目次
- ベンズブロマロンと劇症肝炎について
- プラステロン硫酸ナトリウム製剤とアナフィラキシー様症状等について
- 塩酸タムスロシンと起立性低血圧に伴う失神・意識喪失について
- カゼイン又はその塩類含有製剤と牛乳アレルギーについて
- 使用上の注意の改訂について(その118)
この医薬品・医療用具等安全性情報は、厚生省において収集された副作用情報をもとに、医薬品・医療用具等のより安全な使用に役立てていただくために、医療関係者に対して情報提供されるものです。
平成12年(2000年)3月
厚生省医薬安全局
No. | 医薬品名 | 対策 | 情報の概要 |
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1 | ベンズブロマロン | 緊 使 症 | ベンズブロマロン投与により、本剤との因果関係の否定できない劇症肝炎を発現したと評価された症例がこれまでに8例(うち6例が死亡)となったことから、投与開始後6ヵ月間は、必ず定期的な肝機能検査を行うこと、患者に倦怠感、食欲不振等の自覚症状に注意するよう徹底を図ることを新たに「警告」として設けるとともに、肝障害のある患者を「禁忌」の項に記載するなどの添付文書の改訂を行い、併せて「緊急安全性情報」の医療機関への配布を行い、医療現場への情報提供の徹底を図ることとした。 |
2 | プラステロン硫酸ナトリウム | 使 症 | プラステロン硫酸ナトリウムについて注射剤投与例で平成4年11月以降にアナフィラキシー様症状が4例、過強陣痛が2例報告されている。腟坐剤については、平成9年7月の承認以降にアナフィラキシー様症状及び蕁麻疹が3例、胎児徐脈が1例報告されている。 これらの報告を踏まえ、腟坐剤については、副作用発現時に直ちに処置を講じられるよう医師の管理・監督下で使用することとし、注射剤、腟坐剤に「重大な副作用」を追記し注意喚起を行うこととした。 |
3 | 塩酸タムスロシン | 使 症 | 塩酸タムスロシンによる意識障害に関する注意事項は副作用の項に外国での発現例として記載していたが、今回国内においても血圧低下に伴って発現したと考えられる失神・意識喪失が報告されたことから、「重大な副作用」として意識障害に関する項を新たに設け、一層の注意喚起を行うこととした。 |
4 | カゼインナトリウム (医薬品添加物) |
使 症 | 錠剤の小型化及び小児用細粒剤の導入に伴いカゼインナトリウムを添加物として用い始めた製剤(メイアクト)で、牛乳に対しアレルギーのある患者がアナフィラキシー様症状等の過敏症状を発現した症例が報告されたため、「使用上の注意」を改訂し、本剤投与にあたり、牛乳アレルギーの有無を確認し、牛乳によるアナフィラキシー等の過敏症のある患者には投与しないよう注意喚起を行うこととした。 |
5 | ベンズブロマロン他(25件) | 使用上の注意の改訂について(その118) |
緊:緊急安全性情報の配布 使:使用上の注意の改訂 症:症例の紹介
ベンズブロマンと劇症肝炎について
成分名 該当販売名 |
成分名 | 該当販売名 |
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ベンズブロマロン | ウロリープ錠50(大洋薬品工業) ガウトマロン錠50mg(共和薬品工業) キランガ錠(イセイ) トレビアノーム錠(東和薬品) ナーカリシン錠25mg、同錠(帝国化学産業) ブロマノーム錠(太田製薬) ベンズマロン錠(東洋ファルマー) ムイロジン細粒(寿製薬) ユリノーム、同25mg(鳥居薬品) ラウナンス錠25mg、同50mg(日本ヘキサル) |
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薬効分類等 | 高尿酸血症改善剤 | |
効能効果 | 下記の場合における高尿酸血症の改善 痛風、高尿酸血症を伴う高血圧症 |
(1)経緯
ベンズブロマロンは、尿酸の排泄を促進することにより、高尿酸血症を改善する内服剤で、昭和53年8月に承認されて以来、痛風や高尿酸血症を伴う高血圧症に対して用いられている。海外においては、EU各国等10数カ国で販売されている。
本剤投与による肝障害については、承認当初より肝機能検査値の異常として注意を喚起していたが、海外における劇症肝炎発現の症例等の情報をを入手し、平成8年10月に「重大な副作用」の項に「(外国症例)」と付記して記載した。その後、国内において因果関係の否定できない2例の報告があり、平成10年7月に「(外国症例)」を削除し、「重要な基本的注意」の項に定期的な肝機能検査を行うことが望ましい旨を追加した。
しかし、本剤の投与との関係が否定できない劇症肝炎と評価された症例がこれまでに8例(うち6例が死亡)となり、いずれの報告も近年に集中していることから、新たに「警告」の項を設けるとともに、肝障害のある患者を「禁忌」の項に記載するなどの添付文書の改訂を行い、併せて「緊急安全性情報」の医療関係者への配布を行い、医療現場への情報提供の徹底を図った。
死亡の転帰をとった報告症例のうち4例を紹介する(表1)。
(2)安全対策
本剤についてはこれまでも定期的な肝機能検査が推奨されてきたが、8例について劇症肝炎の発生までの期間は投与開始2.5ヵ月から6ヵ月であり、少なくとも6ヵ月間は必ず検査を行うとともに、早期発見のため患者に倦怠感、食欲不振など肝障害時の自覚症状に注意するよう適切な説明を行っておくことが重要である。
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
〈ベンズブロマロン〉
警告 1.劇症肝炎等の重篤な肝障害が主に投与開始6ヵ月以内に発現し、死亡等の重篤な転帰に至る例も報告されているので、投与開始後少なくとも6ヵ月間は必ず、定期的な肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、肝機能検査値の異常、黄疸が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。2.副作用として肝障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに、食欲不振、悪心・嘔吐、全身倦怠感、腹痛、下痢、発熱、尿濃染、眼球結膜黄染等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するように患者に注意を行うこと。 |
禁忌 1.肝障害のある患者[肝障害を悪化させることがある。] |
重要な基本的注意
(1)投与開始前に肝機能検査を実施し、肝障害のないことを確認すること。(「禁忌」の項参照)
(2)本剤の投与にあたっては、肝機能の諸検査を行うことが望ましく、特に投与開始後少なくとも6ヵ月間は必ず、定期的な検査を行うこと。(「警告」の項参照)
副作用
重大な副作用
重篤な肝障害(頻度不明):劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸があらわれることがあるので、 定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、 適切な処置を行うこと。(「警告」の項参照)
表1 症例の概要
No. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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性、 年齢 |
使用理由〔合併症〕 | 経過及び処置 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1 | 男 60代 |
高尿酸血症 〔合併症なし〕 |
150mg/日 108日間 |
35日前:アロプリノールの投与を受けていたが、投与中止。 投与開始日:ベンズブロマロン投与開始。 77~86日後頃 心窩部痛、全身倦怠感を自覚。 98日後 GOT:1286、GPT:1369。 99~107日後頃 グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤、ビタミンK2投与。 108日後 心窩部痛、熱感出現。ベンズブロマロン投与中止し、入院。 114日後 肝性脳症、肝不全に至る。肝不全用アミノ酸製剤(1)投与。 115日後 GOT:465、GPT:372、総ビリルビン:31.3。肝性脳症スコアー:II度。 116日後 DICを疑い、メシル酸ガベキサート(1500mg/日)投与開始(156日後まで)。 121日後 FFP(5単位/日)投与開始(176日後まで)。 122日後 ATIII投与開始。 123~125日後 直接血液灌流法によるビリルビン吸着施行。 162~174日後 肝性脳症スコアー:II~V度。 176日後 肝不全にて死亡。剖検にて肝の広範囲壊死を確認。 肝炎ウイルスマーカー:陰性 DLST(156日後):ベンズブロマロン陰性、アロプリノール陰性 |
企業報告 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
併用薬:スクラルファート |
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2 | 女 50才 |
高尿酸血症 〔合併症なし〕 |
25mg/日 69日間 |
122~88日前 肺線維症、肺性心、心嚢液貯留にて入院。フロセミド、スピロノラクトン、ジゴキシン、ワルファリンカリウム投与。退院時の投与薬剤はフロセミド(40mg/日)のみ。以後、在宅酸素療法開始し、軽度の心不全のまま経過。 6日前 スピロノラクトン投与再開。高尿酸血症認める(尿酸値:13.4)。 投与開始日 ベンズブロマロン投与開始。以後皮疹発現。 39日後 高尿酸血症改善(尿酸値:4.4)。 GOT:39、GPT:14、ALP:253、γ-GTP:15、ChE:86。 以後、外来受診なし。 約60日後頃 倦怠感出現。 67日後 食欲不振出現。 68日後 強い呼吸苦訴え、受診。全身に暗赤色の皮疹。著明な両側心不全認め、緊急入院。GOT:4394、GPT:1731、総ビリルビン:5.2、直接ビリルビン:2.3、BUN:57.2、クレアチニン:2.5、PT:13%と劇症肝炎、腎不全の所見を認める。ベンズブロマロン投与中止、血漿交換、持続血液透析、ステロイドパルス療法、GI療法、ATIII投与行うも回復せず。 69日後 劇症肝炎により死亡。肝炎ウイルスマーカー:HBs(-)、HCV(-)、DLST(68日後):ベンズブロマロン陰性 |
企業報告 医療機関報告 |
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臨床検査値
併用薬:フロセミド、スピロノラクトン |
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3 | 女 50代 |
高尿酸血症 〔合併症なし〕 |
100mg/日 83日間 |
以前より蛋白尿あり(原因不明)。 投与開始日 ベンズブロマロン投与開始。 44日後 アロプリノール追加投与開始。 61~70日後頃 下痢、嘔気、食欲低下認める。 80日後 嘔気増悪。 83日後 ベンズブロマロン、アロプリノール投与中止。 急性肝障害を認め入院。総ビリルビン:23.3、GOT:3090、GPT:1140。 84日後 プロトロンビン時間延長、血中アンモニア上昇、肝エコー上は異常認めず。 85日後 肝性脳症発現。劇症肝炎と診断。転院し、集中治療開始。 85~108日後 FFP補充とCHDF、血漿交換施行(計10回)。 108日後 肝性脳症はIV度となるが、その後改善し覚醒。凝固系改善なく黄疸悪化。 画像診断にて肝萎縮進行確認。 112日後 肝臓移植目的で転院。 115日後 生体肝移植術施行。 129日後 トランスアミナーゼ値改善(2桁台)。 207日後 敗血症により死亡。 肝炎ウイルスマーカー:HBVAgDNA(-)、HCV(-)、HGV(-)、HBsAb(+)、HBeAb(+)、HBcAb(+) DLST(85日後):ベンズブロマロン陽性、アロプリノール陰性 |
企業報告 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
併用薬:アロプリノール、アルファカルシドール、ジピリダモール、シサプリド |
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4 | 男 70代 |
高尿酸血症 〔合併症なし〕 |
50mg/日 180日間 |
約3年前頃 慢性膵炎、高脂血症、胆石症にて通院。 約1年半前頃 以降未受診。 11~2日前 左足の痛み出現し、安静時でも痛み認める。 投与開始日 受診。左足背の発赤・腫脹・圧痛あり。 痛風発作(尿酸値:7.9)と診断しベンズブロマロン等の薬剤投与開始。 165日後 肝機能障害を疑う自他覚所見なし。 170日後頃 食欲不振、全身倦怠感の自覚あった模様。 176日後頃 全身の黄染に気づく。 179日後 受診。総ビリルビン:16.31、直接ビリルビン:10.76、GOT:771、GPT:907、γ-GTP:174、LDH:827、ATIII:32%、PT:48.6%と肝機能障害認める。 ベンズブロマロン、クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム投与中止し、入院。 自己免疫性肝炎は否定的。 182日後 肝生検実施し、薬剤性肝炎と診断。 183日後 ステロイド投与開始(PSL:40mg内服)。 184日後 FFP(6単位/日)、ATIII(1500単位/日)投与開始(~186日後まで)。 185日後 肝性脳症に進行。ステロイドを内服から注射に変更。 187~188日後 血漿交換実施。 192日後 劇症肝炎により死亡 肝炎ウイルスマーカー:HBsAg(-)、HCVAb(-)、HCVRNA(-)、HA抗体(+)、HAVIgM(-) DLST(182日後):ベンズブロマロン陰性 |
企業報告 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
併用薬:クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム、ザルトプロフェン、セラペプターゼ、アルジオキサ |
プラステロン硫酸ナトリウム製剤とアナフィラキシ―様症状等について
成分名 該当販売名 |
成分名 | 該当販売名 |
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プラステロン硫酸ナトリウム | マイリス注、同腟坐剤(鐘紡) 注射用アイリストーマー(富士製薬) レボスパ注射用(イセイ) |
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薬効分類等 | 子宮頸管熟化剤 | |
効能効果 | 妊娠末期子宮頸管熟化不全(子宮口開大不全、頸部展退不全、頸部軟化不全)における熟化の促進 |
(1)経緯
プラステロン硫酸ナトリウムは、妊娠末期子宮頸管熟化不全の治療薬として、昭和55年10月に注射剤が承認され、平成9年7月に腟坐剤が承認された。注射剤の使用上の注意については、平成4年11月にショックに関する記載が、平成8年10月に胎児徐脈に関する記載が、それぞれ追記されている。
副作用症例として、注射剤では平成4年11月以降にアナフィラキシー様症状が4例、過強陣痛が2例報告されており、腟坐剤については、承認以降にアナフィラキシー様症状及び蕁麻疹が3例、胎児徐脈が1例報告されている。
報告された症例の一部を紹介する(表1)。
(2)安全対策
注射剤については、副作用報告を踏まえ、アナフィラキシー様症状、胎児徐脈、過強陣痛を「重大な副作用」として追記、注意を喚起することとした。
腟坐剤については、自宅で挿入される例があるが、アナフィラキシー様症状が報告されていることから、副作用発現時に直ちに処置を講じられるよう、医師の管理・監督下で使用し、投与後は十分に観察することが必要であり、その徹底を図ることとした。併せて、「重大な副作用」として「アナフィラキシー様症状・ショック」「胎児徐脈」「過強陣痛」について記載し、異常が認められた場合には腟洗浄を含め適切な処置を行うよう注意喚起することとした。
また、本剤は妊娠末期に使用されることから、陣痛誘発・促進剤の投与時期と重なる場合があるが、基本的に頸管熟化を認めてから陣痛誘発・促進を行うべきであること、本剤が弱いながら子宮筋のオキシトシン感受性を亢進するとの報告があること等を考慮し、より安全な使用のためにこれらの同時投与を避けることが必要である。
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
〈プラステロン硫酸ナトリウム注射剤〉
効能・効果に関連する使用上の注意
本剤は経腟分娩を目的としているため、帝王切開を予定している妊婦には使用しないこと。
重要な基本的注意
(1)本剤は妊娠末期の子宮頸管熟化を目的としているので、陣痛誘発・促進剤(プロスタグランジンF2α製剤、オキシトシン製剤等)との同時投与は避けること。
(2)本剤では、代謝物のエストロゲンにより、弱いながら子宮筋のオキシトシン感受性を亢進するとの報告があるので、本剤投与後は妊婦及び胎児の状態をモニターする等十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置をすること。
(3)本剤投与後に、陣痛誘発・促進剤をやむをえず投与する場合には、妊婦及び胎児の状態をモニターする等十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置をすること。
副作用
(1)重大な副作用
1)ショック・アナフィラキシー様症状:ショック・アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下、蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2)胎児徐脈:胎児徐脈を来すことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3)過強陣痛:過強陣痛があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認めら れた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈プラステロン硫酸ナトリウム腟坐剤〉
効能・効果に関連する使用上の注意
本剤は経腟分娩を目的としているため、帝王切開を予定している妊婦には使用しないこと。
重要な基本的注意
(1)本剤使用により、アナフィラキシー様症状及びショック等の発現が報告されているため、本剤は、医師の管理・監督下で使用し、投与後は十分に観察すること。
(2)本剤は妊娠末期の子宮頸管熟化を目的としているので、陣痛誘発・促進剤(プロスタグランジンF2α製剤、オキシトシン製剤等)との同時投与は避けること。
(3)本剤では、代謝物のエストロゲンにより、弱いながら子宮筋のオキシトシン感受性を亢進するとの報告があるので、本剤投与後は妊婦及び胎児の状態をモニターする等十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置をすること。
(4)本剤投与後に、陣痛誘発・促進剤をやむをえず投与する場合には、妊婦及び胎児の状態をモニターする等十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置をすること。
(5)腟炎を併発している妊婦には、腟坐剤の使用は避けること。
(6)腟・外陰部に局所刺激症状がみられた場合には、腟洗浄を含め適切な処置を行うこと。
副作用
(1)重大な副作用
1)アナフィラキシー様症状・ショック: アナフィラキシー様症状・ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、 蕁麻疹、チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下等の異常が認められた場合には腟洗浄を含め適切な処置を行うこと。
2)胎児徐脈:胎児徐脈を来すことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、腟洗浄を含め適切な処置を行うこと。
3)過強陣痛:本剤の注射剤において、過強陣痛があらわれたとの報告があるので、本剤を使用する場合にも、過強陣痛に対して観察を十分に行い、異常が認められた場合には、腟洗浄も含め適切な処置を行うこと。
表1 症例の概要
<注射剤>
No. | 患者 | 1日投与量・投与期間 | 副作用 | 備考 | |
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性、 年齢 |
使用理由(合併症) | 経過及び処置 | |||
1 | 女 20代 |
子宮頸管熟化不全 〔子宮頸管炎、異常子宮出血、急性上気道炎、鼻炎〕 |
200mg 3回 |
過強陣痛 妊娠38週及び39週に子宮頸管熟化不全に対し、各々本剤200mg静注。特に異常は認められない。 妊娠40週。子宮頸管炎にクロラムフェニコール膣錠を使用後、本剤200mg静注。10分後、4分間持続する一過性の強い陣痛出現。そのため胎児心拍に3分間続く徐脈を認める。入院。 その後、2回胎児モニタリングを行ったが陣痛や胎児徐脈なし。 翌日、胎児モニタリングより異常なし。退院。 本剤3回目投与5日後、正常経腟分娩。 |
企業報告 |
併用薬:クロラムフェニコール、トシル酸スルタミシリン、トラネキサム酸、葛根湯加川きゅう辛夷、硝酸ナファゾリン |
<膣座剤>
No. | 患者 | 1日投与量・投与期間 | 副作用 | 備考 | |
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性、 年齢 |
使用理由(合併症) | 経過及び処置 | |||
1 | 女 20代 |
子宮頸管熟化不全 | 600mg 1回 |
アナフィラキシー様症状 プラステロン硫酸ナトリウム200mg静注。 翌日、本腟坐剤を挿入後15分頃より熱感、呼吸困難、血圧低下、全身浮腫、膨隆疹がみられ、ショック状態となったため、O2投与、輸液、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム500mg静注し、腟内洗浄を行い15分程度で回復した。 投与5日後、再入院し経過をみたが、41週0日となり陣痛が遠のいたため、分娩停止の診断。 投与6日後、帝王切開にて分娩。母児ともに異常なし。退院。 |
企業報告 |
併用薬:なし | |||||
2 | 女 20代 |
子宮頸管熟化不全 〔貧血〕 |
600mg 2回 |
蕁麻疹 妊娠37週に本剤を1個挿入。 妊娠38週に本剤を1個挿入。 2回目投与4日後、蕁麻疹発現。 発現3日後、外来受診時、手足・腹部・腰背部と増大を認めたため、ブフェキサマククリーム10g投与。グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤20mLで治療。 発現6日後、陣痛発来。 発現7日後、出産。分娩後は抗生剤、子宮収縮剤使用せず。 発現12日後、退院時膨疹は認めた。 1ヵ月検診時は膨疹も消失していた。 |
企業報告 |
併用薬:フマル酸第一鉄 | |||||
3 | 女 30代 |
軟産道強靭症 | 600mg 1回 |
胎児徐脈 妊娠41週2日、軟産道強靭のため本剤挿入後入院となる。 入院後すぐにN.S.T施行。重度の変動性徐脈が出現し、腟洗浄にて腟腔より坐剤を脱出させ経過をみた。過期妊娠でもあり安全を期して帝王切開分娩とした。 母児ともに異常は認めなかった。 |
企業報告 |
併用薬:なし |
塩酸タムスロシンと起立性低血圧に伴う失神・意識喪失について
成分名 該当販売名 |
成分名 | 該当販売名 |
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塩酸タムスロシン | ハルナール0.1mgカプセル、同0.2mgカプセル(山之内製薬) | |
薬効分類等 | 前立腺肥大症の排尿障害改善剤 | |
効能効果 | 前立腺肥大症に伴う排尿障害 |
(1)経緯
塩酸タムスロシンは、フェネチルアミン系のα1受容体遮断薬で、前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬として、平成5年7月2日付で承認された。
塩酸タムスロシン投与に伴う「血圧低下」については、平成6年11月に「使用上の注意」の「その他の副作用」の項に記載して注意喚起を行った。その後、外国の添付文書の記載状況を基に、平成9年8月に「外国において、0.4~0.8mg/日投与により血圧低下に伴う一過性の失神(意識喪失)があらわれたとの報告がある。」と記載し、更に、平成10年4月に「起立性低血圧」を「その他の副作用」の項に追加記載した。
今般、わが国においても血圧低下に伴う意識喪失等の副作用症例が報告されたことから、「使用上の注意」の改訂を行い、医療関係者への注意喚起を行うこととした。
(2)症例の紹介
起立性低血圧に伴う失神・意識喪失について、これまで国内で意識喪失3例、意識混濁1例及び失神発作1例の5例が報告されている。転帰については、5例とも回復した。
報告された症例の一部を表1に紹介する。
(3)安全対策
塩酸タムスロシンによる失神・意識喪失のほとんどは起立性低血圧の発現に伴う一過性の随伴症状と考えられる。
市販後調査において国内症例が報告されていることから、今回、「重大な副作用」として意識障害に関する項を新たに設け、血圧低下に伴う一過性の意識喪失等があらわれることがあるので、観察を十分に行うよう、一層の注意喚起を行うこととした。
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
〈塩酸タムスロシン〉
副作用
重大な副作用
失神・意識喪失(頻度不明):血圧低下に伴う一過性の意識喪失等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し適切な処置を行うこと。
表1 症例の概要
No. | 患者 | 1日投与量・投与期間 | 副作用 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
性、 年齢 |
使用理由(合併症) | 経過及び処置 | |||
1 | 男 60代 |
前立腺肥大症に伴う排尿障害 〔慢性胃炎、多発性脳梗塞〕 |
0.2mg 23日間 |
本剤投与開始23日後に突然座位で意識消失発作が出現し、しばらくして回復したが、原因精査目的のために入院。座位で呼びかけに反応しなくなり、血圧が70/40mmHgまで低下していた。臥位安静にして嘔吐がみられたが、呼びかけに反応するようになり、血圧が130/75mmHgまで回復した。精査の結果、心臓、多発性脳梗塞に異常は認められず、本剤を中止して回復した。 | 企業報告 |
併用薬:塩酸プロピベリン、塩酸チクロピジン、塩酸アンブロキソール、パンテチン、酸化マグネシウム | |||||
2 | 男 60代 |
前立腺肥大症に伴う排尿障害 〔不整脈〕 |
0.2mg 約2ヵ月間 |
本剤投与開始約2ヵ月後に動悸、意識混濁が出現した。救急入院先の検査でECG上不整脈がみられ、酢酸フレカイニドが投与され症状は軽快した。その後本剤を服用すると動悸感が強く、中止で症状は改善したが、排尿困難が増悪するため服用を継続し、投与開始約5ヵ月後に前立腺切除術を施行し、本剤の投与は終了とした。 | 企業報告 |
併用薬:酢酸クロルマジノン、メシル酸ドキサゾシン | |||||
3 | 男 70代 |
前立腺肥大症に伴う排尿障害 〔慢性C型肝炎、肝癌、心房細動、高血圧〕 |
0.2mg 数日間 |
本剤投与開始数日後にトイレで失神発作(5分程度)が出現し、血圧が90mmHg台に低下していた。臥位安静にして回復したが、同時期より下肢浮腫、下肢痛が出現した。 その後本剤の投与を継続し、カリジノゲナーゼ、ベシル酸アムロジピンを順次中止したが、ときに5~10分程度の意識消失発作が出現し、下肢浮腫、下肢痛が消失しなかったため、約9ヵ月後に本剤の投与を中止して、いずれの症状も消失した。 |
企業報告 |
併用薬:メチルジゴキシン、ベシル酸アムロジピン、アラセプリル、カリジノゲナーゼ、グルタチオン、小柴胡湯、乾燥酵母、ジアスターゼ、ゲンチアナ末、オオウミガサソウエキス・ハコヤナギエキス配合剤、フィトナジオン、グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤 |
カゼイン又はその塩類含有製剤と牛乳アレルギーについて
成分名 該当販売名 |
成分名 | 該当販売名 |
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カゼインナトリウム(医薬品添加物) | メイアクト錠100、小児用細粒(明治製菓) |
(1)経緯
メイアクト錠は平成10年2月に錠剤を小型化した際に、またメイアクト小児用細粒については導入の時点よりカゼインナトリウムを添加物として用いている。
その後、牛乳に対しアレルギーのある患者で、メイアクト小児用細粒を服用してアナフィラキシー様症状等の過敏症状が発現した症例が報告されたため、「使用上の注意」を改訂し医療関係者への注意喚起を行うこととした。
(2)症例の紹介
報告された6症例は年齢0歳~5歳の乳幼児で、いずれも食物アレルギー(牛乳、卵等)のある患者であり、本剤を服用して短時間(数分)で過敏症状が発現している。そのうち2例を紹介する。(表1)
(3)安全対策
メイアクトの錠剤、小児用細粒剤にはカゼインナトリウムが添加物として含まれている。
カゼインは牛乳タンパクの主成分であり、牛乳アレルギーのアレルゲンとなる可能性があることから、本剤の投与にあたっては、牛乳アレルギーの有無を確認し、牛乳によるアナフィラキシー等の過敏症のある患者には投与しないよう注意することが必要である。また、本剤以外の医薬品に対しても添加物としてカゼイン又はその塩類を含有するものについては、同様の注意が必要であり、それぞれの使用上の注意に必要な記載を行うこととした。
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
〈セフジトレン ピボキシル〉
禁忌(次の患者には投与しないこと) 牛乳に対しアレルギーのある患者[本剤は、添加物としてカゼインナトリウムを含有する。] |
〈添加物(カゼイン又はその塩類を含有するもの〉
医療用医薬品にあっては
禁忌 牛乳に対しアレルギーのある患者[本剤は添加物としてカゼインを含有する。] |
一般用医薬品にあっては
してはいけないこと |
次の人は服用しないこと
牛乳によるアレルギーを起こしたことがある人
表1 症例の概要
No. | 患者 | 投与量・投与期間 | 副作用 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
性、 年齢 |
使用理由(合併症) | 経過及び処置 | |||
1 | 女 10ヵ月 |
気管支炎 中耳炎 〔アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー〕 |
小児用細粒 33mg 1回 |
アナフィラキシー・ショック アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー(卵、牛乳、小麦、大豆、ゴマ)にて外来フォロー中。 鼻汁、咳嗽あり。 発熱、症状が持続し、中耳炎の疑いで、本剤処方。帰宅し、本剤のみ内服後、約3~5分後に咳嗽、喘鳴、顔面の発赤、腫脹、顔色不良、呼吸困難の症状が出現。当院外来受診。吸入療法、ステロイド静注により状態改善。 検査結果(同月) total IgE 365 IU/mL RAST ヤケヒョウヒダニ:3、卵白:5、牛乳:4、大豆:3、小麦:3、米:2、ゴマ:3、鶏肉:3、牛肉:3 24日後にDLST実施。 本製剤:陽性、有効成分の原末:陰性 |
企業報告 |
併用薬:なし | |||||
2 | 男 2歳 4ヵ月 |
急性中耳炎 急性上気道炎 〔アトピー性皮膚炎、食物アレルギー〕 |
小児用細粒 37mg 1回 |
アナフィラキシー コンデンスミルク摂取直後にアナフィラキシーの既往あり。食物アレルギー(卵、牛乳)。 鼻汁及び咳嗽出現し耳鼻科受診。急性中耳炎及び急性上気道炎の診断にて本剤及び併用薬を服用し、直後にほぼ全量を嘔吐。 不機嫌となり、服用後2~3分で口周囲発赤及びかゆみ出現。 5分後に顔面、体幹、上肢に著明な蕁麻疹出現。眼球結膜浮腫及び流涙出現。 5~10分後に咳嗽及び軽い喘鳴出現。 これらの症状は無処置にて約1時間で軽減し、数時間でほぼ消失した。 検査結果(1年7ヵ月前) total IgE 143 IU/mL RAST 卵白:5、牛乳:4、大豆:3 |
企業報告 |
併用薬:ヒベンズ酸チペピジン、塩酸シプロヘプタジン、L-カルボシステイン |
使用上の注意の改訂について(その118)
医薬品・医療用具等安全性情報No.158掲載分以降に改訂を指導した使用上の注意について、改訂内容、主な該当販売名、参考文献等をお知らせいたします。
1 〈痛風治療剤〉 ベンズブロマロン |
||
[販 売 名] | ユリノーム25mg(鳥居)他 | |
[警 告] |
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[禁 忌] |
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[重要な基本的注意] | 投与開始前に肝機能検査を実施し、肝障害のないことを確認すること。(「禁忌」の項参照)本剤の投与にあたっては、肝機能の諸検査を行うことが望ましく、特に投与開始後少なくとも6ヵ月間は必ず、定期的な検査を行うこと。(「警告」の項参照) | |
[副作用 (重大な副作用)] |
重篤な肝障害(頻度不明):劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「警告」の項参照) |
2 〈子宮頸管熟化・エストロゲン前駆物質〉 プラステロン硫酸ナトリウム(注射剤) |
|
[販 売 名] | マイリス注(鐘紡)他 |
[慎重投与] | (経腟分娩に耐える体力のない妊婦を削除) |
[効能・効果に関連する 使用上の注意] |
本剤は経腟分娩を目的としているため、帝王切開を予定している妊婦には使用しないこと。 |
[重要な基本的注意] | 本剤は妊娠末期の子宮頸管熟化を目的としているので、陣痛誘発・促進剤(プロスタグランジンF2α製剤、オキシトシン製剤等)との同時投与は避けること。 本剤では代謝物のエストロゲンにより、弱いながら子宮筋のオキシトシン感受性を亢進するとの報告があるので、本剤投与後は妊婦及び胎児の状態をモニターする等十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置をすること。 本剤投与後に、陣痛誘発・促進剤をやむをえず投与する場合には、妊婦及び胎児の状態をモニターする等十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置をすること。 |
[副作用 (重大な副作用)] |
ショック・アナフィラキシーショック様症状:ショック・アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下、蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 胎児徐脈:胎児徐脈を来すことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。 過強陣痛:過強陣痛があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
[適用上の注意] | (投与時期:本剤は子宮頸管熟化を目的としているので陣痛誘発・促進剤(プロスタグランジン、オキシトシン等)の投与前に使用すること。を削除) |
3 〈子宮頸管熟化・エストロゲン前駆物質〉 プラステロン硫酸ナトリウム(腟坐剤) |
|
[販 売 名] | マイリス腟坐剤(鐘紡) |
[慎重投与] | (経腟分娩に耐える体力のない妊婦を削除) |
[効能・効果に関連する 使用上の注意] |
本剤は経腟分娩を目的としているため、帝王切開を予定している妊婦には使用しないこと。 |
[重要な基本的注意] | (本剤は医師が必要と認めた場合に医師の処方せんによってのみ処方され、その他の使用はしないこと。 本剤と静脈内投与製剤は、患者の状態に応じて医師の判断により使い分けること。 (1)腟坐剤:週2~3回の来院が難しい妊婦、他の注射剤でショック等の副作用の既往のある妊婦等 (2)静脈内投与製剤:腟炎を併発している妊婦、陣痛発来前後に頸管熟化の遅れが認められた妊婦等 を削除) 本剤使用により、アナフィラキシーショック様症状及びショック等の発現が報告されているため、本剤は、医師の管理・監督下で使用し、投与後は十分に観察すること。 本剤は妊娠末期の子宮頸管熟化を目的としているので、陣痛誘発・促進剤(プロスタグランジンF2α製剤、オキシトシン製剤等)との同時投与は避けること。 本剤では代謝物のエストロゲンにより、弱いながら子宮筋のオキシトシン感受性を亢進するとの報告があるので、本剤投与後は妊婦及び胎児の状態をモニターする等十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置をすること。 本剤投与後に、陣痛誘発・促進剤をやむをえず投与する場合には、妊婦及び胎児の状態をモニターする等十分に観察し、異常が認められた場合には適切な処置をすること。 腟炎を併発している妊婦には、腟坐薬の使用は避けること。 腟・外陰部に局所刺激症状がみられた場合には、腟洗浄を含め適切な処置を行うこと。 |
[副作用 (重大な副作用)] |
(静脈内投与製剤でショックを起こすことがある。を削除) アナフィラキシーショック様症状・ショック:アナフィラキシー様症状・ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下等の異常が認められた場合には腟洗浄を含め適切な処置を行うこと。 胎児徐脈:胎児徐脈を来すことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、腟洗浄を含め適切な処置を行うこと。 過強陣痛:本剤の注射剤において、過強陣痛があらわれたとの報告があるので、本剤を使用する場合にも、過強陣痛に対して観察を十分に行い、異常が認められた場合には、腟洗浄を含め適切な処置を行うこと。 |
[適用上の注意] | (投与時期:本剤は子宮頸管熟化を目的としているので陣痛誘発・促進剤(プロスタグランジン、オキシトシン等)の投与前に使用すること。 副作用発現時(自宅で):出来るだけ早く来院するよう指導し、来院後腟内洗浄等の処置を行うこと。を削除) |
4 〈前立腺肥大症の排尿障害改善剤〉 塩酸タムスロシン |
|
[販 売 名] | ハルナール0.1mgカプセル(山之内)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
失神・意識喪失:血圧低下に伴う一過性の意識喪失等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止し適切な処置を行うこと。 肝機能障害、黄疸:GOT上昇、GPT上昇、黄疸等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
5 添加物(カゼイン又はその塩類を含有するもの) 医療用医薬品にあっては |
||
[禁 忌] |
|
|
一般用医薬品にあっては [してはいけないこと (次の人は服用しないこと)] |
牛乳によるアレルギーを起こしたことがある人 本剤又は牛乳によるアレルギー症状を起こしたことがある人 |
6 〈非ステロイド性消炎鎮痛剤〉 ザルトプロフェン |
|
[販 売 名] | ソレトン錠80(ケミファ)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
アナフィラキシー様症状:アナフィラキシー様症状(かゆみ、紅潮、顔面浮腫、蕁麻疹、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
7 〈非ステロイド性消炎鎮痛剤〉 ロキソプロフェンナトリウム |
|
[販 売 名] | ロキソニン錠(三共)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
消化管出血:重篤な消化性潰瘍又は小腸、大腸からの吐血、下血、血便等の消化管出血が出現し、それに伴うショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、これらの症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
8 〈精神安定剤〉 エチゾラム |
|
[販 売 名] | デパス錠0.5mg(吉富)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
悪性症候群:抗精神病薬との併用により、悪性症候群があらわれることがあるので、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行う。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
9 〈抗精神病薬〉 ネモナプリド |
|
[販 売 名] | エミレース細粒2%(山之内)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
肝機能障害、黄疸:GOT上昇、GPT上昇、LDH上昇、黄疸等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
10 〈急性心不全治療剤〉 ミルリノン |
|
[販 売 名] | ミルリーラ注射液10mg(山之内)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
腎機能の悪化:腎機能の低下している患者(慢性腎不全、糖尿病性腎症、高齢者等)では、腎機能の悪化を来すことがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止すること。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
11 〈脳下垂体後葉ホルモン製剤〉 オキシトシン |
|
[販 売 名] | アトニン-O1単位(帝国臓器)他 |
[重要な基本的注意] | 本剤を投与する際には、Bishop score等により頸管が熟化していることを確認した後、本剤を投与することが望ましい。また、頸管熟化剤との同時投与は避けること。 |
12 〈プロスタグランジンE2製剤、プロスタグランジンE2誘導体、プロスタグランジンF2α〉 ジノプロスト(50μg製剤を除く)、ジノプロストトロメタミン、ジノプロストン、ジノプロストンベータデクス |
|
[販 売 名] | プロスタルモン・F注射液1000(小野)他、プロナルゴンF注射液(住友製薬)、プロスタグランジンE2錠(科研)、プロスタルモン・E錠(小野) |
[重要な基本的注意] | 本剤を投与する際には、Bishop score等により頸管が熟化していることを確認した後、本剤を投与することが望ましい。また、頸管熟化剤との同時投与は避けること。 |
13 〈スルホニル尿素系血糖降下剤〉 グリベンクラミド |
|
[販 売 名] | オイグルコン錠1.25mg(ロシュ)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
無顆粒球症、溶血性貧血:無顆粒球症、溶血性貧血があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
14 〈免疫抑制剤〉 シクロスポリン |
|
[販 売 名] | サンディミュン内用液(武州)他 |
[相互作用 (併用注意)] |
アミオダロン、カルシウム拮抗剤(ジルチアゼム、ニカルジピン、ベラパミル)、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、ジョサマイシン等)、アゾール系抗真菌剤(フルコナゾール、イトラコナゾール等)、クロラムフェニコール、ノルフロキサシン、リトナビル、卵胞・黄体ホルモン剤、ダナゾール、ブロモクリプチン、アロプリノール、フルボキサミン、アセタゾラミド[本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度のトラフレベルを参考に投与量を調節すること。また、本剤の血中濃度が高い場合、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので、患者の状態を十分に観察すること。] リファンピシン、チクロピジン、トログリタゾン、抗てんかん剤(フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピン)[本剤の血中濃度が下降することがあるので、併用する場合には血中濃度のトラフレベルを参考に投与量を調節すること。特に、移植患者では拒否反応の発現に注意すること。] |
〈参考〉 | Vella, J. P., et al.:American J. Kidney Diseases, 31:320(1998) Keogh, A., et al.:Transplantation, 46:478(1988) Kaplan, B., et al.:Transplantation, 65:1399(1998) |
15 〈アレルギー性疾患治療剤〉 テルフェナジン |
||
[販 売 名] | トリルダン錠60mg(アベンティス) | |
[警 告] |
|
|
[禁 忌] |
|
|
[重要な基本的注意] | 本剤は気管支拡張剤並びに全身性ステロイド剤と異なり、すでに起こっている喘息発作を速やかに軽減する薬剤でないことを患者に十分説明すること。 投与に際して、以下のことを患者に説明し、伝えるとともに、既往歴、合併症の有無を十分確認すること。 (1)本剤の重大な副作用(QT延長、心室性不整脈等)を説明すること。 (2)ふらつき、めまい、動悸、失神等があらわれた場合には服薬を中止し、直ちに受診する旨を伝えること。 (3)患者に他の医療機関を受診する際には必ず本剤を服用中である旨、申し出るよう伝えること。 |
|
[副作用 (重大な副作用)] |
QT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む):QT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)があらわれることがあるので、ふらつき、めまい、動悸、失神等の異常が認められた場合には、直ちに投与を中止すること。なお、ふらつき、めまい、動悸、失神等の異常があらわれた場合には、重篤な不整脈が発生している可能性があるので、心電図検査を含む適切な処置を行うこと。 |
16 〈漢方製剤〉 麦門冬湯 |
|
[販 売 名] | ツムラ麦門冬湯エキス顆粒(ツムラ)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
17 〈セフェム系抗生物質〉 セフジニル |
|
[販 売 名] | セフゾンカプセル50mg(藤沢)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
血液障害:汎血球減少、無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、頭痛、倦怠感等)、血小板減少(初期症状:点状出血、紫斑等)、溶血性貧血(初期症状:発熱、ヘモグロビン尿、貧血症状等)があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
18 〈セフェム系抗生物質〉 セフテラムピボキシル |
|
[販 売 名] | トミロン錠50(富山)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
[副作用 (重大な副作用(類薬))] |
(中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)が他のセフェム系抗生物質であらわれることが報告されているので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。を削除) |
〈参 考〉 | 企業報告 |
19 〈合成ペニシリン〉 ピペラシリンナトリウム |
|
[販 売 名] | ペントシリン注射用1g(富山)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
汎血球減少症、無顆粒球症、血小板減少(50,000/μL未満)、溶血性貧血があらわれることがある。発熱、咽頭痛、皮下・粘膜出血、貧血、黄疸等があらわれた場合には血液検査を行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。筋肉痛、脱力感、CPK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
[副作用 (重大な副作用(類薬)] |
(溶血性貧血が他のペニシリン系抗生物質(ベンジルペニシリンカリウム、アンピシリン等)であらわれることが報告されているので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。を削除) |
〈参 考〉 | 企業報告 |
20 〈セフェム系抗生物質〉 硫酸セフォセリス |
|
[販 売 名] | ウィンセフ点滴用0.5g(藤沢)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
腎障害:急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 血液障害:血小板減少があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
[副作用 (重大な副作用(類薬)] |
(血液障害:血小板減少 腎障害:他のセフェム系抗生物質で急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることが報告されているので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。を削除) |
[副作用 (その他の副作用)] |
(血液:血小板減少を削除) |
〈参 考〉 | 企業報告 |
21 〈ニューキノロン系抗菌剤〉 塩酸シプロフロキサシン |
|
[販 売 名] | シプロキサン錠100mg(バイエル)他 |
[慎重投与] | 重症筋無力症患者[症状を悪化させることがある。] |
[副作用 (重大な副作用)] |
無顆粒球症、汎血球減少 重症筋無力症の悪化 血管炎 |
〈参 考〉 | 企業報告 Roquer, J:Acta Neurologica Scandinavica, 94(6):419(1996) Dutta, T. K., et al.:Postgrad. Med., 75:571(1999) Reano, M.:Allergy, 50(S 20):212(1995) Shin, D. J.:American J. of Kidney Diseases, 26(3):516(1995) Lieu, P. K.:Allergy, 52(5):593(1997) |
22 〈抗ウイルス剤〉 ジダノシン |
||
[販 売 名] | ヴァイデックス錠25(BMS)他 | |
[警 告] |
|
|
[重要な基本的注意] | 本剤の投与により膵炎があらわれ重篤な転帰をとることがあるので、血清アミラーゼ、血清リパーゼ、トリグリセライド等の生化学的検査を定期的に行うこと。これらの検査値の上昇がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、腹痛、悪心・嘔吐等の臨床症状がみられた場合には、本剤の投与を中止し、生化学的検査(血清アミラーゼ、血清リパーゼ、トリグリセライド等)及び画像診断等による観察を十分に行うこと。 本剤の投与により、乳酸性アシドーシス、重度の脂肪肝を伴う肝腫、ときに重篤な肝障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
|
[副作用 (重大な副作用)] |
膵炎:膵炎があらわれることがあるので、血清アミラーゼ、血清リパーゼ、トリグリセライド等の生化学的検査を定期的に行うこと。これらの検査値の上昇がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 肝障害:重度の脂肪肝を伴う肝腫、ときに重篤な肝障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
|
〈参 考〉 | 企業報告 |
23 〈抗ウイルス剤〉 硫酸アバカビル |
||
[販 売 名] | ザイアジェン錠(グラクソ・ウエルカム) | |
[警 告] |
|
|
[重要な基本的注意] | 本剤投与による過敏症は、通常、治療開始6週以内(中央値11日)に発現し、まれに致死的となることが報告されている。患者に過敏症について必ず説明し、過敏症を注意するカードを常に携帯するよう指示すること。過敏症の徴候又は症状が発現した場合は、直ちに担当医に報告させ、本剤による過敏症が疑われたときは本剤の投与を直ちに中止すること。 過敏症を注意するカードに記載されている徴候又は症状である発熱、皮疹、疲労感、胃腸症状(嘔気、嘔吐、下痢、腹痛等)及び呼吸器症状(呼吸困難、咽頭痛、咳等)等が発現した場合は、直ちに担当医に報告し、本剤の服用を中止すべきか否か指示を受けること。 本剤による過敏症は呼吸器疾患(肺炎、気管支炎、咽頭炎)又はインフルエンザ様症候群を思わせる呼吸困難、咽頭痛、咳等の呼吸器症状を呈することがあるので、これらの呼吸器症状が発現した患者については、本剤による過敏症の可能性を考慮すること。 |
|
[副作用 (重大な副作用)] |
過敏症は、通常、本剤による治療開始6週以内(中央値11日)に発現する。 過敏症の特徴は多臓器及び全身に症状を認めることである。通常、認められる徴候又は症状は発熱、胃腸症状(嘔気、嘔吐、下痢、腹痛等)、皮疹、嗜眠及び倦怠感である。他に、筋痛、関節痛、浮腫、呼吸器症状(呼吸困難、咽頭痛、咳等)、頭痛、感覚異常が認められる。なお、皮疹は多様であり、通常、斑状丘疹性皮疹又は蕁麻疹として認められるが、認めないこともある。 |
|
〈参 考〉 | 企業報告 |
24 〈抗悪性腫瘍剤〉 乾燥BCG(膀胱内用) |
|
[販 売 名] | イムノブラダー膀注用(日本BCG) |
[副作用 (重大な副作用)] |
ライター症候群(結膜炎、多発性関節炎等):本剤の投与中に、ライター症候群を来した症例が認められている。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
25 〈抗原虫剤〉 塩酸キニーネ |
|
[販 売 名] | 塩酸キニーネ(メルクホエイ)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
溶血性尿毒症症候群:血小板減少、溶血性貧血、腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群があらわれることがあるので、定期的に血液検査(血小板、赤血球等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | Glynne, P., et al.:Am. J. Kidney Dis., 33(1):133(1999) Schattner,A.,et al.:Am.J.Med.,104(5):488(1998) Mcdonald, S. P., et al.:Clin. Nephrol., 47(6):397(1997) Jerome, L.G.,et al,:Am.J.Hematol.,47(4):283(1994) |
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