-(5-{[5-chloro-4-(trifluoromethyl)pyridin-2-yl]carbamoyl}-1,3-thiazol-2-yl)ethyl]pyrimidine-4-carboxamide
C17H12Cl2F3N7O2S
506.29
白色の結晶性の粉末
16錠[4錠(PTP)×4]
300mg[ボトル](経口投与用シリンジ1個及びボトルアダプター1個を添付)
1) 社内資料:母集団薬物動態解析(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.3.1.5)
2) 社内資料:海外第I相試験(C28001試験)(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.2.2.1.2)
3) 社内資料:相対アベイラビリティ及び食事の影響評価試験(DAY101 QSC205140試験)(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.2.1.1)
4) 社内資料:血漿蛋白結合評価(2026年9月16日承認、CTD2.6.4.4.1.1)
5) 社内資料:代謝酵素の特定(2026年9月16日承認、CTD2.6.4.5.1.6)
6) 社内資料:放射標識体投与時の薬物動態及び代謝試験(DAY101-103試験)(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.2.1.2)
7) 社内資料:母集団薬物動態解析(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.3.4.4)
8) 社内資料:母集団薬物動態解析(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.3.4.5)
9) 社内資料:薬物相互作用評価
10) 社内資料:生理学的薬物動態モデルによるシミュレーション(2026年9月16日承認、CTD2.7.2.3.5.1)
11) 社内資料:CYP誘導能評価(2026年9月16日承認、CTD2.6.4.7.1.6-8)
12) 社内資料:ヒト肝ミクロソームを用いたCYP阻害能評価(2026年9月16日承認、CTD2.6.4.7.1.1)
13) 社内資料:海外第II相試験(FIREFLY-1試験)(2026年9月16日承認、CTD2.7.6.2.1)
14) 社内資料:In vitro薬効薬理試験(2026年9月16日承認、CTD2.6.2.2.1.3)
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