独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
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安全対策業務

平成20年度 第2回医薬品・医療機器安全使用対策検討結果報告(医薬品関連事例) 別添2

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ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第11回ヒヤリ・ハット「薬剤」)

  具体的内容 背景・要因 改善策 調査結果
【薬剤間違い】
1 「ジゴキシンを吸って下さい」と医師より指示があり、準備しようとアンプルカットした。途中で「薬はいらない」と中止指示が出た。カットしたアンプルを見るとジギラノゲンCと表示されており間違いに気付いた。 ジゴキシンとジギラノゲンCと言う類似した名前の薬剤が存在する事を知らなかった。急いでいた為、アンプルカットの前に確認出来てなかった。
  • 急いでいる時でも確認を行い間違えない様にする。
  • 薬剤の知識を得て応用出来る様になる。
  • 確認が不十分であった
2 注射を準備する際、近くに看護師がいなかった為、ダブルチェックしなかった。500mL ソルデム3A1本とホスミンS2g 1バイアルを混合しなければならなかったものを、ホスミンS2g 1 バイアルと生食100mL を混合してしまった。 薬品違い、確認不足。
  • 点滴作成前のダブルチェックを徹底する。
  • 看護師がいない場合は、医師にもダブルチェックを依頼する。
  • 指差し呼称を徹底する。
  • 確認が不十分であった
3 ツムラ当帰芍薬散エキス顆粒 3包3× の処方であったが、誤ってツムラ芍薬甘草湯エキス顆粒3包 3×を調剤してしまった。受領された薬は、患者に渡された。中身を確認した患者自身より、いつもの薬の包装と色が違うと看護師に報告があり、薬剤部へ確認の電話が入った。監査者は他の業務の待ち時間に監査を行い、当帰芍薬散でることを見落とした。 調剤ミス、確認不足。
  • 似た名称がある薬剤であることを再認識し、監査時には十分注意を払う。
  • 確認が不十分であった
  • 類似名称
4 オメプラール10mg 処方のところ、20mg を調剤した。さらに数日後同様の継続処方が出されたが気付かず、別の薬剤師が、再び20mg を調剤した。病棟での与薬時も発見できなかった。当院では、オメプラールは20mg しか採用してないため、医事での入力の際に間違いを発見した。 医師が処方時、当院採用の有無を確認せず、持参薬の内容をそのまま記載した。薬剤師、看護師は、基本の確認を怠った。
  • 医師は持参薬の処方時「当院採用薬品一覧」又は薬局への問い合わせをし、確認する。
  • 薬剤師、看護師は、5Rの確認を徹底する。
  • 持参薬を記載した処方箋注意が向けられるよう印をつける。
  • 確認が不十分であった
5 ゾフランザイディスのところナゼアOD錠が調剤されていたのを監査で気付かず病棟で気付き交換した。 監査途中に至急の電話対応で作業が一度中断し、継続して監査を行ったこと、午後の処方が多く焦ってしまったことが誤りの原因であると考えられる。
  • 監査途中に至急の対応で作業が一度中断した後は、最初から監査を再開する。
  • 確認が不十分であった
6 1型糖尿病の患児は、自己注射の教育目的で入院していた。就寝前にナースセンターにインスリンの己注射のため、看護師と一緒に単位数を確認し、本人用の注射セットを渡した。注射セットには、ノボラピットとノボリンNがはいっていた。患児は慣れてきた事もあり注射準備後に看護師と確認しないまま注射をした。注射後にノボリンNを注射するはずがノボラピットを注射してしまった事に気付いた。 糖尿病で就寝前の同じ時間帯に血糖測定やインスリンの自己注射の患児が他にも4人いた。ナースセンターのカウンター前に横に並んで座り確認していたが、一人ずつ集中して確認できなかった。また、様々な注射の種類と指示があり混乱した。本人用の注射セット(ノボリンNとノボラピット)を分かりやすく区別していなかった。
  • 教育目的で入院する場合、チェックリストを作成し患児の理解度を誰でもわかるようにする。
  • 注射は必ず看護師と一緒に実施する。
  • 患児に指導、教育する場合、注射の種類や違い、間違うとどういう事が起こるのかなど、主治医、看護師、薬剤師と協力して指導してく体制を整える。
  • ノボリンNとノボラピットを区別するシールを貼り、同じ時間帯に処置が重なる場合でも、1人ずつ呼んで対応していく。
  • 確認が不十分であった
7 ビクシリンS100mg 1Vとビクシリン1g1Vを間違えた。ビクシリンS400mg 投与するため、ビクシリン1gを5mL で溶解後2mL をボトルに混合するところ、ビクシリンS100mg を溶解し実施した。 病棟の定数に2規格あり、ビクシリンSはほとんど使用しないため、ビクシリンSとビクシリンの2規格があることを知らなかった。基本的な3回の確認が不足していた。
  • 病棟の定数管理からビクシリンSをはずした。
  • 確認が不十分であった
  • 類似名称
8 患児に心エコー検査の指示が出された。患児がなかなか眠らないので医師はトリクロリールシロップ(10%1mL)を処方するところ、インクレミンシロップ(1mL)と入力してしまった。処方が届けられ看護師は、そのまま患児に投与した。検査は無事終了したが、他の看護師が検査のための処方なのに違う薬ではないのかと間違いに気付いた。 医師が他の患児にインクレミンシロップをオーダー入力している所で、検査の依頼があったので同じように入力してしまった。看護師は水薬が届いた時薬剤が間違っているとは思わず確認しないまま投与した。
  • 医師はコンピューター画面の患児氏名・薬剤名・用法・用量を確認しながら処方入力をする。
  • 看護師は薬剤投与を行う時には「患児氏名・薬剤名・用法・用量」を確認して行う。
  • 判断に誤りがあった
9 ラシックス20mg 1/4A静脈注射する指示があった。ストック薬より薬剤を取り出し準備したところ、その取り出した薬剤がプリンペランであったことに気付いた。直ちに改めてラシックスを準備し、指示どおり投与する。 薬剤のアンプルの色が似ており、慌てて取り出したため間違いが起こった。
  • 確実に薬剤の確認を行う。(薬剤を取り出すとき、薬剤を準備するとき、薬剤を投与するとき等の確認事項を徹底する)
  • 落ち着いて行動する。
  • 確認が不十分であった
10 手術当日の夜、呼吸器管理を行っている患児が覚醒したため、鎮静目的にドルミカムを静注することになったが、誤ってラシックスを投与した。 開心術直後の複雑心疾患の患児に対しては、ラシックスとドルミカムの投与が必要なため、これらの薬剤は予め指示された濃度に調整して準備してあった。シリンジの入っていたビニール袋には薬剤名が書かれていたが、小さいシリンジを使用するため個々のシリンジには薬剤名は書かれていなかった。今回、突然の覚醒により極めて危険な状態となったため、鎮静を急ぐあまりシリンジの入った袋を取り違えてしまった。
  • 袋の薬剤名の確認とシリンジの確認を徹底する。
  • 確認が不十分であった
【薬剤量間違い】
11 1日3回の抗生物質混合のために、必要事項をシリンジに記入した。その後、他の看護師とダブルチェックを行い、混合して患者に投与した。その後、同内容の抗生物質混合のために、再びシリンジを用意した。前回とは別の他の看護師とダブルチェックを行なったところ、0.2V の指示を0.2gと間違えていることを指摘され、前回の投与も間違っていたことに気付いた。担当医師に単位を間違え、指示量よりも少なく抗生物質を投与したことを伝えた。 計算する前に、単位まできちんと確認して行なえなかった。
  • 単位まで声だし指差し呼称し、注射薬調剤、ダブルチェック、患者投与を行なう。
  • 単位を統一して伝票を出してもらうように医師に伝える。
  • 確認が不十分であった
12 疼痛時の指示でペンタジン注15mg 0.5Aを投与するところ、ペンタジン注30mg 0.5A を投与してしまった。夜勤帯の看護師は台帳に記入してペンタジン注を使用したが翌朝、師長が台帳確認と在庫を確認したところ間違いを発見した。 2つの規格の薬剤を、隣のケースに入れ保管していた。ケースに分かりやすく規格を明示していなかった。
  • 使用頻度の少ないペンタジン注30mg の病棟配置を中止する。
  • 確認が不十分であった
13 循環器疾患で持続点滴中の患者に、ラシックスの注射を朝夕2回、オーダリング上は1Aずつの入力で指示が出ていた。しかし2日前から1/ 2Aずつに減量との指示が手書きで出されていた。当日の朝、尿量が減少し、1回だけラシックス1Aに増量で、以後は1/ 2Aのままという指示が出されたが、オーダリング上はその翌日からも1Aのままで入力されていた。指示受けの際にそのことに気付かず、1Aのままで伝票処理も行い、翌日1日間、1Aずつ2回という指示の2倍量投与された。翌々日の受け持ちが、1/2という手書きの指示に気付き、伝票が訂正されないまま、その前日にはラシックスが倍量投与されたことが判明した。 新人看護師で重症患者の担当の経験がなかったため、緊張感が強かった。当患者以外にも2名の受け持ちがあり余裕がなく落ち着いて指示を受けることが出来なかた。朝から受けた指示が夕方には印象に残っておらず、指示の違いに気付かなかった。指示受けの際には、先輩看護師とダブルチェックを行っていたが、以前の手書きの指示との比較をしていないために変更箇所に気付くことが出来なかった。医師も、ラシックスの変更を入力しないで、前回同様にオーダーを延長した。また、発覚前日の担当看護師も、1Aになっていることに気付かず指示だと思って確認しなかった。
  • 指示受けの際には、基本的な患者名や薬剤名、量、回数、日数の確認と前回の指示との違いにも注目し、変更箇所の有無の確認を行う。
  • ダブルチェックと呼称確認を徹底する。
  • 新人として、複雑な指示については指示受け後の処理まで行なったあとも、先輩看護師に確認依頼するようにする。
  • 医師は、注射の量の変更時は手書きではなく、オーダリングの入力の訂正を行なうようにする。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
14 ○月10日の入院時に持参薬続行で本人管理にしていた。○月11日の凝固の採血結果、ワーファリン「0錠」の指示があった。カルテに毎日「0錠」と指示が記載されていた。○月14日、2錠内服の指示があった。本人持参のワーファリンが見当たらなかったため、病棟ストックよりワーファリンを服用させた。翌日本人に確認したところ中止とは聞いていなかったので、知らずに入院後5日間ワ-ファリンを2.5錠ずつ内服しており、○月14日は合計4.5錠内服していた。 入院時にワーファリンも自己管理にしているが、その記載が無かった。ワーファリンは採血結果によって指示量が異なることがあり、看護師管理となっていることが多かったため、患者が持っているという意識がなかった。ワーファリン中止の指示後、患者への説明がされていなかった。14日の配薬時にワーファリンがないことを疑問に思っが、患者への確認が不十分のまま、病棟ストック薬を使っている。
  • ワーファリンの用量が固定になるまでは、看護師管理にする。
  • 中止薬は、患者の手元に置かず回収する。
  • ワーファリンが患者持ちか、看護師管理かを必ず分かるようしておく。
  • ワーファリン中止のときは、主治医から説明する。
  • ワーファリン「0錠」の指示の場合、内服していない事を確認する。
  • ワーファリンの常備薬を容易に使わない。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
15 夜勤時、受け持ち患者の情報収集をし、翌朝から内服するワーファリンがオーダーされていることを確認して、指示を受けた。翌朝配薬する際、カルテから情報収集した薬品名と配薬車にセットされた薬包の数を見ただけで、錠数・内容は確認していなかった。またワーファリンの2.5錠も指示受けはしたが、セットしていなかった。翌日の夜勤受け持ち看護師が、朝食後の配薬をしようとしたところ、配薬車にセットがされておらずセットをすると、1回分内服薬に余りが生じていることに気付き、前日の飲み忘れが発覚した。 内服薬の確認の仕方が正しく理解できていなかった。内服の指示受けの仕方も間違っており、理解していなかった。薬の種類が多く区別がつきにくかった。
  • 内服薬の確認の仕方を徹底する。(薬の種類、錠数、識別番号、内服時間を確認してからセットし、ダブルチェックをしてから配薬する。)
  • 指示受けの仕方をマニュアルどおりに行う。 
  • 確認が不十分であった
  • 連携
16 ソリタT1 200mL+ ネオフィリン2mL 点滴の指示をソリタT1 200mL+ ネオフィリン2Aと誤って指示(電子カルテ打ち間違い)した。20mL 点滴後看護師が気付き中止する。 現在の電子カルテのシステムでは薬剤の注射の指示を出す際、アンプルでの指示と薬剤量(mg、mL)の2通りの指示があるため、今回の事例は発生が充分に予想されものである。しかしながら、小児に薬剤を投与する性格上、アンプル、バイアルでの指示は計算ミスを誘発する危険性もあるため、指示の入力方法を統一するのは困難である。
  • 2アンプル投与という投与量なので過大投与の警告がでるのか再度確認する。
  • アンプル、バイアルとmg、mLと文字の色を変えるなど指示を出すものに訴えるような画に変更することを検討する。
  • また、指示を印刷した場合にも指示を受けた看護師がわかるような工夫をする。
  • 白黒印刷のため文字のサイズを変える、下線をつける。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
17 主治医のカルテ記載は、ロイケリン10mg を1日8回分であったが処方箋打ち込み担当者が、0.1gを1gと記入してしまう。医師のチェックもすり抜け、外来処方箋が患者に渡った。患者は調剤薬局で処方してもらい、8日間内服する。8日後に再来し同じ薬を処方されたが、今度は0.1gと記載されたため、調剤薬局より前回の処方の1/ 10の量であると当院に問い合わせがあった。結果、前回のロイケリンの量が10倍量であった事が発覚する。 打ち込み担当の計算ミス。調剤薬局の監査が機能していなかった。また、当院薬剤師が院内製剤の周知報告を徹底していなかった。
  • 調剤薬局と当院の薬局とで連携を密にし、情報を共有できるようにする。
  • 当院と関わりの多い院外の調剤薬局に、当院で起きた薬剤に関するインシデント報告や情報をお知らせとして郵送する。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
18 院外処方で入力した内容を院内処方に切り替えた。その際、院内採用薬は院外処方の倍量の規格薬しかなく、その規格の薬と思いこみ調剤した。 院外処方で入力した内容を院内処方に切り替えた。その際、院内採用薬は院外処方の倍量の規格薬しかなく、その規格の薬と思いこみ調剤した。
  • 院外処方から院内処方に切り替えたときは、薬が院内採用されている規格かをチェックする。
  • 確認が不十分であった
19 8 歳4ヶ月の患者に処方されたデパケンシロップ16mL、分2、14日分を調剤する際に、水薬ビン1本を7日分とし2本調剤した。その際、1本につき14分割のマジック線を引くところ、28分割のマジック線を誤って引いた。後日、病棟から水薬ビンの線が間違っている旨の連絡があった。2日と1回分が服用済みであり、処方量の半量しか服用できていなかった。 調剤者は2ヶ月の新人であり、水薬調剤に不慣れであった。監査者も秤量と薬剤の確認は行ったが分割の印であるマジック線の確認を怠った。
  • 水薬ビンに貼付されたラベル記載の服用回数とマジック線の数が一致しているか否かの確認を行うよう注意ポスターを水薬調剤棚に貼付した。
  • 確認が不十分であった
20 患児に対しフランドルテープを使用していた。指示により、フランドルテープの量が1/ 12を1枚から2枚に増量になっていた。処方の入力では、「フランドルテープ、1回1/ 6」と入力されていた。ベッドサイドに置いてあった、1/ 6にカットされたフランドルテープを使用した。血圧高値が続いていたため、口頭によりフランドルテープをもう1枚追加する指示がでた。ベッドサイドにあった1/ 6にカットされたものを、スタッフと確認して貼用した。その後、指示書には「フランドルテープ1/ 12分を1枚追加」と記載されており、過剰投与した。 口頭指示で受け、指示を見る前に目の前にある1/ 6のものを使用するものだと思い込んでしまっていた。その思い込みで、カルテをみているため、正しい数値に気付けなった。また、ダブルチェックをする際は指示書をみて指差し呼称をすべきところやっていなかった。マニュアル通りに実施していなかった。テープはただ切って袋に入っているだけで、量、サイズの記載はされていなかった。指示書の記載の仕方と処方の入力の仕方が違っていた。
  • ベッドサイドにあるテープに量を記載、間違えないように注意するように記載した。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
21 手術後の患者の内服薬を看護師管理していた。他院からの薬の説明書には「ロヒプノール錠1mg 1日1回就寝前2錠」と書いてあり、患者へ2錠手渡した。患者は内服したが、その後に実際は1錠/ 回であると言われた。処方箋には2錠/ 回と書かれており事情を聞くと、原則処方は2週間分までであるため、実際の薬が、1ヵ月分の錠数分を患者が受け取れるように2錠/ 回と開業医に処方してもらっていた。 日常の内服量を確認していなかった。入院時基礎情報用紙は処方箋のまま記載されていた。
  • 内服薬を預かる時には用法・用量と処方箋が合っているか確認する。 
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
【方法間違い】
22 手術前に坐薬を挿入する時、肛門と間違えて膣に入れてしまった。手術後、溶け出してきているのを他の看護師が発見した。 挿入しにくい体位であった
  • 確認を十分に行い、挿入しやすい体位を工夫する。
  • 確認が不十分であった
23 ビソルボンの静脈注射の指示があったが、「ビソルボンきたら、お願いね」と言われ、筋肉注射だと思い込み、実施した。その直後に他の看護師から静脈注射の指示であることを指摘された。 バイタル測定し医師に報告した。筋肉注射でも問題ないと返答あった。
  • 忙しい時ほどしっかり確認し、あわてている時は必ずダブルチェックする。
  • 薬剤チェックだけでなく投与方法もしっかり確認する。
  • 確認が不十分であった
【速度間違い】
24 22時交換予定のキロサイド入りの点滴が、約2時間前に落ちきっていた。1時間半で80~90mL の点滴が落ちてしまった。医師の指示は時間20mL であった。 キロサイド入りの点滴であるため、本来なら輸液ポンプを使用することが望ましいが、患児にとって輸液ポンプは、動かしにくい事やコンセントを外さなければいけない事などで動きが制限されるためつけたくないという希望があった。輸液ポンプをつけないと、体動により滴下の変動も考えられる。輸血後や側管点滴終了時は滴下が変わりやすいため、終了予定時間には必ず訪室する。タイマー等も活用する。
  • 患児の承諾が得られば輸液ポンプを取り付ける。
  • 輸血後や側管点滴終了時は滴下が変わりやすいため、終了予定時間には必ず訪室する。
  • ポンプの装着は患者嫌がるので、付き添いの家族の協力を得るとともに側管の点滴施行のタイミングなどによって訪室を考えていく事を検討する。
  • 観察が不十分であった
25 点滴を制吐剤からアドリアシンにつなぎ変える際、200mL/h の滴下のところ、制吐剤と同じ300mL/h の滴下と思い込み投与開始した。10分チェックの際に他のスタッフが投与速度が違うことに気付いた。 バイタルサインを測定し、異常がなかったことを医師に報告した。合計30分で投与できるように投与速度を調整して再開した。
  • 患者氏名・ID・投与月日・薬剤名・薬剤量・投与速度・投与方法の確認を点滴準備時、点滴をつなげる時、滴下を開始するとき、声だし確認を確実に行なう。
  • 患者に投時間を告げることでもう一度投与速度を確認する。
  • 確認が不十分であった
26 ラクテックを40mL/h で落としていたが、ラウンド時に120mL/hで滴下してしまったところを発見した。 バイタル測定、胸部症状の有無の確認をし、問題なかった。
  • 滴下を合わせる時には、患者の最も滴下しやすい腕の回旋や屈伸状態を観察した上で実施する。
  • 滴下にむらがあったり、体動・移動を多くする患者は特に注意し、滴下速度を観察するようにする。
  • 確認が不十分であった
  • 観察が不十分であった
27 点滴交換をするとき、点滴ボトルに記載されている流量と、オーダー上の指示が違うことに気付いた。口頭指示で変更となったと思いそのまま、ボトルに記載された滴数で落としたが、オーダー上の指示が正しかった。 ボトルに記載されている滴下数を信用した。カルテでの確認を怠った。指示が変更になった時点でラベルの記載内容の変更を行わなかった。指示が変更になった時点で看護師同士での伝達がなかった。
  • カルテでの確認を怠らない。
  • 指示を受けた時点で確実にラベルの変更を行う。
  • 変更の時点で伝達する。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
【対象者間違い】
28 他患者の内服薬を与薬してしまった。同じトレーに5人分のシリンジを準備していた。 準備した看護師と投与した看護師が違った。同じトレーに5名分の経管栄養のシリンジと内服薬のシリンジがあった。
  • 内服投与時の5W1Hの徹底。
  • 同じトレーに複数の内服薬を準備しない。
  • 多忙なときはほかのメンバーに依頼する。
  • 確認が不十分であった
29 患者A の抗生剤点滴を確認せずに、患者B に点滴を接続してしまい、患者A に点滴しようとしたところ、いつもと色が違うと言われ、点滴を取り違えたことに気付いた。 点滴を患者に持っていく前に、名前と点滴を確認せずに、患者の元へ持っていき、確認をしなかった。また、時間に追われ、確認を後回しにしようとした。
  • 部屋に入る前に、点滴とネームプレートの確認をする。
  • 部屋に入ってから、患者に名前を言ってもらい、べットネームでも確認する。
  • 患者に点滴を接続する前に確認をする。 
  • 確認が不十分であった
【その他】
30 胃ろう造設予定の患者がエパデールとバイアスピリン内服中であった。朝、6時に内服薬を注入した。内視鏡センターへの申し送りの時点で、中止しなければならない血小板凝集抑制剤が中止となっていないことに気付いた。 患者の内服薬をチェックしていない。抗凝固剤を内服している場合は医師に確認する。
  • 内視鏡的胃ろう造設術クリニカルパス治療・処置欄に抗凝固剤のチェック項目を追加し、医師と看護師で確認する事にした。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
31 医師からの口頭指示で、内服開始日を薬剤師が受けたが、点滴でも同一成分の指示(気管支拡張剤)が出ていたことに気付かなかった。薬剤師は看護師に口頭で、内服開始日の連絡をしていた。患者に、その内服開始日で服薬指導をした。主治医が訪室した際に、内服と点滴にて同一成分が投与されているのに気付き、点滴を中止した。点滴は約1時間施行された。 情報の伝達・連携と情報共有のあり方の問題。業務手順・ルール、チェックの仕組みの問題。点滴伝票を確認しないで、医師からの口頭指示を自分で解釈し患者に薬を渡して説明してしまった。注射薬との照合ができなかった。病棟業務に薬剤師が新規に参加する際、薬のチェック方法のルールが作られていなかった。
  • 薬のチェック方法のルールを決める。
  • 服薬指導の際、病棟にて必ず薬剤師と看護師で検薬をしてから、患者に渡すこととする。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
32 患者に小脳梗塞を起こしていることが判明し、検査は延期となり治療内容も変更された。そのとき、心臓カテーテル検査用に一旦出された点滴オーダーをオーダリングで削除し、新たにオーダーが出された。しかし、すでに最初のオーダーの点滴が病棟に届いており、変更後の点滴が届いた状況であった。その時に、伝票は変更分に差し替えを行なったが、薬剤は一部最初の点滴をそのまま準備してしまった。元々オーダーはその患者のものであるため、プリントされたラベルが貼られていた。翌日、持続点滴の接続の際、その点滴の名称と伝票の確認が不十分で、間違えて準備した点滴がそのまま施行された。12時間後、次の接続を行なった看護師が、それまで施行されていた点滴が指示と違っていることに気付いた。 点滴の内容変更の指示が出されたのが夕方で煩雑な時間帯であり、指示を受けた看護師と遅出看護師の両方が関わっているため伝達が不十分であった。伝票と点滴の照合が不十分であった。接続準備を行なったのは夜勤リーダーであるが、接続した看護師はフリーで、そのときの伝票と点滴自体との呼称確認を怠って、点滴に貼られたラベルのみをみた。接続時刻が22時で、消灯時刻と重なり、眠前の援助で多忙になる時間帯であったため、焦りがあった。
  • 点滴準備の際、伝票とボトルの確認を徹底する。
  • ダブルチェックを徹底する。
  • 持続点滴の接続時間の設定は、消灯などの多忙な時間は避ける。
  • 接続時の指差し呼称を習慣づけるよう、お互いに声を掛け合う。
  • 点滴施行時のマニュアルを徹底する。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
33 デュロテップパッチ(2.5mg)が前日から開始された患者に、半分量に減量という指示が出された。指示を受けた当事者は、その方法を医師に確認したところ、はさみで切ると聞き、貼用中のデュロテップパッチをはさみで切り、半分残して貼用した。他のスタッフが気付き、すぐに剥がして皮膚の清拭を行なった。デュロテップパッチは切断して使用すると、皮膚に直接薬が触れ、通常よりも早く吸収されるために血中濃度の急激な上昇と作用の増強、強い副作用の出現の危険がある。 当事者の薬剤の用法についての知識不足と経験不足。主治医の指示に疑問を持ったが、再度確認しても同様の答えであったため、従わなければならないと思い込み、他の看護師に尋ねなかった。休日で看護師数が少ないので、それぞれの看護師が各自の担当患者の援助を行なっているため、簡単に尋ねられる環境ではなかった。
  • 与薬において、経験が少ないものについては、その投与方法の確認を必ず行なう。
  • 新しい薬や使用頻度の少ない薬については、その注意書きに目を通すよう習慣づける。
  • 日頃から新しい薬の情報や、与薬の方法についての知識を得られるように興味を持ち敏感になっておく。
  • 主治医の指示であっても疑問がある場合は、専門部署に確認する。
  • 判断に誤りがあった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
34 シプロキサン3 0 0mg を生食100mL で希釈して投与する指示が出ていた。シプロキサンの準備・投与が初めてだったので準備の仕方を先輩看護師に教わったが、以前アルブミンを連結管を使って投与したことがあり、そのように投与するものだと解釈してしまい、ベッドサイドの点滴棒に生食とシプロキサンを連結管でつなげ投与した。包交時にリーダー看護師が発見した。 シプロキサン投与前より全身に皮疹あり。薬疹疑いにてシプロキサンは投与後10分ほどで中止となる。
  • 初めて使用する薬剤は投与方法などの知識を持つ。分らないことや初めて行うことは先輩看護師に伝え、準備・準備後・投与の段階で自分から声をかけてみてもらうようにする。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
35 透析後にエスポー1500単位の静脈注射の指示があり、担当看護師が注射薬と指示実施記録をオーバーテーブルに準備していた。臨床工学技士が透析終了時に回路に注射せずに返血を終了し、看護師もそのまま抜針した。本人に注射をせずに透析を終了したことを伝えた。再度、針を刺して注射するのは嫌だとの返答のため、透析当番医にその旨を報告し、週2回の注射だったため、次回の透析時の注射に指示変更となった。 返血についた看護師も注射が実施されていないことに気付かなかった。
  • 返血に入る臨床工学技士、看護師ともに注射が終了していることを確認してから、抜針することを再度徹底する。
  • 確認が不十分であった
  • 技術(手技)が未熟だった・技術(手技)を誤った
36 日中の頭部CTにて慢性硬膜下血腫を認め、緊急手術のためパナルジンを中止する指示を日勤リーダーが受けた。医師は当日の夕方分の1回のみ中止のつもりで口頭指示(ワークシート、口頭指示票を使用していない)を出したが、看護師は指示があるまで中止の指示と受け取った。結果的に、術後、転棟先の病棟で朝1回分のパナルジンの内服がされなかった。 口頭指示を出さない医師であったが、緊急時でありワークシートを運用しなかった。 
  • 緊急時や急いでいるときもワークシートでの運用を徹底していく。
  • また勤務の変わり目は、責任の所在を明らかにし医師との対応をしていく。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
37 1回10mL 服用の水剤を、自己管理中であった患者が1回20mL 服用していた。薬杯には20mL のところにマジックで線が引いてあり、患者はこれに従って自分で水剤をついでいた。患者は、これ以外に、他の2種類の水剤を服用していたが、これらは1回20mL であり、薬杯は同様に印がされていた。看護師が、水剤の減りが早いことや服薬確認の際に薬杯の印を見て、患者に確認したところ過量投与を発見した。
  • 薬杯の使用については、薬杯を渡して使う場合、キャップで飲める場合などがある。
  • 3つの薬杯を2つにして、量と薬品名、薬品の色を薬杯に書いた。
  • 薬杯には、メモリに線を引いたとしても、薬の名前や色などは表示しないため、複数薬杯が存在する場合の統一したルールを調整する。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
38 アムビゾームの溶解後はフィルターを装着してボトルに入れる必要があったが、5%ブトウ糖で溶解しフィルターを通さずボトルに混入し投与した。アムビゾームと一緒にフィルターが入っていたが、添付してある説明書も読まずに、溶解する為のキットと思い込み、焦ってそれを使用せず準備した。翌日になって溶解方法や混入時に特殊な製剤である事を他の看護師より聞き間違いに気付いた。 アムビゾームは特殊な溶解方法が必要であり、その知識が十分でなかったことが要因であると考える。ただし、この溶解方法については、新薬導入時に病棟での説明会を実施し、処置台の所に説明書を置いているが、新人や異動されたスタッフに対する説明・伝達が不十分であったことも要因である。
  • 今まで使用したことのない薬剤を使用するにあたっては(特にフィルターなどが一緒に入っている場合など)、添付文書、説明書を確認する。
  • アムビゾームは当科で使することが多い薬剤であり、新しく来たスタッフへも注意喚起ができる方法、システムを考える。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
39 持続点滴の更新の際、ソルデム3A500mL にマンニトール50mLを混注すべきところ、薬剤師がすでに混注しているものと思いこみ、ダブルチェックせずに更新した。2時間後先輩看護師と点滴の内容を確認したとき、マンニトールを混注していないことが判明した。 当院では病棟薬剤師が配置されており、薬剤は薬剤師が病棟で調製するが、薬剤によっては看護師が調製するものがあり、今回の場合看護師がすべきものであったが、当該看護師の認識が不十分であった。準備する時間も更新時間の直前で慌てており、本来他の看護師とダブルチェックすべきところしなかった。
  • ダブルチェックは必ず行う。
  • 薬剤師が調剤するもの看護師が調剤するものを明示する。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
40 タミフルを処方し、処方箋を印刷したが、タミフルの内服が不要になったので、パソコン上、処方を削除した。しかし、処方箋がカルテに、はさまれたままであった。事務職員は、医事の会計のパソコン画面に、処方がされていないにもかかわらず、処方箋を渡した。それをもらった家族が、薬局でタミフルをもらってから、おかしいと気付き来院した。 医師が、処方箋を破棄していなかった。事務職員が、パソコン上で処方がないのに、紙の処方箋がカルテに入っていたため処方箋を渡した。
  • 医師は、変更した処方箋を破棄する。
  • 事務職員は、パソコン上、処方がされていないのなら、処方箋を渡さず医師に確認をする。
  • 確認が不十分であった
41 日勤看護師よりザンタックの投与方法について確認するよう申し送りを受けた。その後、これまでどのように投与されていたかカルテにて調べると希釈せずに静注であった。疑問に思い「今日の治療薬」で調べたところ要希釈で使用と記載されていた。さらに薬剤師に問い合わせると「要希釈です」と返答された。医師も希釈せずに使用できると思っていた。 薬剤の用量・用法についてわからずにいた。
  • 薬剤を投与するときは用量・用法を調べる。
  • 本に載っている用法と医師の指示に違いがあった場合には薬剤師に問い合わせをする。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
42 シプロキサンを末梢から投与することになったが、生食100mL で希釈する指示が出なかったため、希釈せずに投与した。 薬剤に「要希釈」と書かれているが、液体であるため希釈するという意識が持ちづらかった。
  • 薬剤の性質上、希釈の必要があることを周知する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった

 

ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第12回ヒヤリ・ハット「薬剤」)

  具体的内容 背景・要因 改善策 調査結果
1 リボスチン点鼻液の指示のところリボスチン点眼液を調剤し、外来患者に渡した。患者自身が使用前に間違いに気付いた。 投与方法が異なる同名の薬剤であった。
  • ダブルチェック、指差し呼称を徹底する。
  • 薬品管理棚(ラック)に「鼻」「目」「耳」などカラーで明示する。
  • 確認が不十分であった
2 PC 画面上と処方された4種類の内服薬の種類・数を確認し、薬剤師に服薬指導を依頼した。翌日、患者へ4種類の薬が渡された。リーダー看護師が内服薬をPC 画面と照合した際、マグラックス250mg の指示が330mg の錠剤が病棟に払い出されていることに気付き、薬局へ連絡した。 PC 画面上の処方量(mg・mL など)を見落としていた。用法・容量・処方数・種類を1つずつ確認するのを怠った。薬剤師が服薬指導に入るため、しっかりと確認していなかった。
  • 基本の確認は必ず実施する。
  • 薬剤師が指導するからと安心せず患者に服薬してもらう前に処方指示内服薬を確認する。
  • 確認が不十分であった
3 抗生剤の投与が終了したため、次に投与する点滴に交換した。伝票との照合を慌てて行い点滴を開始した。その後、患者のベッドサイドに訪室した医師が、指示をした「ヴェノグロブリン」ではなく、「ベニロンI」が投与されていることに気付いた。 1人のスタッフが休憩中であった。ナースコールの対応をし、他患の点滴交換など多重業務を抱えていた。
  • 忙しい時間帯にどうしても投与しなくてはいけないものかきちんと考えて行動に移す。
  • 自分だけでは手が回らないと思ったら休憩中のスタッフに声をかけ手伝ってもらう。
  • 確認が不十分であった
4 呼吸器管理中の患者に持続投与されていたドルミカムの輸注ポンプの残量アラームが鳴った。担当看護師が休憩中であったために、別の看護師が薬剤を用意していた。ワークシートには鎮静剤としてドルミカムの指示であったが、プロポフォールをシリンジに吸いかけ、それを見ていた日勤の看護師より指摘を受けて、薬剤が違うことに気付いた。 自分の勤務でプロポフォールでの鎮静が多かったことでの、思い込みがあった。日頃より、薬剤名に混乱している自覚はあったため注意していたが、今回はシリンジの中に「白い薬剤」が見えず、残量が少ないために急いで準備をしていた。思い込んでいた。他の作業を中断したため焦りもあり、ワークシートを手にとってはいたが、確認行為を怠っていた。
  • 薬剤とワークシートの指差し確認、特に微量投与の薬剤は声に出しての確認を徹底する。
  • 使い慣れない薬剤であり、誤投与の怖さを再認識する。
  • 確認が不十分であった
5 小児患者に、ヴェノグロブリンIH投与の指示があり、シリンジポンプで注入開始となった。残量アラームが鳴り、注射器に用意してあったものを追加した。指示簿は確認したが注射器内の製剤までは確認しなかった。準夜勤者に交代し、製剤が25%アルブミンであったことがわかった。 請求伝票の時点から誤りがあった。指示簿と製剤、および注射指示箋と製剤を合わせて確認しなかった。ダブルチェックしなかった。違和感を持った時点で再確認をしなかった。思いこんでしまった。施行中の製剤の名前のラベルを、所定の部位に施行者が貼っていても誤りに気がつかなかった。当事者の看護師2名は、小児看護グループに入ってからは共に2年目であった。
  • 血液製剤請求伝票はダブルチェックを必ず行う。
  • 請求伝票は指示簿を見て記入する。
  • 小児科、患者名、年齢を記入する。
  • 注射器の内容がわかるようにする。
  • 川崎病に関しての勉強会を開き、疾患について、治療、管理について、再度確認した。
  • 確認が不十分であった
6 患者に自己注射指導の手技確認を行うために、注射ワークシートと注射を持参しベットサイドへ行った。患者の手技を確認していたところ、注射ワークシートの指示はノボリンNフレックスペンであったが、持参したのはノボラピット30ミックスフッレックスペンであることに気付いた。すぐに指示のものに交換し、自己注射を行ってもらい実際に患者が誤注射することはなかった。ノボラピット30ミックスフレックスペンは以前に夕方の注射で使用していたもので、当日は既にオーダーが中止になっており使用していなかった。 患者が複数の薬剤を持っていた。医師の指示の変更が患者に伝わっていなかった。患者が指示の変更を理解していなかった。
  • 患者へ薬品の変更がわかるように伝える。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
7 ハイポアルコールの綿球を作る際、新しい包交つぼに綿球を入れハイポライト10を入れた。胃瘻造設患者の処置のためそのハイポ綿球が用いられ、使用後に皮膚が発赤した。内視鏡室にいた医師と看護師が異常に気付いた。すぐに病室に戻り生食で洗浄した。洗浄後は皮膚の状態が悪化することはなかった。包交つぼは熱を帯びて異臭を放っていた。 ハイポアルコールの綿球を作ることが初めてでありハイポアルコールでなく、ハイポライト10を使うものと思い込んでいた。初めて行う作業であり何を用いるのか確認しなかった。
  • ハイポアルコールの綿球を作成する前に何を使用するのか確認する。
  • 初めて行う場合、事前に確認する。
  • 確認が不十分であった
【薬剤量間違い】
8 9ヶ月の患者 (体重3.7k g)に、モベンゾシン80mg の投与指示であったが、計算を間違え800mg投与した。モベンゾシン1g を5mL で溶解し、0.4mL 使用するところを4mL 使用し、10倍量の投与となった。看護師が注射指示書に記載されていた計算式の間違いに気付いた。 薬剤準備から投与の過程で複数の看護師が介入しており責任の所在が曖昧であった。ダブルチェックを実施しているが、ダブルチック実施の方法が統一されていない。抗生剤の作成方法(希釈方法)が統一されていない。抗生剤投与時間が夜間の人手の少ない時間帯であった。抗生剤の規格が成人用の規格で小児用の規格がない。
  • 1g =10mL、0.5g =5mL、0.75g =7.5mL、0.25g=2.5mL 等、抗生剤のg 数により希釈量を統一する。
  • 夜間帯の投与時間は比較的人手が多い時間に変更する。
  • 薬剤準備は受け持ち看護師と同じチームの看護師が行なう。
  • 注射指示書に薬剤希釈量の計算式を記入し、2名でダブルチッェクし実施のサインとチックの印を残す。
  • 確認が不十分であった
9 急性上気道炎の患児にムコダインシロップを処方した。オーダリング画面は全て力価であるため、体重10kg 相当の300mgを処方するところ300mL 処方してしまい、予定量の約50倍になってしまった。 オーダリング画面を再設定した8月に表示が、mg からmL に変更されていた。事務は、薬の単位表記が何種類かあることを知らなかった。医師は、力価で表示されていると思い込んでいた。院内薬局、院外薬局からの間違いの指摘がなかった。
  • オーダリング画面を再設定した際、連絡を行う。
  • 医師が、薬の単位を再確認する。
  • 薬剤師による再チェックを行う。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
10 2 3 時の血糖値の結果がスライディングにかかったため、皮下注射ヒューマリンRを2単位(0.02mL)行うことになった。準備をしたが、インシュリン用のシリンジではなく1mL 規格のシリンジで0.2mL インシュリンを吸っていた。ダブルチェックの際にシリンジが違うことを指摘された。 専用シリンジでインシュリンを使用していなかった。
  • おかしいと思った時点で、先に進まずにその作業をやめて確認する。
  • 確認が不十分であった
11 タスモリン散1%0.6mg 1×7日分で全量0.42g のところ10倍量の4.2g を秤量し調剤した。監査で発見されず病棟に払い出し2週間分服用した。 タスモリン散が0.6mg と少量で出ることは稀なことであり、常用量の0.6g と見間違えてしまった。
  • 散薬の単位がmg であったりg で表示されているもので、単位に気を付けて調剤を行ない監査を徹底する。
  • 確認が不十分であった
12 医師に電話で4時間尿量を報告し指示を確認したところ、医師は「ラシックス半筒」と指示したが、3筒と聞き間違え「3筒ですね」と復唱したところ、医師は半筒と聞き間違え「はい」といった。ラシックス3アンプルを静脈注射し1時間後尿量が約1000mL 出たため補液負荷を行った。翌日、医師に尿量を報告した際、指示したラシックスと量が違うことが判明した。 注射薬品に対する知識が不足していた。自分ひとりで判断し指示を受け、実施した。
  • 安全管理委員会で院内で口頭指示を行うとき「半筒」という指示は禁止し「0.5筒」ということに決定しリスクマネジャー会議で周知した。
  • 口頭指示は大きな声で復唱し複数で確認する。
  • 新卒看護師は口頭指示を受けたときは指導者に指示を確認してから処置を実行する。
  • 確認が不十分であった
13 上級医より、9kg の小児患者に対して抗生剤を100mg/kg で処方するように指示され、投与量300mg ×3回/ 日のところを900mg×3回/ 日と間違えて、1回のみ投与した。看護師より投与量が多いことを相談され、当事者と看護師はそれぞれ本日の治療薬を再確認したが、今回の間違いには気付かなかった。患者に投与後、別の上級医が抗生剤の投与量が多い事に気付いた。 看護師とも再確認したが、気付かなかった。
  • 慣れない処方については、上級医と共に処方する。
  • 確認が不十分であった
14 プレドニン8mg を1日に2回投与していた。注射箋ではプレドニン10mg となっていたため、手書きで書き直すようにしていた。5日後の注射箋は書き直しておらず、日勤看護師がに投与する際に、注射箋にある10mg を投与してしまった。準夜看護師が注射箋と対症指示とを照らし合わせ、異なっているため過剰投与に気付いた。 次の日の注射箋を作成する際に、プレドニンの量を書き換えていなかった。また、対症指示と注射箋を日勤看護師が関連付けて把握できていなかった。
  • 日々の担当者が対症指示と照らし合わせて最終確認を行うようにする。
  • 薬剤を投与する際に、対症指示と必ず照らし合わせるようにする。
  • 指示が変わった場合は、対症指示にも入れてもらうようにする。
  • 指示の数量が変わった場合は注射のオーダーも必ず出し直してもらう。
  • 確認が不十分であった
15 自己管理で開始となったベイスンの内服状況を確認すると、1 日3錠、7 日分処方されていたが、残3錠であった。確認すると1回3錠を1日3回内服(計9錠/ 日)していた。 他にも自己管理の薬があり、抗糖尿病薬も自己管理にしていた。薬袋に処方箋も一緒に付けて渡っていたため、「用量/ 日数」と見間違えていた。内服開始後より、内服の確認が出来ていなかった。
  • 特に低血糖の恐れが考えられる薬は、はじめは看護師が配薬する。
  • 分かりずらい処方箋は患者には渡さない。
  • 内服時には必ず看護師が確認をする。
  • 確認が不十分であった
【方法間違い】
16 患児にオメガシン20mg 点滴の指示があった。心房ルートのCVPラインの側管につなげるつもりがDOAとDOBラインの側管につなげてしまい輸液を開始した。BP、HRが上昇したためすぐに気付いた。 印が三方活栓から離れたところについていた。ルートをたどる基本動作を行っていなかった。
  • ルートをたどり注射されている薬剤を確認する。
  • 薬剤を明記した印を見やすい位置につける(離れた所につけない)。
  • 確認が不十分であった
17 患者家族から、いつもと違ってランドセン細粒の1包量が多いとの問い合わせあり。処方箋を調べた結果、10日分のところを30日分秤量していたことが判明した。 手書きの数字を投与日数と勘違いした。確認不足。抗てんかん薬は長期投与で処方されることが多いという思い込みがあった。
  • 投薬日数をよく確認する。
  • また、監査時も、マニュアル通り確実に確認する。
  • 確認が不十分であった
【速度間違い】
18 点滴速度を40mL/h から20mL/h へ変更の指示が出ていた。輸液交換の時、流量変更を行うのを忘れてしまった。次の勤務者が気付き訂正した。 指示伝票で滴数の確認をしなかった。点滴交換の時、家族との話に気を取られていた。
  • 点滴開始の時には、指示箋と注射箋で薬剤、投与方法、流量などを声だし・指差し確認を徹底する。
  • 確認が不十分であった
19 ソルデム3AにKCL混注し、60/h にて投与していた。少し遅れていたために少し早めに調節したが、1 時間後の点滴速度の観察を怠ってしまう。2時間後に2時間程過剰投与していたのを発見した。 点滴は加圧バックの裏になっていて、観察しにくい状況だった。
  • 毎時間の点滴確認を行えるよう、時間管理できるようにする。
  • ルート整理を行い、点滴速度がすぐに見れるようにする。
  • 点滴が遅れた時点で、リーダーに報告し、自分で判断しない。
  • 確認が不十分であった
  • 観察が不十分であった
20 朝に抗生剤の点滴を行った。その後、抗生剤の点滴を維持液につなぎ変えたとき、維持液の流量を間違え、30mL/h を50mL/h と多量に投与した。他の看護師が間違いに気付いた。 確認不足、思い込んでいた。
  • 薬剤の流量は点滴ボトルだけでなく、指示簿とも照らし合せ、確実に流量を間違えないようにする。
  • 訪室した時に必ず点滴の流量を確認する。
  • 点滴ボトルに流量変更をわかりやすく書く。
  • 確認が不十分であった
21 5FU、ランダ投与の患者。13時に医師とともに5FU作成確認したが「20mL/h」とボトルに記載すべきところ「40mL/h」と記載した。その後14時の更新時やバッテリー切れで輸液ポンプを交換する際は指示書をもとに「20mL/h」でセットしたが、ボトルの「40mL/h」の誤記には気付かなかった。16時過ぎにMRI検査を行い、帰室後、別の看護師がボトルに記載されていた「40mL/h」でセットしてしまった。1時の確認時に40mL/h で投与されていることを発見した。 点滴作成時にボトルに流量を間違えて記載してしまった。点滴更新時や輸液ポンプ交換時にボトルの誤記を見過ごしてしまった。準夜と日勤看護師が確認をしなかった。
  • 点滴ボトルに流量を記入する場合は指示箋に基づいて行う。
  • 勤務交代時、患者の都合で確認できなかった場合はチェックしておき、後で必ず確認することを徹底する。
  • 確認が不十分であった
22 成人用の点滴ルートを用いて点滴を開始していた。患者はそのまま、病棟に来られ、入院となったため、入院後も成人用ルートで輸液が行われていた。準夜帯で、点滴の滴下数を確認た。80mL/h の投与予定であり、本来ならば、成人用ルートで20敵/ 分で投与すべきところ、小児用ルートが接続されていると勘違いし80滴/ 分で滴下されていた。そのため、予定の時間よりも早く点滴が行われた。 成人用ルートでの滴下であるという認識が欠如していた。成人用ルートの使用は初めてであった。夜勤帯で忙しく焦っていた。点滴のボトルが滴下により変形していた。そのボトルの形を整えずに見ていた為、正確な残量の確認が出来ていなかった。
  • 成人用ルートであると申し送りを受けた際には、ワークシートに目立つように記入し、確認が行えるようにする。
  • ボトルの残量を確認する際にはボトルの形を整え、残量と終了時間の計算を行う。
  • 小児用のルートに交換する。
  • 成人用ルートである場合、滴下数を計算し、ワークシートに記入する。
  • ルートを刺入部からボトルまでたどり、成人用ルートか小児用ルートかを確認する。
  • 体動により滴下数が変動しやすい場合は、ポンプの使用を検討する。
  • 確認が不十分であった
【対象者間違い】
23 薬剤量が変更されていることに気付かず、前日分のワークシートと同じ投与量をワークシートに転記し、薬剤を交換したが、DOA+DOB 0.7mL/h のところ1.4mL/h、パルクス0.7mL/h のところ1.3mL/hで投与していた。その後、主治医が発見した。約3時間半の間、2剤が倍量投与されていた。 15時からの点滴ワークシートを確認する際、前日分と投与速度等の指示が変更されていることに気付かず、前日分と同様であると思い込んだ。前日分と同様の滴下数を転記した。新しいワークシートと前日分のワークシートとの照合時の確認が不足していた。修正されたワークシートが多数出力されており、確認がしにくかった。医師へ確認・依頼をしなかった。
  • 当日分のワークシートを組む際、前日分のワークシートの確認(薬剤名、規格量、投与量、投与方法、投与経路などの指示内容)を確実に行い、内容が前日と異なる場合は、医師へ必ず確認を行う。
  • 医師の指示部分の転記は絶対に行わない。
  • 確認が不十分であった
24 同室患者の点滴と間違えて点滴を交換してしまった。その際、点滴の内容は確認はしたが、名前の確認はせず、患者認証も出来ていなかった。また、患者家人に名乗ってもらい点滴の確認をすることも、出来ていなかった。その後、家人が患者間違いに気付いた。点滴の内容は同一であることを家人に説明し、児への影響はなかった。 注射ワークシートで薬剤名、速度を確認したが、訪室時に点滴を交換する際、本人、家族に名前を名乗ってもらい確認することが出来ていなかった。PDA(携帯情報端末)による患者認証を行っていなかった。
  • 本人、家族に名乗ってもらい、点滴の内容、名前が合っているか一緒に行う。
  • 急いでいる時でもPDAを必ず使用する。
  • 確認が不十分であった
25 夕薬を配薬時、薬の入ったボックスから患者A の薬を取り出した。患者A の薬袋からリピトール1錠を取り出し、同室患者の患者B に与薬してしまった。薬袋をボックスに戻す時、再度薬袋の名前を確認したところ、患者の間違いに気付いた。 患者確認をベッドネーム、ネームバンドで行わず、顔を見ただけで確認したつもりになっていた。手にしている薬を患者B の薬だと思い込んでいた。リピトールがどのような薬なのか理解していなかった。
  • 患者確認を行う際は、必ずベッドネーム、ネームバンドと処方箋、薬袋の氏名を照らし合わせる。
  • 患者の氏名を患者にも聞こえる声で確認する。
  • 薬剤の内容、患者の疾患を理解した上で与薬する。
  • 指差し確認を怠らない。
  • 確認が不十分であった
【その他】
26 TS - 1 4C 分2で内服を開始し、3週間で終了する予定であった。その日の与薬係が3週間で終了することに気付かず主治医ではない医師へ終了を伝えた。依頼された医師は再処方した。薬剤部で調剤され、処方整理した看護師も気付かず内服させてしまった。薬剤部から終了しているのに処方されていると指摘があったため誤りに気付いた。内服は1回分であったので患者への影響はなかった。治療開始前に患者へは主治医から内服期間についての説明があった。 与薬係の看護師が主治医ではない医師へ終了を報告し、投癌剤の処方を依頼した。依頼された医師は主治医に確認せず処方入力した。抗癌剤プロトコールが医師・看護師・薬剤師間で十分共有されていなかった。服薬指導を3回行なっているが患者の理解も不十分だった。
  • 看護師は期間限定の処方に関しては開始時点で○ / ○~○ / ○までと与薬ボックスに明記する。
  • 医師は入力の際にコメント欄に○/ ○~○ / ○までと入れる。
  • 化学療法プロトコール一覧表でスタッフへ示す。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
  • 患者・家族への説明
27 IVH から輸液を投与し、側管でインスリン持続注開始した。途中、イントラリポス側注を同じルートで行った。管内に満たされていたインスリン5単位分ワンショットで行った事になり、血糖値が53と低下した。 投与後のことを予測できていなかった。
  • 別ルートにする。
  • 確認が不十分であった
28 患者の体温が3 8.3 ℃ であり、38℃以上でロキソニン使用の指示があった。クラビット内服中であったが、そのことに気付かず内服させた。その後、併用注意の2薬剤であることに気付き、医師にて指示変更となった。 クラビット内服中であることに気付かなかった。
  • 指示受け時、ミーティングの際、併用注意の薬剤を使用していないか確認していく。
  • 確認が不十分であった
29 ブスコパン使用予定であり、問診表にそって話を聴いた。患者は大動脈炎症候群と甲状腺機能亢進症の治療中であった。その旨を記載した。医師は患者の所へ話をしに行き、指導医に確認(大動脈炎症候群のみ報告)後、ブスコパンの筋肉注射の指示を出した。「ブスコパン打っていいんですね」と確認し準備をした。他看護師が筋肉注射を行い検査が行われたが、途中で動悸を訴え検査中断となった。 医師に指示出しまでの経過を聞くと、大動脈炎症候群についての確認はしたが、甲状腺機能亢進症の項目は確認しなかったとの事だった。
  • 禁忌疾患や慎重投与の疾患のある場合は、医師の問診だけに頼らず、出来る範囲で細かい情報を取り、アセスメントする。
  • 現在治療中の方にブスコパンの指示が出たら、「○○と▲▲の治療中ですけど、ブスコパン1Aでいいですね。」と強調しながら確認をする。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
30 麻酔終了後に、手術室に薬剤師が来て、未使用の毒薬および麻薬を回収した。全てのマスキュラックスを渡したつもりでいたが、調剤の袋に入ったまま、手術室の棚に置き忘れていた。このとき、本症例以外に複数の症例の薬剤を一括して返却したため、返却薬の不足分に気付かなかった。この日が金曜日で、次の月曜日に手術室に置き忘れられた薬剤に気付き、初めて返却忘れに気付いた。 麻薬は、手術室で返却薬剤と処方箋が照合され、不足についてはその場で確認される。それに対して、毒薬を含む他の薬剤は、処方箋が調剤部にあり、本件のように照合箋を含む調剤袋ごと返却を忘れてしまうと、手術室薬剤部では不足をチェックすることができない。
  • 返却する際に、薬剤の種類と数を確認する。
  • 調剤部で前日の処方箋と返却薬剤を照合し、不足分については、手術室に確認する。
  • また、複数の症例の薬剤を持ち合わせていたことも、本件の一因と考えられるが、金曜日は症例数が多く、一人の麻酔科医が担当する症例も多い。その都度、薬局に薬剤を保管し、取りに行っていたのでは、手術の回転に差し障るため今後検討する。
  • 確認が不十分であった
31 小児患者に処方されたコランチル顆粒を家族が内服させようとしたところ、薬袋内に薄いオレンジ色のビニールが入っているのを発見した。前日、当日に色が付いた物の粉砕処方が無く何のものか特定できなかった。
  • 散剤分包機が不十分であった。監査時に確認が出来ていない。
  • 清掃を徹底する。
  • 監査時散剤を動かしながら異物混入していないか確認の徹底する。
  • 確認が不十分であった
32 ○ / 27処方箋の下方に、「リウマトレックス○ / 26は内服欠→次は△ / 3、フォリアミン○ / 28は内服欠→次は△ / 5」と記載されていた。○ / 27朝7時内服薬を配薬する際、持参薬と院内処方の薬を照合し、院内処方の中に、リウマトレックスとフォリアミンがセットされていないことに気付いた。同夜勤の看護師に報告し、パソコンで確認したが、どこにも中止と指示がなかったこと、医師より○ / 26の時点ではリウマトレックスを○ / 27に内服してくださいと言われていたことから、内服するものと判断し、内服させた。○ / 26日勤看護師は○/ 26に医師より「○ / 27のリウマトレックスは内服中止で」と口頭指示を受けており、処方の下方に赤字で記入した。日勤看護師は準夜看護師に申し送るためのフリーシートを間違えて破棄しており、日勤リーダーと準夜看護師へはリウマトレックスについて申し送られていなかった。○ / 27 9時頃日勤看護師に指摘され、内服しないはずの薬を内服させたことに気付いた。 ○ / 26の日勤看護師が医師からの内服中止であることの口頭指示を申し送っていなかった。その指示を処方箋の下方に赤字で記入していただけで、申し送りをしていなかった。リウマトレックスが大切な薬剤であるという意識が低かった。セットされていた内服がおかしいと気付いた時、日勤看護師または医師に確認をとらなかった。○ / 26の時点で医師から指示されていたことを信用していた。
  • 次の勤務帯の看護師へ変更になった点を申し送りをする。
  • 持参薬から院内処方へ切り替えとなった場合は、配薬ボックスの中に持参薬がないか確認をし、持参薬を本人へ返却する。
  • 中止となった薬には、中止と薬に記載するようにする。
  • 医師からの口頭指示は紙面に記入し、記録を残すようにする。また、医師に指示をPC入力にしてもらうようにする。
  • セットされている薬がおかしいと感じた時は、前の勤務の看護師または医師に確認をとるようにする。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
33 薬剤部から上がってきたフローランを点滴伝票と確認し、冷蔵庫に保存しなければならなかったが、冷蔵庫に保存するのを忘れた。 薬剤が薬剤部から上がってきているのを見たが、処置が終わってから確認しようと思い、忘れてしまった。後で確認しようと、先に点滴伝票に捺印してしまっていた。
  • 定時の点滴の指示受け時は、薬剤部から上がってきた薬剤と点滴伝票が合っているのか確認してから、捺印をする。
  • 点滴のオーダーが出たときは、その薬剤の保存方法を確認し、室温に置けないものであった場合、保存方法に注意しなければならないため、処置板に記入する。
  • 確認が不十分であった

 

ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第13回ヒヤリ・ハット「薬剤」)

  具体的内容 背景・要因 改善策 調査結果
【薬剤間違い】
1 当病棟では、前日14 時半までに指示が出れば、薬局でシール付きで病棟に上がってくることになっているが、当日に指示が出たため看護師1名が棚から出し2名で読み上げて準備し、実施した。14 時過ぎに抗生剤開始の指示があり「セフメタゾン」と記載してあった。それを「セフマゾン」と読み違えた。注射伝票が薬剤部から戻ってきた際に、当院採用薬である「セフメタゾンナトリウム」に訂正してあった。 薬剤を取り出す際、実施する際に伝票と読み合わせをしなかった。ダブルチェックの方法が徹底されなかった。思い込みが強かった。薬剤と伝票をきちんと見ていなかった。当日指示変更で薬剤部の目が通らなかった。経験年数5年以上の看護師同士で、チェックしており思い込みに拍車がかかった可能性がある。医師が当院にきて3日目であり、当初採用の薬品名を知らなかった。
  • 思い込みの意識があることを認識し、マニュアルにそった確認をする。
  • ダブルチェックを確実に行う。
  • 薬品が入っている棚に注意を呼びかけ、標識をする。
  • ジェネリック薬品を目につくところに提示する。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
2 ムコソルバン3T 3×14日分の処方に対し、調剤された42錠の中に2錠チラーヂンSが混在していた。外観が類似していたために監査も通り病棟へ払い出された。またムコソルバンの棚を確認したところ、チラーヂンSが12錠混在していた。 事例発生同日、返品の錠剤を棚にしまう際に外観が類似しているのでムコソルバンの棚にチラーヂンSを入れ、錠剤が混在していたためと思われる。
  • 返品の錠剤を棚に戻す際、棚の錠剤と返品する錠剤を必ず確認してから棚に入れる。
  • 確認が不十分であった
  • 外観類似
3 献血アルブミン25%を持続投与していた。勤務交代時、前勤務者より「これが最後の1 本です」と申し送りを受けた。しかし、血液製剤保存用冷蔵庫を開けると、患者のアルブミナー5%が入っておりそれをアルブミン25%と勘違いした。アルブミナー5%をシリンジに吸い、アルブミン25%のラベルを発行してシリンジに貼り、16 時にシリンジ交換を行った。次勤務者との点滴確認の際、注射指示簿と点滴のラベルを見て確認したが、間違いに気付かなかった。1 2日後アルブミンがなくなるためアルブミナー5%をシリンジに吸い、患者につなごうとした時におかしいと感じ、ボトルと指示を確認したところ間違いに気付いた。すぐに医師に報告し、アルブミン25%につなぎ変えた。 冷蔵庫にあるアルブミンを見て、前勤務者が「最後の1本」と勘違いしていると思い込んだ。アルブミナー5%をアルブミン25%と思い込んでいた。シリンジに吸う際、ボトルと指示簿の%の確認を怠った。また、ダブルチェックを行わなかった。リーダー間での持続薬剤のストック切れの申し送りはあったが、新たなものが請求されていなかった。医師もアルブミナー5%を処方していなかった。
  • 複数の患者が似た名前の製剤を使用しているとき、違う患者でも同一製剤を使っている時は、わかりやすいようにメモを書いて貼っておく。
  • 指示簿と現物のダブルチェックを徹底する。
  • 医師に依頼するときは必ずメモに書いて渡す。
  • シリンジに用意する際、用意した後に、再度ボトルと指示簿があっているかどうか確認することを怠らない。
  • 確認が不十分であった
4 患者は、PIWのサブルートよりカテコラミンであるドブトレックスとカコージンを投与していた。循環状態が不安定だった為、ミリスロールがサブルートより開始となった。それに伴いサブルートより投与していたカテコラミンをメインの側管につなぎ、更に追加でメインの側管からドルミカムの指示が出された。受け持ち看護師は、カテコラミンルートをつなぎかえるために新たに点滴を作成した。カテコラミンルートをメインの側管につなぎかえた直後、リーダー看護師がストック薬のドルミカムが1A不足していることに気付き、作成したものがドブトレックスではなくドルミカムだということに気付いた。開始はされていなかった。 患者の状態が不安定かつ体動が激しく、点滴作成中に自己抜管に至るのではと思い慌てた。点滴を作成する時と接続する時に慌てていたのでダブルチェックを怠った。ドルミカムとドブトレックスの指示が同時に出たため混乱した。
  • 混注する前、混注する時、混注した後接続する前に同じ勤務者の人と指示簿と薬剤の確認をダブルチェックすることを徹底する。
  • 体動が激しい時は患者を落ち着かせてから処置をする。
  • 他の勤務者に患者を見てもらうように依頼する。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
5 プレドニンを調剤すべきところをワーファリンを調剤してしまった。患者の家族が薬剤を受け取った際に薬が違うことに気付き、窓口にて指摘されため、薬剤を交換することができた。 プレドニンを隔日交互に調剤すべきところを、同じく隔日投与で処方されるワーファリンと間違えてしまった。
  • 特殊な用法の処方においては、特に念入りに薬剤名の確認を徹底する。
  • 確認が不十分であった
【薬剤量間違い】
6 川崎病疑いで入院した2歳の患者。入院当日よりアスピリン内服の指示をリーダー看護師が受けた。夕方、受け持ち看護師は調剤されたアスピリンを電子カルテの指示伝達画面で確認した。夕の分から内服するように母親に説明して2日分を渡した。翌日、病棟担当薬剤師が薬剤オーダーを確認した際、アスピリン4.4g 処方調剤されていることを発見した。診療録内容は、440mg と記載されているが、処方には4.4g となっていた。2回分過剰投与になったが、様子観察で特に問題はなかった。 調剤時薬剤師は、4.4g を440mg と思いこんで調剤した。医師がオーダー時に量の換算を間違った。換算をしなければならないシステムが問題である。看護師は、薬剤の確認の手順がマニュアル通りにしていない。
  • 薬剤オーダーシステムの改善(換算をしなくてもよいようにg 表示、mg 表示できるシステム。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
7 生後4 ヶ月の患者のミオーカム0.8mL 分2の指示を0.8mL ×2回と勘違いし、1回量0.4mLのところ0.8mL 与薬した。次勤務者により発見された。患者に変化はなかった。 手書き処方箋の時代には、日常的に「分2」という表現を使用していたが、オーダリングで育った今の若い人にとっては、「分2」という表現はなじみが薄く認識しにくい。教育はしているが時に勘違いしたというインシデントが起こる。また、注射薬では右端の数値は1回量だが、内服薬では1日量であり混乱するところである。
  • 看護師は処方箋の読み方「分2」について理解し、認識する。
  • 医師は、オーダリングと同じ表現で指示簿を書く。(しかし、複数の病院で勤務することのある医師は難しいこともある。)
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
8 リスパダール細粒0.3mg 2×の処方を 0.3g 2×10倍量と勘違いして調剤してしまった。監査でも気付かれず病棟に払い出した。翌朝医師が算定のため秤量を薬剤科に確認に来た時に間違いに気付いた。すぐに病棟に連絡し内服の有無を確認し、朝1回分はすでに内服した後だった。 0.3g と、普段は秤量する事の多い量(常用量)だったため、0.3gだと思いこんで調剤してしまった。
  • 処方せん記載が成分量なのか秤量なのか注意する。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
9 9日よりバルプロ酸を800mg へ増量していた。11日より定期でバルプロ酸を600mg 処方していたことを忘れており、同日臨時でバルプロ酸800mg を処方していた。そのため、3日間バルプロ酸1400mg を処方していた。その事実に気付き、本人、家族へ事情を説明し、謝罪した。 定期に処方していることを忘れ臨時処方増量分を処方した。看護師も与薬実施時に気付かなかった。薬剤部も抗てんかん薬の薬歴確認をしなかった。与薬後の観察評価が不十分で気付くのが遅れた。
  • 処方変更時には、これまで以上に主治医から看護師への連絡・申し送りを徹底させる。
  • TDMの必要な薬物では、頻回に血中濃度測定を行う。
  • 確認が不十分であった
  • 観察が不十分であった
  • 連携
10 患者基本情報の体重が過去歴のままであったが、最新履歴が10月となっていたため、小児の薬の処方量を誤り、処方した。薬剤部からの連絡により訂正した。 昨年電子カルテのバージョンアップを行った際、旧カルテの体重情報が入力され測定年月日が入っていない表示になっていた。電子カルテ上の患者情報がリンクしていない部分がある。
  • 測定年月日のない体重データは消去することとした。
  • 体重の入力はリンクする2ヶ所であることを周知した。
  • 確認が不十分であった
  • 記録等の記載
11 ラステット25mg を1回1Cap1日2回の指示であったが、1回2Cap投与してしまった。処方箋には医師の手書きで「2Cap 2×」と指示があり、またさらに前指示である「2Cap 分1」の手書き指示も残っていた。看護師でダブルチェックを行ったが、1回2Cap と思い込み、2Cap 2×の指示を誤って認識した。指示が多くあり、混乱しやすい状況であったため、医師にその場で1回2Cap でよいかを口頭で確認したところ、医師は1日2Cap と聞かれたと勘違いして、返事をしたため、2Cap 投与してしまった。後で医師に確認したところ1回1Capであることが判明した。 1回2Cap と思い込んでしまい、「×2」の指示を1日2回と誤解して指示を受けてしまった。指示が複雑であったため医師に確認したが、その際に口頭のみであり、処方箋を見せずに確認したため、確認が不十分になってしまった。
  • 指示を指差し、声だし確認し、思い込みでは実施しない。
  • 内服薬の指示は手書きで新たに指示が出た時は前指示を消しておく。
  • 抗がん剤における複雑な指示は上級医師と処方箋を用いて、ダブルチェックを行うようにする。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
  • 連携
  • 記録等の記載
12 看護師ワークシートに「マグミット19日より2錠廾」と記入されており「廾」を訂正と間違え、夕食後2錠内服させた。 「廾」は2錠分2 と言う意味でありワークシートの内容を読み理解していなかった。疑問を感じた時点で確認しなかった。
  • ワークシートに目を通して意味が分らないことはリーダーに確認を取る。
  • 確認が不十分であった
13 12歳の患者に医師より、フェジン6mL(120mg)を早急に投与してほしいと指示があり、5%グルコース100mL とフェジン1Aを渡され、伝票とともにダブルチェックし滴下した。2時間程経過した後、点滴を整理していた際にアンプルが多くあることに気付き伝票を確認したところ6mL を6mg と単位を間違っていたことに気付いた。すぐに主治医に報告し、残りの5.7mL を投与した。 ダブルチェックをする際に指差し確認の原則が守られていなかった。体型・体重・検査結果等から考えて投与量に間違いはないかアセスメントできていなかった。忙しい時間帯で早急に指示がでて慌てていた。
  • チェックは指差し確認の原則を励行する。
  • 投与量に間違いはないかアセスメントし介入する。
  • 忙しい時間帯に行う業務内容であるか冷静に判断する。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
【方法間違い】
14 患者は開腹術後で禁食のためCVよりフルカリック2号を投与していたが、食事が開始に伴いCV抜去され、そのまま末梢にフルカリックを接続してしまった。15分後程にラウンドしたリーダーにて発見された。 高カロリーの輸液を末梢から投与していけないという知識があいまいであった。
  • あいまいであった薬剤の知識不足を補い、効果・副作用、投与方法など知識を確実に習得して投与を行っていく。
  • 薬剤の変更などはリーダーと確認を徹底し、確実な与薬を行う。
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
15 10歳の患者の末梢ラインから投与するはずの抗生剤を、誤ってイノバンを滴下しているCVの側管から投与したことで、三方活栓操作時にイノバンが通常の量より多く投与されてしまい、患者の心拍数が上昇した。 1年目で知識が備わっていない看護師に、滴下ラインの指示なく投与させた。CVラインのイノバンと抹消ラインがあり、薬剤の作用・副作用の理解ができていない。ポンプで速度調節を行っている、抗生剤をどのラインから滴下すべきか分かっていない。
  • 各看護師の能力を把握し、業務分担する。
  • イノバンについて新人教育に追加する。
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
【速度間違い】
16 点滴を20mL/h の指示であったが、5時から50mL/h へ時間数を変更して投与したため、カリウム入りのメインが120mL 多く投与されてしまった。次勤務で点滴伝票と確認する際、誤った時間数で投与しているのを発見した。 以前、5時からの時間数変更の指示があったため思いこんで変更してしまった。注射伝票はもっていかずに変更した。
  • 必ず注射伝票を見ながら注射伝票に沿って実施すること、ダブルチェックを行うことを徹底する。
  • 時間数の変更や投与する薬剤のある場合はメモを取り、把握しておく。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
17 ビクロックス45mg +5%ブドウ糖注10mL を1時間かけて投与する指示であった。他の看護師にその依頼され、注射点滴ワークシートと薬剤を持参しベッドサイドに訪室した。薬剤の影響で意識レベルの低下と呼吸抑制が見られている状態の患者をみて緊張してしまい、点滴ワークシートの指示の確認を怠ったため、1時間で投与するところをワンショットによって投与してしまった。 ベッドサイドにおいて、点滴ワークシートと薬剤(シリンジ)を照合しコメント欄にある投与方法を確認することを怠った。薬剤の副作用についての知識が不足していたため、静脈注射による急激な血中濃度の上昇による危険性に気付くことができなかった。
  • 薬剤を取り出す時、点滴注射薬を調整する時、実施する時、必ず点滴ワークシート・薬剤・患者IDバンドの指差し・声出し確認をその都度意識して徹底する。
  • 他の看護師から依頼された際は、その場ですぐ薬剤と点滴ワークシートとを照合し、患者名・薬剤名・投与量・投与日時、投与方法などのコメントを確認する。その後も必ず、ベッドサイドにおいて投与前の指差し・声出し確認を徹底する。
  • その日、その時の自分の精神状態を確認し、過度の緊張感や集中力の散漫さを感じる場合は、処置などの確認行動を行う際、一つ一つの確認行動を復唱し確実に安全に投与できるよう徹底する。
  • 自分の精神状態を伝え、医師や他の看護師に処置を依頼することを心がける。
  • 薬剤による作用、特に副作用について理解し、薬剤を準備する際にその副作用を声に出して確認し、投与量・投与方法の指差し・声出し確認を徹底する。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)

  •  
18 本来、5% 糖液1 0 0 0mL + 5-FU 1 5 0 0mg( 3 0mL) で輸液総量1030ml を22時間ペースで点滴する予定が、抗癌剤の量1500mg の数字に目が行き全量が1500mL であるという輸液ポンプの設定を行ったため、予定より早く点滴が終わった。 薬剤師が抗癌剤無菌調製を行い、手書きラベルを作成したが、その文字が赤字で1500mg と比較的大きく書かれて輸液バッグの真中に貼付してあった。輸液総量はバッグの右上端に書かれていた。看護師は相対的に抗癌剤の1500の文字に目が行きやすかった。
  • 看護師にとっては、輸液速度設定が重要であるため、抗癌剤のラベルを手書きで作成する時は、ラベルを今回の半分の大きさで、文字を小さくすることとした。
  • 薬局が無菌調製した輸液総量を書く位置は、輸液バッグの右上端に書くことを統一し、NEWS を作成して周知を行った。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
【対象者間違い】
19 双子の第1子の点滴が終了したため、夜勤帯のその患者の受け持ちではない看護師がシリンジを新しい物に取り替えた。その際、第2子のシリンジを誤って接続してしまった。その後、日勤帯の受け持ちが点滴の残数をチェックした際に気付き発見に至った。 双子にはまだ名前がついておらず1、2と番号のみであり、その番号をきちんと確認せずに冷蔵庫からシリンジを取り出した。番号を確認せず、苗字だけを見て接続した。シリンジ交換者は声を出して交換していなかった。日勤帯の受け持ちが、夜勤帯の受け持ちから点滴の申し送りを受ける際、内容と点滴速度だけ確認し、名前と番号まで見ていなかった。思いこんでしまった。
  • 点滴を次の勤務者に申し送る場合、内容と点滴の速度だけでなく名前もきちんと確認することを徹底する。
  • 多胎の患者の点滴は、わかりやすいように番号を色分けして囲む、ラインを引くなど工夫する。
  • シリンジポンプに番号や名前を貼付して、どの患者のポンプか認識しやすくする。
  • 点滴を交換する際に、声を出して名前、内容、点速を読み上げ、交換する。
  • 確認が不十分であった
  • 患者の外見(容貌・年齢)
  • 姓名の類似
20 頭痛精査にて入院中の12歳の患者の点滴ボトルをつなぎかえた。その際、ワゴン上には点滴内容、速度が同じ別の患者の点滴ボトルも置いてあった。PDAで患者認証せず間違えて別の患者の点滴ボトルをつなぎかえてしまった。薬時間後、日勤看護師が訪室した時に別の患者のものであることに気付いた。 PDAは病室に持参していたが、ナースステーションでカルテを開いており、病室で使用できないことに気付き、PDAを使用せずに点滴ボトルを交換してしまった。注射ワークシートで点滴内容、速度、患者氏名の照合をしたが、点滴ボトルと患者の照合が出来ていなかった。
  • 急いでいる時でも必ずPDAを使用し患者認証を行う。
  • もう一度マニュアルを確認し、点滴内容、速度、患者氏名を照合した後、患者(又は家族)に名乗ってもらいダブルチェックを行う。
  • 患者1人で睡眠中のときなどはネームプレートで確認する。
  • 確認が不十分であった
【その他】
21 低出生体重児に、低Ca血症改善のため、末梢持続点滴側管よりカルチコール静脈注射を実施した。その間、点滴刺入部の異常を認める記録はなかった。投与3日目の1時に点滴刺入部に腫脹あり、点滴は抜去されカルチコールは内服へ変更となった。投与約1週間後にも深夜に右手首に硬結と発赤が認められた。その後も硬結持続し、10日後に主治医に報告、カルチコール血管外漏出による石灰沈着とのことにて、母親に説明し了解を得た。 カルチコールは血管外に漏出すると、石灰沈着をおこす危険があるが、消化吸収が確認できるまでは経口投与ではなく、静脈注射からの投与を行わざるを得ない現状がある。カルチコールの血管外漏出による石灰沈着の危険性は、スタッフにも周知されマニュアルにも静注時の注意事項はふまえられているが、持続点滴管理が不十分だった。
  • 持続点滴中の刺入部の観察や、末梢ルート側管からの静脈注射時は、点滴漏れがないか、抵抗がないかなど注意深く行う。
  • カルチコールの経口投与が可能な状態であれば、医師と相談しすみやかに経口投与へ変更する。
  • 確認が不十分であった
  • 観察が不十分であった
22 末梢ラインから外来でプレドパを使用していた。その後HPNポートよりカコージン投与へ変更となり、末梢ラインは外された状態(生食ロックはしていない状態)で病棟へ緊急入院となった。入院後すぐに輸血の指示があり、末梢から接続するためにシュアプラグ延長チューブ内のプレドパをプッシュしたところ、血圧上昇、胸部症状が出現した。 外来看護師から申し送りがあり、末梢のシュアプラグを一旦はずしプレドパを流さなくてはいけないと思っていたにも関わらず、深夜への申し送りの時間となり、輸血を他の看護師に依頼した。その際、プレドパの件を伝え忘れてしまった。
  • 受け持ち患者の指示受け、実施は出来る限り一人の看護師で行う。
  • 作業は中断せずに行う。
  • 外来看護師に、生食ロックをしてから病棟へ移動してもらえるように伝える。
  • 確認が不十分であった
  • 報告等(忘れた・不十分・間違い・不適切)
  • 連携
23 患者の内服指示上ではビオラクチスが飲みきり中止と指示が出ていた。医師の内服指示票では20日までとなっていた。しかし、薬は実際22日まで処方が出ていた。20日の日勤勤務者は内服指示票を見て投与し、夜勤帯では内服票には22時と7時に内服指示と出ていたが医師の指示上では中止となっていた。医師に確認してから内服させようと思っていたが、忘れてしまい日勤帯のリーダーがカートに内服薬が残っていることに気付き無投薬が発覚した。 指示と違っていたのでおかしいと気付き、確認しようとしたが、他の処置を優先してしまった。カートを確認した際、薬が残っていたことに気が付いていたが、後で確認しようと思って忘れていた。処方開始から終了までの指示が間違っていた。内服薬カートにセットする時、再度医師の指示とあっているか確認をしなかった。電子カルテの中での指示とオーダーリングが連動していないため、医師はイージーメインで出した指示を電子カルテに転記入力をした。処方の包数と終了日が違うこともある。内服薬について、決められたルールを守らなかった。
  • 飲みきり中止と指示が出た時点で残薬と医師の指示票の終了時間と合っているか確認する。
  • 内服薬指示上とカートの中の確認をする。
  • 緊急を要しない処置であればまず先に確認することを優先する。
  • シフト2回は必ず内服カートを確認し、確実に内服させているか確認することを怠らない。
  • 内服薬取り扱いルールを守ることを徹底する。
  • 確認が不十分であった
24 医師からインスリン変更の指示が出て、他の看護師が指示を見て処置をした。その後「点滴に混注する分の単位が変わり、皮下注分は今まで通りBSチェックしてスケール」とインスリン指示簿を見ずに申し送りを受けた。同チームの看護師と再度指示確認をしたが、古い指示書と新しい指示書が2枚重なってクリップで留めていた為2枚ある事に気付かなかった。翌日インスリン指示を出した医師が指示通りに施行されてないことに気付いた。 指示を受けた看護師から申し送りを受ける時に、実際の指示内容を確認せず「今まで通りBSチェックしてスケール」と思い込み、再確認時も紙が2枚重なっている事に気付かなかった。指示を受けた際に変更の部分に何も記載しなかった。
  • 申し送りの際は、必ず実際のものや書面を一緒に見ながら確認する。
  • 変更時は古いものと新しいものの変更点を比較して疑問に思うことや分からない点は確認を行う。
  • 新しい指示が出た時は古い部分に「中止」と記載する。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
25 肺癌で、呼吸苦のある患者に塩酸モルヒネを持続皮下注射にて施行していた。死亡後、持続皮下注の針を抜いた。シリンジには、2.5mL の塩酸モルヒネが残っていた。死後の処置中には、麻薬であること理解し、使用量・残量をチェックしていたが、針を抜いた後は、麻薬であることが頭から消えていた。他のスタッフにシリンジの行方を訪ねられ、麻薬を破棄した事実を認識した。シリンジには、塩酸モルヒネのシールが貼られていたが気付かなかった。 麻薬に関して、管理できていたつもりになっていた。だが、抜針してシリンジ内に残った麻薬を返却しなくてはならないと考えられなかった事から、麻薬管理が出来ていなかった。業務が流れていることを分かっていることと誤解していた。業務の目的がよく理解できていないまま業務を行っていた。
  • 慣れで動かず、今、何をどんな目的で行おうとしているかを絶えず意識して行動するように努める。
  • 何故そうするのかという根本的な意味が理解できていないため、必要な知識を得る努力をする。
  • 麻薬は、他の薬とは異なる管理が必要なものであるといつも心にとめ、確認を怠らない。
  • 確認が不十分であった
26 生後1 0 日の患者。指示簿に「25%GE」と書かれていた。通常使用しているGE(グリセリン浣腸)は濃度50%であるが、濃度を書くことはなかった。医師に確認すると、「50%を倍希釈」してとのことであった。しかし、通常は濃度を書かないため、50%GEを原液(100%)と思いこんでいるスタッフが多くいた。そのため、25%の指示を4倍希釈と理解していた。指示より薄い濃度のGEを行っていた可能性がある。 通常のGEの濃度認識不足。指示のあいまいさ・わかりにくさ。指示の確認不足。
  • 通常のGEが50%であり、NICUでは25%濃度で使用していることを全スタッフで認識する。
  • GEの指示が出た場合に濃度を確認する。
  • GE指示の書き方(通常の濃度以外の時だけ濃度を記入する)を統一する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
27 9日まではマグミットは別包装されており、食後2時間に服用してもらっていた。30日から、他の薬と同一包装になっておりクラビットと同時に服用してもらった。次勤務(日勤)スタッフに確認され薬局にて確認すると、クラビットとマグミットを同時服用すると、クラビットの薬効が60パーセント減退する事を知った。 薬剤の採用や保管の問題がある。情報の伝達・連携と情報共有のあり方の問題がある。業務手順・ルール、チェックの仕組みの問題がある。
  • 別包装にして食後2時間服用を確実に行う。
  • 情報の共有と連絡継続する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
28 内服でのラシックス20mg、アルダクトンA25mg が中止となり、点滴からラシックス20mg、アルダクトン100mg を投与していた。本日の朝食後に中止となったラシックス、アルダクトンAを内服をしていることに昼食後の内服薬の準備の際に気が付いた。看護師側で内服薬を管理し、食事毎に渡していた。すでに点滴から、ラシックス、アルダクトンを投与しており、過剰投与となってしまった。血圧の低下、脈拍の変動、気分不快などの出現はなかった。 16日より、内服薬が切り替わり、新しい薬袋となっていた。10日に16日からの定時処方が入力された際には、ラシックス、アルダクトンA を内服していた。14日より中止となり、カルテの医師指示書に中止の指示が記載されていたが、定時処方の内容は修正されていなかった。16日からの内服薬を整理した際に、入院処方指示書と薬剤を照らし合わせ確認したものと考えられる。与薬の際、入院処方指示書を確認し与薬しており、薬袋の中に薬剤が残っていたため、与薬してしまったものと考えられる。
  • 入院処方指示書に医師指示書をコピーし貼り、入院処方指示書に中止の指示を明記した。
  • 中止となったラシックス、アルダクトンA は薬袋から取り出した。
  • 主治医に定時処方の修正を依頼した。
  • 確認が不十分であった
29 1歳2ヶ月の患者にベニロン投与中、次の勤務者が2本目更新時間のアラームが鳴った為、訪室すると1本目の残量が多く輸液ポンプ(OT-701)の設定が15滴/mL の設定で滴下していた。時間速度の設定は指示通りであった。 ベニロン投与時はJY に設定することを知っていたが、開始時、設定を確認し忘れた。ポンプ本体にベニロンはJY と書いたシールが貼られているにも関わらず、施行時、確認し忘れた。
  • 点滴ポンプ設定時は時間流量だけでなく、JY 等の設定も必ず確認する習慣をつける。
  • 確認が不十分であった

 

ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第11回ヒヤリ・ハット「持参薬」)

  具体的内容 背景・要因 改善策 調査結果
【薬剤間違い】
1 ○月21日入院時の持参薬登録時、サンリズムCap25mg 4Cap・朝夕食後のところを50mg 4Cap・朝夕食後と、ラシックス錠20mg 0. 5錠のところを1錠で登録していた。 不明
  • 薬剤管理指導を実施している患者については担当病棟薬剤師によるチェックを行う。
  • 再分包などの依頼があった場合も、調剤室にて他の薬剤師に監査を行ってもらう。
  • 確認が不十分であった
2 患者はインシュリン注射を看護師介助で施行していた。昼食前にヒュ-マリンRを使用する指示であったが、持参薬で中止となっていたノボラピットを施行してしまった。 昼食前で慌てていた。ノボラピットを使用する患者だと思い込んでダブルチェックを行なった為気付かなかった。ダブルチェックの方法に不備があった。
  • ダブルチェックの確実な方法を再確認する。
  • 病棟内で共通認識を持つ。
  • 使用中止している薬剤は、別の位置に置くなどして使用しているものとしっかり区別する。
  • 分かりやすい名前の表示を行なう。
  • 確認が不十分であった
【薬剤量間違い 過少・過量】
3 緊急入院した患者に外来で処方されていた「パキシル20mg 1T ×1」があったため、医師が院内処方で「パキシル10mg 2T ×1」と1日分のみ処方した。それを見て、持参薬を調べる際に、「パキシル10mg 2T ×1」と与薬チェックリストに記入した。患者が自宅より持ってきた薬が20mg であったが規格を確認せず20mg を2T づつ与薬してしまった。
  • 院外と院内の規格が違う。カルテ上の履歴のみ確認しただけで、実際の持参薬を確認しなかった。
  • 持参薬の取り扱いについて注意する。
  • 確認が不十分であった
4 入院時、他院処方の持参薬を確認した。このなかにジゴシン錠0.25mg を0.5錠の処方であったが、看護記録には1 錠と記入してしまった。入院して12日目に持参薬が無くなり、医師は看護記録を参考にして当院採用のジゴシン散0.1%を0.25mg 分1朝7日とオーダー入力した。薬局より薬袋が届き看護師は前回の薬袋と確認を行った。他院の薬袋には薬品名だけで用量までは記入がなかったので薬品名だけを確認して投与した。当院処方に切り替えた5日目頃より嘔気が出現し、8日後に主治医他院の紹介状を確認したところ間違いに気付いた。 医師が持参薬を紹介状と確認しないで処方を行った。看護師は、紹介状の薬剤名や用量の確認を行わなかった。
  • 医師・看護師は紹介状による薬剤名・用法・用量を確認する。
  • 確認が不十分であった
5 入院時よりカルタレチンを持参し、6錠を2錠ずつ食後3回で内服していた。入院時から同じ効果の炭酸カルシウム1日3gを1g1包ずつ食後3回の内服の指示が出ていた。患者は持参薬がなくなってから、1回3gと思いこみ、1日3回、計9gを内服していた。 患者は内服薬自己管理の際、薬袋に記載された処方の見方を理解していなかった。看護師は、説明後の確認を行っていなかった。
  • 患者へ処方箋の見方を再度説明した
  • 薬剤内服後は、空の袋を食事表の上に残すこととした。 
  • 看護師は、服薬確認を徹底する。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
6 他院からの持参薬の続行の指示があった。紹介状に内服内容が記載されていたため、鑑別に出さずに医師がカルテに転記し、そのカルテのコピーで運用することにした。その中に「バップフォー1錠」と記載があったが、実際薬袋には「バップフォー10mg 2錠」と書かれていた。確認をカルテのコピーで行った為1錠与薬し過少投与となった。 医師がカルテへ転記したがmg までの記載を行っていなかった。看護師が準備時に薬袋をきちんと見ていなかった。
  • 薬袋で出した後、処方内容と照合する。
  • 転記する場合、mg の記載まできちんと行う。
  • 確認が不十分であった
【薬剤量間違い 重複】
7 他院より転院されてきた患者が、当日夕の薬(一包化)と退院処方を持参したため、これをそのまま投薬させ、2重配薬となった。翌日、受け持ち看護師が一包化された薬の内容を確認して、夕の薬が2重に配薬されたことに気付いた。 持参薬の確認を看護師が行っている。多くの薬があり、確認に時間、手間がかかる。夕の薬は一包化され、退院処方は一包化されていなかったため、内容が確認しにかった。
  • 持参薬は基本的には使用せず、改めて処方する。
  • 薬の管理は薬剤師管理とする。
  • 配薬時には業務集中し、中断しない。
  • 確認が不十分であった
8 持参薬確認時に、ロヒプノール(粉砕)、リスパダール細粒、酸化マグネシウムが同一の分包であったが、酸化マグネシウムのみと判断して報告した為 ロヒプノールが追加処方され重複して内服させた。 粉薬が同一の分包であった。お薬手帳がなかった。
  • 粉薬の同一分包時の確認を注意深く行う。
  • お薬手帳、他院からの紹介状、処方箋など多くの情報を基に確認をする。
  • 確認が不十分であった
9 前医からの持参薬を詰所管理で内服中であった。○月9日朝配薬中、ノルバスク錠の薬袋が当院と持参分の2袋あることに看護師が気付きカルテを確認したところ、○月5日に定期処方でノルバスクが処方になり、○月6日から○月8日まで過剰投内服していたことが発覚した。 カルテで持参薬の内服状況が一目で確認できなかった。薬の入れ替え時、配薬時の5Rが不十分だった。
持参薬の薬袋には薬品名がなく、手書きで記載してあったが、小さく見づらかった。
  • 5Rを徹底する。
  • 持参薬は薬袋を当院のものに書き換える。
  • 確認が不十分であった
10 持参薬の1つがなくなるため、医師が処方をした。看護師が薬を確認し、残薬が入っている与薬車の引き出しに入れた。残薬と新たに処方した同じ薬が配薬され、患者は倍量の薬剤を内服した。 持参薬であり、処方箋があるのは新たに処方された1 種類だけであった。与薬準備者は単純に袋から出していき、同じ薬があることに気付かなかった。なんの指示もなく、追加処方とも間違えやすい。
  • 処方時に、「持参薬がなくなってから与薬すること」とのコメントを入力する。
  • 定型コメントとして登録し、薬袋に印字されるようにする予定である。
  • 確認が不十分であった
11 夕食分の内服薬を本人へ確認したところ、アロプリノール(持参薬)・サロベール(院内処方)を同時内服しているのに気付いた。アロプリノールとサロベールは薬効は同じであるが、本人は知らず、異なる物と思い込み誤薬に至った。 院内処方されたサロベールの内服袋にアロプリノールとサロベールが一緒に入っていた。
  • 内服患者の自己管理とする場合は、内服についての理解度(薬名、薬効、時間、量等)を確認し、理解に合わせた内服管理方法(看護師管理・box管理・袋管理等)を検討、評価していく。
  • 内服自己管理の患者については基本的に持参薬と院内処方薬を同時に使用しない、または看護師管理とし確実に管理する。
  • 採用薬品の関係で入院に伴い内服が変更となる場合は、患者に確実にオリエンテーションしていく。
  • 同時に、オリエンテーション後も看護師の目で内服が確実に行えているのか、直ぐに確認していく。
  • 確認が不十分であった
12 患者は持参薬でガスポートを服用中であった。腰痛に対してロキソニン・ガスターが臨時処方された際、ガスポートとガスターが同じ薬効の薬であることに気付かず、重複投与してしまった。持参薬は全て薬剤科で管理していた。 内服薬確認の際の確認不足。院外処方(持参薬)であり、把握しにくく気付けなかった。
  • 持参薬の管理方法を徹底させる。
  • 持参薬あずかり札を活用し、中止薬を返却する。
  • 確認が不十分であった
13 持参薬の入院継続指示であり、ワーファリン朝食後3mg を他剤とともに一包化のため再調剤した。その後ワーファリン中止の指示があったが、薬剤師は認識していなかった。配薬セットは薬剤師が定期日にあわせ実施した。定期日以降の薬は次回セット薬入れの中へ保管した。看護師は中止の指示を受け、定期セット分は一包化より引き上げたが、次回セット分には気付かなかった。医師は一包化の中にワーファリンが入っていることを知らず、夕食後に3mg を臨時処方し、看護師が夕食後セット配薬しため重複投与となった。薬剤師はカルテ裏表紙のワーファリン指示を確認し3mg であったため、朝食後のワーファリン量と間違いないと確認した。臨時処方が出ていることには気付かなかった。 心臓外科は入院中は夕食後、退院後は朝食後にワーファリンの服用指示がでる。心臓外科は4月よりA病棟をメイ病棟としたが、現在、薬剤部ではB病棟で適用していたようなワーファリン別包ルールはA病棟には適用していなかった。ワーファリン指示はカルテ裏表紙にあるワーファリン指示書と処方箋ラベル指示の2箇所に記載される。服用時間に関しては処方箋ラベル指示にしか記載されていない。
  • 入院中の心臓外科のワーファリンは一包化より除外する。
  • ワーファリン指示は必ず2箇所確認する。
  • 看護師とのを図るため、薬剤師不在時の配薬セットの変更は連絡用紙に記載する。
  • 確認が不十分であった
14 看護師が持参薬を確認した。A医院からはアスピリン製剤であるバッサミン、B医院からは抗血小板剤であるパナルジンが処方されていた。2日後に病棟薬剤師が確認し、併用注意の薬剤であることに気付いた。 看護師が持参薬を確認した。ジェネリック薬で判りづらかった。複数医院から処方があった。継続内服指示を出した医師も重複に気付かなかった。
  • 薬剤師が持参薬確認をすることにしたので徹底する。
  • 薬剤師に依頼するときには、注意喚起にの意味で「多院受診中」メモや、お薬手帳などを同封する.
  • 確認が不十分であった
【投薬・内服忘れ】
15 持参薬の中に糖尿病の薬がないことに気付かず、入院中内服されなかった。退院処方が出され、確認作業で、退院処方のなかの糖尿病薬が内服されていなかったこと発覚した。 持参薬の確認は労力を要する作業であるが、看護師の手作業に責任がゆだねられている。外来処方の変更記録が、確認しにくい記録法で問題があった。看護師間の情報伝達が不十分であった。家族が持参薬をすべて持参しておらず、薬の到着が遅れ確認が不十分となった。
  • 持参薬を指示と照らし合わせる確認作業を徹底する。
  • 外来カルテの処方変更記録を見やすい方法に変更する。
  • 持参薬は保留とし、入院時に再処方として出す。
  • 確認が不十分であった
16 入院時持参薬を配薬するために整理、用法用量を記載する際に1 錠と書くところを2 錠と間違った。1日分投与され、薬袋の印刷のほうに1 錠と記載されていたため、気付いた。入院時はWチェックを行い、入院時医師指示録をみながら作成したが、13 種類の薬を仕分けしたため煩雑で見間違った。 指示量の確認が足りなかった。
  • 持参薬の配薬作りのマニュアル見直す。
  • 確認が不十分であった
17 ○月17日に定期処方の内容を確認をした際、外来処方から引き続きの内服薬ペルサンチン約1週間内服していないことに気付いた。入院日(20日前)にはペルサンチは処方されていなかった。看護師は、処方変更と思い込んでいたので、入院から最初の定期処方日の○月10日に、ペルサンチンのみ処方がなかったが、医師への確認を行わなかった。 確認・観察不足。判断ミス。勤務多忙。他職・同職種者間の連携不適切。患者等への説明不足。慌てていた。無意識だった。思い込んでいた。医師が指示簿に内服している処方薬をパソコン入力した際にその他の薬を内服すること、などを看護師に伝えていなかったため、看護師も薬の変更と思い込んでいた。医師は、外来の余りがあると思ったので処方しなかった。 ・医師は(定期・臨時処方とも)指示表に必ず記入する。
  • 外来処方の続行などの必要事項は看護師に伝える。
  • 看護師は、処方が変更になった際、指示表への医師の記入がなければ確認する。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
18 入院時は持参薬の管理を自己で行なっており、家人が後で薬の一覧表を持って来られたがその中にプレドニゾロンが入っている事に誰も気付かず3日間内服していない事が判明した。 内服しているか確認すると足りていなかった。患者も無い薬がある事に気付いてなかった。内服を自己管理出来ていたのでそのスタイルを崩したくなかった。
  • 薬一覧表を再度確認する。
  • 診療情報提供書にも目を通し内服の重要性を再認識する。
  • 当日に持って来なくても翌日にもう一度確認する。
  • 確認が不十分であった
19 継続して内服する持参薬を自己管理していたが、内服されていなかった。入院前から内服されていたので、入院後は自己管理とした。カルテには内服指示表に小さく「自己管理」と記載した。入院に伴い新たに内服処方が追加されたが、患者は頚部痛が強く体動も困難であったため看護師管理とした。夜勤にカルテに自己管理と書かれていたので、患者に確認すると「看護師が薬を持ってくるので、持参薬は飲まなくていいと思った。」 緊急入院で患者が自己管理ができるかどうかの評価が十分できないまま自己管理にした。自己管理とナース管理の2通りになっていることを把握していなかった。カルテの「自己管理」の字が手書きで小さく分かりにくかった。患者への説明が不足していた。内服薬の把握が不十分で確認にせず実施印をしていた。
  • 自己管理の判断基準が不明確であるため、判断基準を明確にしたいが現在のところ困難である。
  • 「自己管理」とカルテに書く場合は、ゴム印を用いることを徹底する。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
20 入院時より持参薬のオルメテックを患者が管理し内服中であったが、患者より6日前より持参薬がなくなったため、その後は内服していなかったと言われた。 持参薬の内服確認が確実に実施されていなかった。自己管理薬の残数チェックが不十分であった。患者の服薬指導が不十分であった。
  • 服薬確認の確実な実施。
  • 患者へは、患者自己管理薬のオリエンテーション用紙を用いて、再度指導を行なった。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
【用法間違い】
21 フェロミア、セルベックスの内服をしている患者に、夕食後の内服を確認した。ワークシート上、フェロミアが2錠2×、セルベックスが4カプセル2×で持参薬登録されていたが、患者はフェロミアを4錠2×、セルベックスを3カプセル3×で内服していた。患者が持っていた処方箋は、患者が飲んでいた通りのものだった。 医師にオーダーを依頼、正しい用法、用量で入力をしなおしてもらった。
  • 持参薬がある場合には、用法、用量、内服方法を患者に確認したうえで、医師に入力を依頼する。
  • 患者が処方箋を持っている場合には、それを見て確認する。
  • 医師入力をしてもらったあと、指示を受ける際、必ずワークシートを用いて、正しいものであるか確認する。
  • 日々の内服確認をする際にも、患者と用法、用量、内服方法を確認する。
  • 確認が不十分であった
22 持参薬の続行薬を整理・セットする際に本人の申告どおりに朝夕の内服にしたところ、実際は朝のみの処方であった。 薬剤が通常一回のみの服用という知識の不足。持参薬を管理する際に看護師一人で判断し、施行(セット)した。
  • 持参薬は薬剤部で調べてもらう。
  • 管理する際はダブルチェックを行う。
  • 内服管理シートを使用し管理方法の判断を行なう。
  • 確認が不十分であった
23 胃ろう設置患者で、転院時、持参薬があった。デパケンシロップ18mL/ 3×1と有ったが、3×1を見落とし1回量を18mLで準備し注入してしまった。 2人で確認せず、1人で準備してしまった。3×1を見落とし、1日量しか見ていなかった。又、容器に18mL のところ毎にラインが引いてあり、1回量と思い込んでしまった。
  • ダブルチェックを実施する。
  • 確認が不十分であった
【用法間違い】
24 入院時、持参薬を鑑別していた。薬剤鑑別報告書に記入時、コードナンバー269の薬剤名(ピナトス)を記載すべきところ、コードナンバー262の薬剤名(セルテプノン)を書いてしまった。後日、患者家族が他院での薬剤情報を持参し合わせてみると異なっていた。1 日分ピナトスが内服されていた。 当事者はコードは正しく把握していたが、書き写す時に、同じぺージのピナトスのすぐ近くにあるセルテプノンに目が行ってしまった。また鑑別時には薬剤情報が来ておらず、薬のみをみながらの鑑別となった。
  • 鑑別時の作業時の業務の中断は避ける。
  • 指差し呼称を必ず行う。
  • 確認が不十分であった
25 入院時、他院からの持参薬を指示簿に転記した。降圧剤は、透析日と非透析日で内服薬の種類が異なっていたためそのように記入したつもりであった。しかし、実際には、両方とも「透析日」と記入した。そのため、シャント再建術前に内服する薬が内服できなかった(再建術は非透析日)。手術中に血圧が高かった旨を手術室看護師から申し送りを受け、指示簿を確認したところ転記ミスが判明した。 確認不足、記録・記載不備、思い込んでいた。
  • 転記をしなくてはならないときは、転記後再確認する。
  • 他の看護師に確認してもらう。
  • 確認が不十分であった
  • 記録等の記載
26 持参薬で医師のオーダーの散剤1日量が、他院の薬表の総量(7日分)で入力されていた。 1日量があまりにも多かったため、病棟から薬表を送ってもらい確認した。医師が1日量と総量を間違って入力していることが判明し、医師に連絡し修正してもらった。 ・持参薬の内容は薬表によって記載方法がことなるため、特に散薬に関しては倍散によって粉体量と成分量が異なので、処方監査でおかしいと感じたら、薬手帳や情報用紙を確認する。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
27 持参薬にラシックス錠があり、当院の他の処方とともにカート管理で継続服用中であった。途中自己管理に変更となり、薬剤管理指導担当薬剤師がカルテを確認したところ、医師記載欄に「ラシックス(持参薬)→ルプラック・アルダクトン(入院後から処方)」という記載があった。薬剤師はその記載から、ラシックスは中止になると思い看護師に確認したところ、担当看護師もラシックスは中止と判断した。そのため、薬剤師はラシックス以外の薬剤を自己管理で交付した。ところがラシックスは中止ではなかった(服用していない期間は1 日)。 診療録の医師の記載の内容が矛盾がなかったため思い込んでしまった。持参薬と入院処方との併用のため、指示がわかりにくい。
  • 診療録の医師記載欄だけで判断せず、指示が明確に出されているか確認する。
  • 指示が出ていない場合は医師に直接確認する。
  • 確認が不十分であった
28 患者は糖尿病のため、外来で朝・夕の2回ノボリン30Rを自己注射をしていた。入院中は1日4回、毎食後のヒューマリンRと眠前のヒューマリンNを看護師が皮下注射を行っていた。外泊となり、内科医師にインスリンの内容を電話で確認したところ「もともと家で使っていたインスリンで、量は入院中の単位で」とのことであった。指示を受けた時点でノボリン30Rと単位の指示の復唱確認はしたが、ノボリン30Rが速効型であると疑問をもたずに指示を受けた。(外泊中は朝ノボリン30R14E・昼ノボリン30R4E・夕ノボリン30R4E・眠前ノボリンN3E皮下注射されていた)。再度外泊のため内科の医師に他看護師がインスリン指示を確認したところ、前回と同様の指示を受けた。しかし看護師がノボリン30Rの指示に疑問をもち医師に確認したところ、1回目の外泊時から指示はノボリンRであったとのことであった。 インスリンについての知識不足から中間型のインスリンが毎食後投与されることに疑問をもつことができなかった。また、医師の指示をインスリン名と単位を復唱したがノボリンとノボリン30Rの違いについて強調しなかったために確認も曖昧であったと思われる。
  • 知識不足については再度個人で学習をした。
  • 電話での指示受けの際ははっきりと復唱して確認するようにする。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
29 骨髄炎で入院した患者の持参薬で、「翌朝よりバイアスピリン中止」の指示をうけた。一包化調剤になっている持参から取り除く作業を忘れてしまい、翌朝与薬されてしまった。持参薬チェックシート、毎回投薬表の申し送りがされ、翌々朝の看護師が、バイアスピリンが取り除かれていないことに気付いた。 休日の持参薬を調べる際、作業が後回しになってしまった。忘れてはいけない事項などをメモにしていたが、それが数枚あったため見落とした。
  • 作業を後回しにせず、一つ一つ確実にしていく。
  • 確認が不十分であった
30 緊急入院してきた患者に、脳梗塞や前立腺がんの既往歴を聞き、持参薬を確認した後、看護記録に内容を記載した癒着剥離術を行ない、○月24 日から食事開始したが、術後は食欲不振がみられた。○月27 日、泌尿器科医が定時射のゾラデックス1A を皮下注射の指示を出し施行した。約1ヶ月後退院時に前立腺がんの内服薬がないことを家族に指摘され、入院時から内服していなかったことに気付いた。 外科病棟から回復期病棟へ移動している。入院時の処方記載に内服薬がなかった。家族は持参薬を渡したというが不明である。医師の既往歴の記載欄に「前立腺がん」はなかった。薬剤師は服薬指導を行なっている。
  • 当院の複数科に受診し、処方されている場合は、入院時に転記ではなくその処方シールを出しカルテに添付する。
  • 退院時期に併診科の医師に処方について確認する。
  • 確認が不十分であった

 

ヒューマエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第12回ヒヤリ・ハット「持参薬」)

  具体的内容 背景・要因 改善策 調査結果
【薬剤間違い】
1 患者より眩暈、頭痛などの訴えがあり、内服薬を確認したところ2日前より持参薬から当院の処方薬に変更になっていた。持参薬ではデパケンR錠100mg 3錠分3を内服していたが、当院で処方する際、当院採用のデパケン錠200mg 3錠分3で処方し、倍量処方となっていることが判明した。医師は、持参薬識別票の当院採用薬に記載されていたデパケン錠200mg にRがないが、用量についても同量に該当すると思い、そのまま処方し、看護師も気付かず与薬してしまった。 処方量などを間違いやすい持参薬識別票の表記であった。
  • 持参薬識別票に当院採用薬がある場合、mg の相違などをカラーで表示、あるいはマーキングをするなど注意を促進できるようにする。
  • 薬剤師からの問診を含めた持参薬識別の実施と処方チェックを行うようにする。
  • 確認が不十分であった
2 患者の持参薬確認で、チェック表にはリーゼ0.5Tと記入されてあり、リーゼと思い投与したが、後でリーゼのように外形が丸くなかったことに気付いた。翌朝持参薬を確認し、薬局に鑑別を依頼するとアモバンであった。 他院の薬で処方箋なかった。薬袋に薬剤名の記載がなかった。薬が半分に割られて新たに包装されており、わかりにくかった。
  • 持参薬は薬剤部で点検確認してもらう。
  • 確認が不十分であった
【薬剤量間違い 過少・過量】
3 持参の内服薬を管理投薬できるように新しい薬袋に振り分ける際、薬袋に内服量を間違って、デパケン6包分3と入力すべきところ、3包分3と記入してしまったため、指示量の半分量しか投与されなかった。 持参された他院の各薬袋には複数の薬が一緒に入っており、錠剤の投与量が「1」と記入されていて、間違った薬剤は粉末剤で、投与量「2」と記入されていたが見落としてしまった。
  • 他院の処方は投与方法が複雑であるので、新しく転記し直す場合はダブルチェックを行う。
  • もしくは当院で新しく処方してもらう。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
4 白内障の手術のため他科より転科された患者であった。詰所管理の内服薬がなくなるため、処方を外来を通して依頼したところ糖尿病薬を過剰に与薬していることがわかった。本来はアマリール1mg 4T/ 2×のみを内服するところ、さらにオイグルコンの同効薬ダオニール1.25mg 2T / 2×を与薬していた。眼科主治医に報告、血糖は304mg/ d L であり症状変わりなく、経過観察となった。前科で代行の医師が過剰に処方し、前科の看護師も与薬を行なっていた。転科時の確認の時も気付かれず発見が遅れた。 前科主治医の「中止」指示がカルテ上になかった。転科時の内服の申し送りで使用されていた入院時持参薬一覧表と定期処方の用紙上はダオニール中止の記載がなかった。「中止」指示が確実に看護師に伝わっていなかった。
  • 主治医に報告、血糖チェックし経過観察とした。
  • 指示に関しては、口答指示は、一時的に鉛筆書きなどで記録を残すなどし、後ほどカルテに確実に指示を記載してもらう。
  • 確認が不十分であった
  • 記録等の記載
5 入院時看護師が持参薬(ワンアルファ0.5 μ g 錠、アスパラC a200mg 錠)を確認して、本人に自己管理して内服するように指導した。持参薬内容は看護記録にその他の薬剤とともに「ワンアルファ、アスパラK」だけ記入した。2日後、持参薬が少なくなり、主治医に処方を依頼した。主治医は看護記録を見て、ワンアルファ1μ g 錠とアスパラK300mg と処方してしまった。薬局より処方が届き、看護師は持参薬と処方薬は同じ物であると思い込み一緒の薬袋に入れてしまった。翌朝の勤務看護師が薬袋より薬を確認すると入り混じって入っていることを発見した。 当院では「ワンアルファでは1μ g錠・アスパラではアスパラK300mg 錠」しか採用されていなかった。研修医による処方であったが、上級医師の確認がされていなかった。看護師は薬品名の間違いや単位数まで記録していない。当院採用されている薬剤は「アスパラ」では「アスパラK」しかないため、思い込んでいた。
  • 研修医の処方に対しては、上級医師の確認が必要であることをもう一度注意喚起した。
  • 他施設の薬剤は薬剤鑑定を依頼する。
  • 記録の際、薬品名と単位も記入する。
  • 転記する場合は間違いがないよう確認する。
  • 確認が不十分であった
6 他院から転院してきた小児患者で、他院ではエレンタール80g を2袋使用しており持参してきていた。当院にはエレンタールP40g のものを使用しており、4袋使用することになっていたが、経管栄養表にエレンタール80g 2袋と記載してあったため、半量しか入らなかった。 エレンタールの規格違いに気付かなかった。持参したものから当院処方分に切り替わる際に、経管栄養表の記載変更をしなかった。毎回の栄養液準備時は表を見て行っているため、間違いに気付かなかった。
  • 処方箋で受領する栄養液は処方箋確認を行う。
  • 確認が不十分であった
7 レトラックとムコスタを重複して内服させてしまった。入院時持参薬でケンタンとムコスタとその他薬剤が多数処方されており入院後も続行と指示が出ていた。その薬以外に、主治医からレトラックとムコスタが処方されていた。ケンタンとレトラックが同じ薬品だとわかっていたが、持参薬の確認と、入院時処方の確認を別々のタイミングで行ってしまったため、どちらかを中止していなかった。また、持参薬は自己管理で、当院処方だけが看護師管理となっていたことや、配薬した看護師も持参薬を確認していなかったため、重複して内服させてしまっていた。 持参薬と入院時処方指示受けしたとき別々のタイミングで確認してしまい、重複したことに気が付かなかった。持参薬の続行という指示があったうえで、処方が出ていた。
  • 入院時には必ず持参薬と入院時に処方された薬をまとめて、薬剤室で薬を確認してもらっていく。
  • このことを徹底していく。
  • 確認が不十分であった
8 持参薬処方の準備をする際に、数を間違って準備していた。受け持ち配薬に変更する際、残薬チェックをした時に間違って準備していた事が発覚した。酸化マグネシウムを内服中であり、3g 分3毎食後の指示であったが、1包0.33g で1回に1g 内服する分を0.33g 1包が1回の内服分だと思いこみ分包していた。 0.33g 1包が1回の内服分だと思いこみ、分包していた。
  • 分包処理をする際には、薬剤のg数まで把握し、分包するようにする。
  • 確認が不十分であった
9 内服薬を時間配薬している患者に対して、入院時に持参された緩下剤、整腸剤が切れたため、追加処方してもらった。しかし、実は持参分に残薬があり、配薬カート内に同じ内容の薬袋が2つ(持参分の薬袋と追加処方分の薬袋)あった。同内容であることに気付かず、それぞれの薬袋から薬を取り出し、重複して配薬していた。昼食後の配薬時に気が付いて発覚した。 配薬時に確認したが、機械的に薬を取り出していたため、重複していることにすぐ気付かなかった。処方内容にもっと注意を払い、気を付けることが必要だと感じた。また、持参分が切れたため追加処方となったのだが、実際にはまだ残りがあり、処方を依頼した看護師がその時点で確認していなかった。
  • 配薬時の確認は、薬の名前、飲む時間、個数全てに注意する。
  • 持参分が切れて追加処方となるときには、カルテの印鑑欄のみ見るのではなく、実際の残数を確認する。
  • 確認が不十分であった
10 深夜、朝の薬を準備しているときに、グルコン酸Kが二重投与されていることに気付いた。〇月17日の朝・昼・夕に二重投与されてしまっていた。主治医へ報告し、経過観察となった。 持参薬を新しい薬袋に入れ替えて準備した。その時に粉砕された薬が2種類あり、ひとつはグルコン酸Kと印字され緑の線が入っていた。もうひとつの薬は、情報提供書の内容からカリウムであるとわかったが、グルコン酸Kとカリウムが同じ薬という認識がなく、別の処方として袋を準備してしまった。
  • 知識が不足していた。
  • 印字のない粉砕薬の確認が不十分であった。
  • 確認が不十分であった
11 持参薬がなくなり次第当院処方分を与薬すべき所、既に薬剤部から配送されていた当院処方の薬剤を持参薬と一緒に与薬し2倍量の薬を与薬した。重複した薬剤はジゴキシン(0.125mg)とセロケン(20mg)であった。 持参薬は分包、当院処方は未分包で配薬看護師は同じ薬剤と思わなかった。持参薬管理表の運用が不十分で持参薬取り決め事項を遵守しなかった。持参薬がなくなり次第当院処方分へ切り替わることの伝達が不十分であった。配薬時処方箋と照らし合わせ配薬するという当院のマニュアルを遵守しなかった。薬剤師の服薬指導が出来ていなかった。
  • 服薬指導を充実させる。
  • 持参薬管理マニュアルを遵守する。
  • 配薬看護師は配薬時の、当院マニュアル「患者確認・薬剤確認」を遵守する。
  • 医師はオーダーリング「備考欄」に与薬開始月日を正確に入力する。
  • 確認が不十分であった
12 患者の自己管理の持参薬ガスター2錠/ 日(2回)は○ / 26から内服中止の指示が出ていた。○ / 30の朝、患者よりガスターが不足するとの訴えがあり、確認すると点滴内にガスター20mg 混中の指示が有り、ガスター錠の内服は不要であった。○ / 26からガスターが4日間、内服と注射の重複与薬されていたことが判明した。患者に確認すると中止の説明は聞いていないと云われた。 内服薬の中止の指示が出た時点で、患者の理解の程度を把握した説明を十分行なっていなかった。患者の自己管理薬への理解を確認し、中止薬をそのまま患者の保管とするか、スタッフステーションに持ち帰るかの判断を行なっていなかった。
  • 中止薬の処理に付いての判断を行なう。
  • 自己管理のまま薬剤を中止した場合は、次の勤務者が必ず再確認を行なう。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
【投薬・内服忘れ】
13 入院時、持参薬において2種類内服中止となり薬袋に中止と記入し、家人へ指導し渡していたが、続行の薬の一種類も中止していた。尿量の減少、浮腫の増強にて確認したところ判明した。 家人への指導が不十分であった。家人管理後の内服確認が不十分であった。入院時の管理方法の徹底がされていなかった。
  • 持参薬の内服続行・中止の有無を明確にする。
  • 管理方法のチャートを使用し管理方法の決定を確実に行なう。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
14 パーキンソン病の薬剤量調整目的で入院した患者は、外来処方の残りの薬を持参して来ていたため看護師が預かり整理した。指示はペルマックス250μ g(1.5-1.5-1.5-1) の指示だった。看護師は夜寝る前の薬の袋にセンノサイド、ペルマックスと書いてあったが「ゲザイ」と書かれた散薬だけでペルマックスが入っていないことに気付いた。4日間寝る前のペルマックスが投与されていなかった。 入院時の製剤確認、整理を行った看護師2名はどちらも間違いに気付かず整理した。処方袋、薬剤手帳などで確認しなかった。
  • 薬剤師に持参薬の確認、整理を依頼する。
  • 確認が不十分であった
15 2泊3日の化学療法目的で入院した患者の持参薬にオキシコンチン3錠/ 分3、オプソ3包(頓用)、リタリンがあった。入院時担当の看護師A は、患者のアナムネを聴取し持参薬確認を行ったが、薬の内容までは確認しておらず薬剤師に任せていた。薬剤師は患者面接にて持参薬を確認し、オキシコンチンとオプソは金庫管理とし、リタリンは師長と相談し患者管理とした。薬剤師は用法も把握しており、患者の受け持ち看護師B にはオプソの頓用時間(深夜服用)を強調して説明した。看護師B は入院診療計画書を持って患者の所へ行った際、「麻薬については、好きな時に好きなだけ飲むようにと言われている」と患者から聞き、オキシコンチン、オプソ共に頓用と思い麻薬施用票を作成した。各勤務間の申し送りも頓用でなされ、オプソは退院前日に服薬されたが、オキシコンチンの服用なく経過した。退院時に薬剤師がオキシコンチンがそのまま残っているのに気付き、無投薬が発覚した。 麻薬処方箋には用法・容量共に記載されていたが、薬剤師からオプソ頓用の説明があり、また患者からも「麻薬は好きな時に好きなだけ・・・」の発言が聞かれ、オキシコンチンも頓用と思った。現行の麻薬施用票には用法記載欄があるが、当該病棟では旧式の施用票を使用しており、今回の施用票にも「オキシコンチン3ヶ」のみ記入されていた。麻薬管理は師長が行うが、施用票の記載を見て頓用と思っていた。薬剤師が毎日定期的に麻薬の残数を確認する体制にしていなかった。
  • 施用票作成時は、処方箋または処方画面、お薬手帳を照らし合わせて確認し、用法も記入する。
  • 薬剤師は1 日1 回、必ず麻薬の残数を確認する。
  • 確認が不十分であった
16 リウマチが既往にあり、不明熱で入院した患者は入院時に持参薬があり、自己管理としていた。看護師は「薬飲んでくださいね」と声掛けはしていたが、内服確認までしていなかった。入院から6日後に患者が内服していなかったことが判明した。患者は予防的に飲んでいるので入院したら飲まなくてよいと思っていた。 医師・薬剤師・看護師から自己管理薬についての説明が十分でなかった。患者の同意を得ていなかった。内服確認をしていなかった。
  • 入院時に、医師・薬剤師・看護師から持参薬の内服についてもしっかり説明をする。
  • 患者の内服についての意志確認をし、同意を得たことを記録する。
  • 看護師は声掛けだけでなく内服も確認する。
  • 確認が不十分であった
  • 観察が不十分であった
17 入院時より持参薬を薬剤師が小袋に入れセットし継続していた。しかし、タケプロンのみが持参薬の残数と合わず臨時で処方されていた。看護師管理で配薬をしていたが、小袋にまとめて入っていたため確認を怠り、きちんと処方通り入っていると思い込んでいた。8日の夜勤看護師が配薬時に確認をしたところ、タケプロンのみセットされておらず、4日より内服していなかった。朝の内服を配薬中に薬が足りない事に気づきカルテを確認したところ、4日より処方が切れており、4日間内服していないことを発見した。 毎食後の内服薬がそれぞれ小袋に入っていた。朝の内服は全部で10錠あった。処方箋は修正が多く、見にくかった。きちんと入っているものだと思い込んでいた。
  • 処方が切れる日付を処方箋に記入する。
  • 一つ一つ錠剤を処方箋と確認をする。
  • 配薬時処方箋を必ず確認してから配薬する。
  • 確認が不十分であった
18 手術のため、持参薬であるエパデールSを中止していた。主治医の指示で、明日から再開となり、看護師は指示を受け、受け持ち看護師に伝えた。受け持ち看護師は患者に再開することを伝えた。患者は入院時から持参薬を自己管理していた。約1週間後、薬剤師が服薬指導をしたときに、エパデールSが再開されていないことがわかった。患者は医師からは再開の説明を聞いていないとのことだった。 医師の患者への説明不足と、看護師の自己管理患者へのチェック体制の不備があった。また、薬剤師も関与が遅くなったことから、医師・看護師、薬剤師の連携にも問題があった。
  • 医師はまず説明責任を果たすこととした。
  • 看護師は自己管理の患者へのチェックを必ず行う。
  • 医師から薬剤師へ、中止薬や変更等の服薬指導の指示を出す。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
19 左白内障術後1病日の患者が「胸が苦しい。」と訴えた。12誘導心電図を施行した。自己管理中の持参薬ニトロダームTTSを前日の朝入院前に更新し当日は更新していなかったことに本人が気付き更新した。その後主治医診察時には症状軽快していたため様子観察となった。 クリニカルパスには外来からニトロダームと記載されていたが、入院時の受け持ち看護師が実際の薬と照らし合わせて確認していなかった。本人にニトロダームTTSの最終更新時間を確認していなかった。当日の受け持ち看護師も更新時間を確認していなかった。
  • 入院時は必ずクリニカルパスと薬とを照らし合わせて確認する。
  • 貼り薬は最終更新時間を確認する。
  • 確認が不十分であった
【用法間違い】
20 他院からの持込薬でフェロミア1C1×Aと薬袋に記されているのを見て朝服用するのだと思い、朝食後配薬し内服された。後で他のスタッフにAが夕の意味であることを聞いて間違いに気付いた。 当院では処方箋に朝食後、毎食後、就眠前など日本語で内服をいつするか記載されており、いつもはそれを見て配薬しているが、Aの意味を正しく理解していないにもかかわらず朝食後と思い込み配薬した。院内約束処方録にはAの意味も記載されており、新人の教育プログラムの中で聞いてはいたが覚えていなかった。
  • 教育内容を見直す。
  • 確認が不十分であった
21 持参薬確認を薬局に依頼した。その記録を基に看護師が内服薬のセットをした。検査のために一部の薬を内服させ、終了後に残りを内服させようと確認し、フェノバルビタール3回/ 日のところ1回/ 日と薬局の記録が誤っていたことに気付いた。 薬剤師1人で持参薬確認をしている。半透明の袋に入っていたので内容を認しにくかった。お薬手帳など薬の情報が薬局に届いていなかった。
  • 複数の薬剤師により確認する。
  • お薬手帳等の情報が薬局に届くように、入院案内にお薬手帳持参のお願いを記載した。
  • 持参薬依頼用袋の中に入れる用紙にお薬手帳等の欄を設け、情報が薬局に届くようにした。
  • 確認が不十分であった
22 ショートステイ入所時にハイセレニンとムコダインの薬を持参してきた。朝夕2回服用する薬であったが、与薬車にセットする際、朝昼夕の3回服用するようにセットしてしまい、2日間与薬していた。3日目に病棟を変わることになり、残薬を確認している際数が不足しており、服用回数が違っていたことに気付いた。 入所時処方箋など与薬方法の分かるものを持ってこなかった。服用方法の確認が不十分だった。与薬時確認する物がなく、セットのまま与薬していた。
  • ショートステイ入所時には必ず処方箋控えなどを持参してもらう。
  • 家族に服用方法など確認する。
  • 与薬時確認できる処方箋控え又はそれに変わるメモなどを入れ確認する。
  • 確認が不十分であった
23 自宅では、妻が内服管理されていたため、入院後は看護師管理としていた。当院脳外科の処方であったが、入院時持参薬報告書に転記しカルテにはさんだ。持参薬報告書にはシンメトレルの内服は朝と記載していた。しかし、次回処方より朝夕の指示であり、主治医に増量なのか確認すると、以前からのオーダー内容に変更はなく分2の処方であり、転記違いが発覚した。 持参薬がある場合、転記していた。
  • 薬剤説明用紙を持参している場合は、入院時持参薬報告書に転記せず、コピーしカルテにはさむようにする。
  • 薬剤説明用紙がない場合は、オーダーシールを出してもらい入院時持参薬報告書に貼っていくようにする。
  • 確認が不十分であった
  • 記録等の記載
【その他】
24 TAE施行患者に対し、治療後内服する酸分泌抑制薬を2日間投与していなかった。患者は、持参薬にガスポートがあり治療後再開予定であったが、クリニカルパスにガスターD中止と指示があった。持参薬を使用するため、放射線科医が治療後に処方したガスターDを中止する意味であったが、誤解して持参薬のガスポートの内服を中止した。2日目に他の看護師が気付いた。主治医・放射線科医に報告し経過観察となった。3日目から内服再開となった。 治療後に内服する目的について十分な理解ができていなかった。持参薬と放射線科医が処方した薬が2重になっていることの意味を理解していなかった。内服中止の指示記載欄が違っていた。指示受けをした看護師、ガスターDを返納した看護師がそれぞれ違っていた。
  • 検査・治療後に内服する目的などについての知識を習得し、分からないこと、疑問に思うことはその都度確認していく。
  • 内服薬の指示確認、内服欄の確認を確実に行っていく。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
25 糖尿病・蜂窩織炎のため緊急入院した患者は内科外来処方薬を持参しており、皮膚科主治医の確認を得て続行していた。残薬が少なくなったため、追加処方を主治医に依頼したところ、内科外来記録上2年前に処方されたものと判明し、中止となった。内服薬は患者の妻が管理しており、袋を入れ替えて使用していた為、発見が遅れた。 今回の場合、説明書がなく、妻が袋を入れ替えていた為、薬の直接照合をしないまま投薬した。視力障害のある患者のため、薬剤の確認を患者本人に出来なかった。入院診療科以外の診療科処方薬の確認を、カルテを取り寄せて確認しなかった。
  • 持参薬は、説明書または、処方カルテによる照合を行う。
  • 他科処方の場合は、オーダリング画面にて確認する。持参薬が、服薬説明書や、処方時の袋のままであれば、薬剤と直接照合する。
  • 確認が不十分であった
  • 患者・家族への説明
26 アルツハイマー型認知症の患者の内服を看護師管理で行っていた。他院で処方されていたアリセプトを医師の指示により、入院中も続行して内服していた。退院時、退院処方を薬剤師によって手渡された。その際に残薬も渡したと思い込んで確認をしなかった。そのため残薬を渡し忘れた。2日後他の看護師が薬剤整理の際、持参薬渡し忘れを発見した。 退院時チェックリストの確認不足であった。薬剤師への確認不足であった。アリセプトが持参薬から内服をしているという情報がとれていなかった。時間に追われて焦っていたので確認が不足した。薬剤師が薬をすべて渡していると思い込んでいた。
  • 退院時のチェックリストを余裕を持って確認する。
  • 退院時のチェックリストを退院前日、夜勤、渡す人それぞれで確認する。
  • 持参薬を内服しているか、中止しているかの情報を配薬箱とカルテから、初回受け持ち時、退院時に確認をする。
  • 薬剤師が渡したという言葉に頼りきらず、持参薬の棚と家族あるいは本人に確認する。
  • 確認が不十分であった
27 オーダー状況照会には「持参薬継続」になっていたが、医師カルテには「リーマス以外持参薬継続」と記載されているのを発見して、誤薬させていたのに気付いた。 オーダー入力が間違っていた。医師カルテとオーダー入力内容の確認がされなかった。
  • 医師はオーダー内容がカルテ記載事項と合致しているか確認をする。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
28 入院受付の際に持参薬があった。個別包装のものと一包化されたものがあり、一包化されたものを薬剤科にて持参薬チェックをしてもらった。朝食後、内服薬の包みに入院前から休止しているばすのバイアスピリンが含まれていたが、取り除かずに本人に返却した。入院後もバイアスピリンを内服していた。 バイアスピリンを休止していると入院指示書に記載してあり、また本人の家族にも口頭で確認したところ休止しているとのことだった為、内服していないと思い、持参薬の確認が出来ていなかった。持参薬チェックを行った際に休止しているはずの薬剤が入っていたが、薬剤チェック表を確認せず休止薬が入っていることに気付かなかった。手術前に内服薬を回収し、抗凝固剤の有無を再度チェックしたが気付かなかった。
  • 持参薬チェックを行った際、必ず薬剤チェック表を確認し、休止薬がないことを確認する。
  • 休止すべき内服薬が含まれていると判明した際には即回収する。
  • 手術前に内服薬を回収した際には再度抗凝固剤の内服の有無を確認するよう徹底する。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
29 深夜勤務で朝食後の内服をカルテで指示を確認する際、院内処方指示はあったが、持参薬が記載してある表が入っていなかったため持参薬がないと思ったため朝食後の薬は院内処方しか与薬せず、持参薬フェマーラ朝1錠が与薬されなかった。日勤看護師が昼食後準備時、持参薬の朝食後が与薬されていないことに気付いた。 持参薬がある場合、持参薬表に記載し、カルテに入れる手順が徹底されていなかった。そのため持参薬表が無かった事で院内処方のみと思いこんで準備していた。内服準備時、薬袋の中に持参薬表が入っていたが、見落としていた。内服準備時、何度か作業中断をした。
  • 持参薬がある場合は必ず持参薬表をカルテに綴じ込む手順を遵守する。
  • 内服準備時、薬袋1つ1つ確認しながら準備する。
  • 作業中断をした場合は、必ず最初に戻り確認行動をする。
  • 確認が不十分であった
30 医師から外来薬続行の指示があり、入院時に母親に現在内服している薬を確認すると「デパケン、エクセグラン、リボトリール」の3種類と言われた。以前より内服している薬であっため、家人管理で内服してもらうことになった。内服確認は行っていたが、胃ろう造設となり内服管理が看護師へと変更となったため、母親より内服薬を預かると3種類以外に「ムコダイン」が出てきた。母親に確認すると入院前より処方あり、内服していたと言われた。実際は4種類飲んでいたことがわかり、看護師が外来薬をきちんと把握できていないことがわかった。 入院時に主治医から「外来薬続行」と指示が出たときに、外来処方の内容と現物との照合が出来ていなかった。母親に口頭で確認しただけで3種類であると思い込んでいた。外来薬確認後、主治医にその薬で良いか再確認していなかった。口頭での内服確認は行っていたが、残薬確認を行なっておらず家人に全て任せてしまっていた。
  • 外来薬続行の指示が出たときは、カルテにて確認を行う。
  • 主治医にも内容の再確認を行う。
  • 内服確認は「薬飲みましたか?」だけでなく「○と○とちゃんと飲んでいますか?○種類で良かったですね。」などのように薬名、種類、数も確認する。
  • 長期の入院になる場合は、マニュアルどおり週1回残薬確認を行う。
  • 確認が不十分であった
31 患者が入院し、内服薬の指示は、主治医から受けることとなっていたが、主治医は夕方まで外来診察であった。外来カルテに『バイアスピリン休薬』との記載があり、患者の持参薬からバイアスピリンのみを引き上げた。残りの内服薬は、内服管理表に記入のうえ、本人管理のため薬を返した。夕方、主治医より内服の指示があり、指示簿に『抗血小板薬:止』と記載されていたことから、そのままバイアスピリンのみを休薬した。その後、リーダー同士の引き継ぎで、チャートと指示簿の見直しを行なったところ、他の抗血小板薬(オパルモン、アンプラーグ)が休薬されていないことが発覚した。また、その後、手術前日にエパデールも休薬していないことが発覚し、腰椎麻酔で行なう予定であった手術を全身麻酔で実施した。 「バイアスピリン、ワーファリンは休薬」という意識が強く、思い込みで、持参していたバイアスピリンのみしか休薬しなかった。指示が出た時に、内服管理票の再確認ができていなかった。指示簿への記載が「抗血小板薬:止」だけで、それぞれの薬が明記されていなかった。
  • 薬剤師が、入院時の持参薬管理を実施することとした。
  • 確認が不十分であった
32 持参薬にペルジピン・サイモチンの降圧剤があった。ペルジピンがなくなったため、医師に処方を依頼したところ、ペルジピンの処方と、持参薬のサイモチンの代わりにカルナクリンの処方があった。カルナクリンは降圧剤であることを確認した。降圧剤が2種類に増えたのだと安易に考えてしまい、持参薬のサイモチンの残薬と一緒に、新たに出た処方分(ペルジピン・カルナクリン)の降圧剤を被せて服薬させてしまった。 医師からの新しい処方が出た際に薬の作用を調べたが、持参薬の薬の作用を十分に把握していなかった。薬袋にガスモチンと記載してあったため消化器系の薬と勘違いしていた。サイモチンとカルナクリンが同一の薬効の薬であるという認識がなかった。持参薬の袋と薬自体を照合させて確認していなかった。医師から新しい処方が出た際に、処方の理由を医師に聞くこと、考えることに欠けていた。
  • 医師からの新たな処方が出た際には、なぜその薬が処方されたかを医師に確認する。
  • また薬効などを調べ、確認し患者に与薬していく。
  • また、薬・薬袋・処方箋を3つを照合して確認していく。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた
  • 知識に誤りがあった
33 当日朝よりウルソ6錠分3毎食後で内服が開始となった。持参薬より薬剤を準備し、他看護師と薬剤を確認し、患者に薬袋を渡した。翌日の日勤で薬袋の残薬を確認すると、ミオナールが混ざっており、「混ざってるのには気付いたけど飲んだよ」と話す。 持参薬が、薬剤シートが同色で類似しており、確認が不十分であった。
  • 持参薬を使用する際は、薬剤ごとに整理し、わかりやすく明示しておく。
  • 薬剤名まで十分に確認する。
  • 確認が不十分であった

 

ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第13回ヒヤリ・ハット「禁忌薬」)

  具体的内容 背景・要因 改善策 調査結果
【薬物過敏】
1 患者がアスピリン喘息であることを確認せずに、ロキソニンを投薬した(内服は1回のみ)。看護師が記録をしていて、アレルギーに気付き、医師に報告をした。患者には状況を説明したが、喘息発作は起きなかった。 外来カルテにはアスピリン喘息であることが、明記されていた。電子カルテのアレルギー欄には、ピリン禁と入力されていたが、その確認を怠った。ピリン禁と入力されていても、該当薬剤の処方が可能な状態だった。警告が出ることもなかった。入院の契機になった疾患が喘息ではなかったため、重要視していなかった。
  • ピリン禁と入力すると、入力不可能になればよい。
  • システムの変更は現状では不可能であり、個々人の注意力に任されている。
  • 確認が不十分であった
2 注射室より患者が抗生剤点滴中に発疹が出たと報告があった。医師からは「点滴抜針」の口頭指示があり、採血結果の説明のため再度整形外科外来で診察を受け帰宅した。翌日、患者はガーゼ交換と点滴のために来院し、処置後注射箋を持って注射室に行った。注射室看護師が昨日と同じ抗生剤であることに気付き、整形外来へ連絡し中止となった。 口頭指示を受けたがカルテに記載をしなかった。また、医師にカルテ記載を促さなかった。医師はアレルギー反応が出たと報告を受けたが、カルテへの記載、患者診察をしなかった。カルテへの記載、注射薬の変更がなされていなかったので昨日の情報が共有されなかった。
  • 原則口頭指示は受けない。
  • カルテへの記載を促す。
  • 医師は患者診察を実施し、記録に残す。
  • 記録等の記載
3 「昨日整形からの指示で抗生剤の点滴をして発疹が出て点滴が中止になった患者が今日も同じ指示の注射箋を持ってみえていますがどうなっていますか」と注射室看護師より、外来に問い合わせがあった。外来カルテには発疹の記載はなく、医師に電話で確認をとり、指示は中止となった。カルテには看護師が発疹がでたことを記載した。 医師の記録に1日目の点滴中止の記載がカルテになかった。抗菌剤使用時の観察記録がなかった。
  • 注射室からアレルギー反応(+)の連絡があったら、医師は診察に出向く。
  • 「抗菌剤使用時の観察記録」を記載する。
  • 記録等の記載
4 ルートブロック時、造影剤禁の患者に対し、造影剤を注入した。医師の指示により経過観察したがアレルギー症状はみられなかった。 オーダー画面に造影剤禁の表示がされていたが、見落としてしまい、医師に造影剤を手渡してしまった。医師も気付かずに施行してしまい、すぐに医師が気付いた。カルテには造影剤禁の表示はなかった。
  • 施行前にオーダー画面を必ず確認する。
  • カルテに目立つように造影剤禁の表示を行う。
  • 確認が不十分であった
  • 記録等の記載
5 手術後、麻酔科医が来棟し、下肢感覚の左右差があるためカテーテルの引き抜きを行うこととなった。主治医も立ち会い病室で施行した。麻酔科医に「ザルコニン消毒でいいですか?」と確認したところ麻酔科医は「他の消毒は何がありますか」と聞いたため「イソジンもあります」と答えたところ、イソジン消毒の指示が出た。カテーテルを数cm 引き抜き固定終了した。その1時間後患者が掻痒感を訴え、上腹部に軽度発赤がみられた。申し送りをしている時、カルテ内のヨード禁を確認し、アレルギー症状であることに気付いた。 確認が不十分であった。 医師と看護職の連携不足があった。多忙であった。
  • 処置前にカルテで患者情報を確認をする。
  • 禁忌薬の表示をカルテ以外にもわかるように表示する。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
6 発熱、CRPの上昇があり、口頭で抗生剤の指示が出た。他の看護師に抗生剤使用歴のチェックを依頼した。セファメジンテストは陰性であることと、ヴェノグロブリンIHの使用本数を確認し、点滴を施行した。ヴェノグロブリンIHが終了して約1時間経過した頃、他の看護師より、「この患者は当該薬剤が禁忌だったのでは」と指摘され、薬剤禁忌の欄を再確認し、禁忌入力に気付いた。 判断に誤りがあった。慌てていた。休日診察であり多忙であった。確認が不十分であった(電子カルテの現システムでは、ヴェノグロブリンIHが禁忌の場合は、コメント入力する。そのため、禁忌警告がでない)。
  • 抗生剤と同様にヴェノグロブリンIHも毎回、禁忌の有無をチェックし、注射処方箋に記入する。
  • 電子カルテに付箋を付ける。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
7 看護師が、医師の指示で1%キシロカインの麻酔を医師に渡した。医師は透析患者のフェモラール大腿穿刺時、キシロカインアレルギーを持っている患者にも関わらず、1%キシロカインの麻酔を行った。別の医師がそれを発見し、患者に悪寒・戦慄の訴えがあったため、キシロカインアレルギーと判断した。 キシロカインアレルギーの明示が患者情報(チャート集・カルテ表紙など)から欠落していた為、使用に至ったことが一番の問題ではあるが、看護師もカルテの確認をせず、医師に指示されるまま用意した、施行した医師側もダブルチェックを怠った。
  • チャート集・カルテ表紙にアレルギーがある旨を赤字で明記した。
  • 看護師は、禁忌の薬を使用しないよう医師に指示された薬はカルテを確認してから用意する。
  • 医師もダブルチェックを励行する。
  • 確認が不十分であった
【疾病】
8 前立腺肥大のある患者の鼻汁・鼻閉を伴う感冒の訴えに対し、総合感冒剤を処方した。院外処方であったので院外薬局の薬剤師より指摘があり処方は取り消した。 当該薬剤が前立腺肥大に対し禁忌であることを失念していた。患者の前立腺肥大の病歴を確認していなかった。
  • 薬剤禁忌について慎重に確認する。
  • 可能であれば、処方の際にオーダーの際にアラートが表示できるよう検討する。
  • 確認が不十分であった
9 緑内障の術前、ミドリンP点眼薬でアレルギーを生じる危険性があるため、ネオシネジン点眼薬に変更になっていた患者に、誤ってミドリンP点眼薬を術前に点眼した。先輩に指摘され間違いに気付き、医師に報告した。 点眼表を使用し術前の点眼していくが、点眼表にはミドリンPが禁止であることが記載されていなかったため、患者もミドリンPで散瞳すると思い込んでしまった。確認が不十分であった。
  • 点眼表に、通常の点眼薬と違う物を使用する場合は、何が禁止でその代わり何を使用するか等必ず記入する。
  • 確認が不十分であった
【併用】
10 指示により、生食100mL +メロペン0.5g を施行した。メロペンとバルプロ酸ナトリウムは、併用禁忌であり、患者本人は、セレニカR服用中であった。 併用禁忌である事を忘れていた。注意がそれた。
  • 情報を共有(医局、看護部、薬局)する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
11 クラスⅢの不整脈薬(アンカロン錠)が投与されている患者に、併用が禁忌とされているアベロックス錠が処方された。 オーダリングシステムではワーニングが表示されるが、ワーニングは様々な項目で表示されるため、慣れが生じてそのまま無視して発行されたと思われる。
  • どのような組み合わせに禁忌が発生するかを調査し、オーダが発行可能なワーニングから発行できないエラーに変更することを検討する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた
  • 知識に誤りがあった
12 患者は自己管理でアダラートCR錠を朝食後に内服していた。本日の夕食にグレープフルーツが3切れ出た。食事摂取量を患者に尋ねると「医者から血圧の薬を飲んでいるからグレープフルーツは食べないように言われたけど1切れ食べちゃったよ。」と事後報告された。医師に報告し、経過観察の指示が出た。バイタルサインも特に問題はない。その後、当直師長に報告した。
  • 食事のオーダーでグレープフルーツが禁止されていなかった。
  • 食事で禁止食品を入力する。
  • 確認が不十分であった
  • 記録等の記載
【配合】
13 フィニバックスをネオパレン1号の側管より投与した。(フィニバックスは、アミノ酸製剤との併用で作用減弱がある抗生剤。) 使用頻度が少ない抗生剤であり、配合変化・投与速度について抗生剤一覧表で確認をしたが、配合変化△(確認要する)であり、それ以上の確認を行わなかった。ICU独自で作成した配合変化表の作り直しを行ったが(作り直したのは報告者自身)、フィニバックスについての記載漏れがあった。 ・通常使用することが少ない薬に関しては、投与速度・配合変化に注意していく。
  • △(確認要)の場合には、薬剤に問い合わせを行う。
  • ICUでは、多くの薬剤が1度に使用される事が多いため独自の配合変化表を作成しているので、修正を行うときには漏れのないように確実に確認して行う。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
14 持続点滴中の患者のメインの輸液が前日夕方からフィジオに変更になっていた。点滴はルートのトラブルがあり、前日入れ替えが行なわれたことを申し送られていた。予定通りデヒドロコールを投与し、1時間後終了した。その後、ルート内を流す為、少量の生理食塩水を投与した。シリンジを取り外し、2~3分後ナースコールがあり、訪室すると、輸液ポンプの閉塞のアラームがなっていた。自然滴下はなかった。観察すると、点滴チューブ内で結晶化していた。すぐにルートを全て交換し、補液再開しようとしたが、点滴は閉塞していた。 フィジオとデヒドロコールを混ぜてはいけないということを知らなかった。前日夜勤で同じようにデヒドロコールを投与していた。異常に気付かなかった。
  • 薬投与前に混注禁止とよく調べる。
  • 薬局から同一患者に混注禁止薬が処方された場合病棟に連絡がくるシステムを作る。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
15 心不全、緑膿菌感染症の患者にパズクロスを使用していた。メインの点滴のビーフリードを止めてパズクロスのみ投与すべきであったが、止めるのを忘れ、同時に投与した。混濁は起こらず、経過観察をしたが患者の状態に異常は無かった。 パズクロスは、他の薬剤と混合すると配合変化を起しやすいことは知っていた。しかし、投与時は忘れていた。
  • 配合禁忌、併用禁忌の薬剤については、医療スタッフに周知出来るよう、薬剤部で検討する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
16 18時投与指示の生食100mL +アレビアチン100mg をCVカテーテルラインの側管から滴下開始した。他の準夜勤務者が訪室するとCVルート内が白色に混濁していた。輸液ルートの交換を行い滴下を再開した。 アレビアチン投与時の注意事項について、知識が不足していた。投与開始後の観察が不足していた。 ・注射準備時にも処方内容を確認する。
  • アレビアチン投与時の注意事項を熟知する。
  • 院内で作成されている「配合禁忌薬のリスト」を確認する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
17 以前より非常に状態の不安定な患者であり、メイロン使用し補正行っていた。深夜帯入りすぐにメインがカルチコール抜きのものからカルチコールが添加されたものへ内容変更となった。カルチコールとメイロンが同じルートで投与されると白濁するおそれがあり、メインにカルチコール添加する際、医師がメインとメイロンが同じルートではないか確認していた。医師の確認後、メインの内容変更したものを指示されたルートに接続した。その後、5時間ほど経ち、メインルートの閉塞アラームが鳴った。見ると、ルート内が白濁しており、カルチコールとメイロンが同ルートから投与していたことに気付いた。メインをつないだスタッフはカルチコールとメイロンを同じルートで投与してはいけないことを知らず、ダブルチェックしたスタッフはそのことを忘れていた。 確認が不十分であった、観察が不十分であった、判断に誤りがあった。知識が不足していた。技術(手技)が未熟だった。無意識だった。 医師と看護職の連携不足があった、多忙であった、夜勤だった。
  • 同じルートから投与してはいけない薬剤をスタッフ全員がしっかり把握しておく。
  • メインにカルチコール添加されていることをしっかり把握した上で点滴のチェックを行う。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた
  • 知識に誤りがあった
  • 連携
18 デノシン終了後同じルートのままパズクロスを施行した。開始時は滴下筒のところに白濁は見られなかった。パズクロス施行後そのルート内が白濁、結晶ができていたのを他の看護師が発見した。 確認が不十分、観察が不十分、知識が不足していた、思い込んでいた、管理が悪かった、薬剤の性質上の問題、教育・訓練が不十分だった。
  • パズクロス使用時はルート交換をすることとする。
  • 終了後も混濁や結晶など無いか確認していく。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
19 持続点滴施行中の患者で側管から抗生剤ユナシンが注入中であった。終了後10分程度経過して、側管からビソルボンを注入した。注入後、側管から点滴刺入部まで混濁した。発見後すぐにルート交換をし、薬局に配合禁忌について薬局に確認した。「ビソルボンとユナシンは配合禁忌があり、フラッシュが必要」との回答であった。 確認が不十分、判断に誤りがあった。ビソルボンは配合禁忌が多いことは知っていたがユナシンが終わってしばらくたっていたため大丈夫だと思った。
  • 配合禁忌をふまえ安全確認を行う。
  • ビソルボン施行時刻を変更して、ユナシン投与との間隔をあけた。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
【助産婦】
20 細菌性胃腸炎による嘔気、下痢の症状あり、救急外来を受診した。点滴を希望されたため、ラクテック500mL プリンペラン1A とガスター1A を混注して点滴を行った。患者の希望もあり、発熱もあったためにPL 3包ナウゼリン錠3錠、ガスターD 錠2錠を3日間処方した。点滴中に授乳中であるという報告があり、クラビッドの処方は中止した。妊娠中でも特に問題あるとは思わず、上記の処方を行った。 ナウゼリンが妊婦に対して禁忌薬剤という知識が無かった。
  • 薬剤処方に対しては医薬品集などで十分調べて処方する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった

 

ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第13回ヒヤリ・ハット「輸血療法」)

  具体的内容 背景・要因 改善策 調査結果
【保存・保管】
1 1年目の看護師が、術後患者のためのMAPとFFPを病棟の冷蔵庫に保管した。2時間後にリーダーへ報告した際にFFPの保管方法が誤っていることに気付いた。 FFPとMAPの保管方法の知識が不充分であった。
  • MAPとFFPの重要性・貴重性を学習する。
  • 保管する際に再度その保管方法で正しいかどうか確認する。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
2 日勤帯でMAP・PC・FFPの指示があり、14時頃輸血が全て準備出来たという連絡があったため取りに行った。その際、輸血の種類と量が多いため(MAP2単位が1単位ずつ・PC20単位・FFP10単位が5単位ずつ)順番等を検査室の方に聞いたが、特にないとのことだった。そのため、病棟に戻りPCから開始した。その後FFP2袋を解凍し始めた。PC終了後、MAPを1単位開始した。その後17時前に解凍を確認し、17時頃準夜の勤務者へ解凍したものをトレイに乗せた状態で点滴・輸血の申し送りを行った。その後は準夜の勤務者が管理し、22:30頃に1袋めのFFPが終了した。2袋めのFFPを施行しようとしたところ、フィブリンが形成され使用できない状態であった為、主治医に連絡した。再度FFPを請求し施行することになった。 FFPは解凍後3時間以内に使用しなければならないという注意事項を知らず、早い時間帯から解凍を始めてしまった。輸血指示が4人の患者に出ており、また1人に複数の輸血がオーダーされていた。点滴を施行している患者の数も多く、化学療法を行っている患者もいたため点滴業務が繁雑な状態であった。また、準夜の外周りが新卒者であり、病棟全体の業務も繁雑であったため日勤帯で出来ることはなるべく施行しておいた方が良いのではないかという心理もあった。「輸血用血液製剤の取り扱いについて」のポスターは掲示されているが、スタッフ全員が理解していなかった。
  • 当病棟は輸血が多いため、今後の再発防止のため病棟で勉強会を行うなど共通理解に努めていく。
  • 輸血だけに限らず、各自が掲示物に必ず目を通すよう働きかけていく。
  • 当病棟は点滴が多いため、来月からは点滴係を1名増やすこととした。
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
3 患者を手術室へ迎えにいった際、術中使用しなかったMAPとFFPを手術室の看護師に同じ容器に入れて渡されたため、そのまま持ち帰ってしまった。持ち帰った後、MAPとFFPが一緒になっていることを先輩看護師が発見し、MAPが使用できない可能性があるということを知った。 MAPとFFPの保管方法が異なることは知っていたが、一緒に入った状態で渡されたことに異議を言わず、短時間なら大丈夫なのかという曖昧な知識で判断してしまった。
  • 疑問と感じたことはそのままとしない。
  • 血液製剤は人体への影響が大きいものであるため、曖昧な知識で判断・行動しない。
  • 他のインシデントにも目を向け、同じことをしてしまわないよう心がける。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
【その他】
4 Ir - RCC - LR(照射赤血球濃厚液)輸血の指示があったが、末梢血管確保が困難であったため、看護師は主治医に確認せず中心静脈リザーバーポートの、高カロリー輸液点滴中の側管より輸血を実施した。輸血後、医師よりポートからの輸血は溶血する可能性があると指摘を受けた。また高カロリー輸液との混合により、凝血する可能性もあったことわかった。 中心静脈リザーバーポート使用上の注意や、輸血実施にあたり他の薬剤との混注を避けることなどの教育が不十分であった。また、なぜ不適なのかという理由を説明する必要があった。末梢ライン確保が困難な場合に、自己判断せず医師に確認する必要があった。
  • CV キットメーカーに確認したところ、「輸血を行った後、システム内を洗浄しても確実に洗浄出来たか保証する事が出来ず、システム内の閉塞を起こすおそれがあるため、輸血ラインとしての利用は勧められない。」との返答であった。
  • ポートからの輸血は禁止とする。
  • 輸血は他薬剤との混注は禁止されており、また高カロリー輸液中のカルシウムはIr - RCC - LRと混合すると凝血する可能性があるため、原則単独ラインとする。
  • 以上の点を周知徹底し、輸血療法マニュアルにも使用ルートに関して追加掲載を申し入れる。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
  • 教育・訓練

 

ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第11回医薬品事故)

  発生段階 事故の程度 事例概要 調査結果
【薬剤間違い】
1 実施段階 障害の可能性 
(なし)
患者に栄養チューブから夕方の内服薬を注入する際に、他の患者の内服薬を注入した。注入用の注射器が数名分同じトレイに入れてあった。
  • 確認が不十分であった
2 準備段階 障害の可能性
(なし)
看護師は準備してあった袋の中からアドナとトランサミンを取り出したつもりだったが、実際はアドナとオムニカインを取り出し、点滴に混合し、20mL/h の速度で点滴を開始した。20分後、外来の検査室で、別の看護師が肝生検を行う際に使用するオムニカインを準備しようとしたが、点滴に入れるはずのトランサミンが残っていることに気付いた。病棟に確認したところ、オムニカインの空のアンプルがあったことから、混合間違いが判明した。
  • 確認が不十分であった
3 準備段階 障害の可能性
(なし)
ビソルボンが処方されていたが、間違えてラシックス注が払い出されていた。準備した日勤の看護師が気付き、あとで交換しようと思ったがそのままにして置いた。そのことに気付かずに準夜勤務の看護師が、ラシックス注をビソルボン注射液だと思い注射した。
  • 確認が不十分であった
  • 報告等(忘れた・不十分・間違い・不適切)
4 実施段階 障害の可能性
(なし)
患者の主治医より当直明けの医師に電話でラシックス注80mg を静注するよう口頭指示があった。この患者のラシックス注80mg と持続用のヒューマリンR30単位を生理食塩水20mL に希釈したものが別々のトレイに用意されていた。医師は間違えてヒューマリンRが入ったトレイをとり、患者にワンショット静注した。
  • 確認が不十分であった
5 実施段階 障害の可能性
(なし)
主治医が夕方分の強力ミノファーゲンC を静注するつもりで、当該患者用トレイにの次回接続分として50mL 注射器に準備してあったカコージンD 注0.1%50mL を間違えて静注した。準備してあったカコージンD注が入った50mL の射器には患者名と薬剤名のシールが貼付されていたが主治医は注射器内の薬剤を強力ミノファーゲンCと思いこみ、シールを確認しなかった。カコージンD注を45mL 注入した時点で主治医が薬剤の間違いに気付いた。
  • 確認が不十分であった
6 準備段階 障害なし 看護師が三種混合と記載された注射伝票を医師の診察の机から手にとり準備した。「三種混合」と口頭で言い確認したつもりが、同じトレイに入っていた麻疹風疹ワクチン「ビゲン」を手にとり準備した。医師に「三種混合です」と言って渡した。医師は外箱の確認をせずに三種混合ワクチンだと思い患児の左上腕に皮下注射した。実施後、医師が外箱の薬液の製造番号シールをカルテに貼る際に、間違いに気付いた。
  • 確認が不十分であった
7 実施段階 障害の可能性
(高い)
白内障の患者の切開創が開き前房水が漏れているため手術室で縫合を行うことになった。白内障手術では、通常、生理食塩水、イソジン、ヒビテン・グルコネート液をそれぞれカラーシールで区別されたカップに準備している。「今回は1針縫合するだけだから消毒でいい」と看護師は聞いたため、生理食塩水は用意しなかった。医師は、準備されていた透明液のヒビテン・グルコネート液を生理食塩水だと思い、注射器に吸い角膜内に注入したが前房水がきれいにならないため看護師に確認したところ、生理食塩水ではなくヒビテン・グルコネート液であった。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
【薬剤量間違い】
8 指示段階 障害の可能性
(なし)
入院中の患者は他科を受診した。他科の医師はカルテに「リン酸コデイン60mg、3×の処方をお願いします」と記載した。他科の医師はリン酸コデイン60mg を3回に分けて処方することを意図したが、主科の担当医はカルテを見て「3×」を1日3回と解釈したため、処方箋にリン酸コデイン180mg 分3と記入した。このため1回の投与量60mg、1 日3回で服用した。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
9 指示段階 障害の可能性
(低い)
マイスタンを本来0.2mg/kg/ 日とすべきところを、医師が2mg/kg/日と指示した。指示を入力する際、医師は、専門医へ口頭で指示を受けていた。薬剤科の監査でも見逃され、患者に6日間投与された。
  • 確認が不十分であった
10 指示段階 障害なし デカドロン錠の粉砕のオーダリング入力ができず手書き処方する際に、2mg と処方すべきところ20mg と記載した。薬剤師は提示された内容を調剤した。薬剤科より量が多いとの指摘があり、発覚した。すでに患児は服用後であった。
  • 判断に誤りがあった
11 指示段階 障害の可能性
(なし)
術後の化学療法施行(アドリアシン、ブリプラチン使用)において、本来、プロトコールでは2週間休薬すべきところを、翌週にも同薬剤を投与する指示表を作成したためこの指示どおり投与された。通常の化学療法後の経過に比べて、骨髄抑制、粘膜障害が進んでいたため、プロトコールを確認したところ、過量投与が判明した。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
【方法違い】
12 指示段階 障害の可能性
 (なし)
化学療法により、カルボプラチン+ パクリタキセルを毎週1回のみ投与していた。1日目のみカルボプラチンを投与するところ、8日目、15日目にも投与してしまった。担当の2年目研修医が交代し、初めて指示を出し、実施した。20日目に別の医師が抗がん剤経過表を見て間違いに気付いた。15日目の処方の際、薬剤科から疑義照会があったが事故を防ぐことができなかった。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
13 指示段階 障害の可能性
(高い)
本来1日間のみの投与であるシスプラチンが3日間投与された。化学療法の開始が週末となり、薬剤部とのダブルチェック機能が働かない状況であった。
  • 判断に誤りがあった
【速度違い】
14 実施段階 障害の可能性
(低い)
患者に、輸液ポンプを使用して「ソリタT1 500mL + KCL 10mL」の輸液を30mL/h で投与されていた。患者を搬送する際、受持ち看護師は一時的に輸液ポンプを中止し、少し輸液のクレンメを絞った。移動後、輸液ポンプにセットするのを忘れ、1 時間後に他の看護師が気付いた。輸液は1 時間で140mL 注入された。
  • 確認が不十分であった
【対象者間違い】
15 指示段階 障害なし 患者A の次に患者Bを診察した。患者B にバルトレックス6T 3×2日分とべシカム軟膏をオーダリング画面により処方入力を行った。その後、医事課より、患者B に薬が処方されていないことを指摘され、再度、医師は入力した。翌日、患者Aからの問い合わせにより、患者Bの処方入力を患者A の画面で行っていたことがわかった。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
【その他】
16 実施後の観察
及び管理段階
障害の可能性
(低い)
医師は、化学療法を開始した。約1時間後から「5%ブドウ糖250mL+ タキソール90mg」の輸液を追加した。その約1時間後、輸液の滴下が緩慢なため、看護師が刺入部を確認したところ、刺入部周囲の腫脹に気付き、輸液が漏れていたことがわかった。
  • 確認が不十分であった
  • 観察が不十分であった
17 指示段階 障害なし 外来診察で処方箋を出す際、前回と同様の処方を出すつもりで、端末で前回の処方を複写した。しかし、実際には約1 年前の処方が表示されており、それを複写したため間違った処方箋を発行した。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
18 指示受け
申し送り段階
障害なし 患者は他院より紹介状を持って入院した。医師は紹介状を確認し、持参薬が継続となり、看護師が薬を管理することになった。その後、患者からの問い合わせにより、継続指示が出た薬を一部飲んでいなかったことが判明した。持参薬の確認は患者本人との確認のみで、紹介状との情報の確認を行っていなかった。
  • 確認が不十分であった
19 指示段階 障害なし 術後、帰室時には、硬膜外チューブから麻薬が持続注入されて来る事が多いが、今回は、静脈注射によりフェンタニルが投与されていた。医師は指示変更を忘れ、病棟は術前から出されていた硬膜外用のアナペインは返納されずにいた。準夜勤で、看護師A は指示書を見ながらアナペインを準備し静脈ラインに接続した。この時、指示書に書かれていた「硬膜外チューブから注入」というコメントには注意を払わなかった。翌朝の看護師C が気付いた。
  • 確認が不十分であった
20 その他 障害なし 患者の紹介状と外来予診カードにペニシリンアレルギーについて記入されていたが、診療録には記載されず、ペニシリンの点滴を実施した。3日後に皮疹が出現し、医師は患者にペニシリンアレルギーがあることを知った。
  • 確認が不十分であった
  • 記録等の記載

 

ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第12回医薬品事故)

  発生段階 事故の程度 事例概要 調査結果
【薬剤間違い】
1 準備段階 障害の可能性
(なし)
「エフェドリン1Aを生食9mL で希釈」の指示により、看護師Aは指示票を見ながら、シリンジに「エフェドリン4mg/mL」と記入し生食9mL を吸った。その後に薬剤カートから薬剤を取り出し準備した。看護師Aは看護師Bとアンプルとシリンジを並べ、指示票を見ながらダブルチェックを行った。手術中血圧が低下したため、予め準備したエフェドリンを使用したが急激に血圧が上昇したため、看護師B がアンプルを確認したところ、エフェドリンの空アンプルではなくボスミンの空アンプルがあり、薬剤を取り違えていたことがわかった。エフェドリンとボスミンのアンプルの外観がよく似ていた。
  • 確認が不十分であった
  • 外観類似
2 準備段階 障害なし フェノバール散を調剤すべきところ、フェニトイン散10%を調剤した。フェニトインは患者にとって禁忌薬剤であり、発熱や発疹等の症状が出現した。2日後、看護師が今まで内服していた散剤と色が違うことから薬剤科に疑義照会し、調剤の間違いに気付いた。
  • 確認が不十分であった
【薬剤量間違い】
3 指示段階 障害の可能性
(なし)
小児患者はラシックス8mg、アルダクトン8mg、ジゴシン0.03mg(いずれも散剤)の内服が開始となった。その後、時折心拍数が90台となり、23時には47まで低下し末梢体温も低下したため心室ペーシングを開始した。2日後に主治医が確認したところジゴシンが予定の10倍(0.3mg)を処方していたことに気付いた。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
4 指示段階 障害の可能性
(なし)
泌尿器科医師の指示にてプログラフ1mg/ 日を持続で静脈注射で行う予定であったが、1mL(5mg)/ 日を処方し、患者へ投与した。血中濃度が上昇し過量投与を発見した。
  • 確認が不十分であった
5 指示段階 障害の可能性
(なし)
医師が外来処方をする際、イソニアジド0.3g と入力するところ3g と入力した。翌日の昼過ぎ、患者はふらつきと下痢・嘔吐を出現し救急外来受診した。内服指示簿を見直すと同薬剤の過量投与がわかった。院外薬局での疑義照会はなかった。主治医は、イソニアジドは錠剤であれば通常3錠(300mg)投与するため、「3」という数字が優先し誤入力した。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
6 指示段階 障害の可能性
(なし)
処方入力の際ノルバスク5mg 1錠と画面入力したつもりが5錠と画面入力してしまった。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
7 指示段階 障害の可能性
(なし)
結核性髄膜炎のためリファブチン300mg/ 日の内服を行っていた。その後、後天性免疫不全症候群に対してカトレラを処方した。カトレラとリファブチンを併用する際、相互作用のためリファブチンを減量する必要があったが、主治医は以前と同様に300mg/ 日の処方を続行した。2ヶ月半後より患者は右の視力低下を自覚し、眼科を受診し、リファブチンによるぶどう膜炎と診断され、リファブチンの中止とステロイド点眼投与を行った。主治医がカンファランスにてぶどう膜炎の発生を報告した際、他の医師よりリファブチンの過量投与を指摘された。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
8 指示段階 障害の可能性
(低い)
手術後、術前から内服していたアレビアチンを内服から点滴に変更した。その際、内服薬処方のアレビアチン250mg 「分3」を「×3」と勘違いし、アレビアチン注250mg 3A / 日として処方し投与した。せん妄症状が改善しないため、神経内科にコンサルトし、14日後にフェニトイン血中濃度を測定した結果、濃度上昇を認め、間違いに気付いた。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
9 指示段階 障害の可能性
(低い)
小児の患者のDICに対し、フラグミン投与を開始した。主治医はフラグミン投与を指示する際に、75U/kg/ 日とすべきところを750U/kg/ 日と指示を入力し、予定していた10倍量を処方した。フラグミンを準備した薬剤師、実際に投与した看護師もミスに気付かず、フラグミンは5日間連日投与された。全身状態、他の凝固検査の改善にもかかわらずPT、APTTの高値が続いていたことから主治医が確認したところ、フラグミンの過量投与に気付いた。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
10 準備段階 障害の可能性
(なし)
看護師A は、点滴(フルカリック)にノボリンR を混入する際、14単位のつもりで1. 4mL(140単位)を混入しようとしていた。不審に思った看護師B に発見され、看護師Aはインスリン1単位0. 01mL であるところを『インスリン1単位は0. 1mL(実際の10倍量)』と勘違いしていた。マイジェクター0. 1mL の目盛りに標記されている『10を1単位』だと思っていた。
  • 確認が不十分であった
11 実施段階 障害なし テモダールの内服と放射線療法が開始となった。カーデックスには「テモダール100mg 1C1×5日分 テモダール20mg 1C1×5日分朝食前」と記載され、テモダール100mg を1カプセルとテモダール20mg を1カプセル(テモダールとして120mg)を内服する予定であった。看護師は薬袋からテモダール100mg カプセル一瓶(5カプセル入り)とテモダール20mg カプセル一瓶(5カプセル入り)を取り出した。瓶のラベルには「テモダール100mg 5カプセル」と記載されており、看護師は、一瓶で100mg だと思い、20mgのテモダールについても同様に思った。看護師はテモダール100mg と20mg を5カプセルづつ合計10カプセル(テモダールとして600mg)を患者に内服させた。主治医が診察した際、「10カプセル飲んだ」という患者からの情報により過量投与を発見した。
  • 確認が不十分であった
12 その他 障害の可能性
(低い)
帝王切開で出生した患児にGI療法を行うことなった。医師Aはプロトコールを見て調製し、シリンジポンプで投与を開始した。約2時間後の血糖値56mg/ d L、約5時間後の血糖値5mg/ d L と低値となっていたため、20%糖20mL 静脈注射した。内容を確認したところヒューマリンR 1mL(100単位)+20%糖9mL を静脈注射し、予定した量の10倍量が投与されていた。(GI療法を行う場合、通常10%グルコース注500mLに対し、ヒューマリンR注10単位を1~2時間かけて行うこととなっている)
  • 判断に誤りがあった
13 指示受け・
申し送り段階
障害なし 麻酔中に血圧が低下したため研修医は、口頭(PHS)で指導医に指示を求めた。指導医はエフェドリンとして8mg使用を意図し、エフェドリンを希釈したもの(当該部署ではエフェドリン1mL(40mg)を生理食塩水9mL で希釈している)を2mL 使用するつもりで、「2ミリ」静脈内に投与するように口頭指示をした。研修医は「2ミリ」を聞いて、未希釈のエフェドリンを2mL 患者に投与した。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
【方法間違い】
14 実施段階 不明 胃カメラの前処置でホリゾン10mg 3/ 4A(1.5mL)を左肘関節内側部から静脈注射した。翌々日に、患者は、注射した当日から左の第1~3指のしびれ・痛み・運動障害と前腕部全体の皮疹を訴え来院した。診察の結果、動脈内への注射であることがわかった。
  • 確認が不十分であった
  • 技術(手技)が未熟だった・技術(手技)を誤った
15 実施段階 障害なし 経腸注入する内服薬を静脈内に誤って注入した。新人看護師の経験及び知識不足により、本来使用するカテーテルチップ型のシリンジではなく、ルアー型のシリンジを使用した。
  • 確認が不十分であった
16 実施段階 障害の可能性
(なし)
IVHルートにハイカリック1号を接続すべきところ、末梢ルートに接続した。
  • 確認が不十分であった
17 実施段階 不明 医師から「フェノバールを皮下持続注入で行きたい」という依頼を受け、皮下持続用ポンプが故障していたため、シリンジポンプで代用することになった。看護師Aは看護師Bにシリンジポンプを代用することを伝えた。看護師Bはカルテ指示と注射指示箋の確認をしたが、注射指示箋の皮下注射の記載を見落とし、また、注射器に準備する際に、アンプルの名前、単位、用法の確認も行わなかった。看護師Bはシリンジポンプを患者の部屋に持っていき、CVカテーテルライン側管へ接続したため、皮下注射で投与する予定のフェノバールを静脈注射した。
  • 確認が不十分であった
【対象者間違い】
18 実施段階 障害なし 看護師Aは化学療法について主治医と共に確認し、看護師A は休憩に入るため看護師Bに抗癌剤接続を依頼した。看護師B は抗癌剤(生食水500mL +パクリタキセル300mg(商品名タキソール)を接続するところを、別の患者の抗癌剤(5%ブドウ糖液250mL +イリノテカン106mg(商品名カンプト))を当該患者の薬剤と思いこみ「注射指示及び実施記録」と点滴の氏名を確認せず接続した。患者は抗癌剤投与の際、点滴ボトルに書かれた薬の名前とプロトコールに書かれた薬の名前の違うことを疑問に思い看護師B に質問をしたが、看護師B は商品名と一般名の違いだと思い確認をしなかった。看護師A が休憩から戻り、確認すると別の患者の点滴が接続されていた。
  • 確認が不十分であった
19 実施段階 不明 看護師は患者Aの輸液(ネオフィリン1A+ 生食100mL)を50mL2本のシリンジに準備した。準備したシリンジには患者氏名・病室番号・投与日・薬剤名を記入したシールを貼った。同様に、別の看護師は患者Bの輸液(ドルミカム5A +生食90mL)50mL 2本のシリンジに準備し、準備したシリンジには患者氏名・薬剤名・投与日を記載したシールを貼った。患者A、患者Bのシリンジに準備された輸液は薬品保冷庫に保管してあった。看護師は患者A の輸液を交換する際、薬品保冷庫から誤って患者Bの50mL シリンジを取り出し施行した。看護師は、シリンジに表示してある患者氏名等を記載したラベルの確認をしなかった。
  • 確認が不十分であった
20 実施段階 障害なし 昼食時、看護師は患者Aの薬を注入しようと与薬車から患者Aの名前を確認して取り出した。しかしその部屋に入室した時、患者Bの経管栄養が目にとまり、先に接続しようと思った。経管栄養を注入する前に内服を注入しようと思い、手に持っていた患者Aの薬を患者Bに注入した。別の看護師が患者Aの薬を注入しようとして内服が無かったため、患者間違いに気付いた。
  • 確認が不十分であった
21 実施段階 障害の可能性
(なし)
他の勤務者から患者Aへ眠前薬を与薬するよう依頼された。病室へ行き「寝る前の薬3錠ですね」といい、その場で服用させた。同勤務者からの報告により、誤って患者Bに患者Aの内服薬を服用させたことに気付いた。
  • 確認が不十分であった
22 実施段階 障害なし 看護師Aと看護師Bが処方箋と照合し各患者のトレイに置かれている内服薬を確認した。その際、患者Cと患者Dの内服薬はそれぞれトレイ内に準備してあった。看護師Bは患者Cに内服薬を注入し、その後、看護師Aが患者Dのトレイを見て内服薬がないことに気付き、捜すと患者Dの空の薬袋がゴミ箱から発見された。看護師Bが患者Dの内服薬を患者Cに注入したと考えられた。
  • 確認が不十分であった
【その他】
23 指示段階 死亡 患者は、化学療法においてトポテシンを投与していた。トポテシン1回目投与の投与前の白血球は5900、1週間後、トポテシン2回目投与の投与前の白血球は4000であった。更に1週間後、トポテシン3回目投与の投与前の白血球は2550であった。その後、患者の全身状態が悪化した。
  • 知識が不足していた
  • 知識に誤りがあった
24 指示段階 障害の可能性
(なし)
主治医より造影腹CTの指示があった。検査伝票にはアレルギーなしに丸印が付けられていた。その後、検査用の点滴のイオパミロンを施行し、造影腹部CT室に患者を搬送した。帰室後、呼吸苦、喘鳴、冷汗がみられ、SpO280代に低下した。主治医に報告し、カルテのアナムネ用紙を見ると、イオパミロン禁止の記載があった。造影剤アレルギーを見逃し、検査施行したことが判明した。アレルギーがある患者には、カルテの背表紙に、アレルギーの印をすることに決まっていたが行っていなかった。主治医もアレルギーがあることを見逃していた。
  • 確認が不十分であった
25 指示段階 障害の可能性
(低い)
患者は、以前にバファリン内服時に軽い呼吸困難を出現した既往があり、耳鼻咽喉科への前医からの紹介状にはアスピリン喘息の疑いが指摘されていた。しかし、麻酔科医は術前診察時に、外来カルテに貼付されていた紹介状を読んでいなかったため、術後鎮痛の目的でロピオン注50mg を静脈内投与し、呼吸困難が出現した。
  • 確認が不十分であった
26 実施段階 障害なし 維持液のトリフリードが接続された点滴ルートには、側管から抗菌剤がシリンジポンプで投与されていた。抗菌剤投与時はトリフリードの投与を中止し抗菌剤のみ投与する予定になっていた。点滴セットに三方活栓が接続してあったため、点滴セットのクレンメを開放のまま三方活栓で操作をし、抗菌剤を接続した。三方活栓のトリフリード側のラインが閉鎖されていると思い込み、他の処置を行なったが、実際は開放されており、投与を中止するはずのトリフリードが滴下されているのに気が付いた。
  • 確認が不十分であった
27 実施段階 障害の可能性
(なし)
静脈内投与する場合は、30秒以上かけて投与することになっているアルチバを、手術終了後に少量フラッシュ(量不明)をしてヘパリンロックをしたことにより、アルチバが少量、急速に投与された。帰室1時間後にヘパリンロックしたラインよりソルデム3A 開始したところ、突然眼球上転、両上肢肘屈曲位で拘縮し呼吸停止となった。 その後、バイタルサインは安定した。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
28 実施後の観察
及び管理段階
障害の可能性
(高い)
患者は外来化学療法を施行していた。右前腕部に留置針を挿入しカイトリルの点滴を静脈注射し、25分後、抗癌剤(アドリアシン)の投与を開始した。アドリアシンの点滴静注終了後、オンコビンの静注をゆっくり開始した。静注施行中に抗癌剤の血管外漏出に気付いた。
  • 観察が不十分であった
29 実施後の観察
及び管理段階
障害の可能性
(なし)
骨腫瘍に対し、針生検術を骨盤から行った際、検査後に高度な貧血をきたし輸血を行った。生検直前に他医療機関にてワーファリンが増量され、易出血状態にあったことに気付かなかった。また、術前にワーファリンの内服は把握していたが、患者のワーファリンの内服量を十分把握していなかった。結果的にPT-INRが異常高値を示し、採血部位で著明な皮下出血を認めた。
  • 確認が不十分であった
30 その他 障害なし 患者は術後抜釘のため入院した。入院後内服薬確認時、抗凝固剤のエパデールを内服していることが判明し、手術日が5日間延期となった。患者には抗凝固剤を内服するような疾病や既往がなかったため、内服していると思わなかった。
  • 確認が不十分であった
31 その他 障害なし エンドキサン100mg +ゼローダ2400mg/ 日内服、ハーセプチン120mg を点滴にて行っていた。翌日よりエンドキサン+ゼローダの内服をTS - 1 120mg/ 日に変更した。8日後外来化学療法室での問診で口内炎の悪化、下痢を認め当科外来を受診した。5日間、エンドキサン100mg +ゼローダ2400mg/ 日とTS - 1 120mg/ 日を同時に内服していたことがわかった。エンドキサン、ゼローダの内服は終了していたはずだが、患者は余剰内服薬を持っていた。
  • 確認が不十分であった

 

ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (第13回医薬品事故)

  発生段階 事故の程度 事例概要 調査結果
【薬剤間違い】
1 指示段階 障害残存の
可能性なし
外来受診時にオーダリングシステムで院外処方をする際、ノボラピッド30ミックス注フレックスペンを入力するところ、誤ってノボラピッド注300フレックスペンを入力した。直後に間違いに気付き、正しい処方を入力し直し、処方箋を渡した。医師は誤った処方を削除したつもりであったが、実際は削除されず画面上に残っていた。翌月の外来受診時、前回処方の画面を開き継続処方でノボラピッド30ミックス注フレックスペンを処方するところ、前月削除したつもりの画面を使ったためノボラピッド注300フレックスペンを院内処方した。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
2 準備段階 障害残存の
可能性(高い)
看護師Aが、患者(低出生体重児)4人分の浣腸液の準備を行った。浣腸液は25%グリセリン液、いずれも4mL の指示であった。通常、25%グリセリン浣腸液500mL の瓶から、注射器に詰めるためコップに入れて温め、注射器で吸い上げる手順になっていた。しかし、この日、看護師Aは、棚に並べておいてあったエタノール消毒液を無意識に手に取り、グリセリン浣腸液だと思い注射器に準備した。看護師A、看護師B、看護師Cは、それぞれの受け持ち患者に対しエタノールを浣腸した。浣腸直後の便は、全員普通便であったが。その後、1人目の患者が粘血便を排泄し、続いて2人目、3人目の患者が同様に粘血便を排泄した。浣腸液の確認を行ったところ、廃棄した注射器の残液からアルコール臭を認めたことから、薬剤の取り違えがわかった。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
【薬剤量間違い】
3 指示段階 障害残存の
可能性なし
他病院からの紹介された患者の診察後、前医からの処方であるジゴシン散を処方する際、本来0.2mg と入力するところ、2mg と入力した。5日後、患者より嘔吐が続くと電話かあり、翌々日の外来受診の際、薬物血中濃度が治療域を超えていることが明らかとなり、過量投与に気付いた。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
4 指示段階 障害残存の
可能性(高い)
医師が退院指示を入力したため、事前にレジメン処方により出されていた化学療法の指示が消去された。そのため、医師は、新たに化学療法の指示を入力した。その際、エクザール5. 5mg と処方する予定であった。処方入力画面では、「エクザール10mg」と表示され、単位の初期設定が「本」であったが、医師はそのことに気付かず「5. 5」と入力したため5. 5本(55mg)が病棟に払出され、患者に投与された。薬剤オーダーシステムで異常の場合は、ワーニングが表示されるが、ワーニングの表示回数が多いため、警告としての機能を果していなかった。
  • 確認が不十分であった
  • オーダリング時等の誤入力
5 指示段階 障害残存の
可能性なし
医師はプロトコールを元に指示書を作成し、指示出しを行った。イホスファミドを5日間で15g 投与、1 日量にすると3g 投与する予定であったが、医師は1日に15g 投与すると思いこみ、指示書に15g と記入した。薬剤師は、医師に疑義照会を行ったが、医師より指示通り投与するとの回答を得たため薬剤を払い出した。その後、薬剤師がプロトコールを確認し、薬剤の過量投与がわかった。この時すでに、全量のイホスファミドが患者に投与されていた。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
6 指示段階 障害残存の可
能性(低い)
患者にナベルビン注による治療を開始し、その後8日後にも投与した。通常、がんセンターの資料では25mg/m2 ×1. 53m2 =38. 25mg 、海外の資料では30mg/m2 ×1. 53m2 =45. 9mg のところ60mg 投与した。更に、その翌日の製薬会社社員との話の際に、投与量について誤りがあることに気付いた。患者は骨髄抑制、イレウスの副作用症状が出現した。電子カルテ上で過量投与の場合には警告が表示されるが、少量の過量でも警告が表示されてしまうので、警告に慣れていた。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
7 実施段階 障害残存の可
能性なし
患者Aは、朝ノボリンNフレックスペン5単位、患者B は、朝ペンフィル30R 10単位を注射している。担当看護師は、朝に患者Aの血糖測定後、他の患者の対応をした。その後、カルテの入院指示書で量を確認し、患者AにノボリンNフレックスペン10単位を注射した。40分後、患者Bに、朝食前のインスリン注射を行うため、カルテを確認したところ、注射の実施サインがしてあり、患者Aに注射を実施する際、患者Bのカルテを見て、5単位すべきところを10単位実施していたことに気付いた。
  • 確認が不十分であった
【方法間違い】
8 実施段階 障害残存なし 深夜勤務看護師Aがフェンタニル20A(40mL)と生食60mL をデルデックポンプにセットした。患者氏名を名乗ってもらい、薬剤を確認、三方活栓に接続し、フェンタニルを開始した。創痛が軽減しないため、ロピオン1A を投与した。その後フェンタニル入りのデルデックポンプが洗浄用ルートの三方活栓に接続されていたことに日勤看護師Bが気付いた。
  • 確認が不十分であった
【速度間違い】
9 準備段階 障害なし 看護師はバソレーター2mL/h と設定すべきところ20mL/h に設定し、サリペックス3mL/h をと設定すべきところを30mL/h に設定を間違え開始した。(看護師は正しく流量を設定していると思っていた)開始から20分後と30分後に看護師は患者の部屋を訪室したが、輸液速度の設定間違いには気付かなかった。開始から約1時間後、終了アラームが鳴り、看護師は流量の設定間違いに気付いた。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
【対象者間違い】
10 準備段階 障害なし 患者Aと患者Bの2名の内服薬3包(患者Aは2包、患者Bは1包)をテーブルの上に準備した。薬包には全て患者氏名が印字してあった。看護師は、患者Aをテーブルまで車椅子で移動させ、薬包2包を取り、その内の1包に記載されている印字で患者Aの氏名を確認した後、2包とも開けて与薬させた。その後、他の患者が看護師に患者Aの内服薬があると知らせた。知らせを聞いた看護師は患者Aに患者Bの薬を与薬したことに気付いた。
  • 確認が不十分であった
11 実施段階 障害残存の
可能性なし
19時にオキシコンチン(麻)5mg の指示が出ていたが、与薬時間が過ぎて焦っており、確認を行わず、同室の別の患者へ与薬した。
  • 確認が不十分であった
  • 心理的状況(慌てていた・思い込み等)
12 実施段階 障害なし 担当看護師Aは、看護師Bと看護師Cに、患者Dの「水溶性プレドニン5mg と生理食塩水20mL の注射」を4時に投与するよう伝え休憩に入った。看護師Bは患者Dの注射を準備する際、患者Eの注射箋を見ながら「サクシゾン1/ 2量詰めたよ」とそばにいた看護師Cに声をかけた。看護師Bはこの声かけで、ダブルチェックできたと思い、準備した患者Eの「サクシゾン」の注射器を持って患者Dに投与した。患者Dの薬剤「水溶性プレドニンと生理食塩水」と患者Eの薬剤「サクシゾンと生理食塩水」がトレイに入れて並べて置かれていた。
  • 確認が不十分であった
【その他】
13 指示段階 障害残存の
可能性(低い)
眼科に入院していた患者は透析後に心室性期外収縮、頻脈を認めた。主治医の眼科医は循環器内科当直医へ診察依頼し、抗不整脈治療をすることとなり、指示の2%塩酸リドカイン0.25mL 静脈内注射を施行した。その後、軽快しないため再度、循環器内科へ相談し、経過観察となった。眼科医は、薬剤部へ相談し、サンリズムカプセル(50mg)1 カプセル1 回を屯用で使用することした。それ以降、サンリズムカプセル(50mg)3カプセル1日3回に分けて継続処方した。3日目ふらつき、傾眠傾向、嘔吐、坐位保持不能あり、内服開始後5日目、高度頻脈あり、循環器内科当直医に診療依頼、QT延長を認め、サンリズム中毒疑いのため、内服を中止した。サンリズム投与開始・投与中において、眼科医と循環器科医との間で情報交換がなかった。
  • 判断に誤りがあった
  • 連携
14 指示段階 障害残存の
可能性なし
他科から糖尿病コントロール目的のため診察依頼を受けた。依頼文書は「食事療法も含め、貴科にてご高診いただけますでしょうか」との内容であったため、栄養指導のみ行った。しかし、依頼元の診察科は投薬も含めて依頼したつもりであった。糖尿病薬の処方を中止し、電子カルテに「本日当科から糖尿病薬の処方なし」と記載した。結果、患者は糖尿病薬の未投薬が1か月続き、血糖上昇につながった。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
15 指示段階 障害残存の
可能性(低い)
患者は、夜間寝る様子もなく、また落ち着きなく他の患者の部屋に勝手に進入するなどの行為が認められたため、あらかじめ用意されていた担当医からの指示通り、レンドルミン、リスパダールの内服を施行した。しかし、就寝する様子がないため、看護師は、医師に連絡し、医師の判断でヒルナミンの筋肉注射を施行した。しかし、ヒルナミンは患者にとって禁忌の薬剤であった。
  • 確認が不十分であった
  • 判断に誤りがあった
16 指示段階 障害なし 経食道エコーを実施する際、「以前キシロカインでアレルギー反応あり」との電子カルテ記録があるにも関わらず、担当医、検査実施医、検査室が確認をしていなかった。また、検査をオーダーする際、電子カルテ上に、アレルギー情報等の確認を促す表示がされていたが、確認していなかった。 検査実施医が、患者との検査前の説明で気付きキシロカインの使用はせずに代替を用意し検査を実施した。
  • 確認が不十分であった
17 準備段階 障害残存の
可能性なし
患者は、痙攣のコントロール目的にてアレビアチンを使用することになった。アレビアチンの配合変化に対する認識が不十分であったため、輸液を接続する前後に生理食塩水にてフラッシュすることを怠った。そのため、中心静脈カテーテル内が閉塞し、抜去することとなった。
  • 確認が不十分であった
  • 知識が不足していた・知識に誤りがあった
18 準備段階 障害なし 創部感染予防のため、内服抗生剤セフゾン3日分の処方があった。当日、内服カートがその場になかったためセッティングせず、また夜勤者に内服をセットする依頼もしなかった。そのため、内服するはずだった薬剤が一度も内服されていなかった。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
19 準備段階 障害残存の
可能性なし
10%アレビアチン散を1日250mg 分3 朝・夕食後、眠前の内服薬の処方と、この他3種類の錠剤が14日分処方されていた。薬剤師は全自動散剤分割分包機でアレビアチン散を分包した。別の薬剤師が処方箋と各薬袋の記載事項を監査しながら錠剤の個数や商品名を確認した。散剤については分包数の確認、計量して全重量を確認後、患者へ処方薬を交付した。6日後、患者は、朝の薬剤服用後から呂律が回らなくなり歩行困難となったため救急外来へ救急搬送された。患者家族から1 包当たりの量が多いのではとの指摘があり確認したところ、残薬の重量が予定重量(1 包1.38g)より軽く、残りの1 包は2.00g と重かった。原因として、全自動散剤分割分包機が誤作動を起こし、不均等に散剤を分割した。また、監査時に全量監査を行ったが、1 包ずつ目視して確認する際に分割不均等が起こっていることを見逃した。
  • 確認が不十分であった
20 準備段階 障害残存の
可能性なし
当院では、無菌製剤でオーダーすると、薬剤部でインスリン未添加の場合は、「インスリン未添加」を示すシールを貼っている。その日は、無菌製剤でのオーダーではなかったため、シールは貼っておらず、病棟での調整となった。2人の主治医は不在にしていたため、別の医師がIVHの作製した。その際、点滴ラベルシールに記載されていたヒューマリンR26単位を混注し、すべての製剤を混注した後に、点滴ラベルシールの作成者の記入欄に作製済みの印として、本人の印鑑を押し、点滴台につるした。しかし、日勤受け持ちの看護師は、通常の無菌製剤に貼ってある「インスリン未添加」シールが貼ってなく、作製者のサインも、ラベルのインスリンの印字の横に捺印されていなかったため、インスリンは入っていないものと勘違いし、更にラベルの作製者欄に押されていた印鑑の有無を作製者に確認せず、ヒューマリンRを26単位混注し患者に投与した。その結果、患者は低血糖となった。
  • 確認が不十分であった
  • 連携
21 実施段階 障害残存の
可能性なし
根管治療で次亜塩素散ナトリウム6%を使用した。この際にマイクロピペットをビンに戻さずにトレーの上に置いたため、グローブに次亜塩素散ナトリウム6%が付いた。これに気付かずに治療を続け、患者の左口角部に薬液が付着し、わずかに発赤が見られた。
  • 確認が不十分であった