PMDAでは以前より、科学委員会の設置、連携大学院、包括的連携協定や横断的基準等作成PT等により、医薬品、医療機器、再生医療等製品の品質、有効性及び安全性を科学的知見に基づき、適正かつ迅速に予測、評価及び判断するためにレギュラトリーサイエンス(以下、「RS」)の推進を行ってきました。
PMDAはより一層RSの推進を図るため、PMDA国際戦略2015において、「レギュラトリーサイエンスセンター(以下、「RSセンター」)」を設置し、世界に先駆けた審査・安全対策等に取り組むとともに、各国へ情報発信を行う方針を打ち出しました。
さらに、日本再興戦略2016において、 クリニカル・イノベーション・ネットワークの構築等によるイノベーション推進が提唱されました。
そこで、これまで取り組んできたRSに係る活動を一元化し、今まで利用が困難であった、承認申請資料に係る電子データや電子診療情報等のいわゆるリアルワールドデータ(NDB、MID-NET®等)を含む品質、有効性及び安全性に係る科学的知見を収集し、それを積極的に活用することにより、
革新的医薬品、医療機器及び再生医療等製品の日本における開発時の相談から承認審査、安全対策まで一貫した予測、評価及び判断の科学的根拠に基づく支援に資するため、平成30年4月1日にRSセンターを設置しました。
(参考)日本再興戦略2016(平成28年6月2日閣議決定)(抄)
iv 日本発の優れた医薬品・医療機器等の開発・事業化、グローバル市場獲得・国際貢献
② クリニカル・イノベーション・ネットワークの構築等によるイノベーション推進
さらに、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)においては、薬事戦略相談による実用化促進のための支援を強化するとともに、臨床試験成績等のビッグデータを活用し、データ解析等による新たな薬効評価の指標・手法の開発やガイドライン作成等とそれを通じた企業による開発促進の実現に向けて、本年度から試行的に取組を開始した上で、2018年には本格的な取組を行うレギュラトリーサイエンスセンターを設置する。その取組を踏まえ、MID-NETの診療データ及びNC等の疾患登録情報の解析や、企業や医療機関でのMID-NETの活用促進を通じて、安全対策の強化を図る。
RSセンターでは以下の業務を実施しています。