399 他に分類されない代謝性医薬品
【医薬品名】 エリグルスタット酒石酸塩
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[禁忌]の項の次に掲げる患者の記載を
「本剤の血中濃度が大幅に上昇するおそれがある以下の患者
1)チトクロームP450(CYP)2D6の活性が通常の患者(Extensive Metabolizer、
EM)で、以下に該当する患者
・中等度以上の肝機能障害(Child-pugh分類B又はC)がある患者
・軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)があり、中程度以上のCYP2D6阻
害作用を有する薬剤を使用中の患者
・軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)があり、弱いCYP2D6阻害作用を
有する薬剤と中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤の両方を使用
中の患者
・肝機能が正常であり、中程度以上のCYP2D6阻害作用を有する薬剤と
中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤の両方を使用中の患者
2)CYP2D6の活性が低い患者(Intermediate Metabolizer、IM)で、以下に該
当する患者
・肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある患者
・肝機能が正常であり、中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を使
用中の患者
3)CYP2D6の活性が欠損している患者(Poor Metabolizer、PM)で、以下に該
当する患者
・肝機能障害(Child-pugh分類A、B又はC)がある患者
・肝機能が正常であり、中程度以上のCYP3A阻害作用を有する薬剤を使
用中の患者」
と改め、[用法・用量に関連する使用上の注意]の項のCYP2D6遺伝子型の確認に
関する記載を
「本剤投与開始前にCYP2D6遺伝子型、肝機能、及び併用薬剤を確認すること。
また、本剤投与中も肝機能及び併用薬剤の状況に注意すること。」
と改め、用法・用量の調整に関する記載を
「CYP2D6の活性が通常の患者(EM)では、下表を参考に、1回の投与量を100mg
として用法・用量の調整を行うこと。なお、中等度以上の肝機能障害
(Child-pugh分類B又はC)がある患者には投与しないこと。
肝機能が正常な患者
CYP3A阻害作用を有する薬剤の併用注) | ||||
併用なし | 弱い阻害作用を有する薬剤を併用 | 中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 | ||
CYP2D6阻害作用を有する薬剤の併用注) | 併用なし | 1日2回 | 1日2回 | 1日1回 |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 | 1日2回 | 1日2回 | 1日1回 | |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 | 1日1回 | 1日1回 | 禁忌 |
軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)がある患者
CYP3A阻害作用を有する薬剤の併用注) | ||||
併用なし | 弱い阻害作用を有する薬剤を併用 | 中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 | ||
CYP2D6阻害作用を有する薬剤の併用注) | 併用なし | 1日2回 | 1日1回 | 1日1回 |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 | 1日1回 | 1日1回 | 禁忌 | |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 | 禁忌 | 禁忌 | 禁忌 |
CYP2D6の活性が低い患者(IM)では、下表を参考に、1回の投与量を100mg
として用法・用量の調整を行うこと。なお、肝機能障害(Child-pugh分類
A、B、又はC)がある患者には投与しないこと。
肝機能が正常な患者
CYP3A阻害作用を有する薬剤の併用注) | ||||
併用なし | 弱い阻害作用を有する薬剤を併用 | 中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 | ||
CYP2D6阻害作用を有する薬剤の併用注) | 併用なし | 1日2回 | 1日2回 | 禁忌 |
弱い阻害作用を有する薬剤を併用 | 1日2回 | 1日2回 | 禁忌 | |
中程度以上の阻害作用を有する薬剤を併用 | 1日1回 | 1日1回 | 禁忌 |
CYP2D6の活性が欠損している患者(PM)には、本剤の血中濃度が上昇するた
め投与を避けることが望ましいが、投与する場合は、1回100mg 1日1回
投与を目安とし、慎重に投与すること。ただし、肝機能障害(Child-pugh
分類A、B、又はC)がある場合、又は中程度以上のCYP3A阻害作用を有す
る薬剤を併用する場合は投与しないこと。
注)CYP2D6阻害作用を有する薬剤とCYP3A阻害作用を有する薬剤について
は「相互作用」の項を参照し、禁忌又は用法・用量の調整が必要な薬剤
に該当するかを確認すること。」
と改め、[相互作用]の「併用禁忌」の項に
「〈CYP2D6の活性が通常の患者(EM)で軽度肝機能障害(Child-pugh分類A)が
ある患者〉
中程度以上のCYP2D6 阻害作用を有する薬剤
弱いCYP2D6阻害作用を有する薬剤と中程度以上のCYP3A阻害作用を有
する薬剤の両方を併用
クラスIa抗不整脈薬(キニジン、プロカインアミド等)、クラスIII抗
不整脈薬(アミオダロン、ソタロール等)、ベプリジル塩酸塩」
を追記する。
429 その他の腫瘍用薬
【医薬品名】トラスツズマブ(遺伝子組換え)
トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続1]
トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続2]
トラスツズマブ(遺伝子組換え)[トラスツズマブ後続3]
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[副作用]の「重大な副作用」の項に
「腫瘍崩壊症候群:
腫瘍崩壊症候群があらわれることがあるので、血清中電解質濃度及び腎機
能検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた
場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の
投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に
観察すること。」
を追記する。
429 その他の腫瘍用薬
【医薬品名】 ニボルマブ(遺伝子組換え)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[副作用]の「重大な副作用」の項の免疫性血小板減少性紫斑病に関する記載を
「重篤な血液障害:
免疫性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、無顆粒球症等の重篤な血液障害が
あらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には
投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
と改め、
「血球貪食症候群:
血球貪食症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が
認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
を追記する。
429 その他の腫瘍用薬
【医薬品名】 パルボシクリブ
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[重要な基本的注意]の項に
「間質性肺疾患があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、初
期症状(呼吸困難、咳嗽、発熱等)の確認及び胸部X線検査の実施等、患
者の状態を十分に観察すること。また、必要に応じて、胸部CT、血清マー
カー等の検査を実施すること。」
を追記し、[副作用]の「重大な副作用」の項に
「間質性肺疾患:
間質性肺疾患があらわれることがあるので、患者の状態を十分に観察し、
異常が認められた場合には、本剤の投与を中止するなど、適切な処置を行
うこと。」
を追記する。
429 その他の腫瘍用薬
【医薬品名】 ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[副作用]の「重大な副作用」の項の免疫性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、
赤芽球癆に関する記載を
「重篤な血液障害:
免疫性血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、赤芽球癆、無顆粒球症等の重篤な
血液障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められ
た場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
と改め、
「血球貪食症候群:
血球貪食症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が
認められた場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。」
を追記する。
625 抗ウイルス剤
【医薬品名】 グレカプレビル水和物・ピブレンタスビル
【措置内容】以下のように使用上の注意を改めること。
[重要な基本的注意]の項に
「肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行
うなど、観察を十分に行うこと。」
を追記し、[副作用]の項に新たに「重大な副作用」として
「肝機能障害、黄疸:
AST、ALT、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれること
があるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置
を行うこと。」
を追記する。