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安全対策業務

医薬品・医療用具等安全性情報 No.169

目次

重要な副作用等に関する情報

  1. アミノフィリン、コリンテオフィリン、テオフィリン
  2. 塩酸テモカプリル
  3. 乾燥BCG(膀胱内用)
  4. 清心蓮子飲
  5. セフタジジム
  6. ビカルタミド

使用上の注意の改訂について(その128)
ゾニサミド他(18件)

 

 この医薬品・医療用具等安全性情報は、厚生労働省において収集された副作用情報をもとに、医薬品・医療用具等のより安全な使用に役立てていただくために、医療関係者に対して情報提供されるものです。

平成13年(2001年)8月
厚生労働省医薬局

重要な副作用等に関する情報

医薬品・医療用具等安全性情報 No.166の『「医薬品・医療用具等安全性情報」の月刊化について』でお知らせしましたように、前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.168)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について、改訂内容、参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介いたします。

 

【1】アミノフィリン、コリンテオフィリン、テオフィリン

販売名(会社名) アミノフィリン
 アミノフィリン錠100mg「三晃」(協和医療開発)
 アミノフィリン注射液(北陸製薬)
 アミノフィリン注(ツルハラ)(鶴原製薬)
 アミノフィリン注「トーワ」(東和薬品)
 アミノフィリン注「ヒシヤマ」(菱山製薬)
 アミノフィリン注「ミタ」(東洋ファルマー)
 アルビナ坐剤50、同坐剤100、同坐剤200、同坐剤400(エスエス製薬)
 キョーフィリン2.5%(杏林製薬)
 静注用アネフィリン注射液(マルコ製薬)
 テオカルヂンV「イセイ」(イセイ)
 ニチフィリン注射液(日新製薬:山形)
 ネオフィリン末、同錠(サンノーバ)
 ネオフィリン注(エーザイ)
コリンテオフィリン
 テオコリン散、同錠(サンノーバ)
テオフィリン
(I群)
 アーデフィリン錠100、同DS20%(沢井製薬)
 スロービッド顆粒、同100、同200(日本ヘキサル)
 セキロイド錠(日本医薬品工業)
 チルミン錠100(鶴原製薬)
 テオスロー錠100、同錠200(共和薬品工業)
 テオドリップ(日研化学)
 テオドールG*、同錠50*、同錠100、同錠200、同シロップ*、同ドライシロップ20%*(三菱東京製薬)
 テオロング顆粒50%、同錠50mg、同錠100mg、同錠200mg(エーザイ)
 テルダン錠100、同錠200(大洋薬品工業)
 フレムフィリン錠100、同錠200(大正薬品工業)
(II群)
 テオフルマートL錠200、同L錠400(東和薬品)
 テルダンL錠200(大洋薬品工業)
 ユニコン錠200、同錠400(日本医薬品工業)
 ユニフィル錠200、同錠400(大塚製薬)
薬効分類等 強心・喘息治療剤、キサンチン系気管支拡張剤
効能効果

アミノフィリン

(内服)
気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)における呼吸困難、肺性心、うっ血性心不全、心臓喘息(発作予防)

(注射)
気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、肺性心、うっ血性心不全、肺水腫、心臓喘息、チェーン・ストークス呼吸、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)における呼吸困難、狭心症(発作予防)、脳卒中発作急性期

(坐剤)
気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、うっ血性心不全、心臓喘息(発作予防)

コリンテオフィリン
気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)における呼吸困難、うっ血性心不全、心臓喘息(発作予防)

テオフィリン
(内服)I群:(1)気管支喘息、喘息性(様)気管支炎
       (2)慢性気管支炎、肺気腫
          ただし、(2)は*を除く
    II群:気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫
(点滴用)気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)における呼吸困難

 
〈使用上の注意の改訂(下線部追加改訂部分)〉
[副作用
(重大な副作用)]
潰瘍等による消化管出血(吐血、下血等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 頻呼吸、高血糖症があらわれることがある。 赤芽球癆があらわれることがあるので、貧血があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。  
〈参   考〉 企業報告
米山法子、他:日本小児科学会雑誌、103(1):72(1999)
 

〈症例の概要〉

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
70代
慢性閉塞性肺疾患(高血圧) 400mg
(テオフィリン)
約6.5ヵ月間
消化管出血
投与開始日 慢性閉塞性肺疾患のため本剤投与開始。
投与4ヵ月目 本剤服用開始約4ヵ月後に実施した胃カメラでは、潰瘍、胃炎等は認められなかった。
投与5.5ヵ月目 血液検査にて貧血等は認められなかった。
投与6.5ヵ月目 患者は夏バテで体力が落ちており、食欲もなくほとんど食事もとれない状態で栄養剤を服用中であったが、薬のコンプライアンスは非常によかった。特にストレス等がかかっていたとは考えられない。気分不良で休んでいた。1時間後にタール便。その30分後に吐血し救急車にて病院に搬送。救急車内でも吐血と下血を繰り返し、入院時には血圧が80mmHgとショック状態であった。輸血、輸液、昇圧剤等にも反応せず、心電図上ST上昇し、心筋梗塞を起こしていた。出血から虚血状態となり心筋梗塞に至ったと思われた。最終的にはDICとなった。直接の死因は失血によるショック死と考えられる。
企業報告
併用薬:ベシル酸アムロジピン、アスコルビン酸、アズレンスルホン酸ナトリウム・グルタミンラクトン、塩酸エぺリゾン、
補中益気湯
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
80代
慢性気管支炎
(なし)
200mg
(テオフィリン)
260日間
逆流性食道炎、食道潰瘍
投与開始日 慢性気管支炎に対して本剤の投与開始。
投与10日目 胸やけ出現し、内視鏡で逆流性食道炎を確認。塩酸ラニチジン、ソファルコン、アルギン酸ナトリウムの投薬を開始。
投与71日目 塩酸ラニチジンをファモチジンに処方変更。
投与178日目 胸やけの悪化。
投与258日目 黒色のものを嘔吐(3回/日)し、内視鏡にて食道潰瘍を認め入院。
投与261日目 本剤のみ投与中止。
中止16日後 胸やけは回復するも、内視鏡は未実施のため、その後の転帰は不明。
企業報告
併用薬:塩酸ラニチジン、ファモチジン、塩酸アンブロキソール、ソファルコン、アルギン酸ナトリウム、ビフィズス菌
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
3 男10歳未満 気管支喘息(なし) 不明
(テオフィリン)
約4年間
赤芽球癆
投与約4年目
(投与中止日)
患者は約4年間本剤を服用しているが、当初の2年間位は頓服であった。実際にラウンドザクロック療法を実施しているのは2年弱である。易疲労感強く近医受診し、血色素量が4.7g/dLと低下しており、本剤中止した。
中止3日後 入院。諸検査にて赤芽球癆と診断。
中止18日後 血色素量 5.9g/dLまで改善。
中止23日後 鉄剤内服開始。
中止30日後 血色素量 8.0g/dL。
中止35日後 軽快して退院。
企業報告
臨床検査値
  投与2年目 投与約4年目
(投与中止日)
中止3日後 中止9日後 中止18日後 中止30日後 中止48日後
赤血球数(×104/mm3 471 156 180 217 262 349 456
血色素量(g/dL) 13.2 4.7 4.9 5.4 5.9 8.0 11.6
ヘマトクリット値(%) 37.5 13.9 15.4 17.6 20.1 28.1 36.5
網赤血球(‰) 64 34 24 79 14
直接クームス
骨髄有核細胞数(/mL) 11000
骨髄有核球数(/mL) 38
ビタミンB12(μg/mL) 374
葉酸(ng/mL) 7.4
併用薬:トラニラスト、塩酸ツロブテロール、クロモグリク酸ナトリウム
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
4 男70代 気管支喘息
(右大腿骨頸部骨折)
400mg
(テオフィリン)
約8年間
貧血
発現7日前 喘息にて本剤を服用中の胃潰瘍の既往歴のある患者が骨折にて入院し右大腿骨骨頭置換術施行。
発現日 術後1週間目の検査で貧血が認められる。血色素量 7.3g/dL
発現5日目 MAP 400mL輸血。
発現35日目 血色素量 5.3g/dL、MAP 400mL輸血。
発現46日目 血色素量 5.3g/dL、MAP 400mL輸血。
発現47日目 MAP 400mL輸血。
発現59日目 血色素量 5.4g/dL、MAP 400mL輸血。
発現67日目 本剤他全薬中止
(投与中止日)    
中止34日後 血色素量 10g/dLに回復。
中止43日後 他のテオフィリン徐放製剤に変更した。
中止約1年後 再び貧血を生じ、テオフィリン徐放製剤中止により速やかに改善した。
企業報告
臨床検査値
  投与6日前 発現日 発現35日目 発現46日目 発現59日目 中止34日後
赤血球数(×104/mm3 384 280 204 202 197 382
血色素量(g/dL) 10.4 7.3 5.3 5.3 5.4 10.0
ヘマトクリット値(%) 32.5 24.0 17.3 17.5 17.2 33.4
網赤血球(‰) 1 1 11
血小板数(×104/mm3 14.8 35.3 36.3 38.4 38.4 30.9
白血球数(/mm3 7500 10100 3200 3100 4600 3200
併用薬:テオフィリン、塩酸セトラキサート、硫酸サルブタモール、塩酸ラニチジン

 

【2】塩酸テモカプリル

販売名(会社名) エースコール錠1mg、同錠2mg、同錠4mg(三共)
薬効分類等 アンジオテンシン変換酵素阻害剤
効能効果 高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症
 
〈使用上の注意の改訂(下線部追加改訂部分)>
[副作用
(重大な副作用)]
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 

〈症例の概要〉

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
60代
心不全
(心室性期外収縮、高尿酸血症、胃炎、神経症、低カリウム血症)
1mg
14日間
劇症肝炎
投与6ヵ月前 心室性期外収縮に対し塩酸メキシレチンを投与。
塩酸メキシレチン増量により食欲不振出現。塩酸プロパフェノンに変更。
投与開始日 心不全治療のため、本剤投与開始。
投与11日目 胃部不快感、全身倦怠感出現。胃カメラで表面性胃炎を認める。腹部エコー施行。胆管拡張認められず、薬剤性肝障害を疑い塩酸プロパフェノンを中止。
投与14日目
(投与中止日)
AST 1209IU/L、ALT 1373IU/L、T-Bil 5.8mg/dL、PT 20.0%、APTT 54.5秒、ヘパプラスチン17%、FDP 21.1μg/mLと肝機能の急激な悪化のため、本剤を含む経口薬剤すべて中止し、輸液開始。肝不全用アミノ酸製剤、グリチルリチン配合剤投与開始。ステロイドパルス療法施行、グルカゴン・インスリン療法開始。
中止1日後 意識レベル低下。腹部CTで肝萎縮を認め、劇症肝炎と診断。患者は心疾患が重篤であるため血漿交換できず、FFPの輸血と再度ステロイドパルス療法にて保存的に治療。
中止11日後 尿量減少。
中止15日後 利尿剤反応せず、昇圧剤の反応も低下。
中止16日後 死亡。
DLST 本剤167、塩酸プロパフェノン116、塩酸メキシレチン110
企業報告
臨床検査値
  投与4日目 投与11日目 投与14日目
(投与中止日)
中止1日後 中止7日後 中止15日後
AST(GOT)(IU/L) 28 495 1209 1725 146 42
ALT(GPT)(IU/L) 28 593 1373 1746 475 91
LDH(IU/L) 309 1087 2194 3400 1394 1300
BUN(mg/dL) 29.4 51.2 78.3 84.1 101 190
S-Cr(mg/dL) 1.5 1.8 2.9 3.5 2.7 4.4
K(mEq/L) 3.7 3.9 6.1 6.3 4.1 4.4
PT(%) 20.0 18.0 41.0 52.0
APTT(秒) 54.5 63.8 42.5 49.5
ヘパプラスチン(%) 17 39 48
FDP(μg/mL)) 21.1 77.2 21.1
併用薬:塩酸メキシレチン、塩酸プロパフェノン、フロセミド、スピロノラクトン、メチルジゴキシン、アスピリン・ダイアルミネート、アロプリノール、テプレノン、ロラゼパム、塩化カリウム
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
70代
高血圧
(高脂血症、
一過性脳虚血、胃炎)
2mg
42日間
肝機能障害
以前から塩酸チクロピジン、アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミンを投与中。
投与開始日 高血圧、高脂血症の治療のため、本剤、プラバスタチンナトリウム(10mg/日)の投与開始。
投与約6週目 総ビリルビンが3mg/dL程度に上昇。皮膚そう痒感も訴えた。
投与42日目
(投与中止)
消化器内科へ転科。検査でAST 700IU/L、ALT 800 IU/L、総ビリルビン 8.0mg/dLと肝機能障害を認め入院。本剤を含むすべての薬剤を中止。肝臓抽出製剤(1A/日)による治療を開始。
中止29日後 総ビリルビン 9.9 mg/dLとさらに上昇。ウルソデスオキシコール酸(300mg/日)による治療開始。
中止48日後 退院。
DLST 本剤、プラバスタチンナトリウム(-)
HCV・IgM-HA・HbsAg・EBウイルス(-)
企業報告
臨床検査値
  投与22日目 投与35日目 中止1日後 中止35日後 中止51日後
AST(GOT)(IU/L) 18 380 442 79 29
ALT(GPT)(IU/L) 11 644 639 86 33
Al-P(IU/L) 31.6 1198 799 179
LDH(IU/L) 369 805 857 341 314
γ-GTP(IU/L) 37 1679 196 179
総ビリルビン(mg/dL) 0.7 2.0 8.0 2.1 1.4
PT(%) 136.8
併用薬:プラバスタチンナトリウム、塩酸チクロピジン、アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
3
70代
高血圧症
(右膝関節痛)
1mg
93日間
血小板減少
投与約3年半前 高血圧症に対し塩酸ニカルジピン(80mg/日)を投与。
投与開始日 本剤の追加投与を開始。
投与78日目 右膝関節痛に対しインドメタシン軟膏塗布開始。
投与90日目 血小板数減少(3.3万/mm3)を認めた(投与前値:25.0万/mm3)。自覚症状(皮下出血斑等)は特になし。
投与93日目
(投与中止日)
本剤の投与を中止。関節痛の症状軽快もあり、インドメタシン軟膏の投与中止。
中止3日後 病院を受診し、特発性血小板減少性紫斑病の疑いで月1回通院。
中止27日後 血小板数は10.3万/mm3と軽快。高血圧のコントロール不良のため、塩酸ニカルジピン中止。抗血小板抗体:陰性。
企業報告
臨床検査値
  投与14日前 投与22日目 投与64日目 投与90日目 中止1日後 中止27日後
血小板数(×104/mm3 25.0 26.7 23.2 3.3 5.4 10.3
赤血球数(×104/mm3 471 430 454 438 448 409
Hb(g/dL) 14.7 13.5 14.1 13.8 13.8 13.0
Hct(%) 45.2 41.1 44.0 41.1 41.0 38.0
白血球数(/mm3 9590 8700 7950 9760 9620 9750
併用薬:塩酸ニカルジピン、インドメタシン軟膏
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
4
50代
高血圧症
(胃潰瘍、低カリウム血症、気管支炎、便秘、肺炎、胃炎、糖尿病、腰痛、MRSA肺炎、白血球減少、循環不全)
2mg
16日間
血小板減少
投与開始日 高血圧治療のため、本剤の投与開始。
投与7日目 白血球数減少(1700/mm3)出現。ファモチジン、レボフロキサシン、イミペネム/シラスタチン、テイコプラニンを被疑薬と考えたが、イミペネム/シラスタチン、テイコプラニンは再投与時に白血球数減少を認めず。
投与14日目 血小板数が減少(6.7万/mm3)。
投与16日目
(投与中止日)
血小板数がさらに減少(3.5万/mm3)したため、本剤のみ投与中止。
中止3日後 血小板数が回復(10.6万/mm3)。
企業報告
臨床検査値
  投与13日前 投与7日目 投与14日目 投与16日目
(投与中止日)
中止3日後 中止6日後
血小板数(×104/mm3 24.8 17.4 6.7 3.5 10.6 19.6
赤血球数(×104/mm3 382 381 397 395 354 360
Hb(g/dL) 10.2 10.1 10.9 10.5 9.5 9.8
Hct(%) 31.8 31.4 32.1 31.2 28.0
白血球数(/mm3 6100 1700 7800 5100 4300 4700
併用薬:ファモチジン、L-アスパラギン酸カリウム、塩酸アンブロキソール、センナ、レボフロキサシン、カルボシステイン、セラペプターゼ、
テプレノン、グリベンクラミド、ロキソプロフェンナトリウム、イミペネム/シラスタチン、テイコプラニン、フィルグラスチム、塩酸セフォゾプラン、
ウリナスタチン
 

【3】 乾燥BCG(膀胱内用)

販売名(会社名) イムノブラダー膀注用(日本ビーシージー製造)
薬効分類等 抗悪性腫瘍剤
効能効果 表在性膀胱がん、膀胱上皮内がん
 
〈使用上の注意の改訂(下線部追加改訂部分)〉
[副作用
(重大な副作用)]
間質性肺炎:本剤の投与中に、発熱、咳嗽、呼吸困難等の自覚症状とともに胸部X線異常と低酸素血症を伴う死亡例を含む重篤な間質性肺炎があらわれることがある。このような場合には本剤の投与を中止し、速やかにステロイド剤の投与等適切な処置を行うこと。しかし、播種性BCG感染との鑑別が困難な場合にはステロイド剤とともに抗結核剤投与を行うことが望ましい。
〈参   考〉 企業報告
 

〈症例の概要〉

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
60代
表在性膀胱がん
(気腫性肺のう胞)
80mg
6回
間質性肺炎
投与約10ヵ月前 表在性膀胱がん(移行上皮がん)と診断。
投与約9ヵ月前 TUR-Bt(経尿道的膀胱腫瘍切除術)施行。その後、再発に対して本剤投与4ヵ月前、1ヵ月前ともにTUR-Bt施行。
投与開始日 本剤の投与開始。
80mg/日、1回/週。
投与7日目 第2回目の投与。この頃から37℃台の発熱が一時的に認められ、抗生剤の投与が行われた。
投与14日目 第3回目の投与。
投与21日目 第4回目の投与。
投与28日目 第5回目の投与。
投与35日目
(投与中止日)
第6回目の投与。本剤投与中止。
中止36日後 この頃より38℃台の発熱が持続し咳嗽、呼吸苦を訴えた。
中止38日後 泌尿器科へ入院。胸部X線、CTで両側上肺野に気腫性のう胞あり。また、中~下肺野外側を中心にスリガラス様陰影を認めた。
中止41日後 内科に転科。
白血球数 11900/mm3、CRP 4.6mg/dL
血液ガス(Room air)
 PaO2 51.0 mmHg
 PaCO2 35.5 mmHg
 SaO2 87.7 %
と、低酸素血症あり。直ちにステロイドパルス療法(3日間)を開始。
中止44日後 引き続きプレドニゾロン 50mg/日の内服を行う。その後、発熱、咳嗽、呼吸困難等の自覚症状は改善。
中止51日後 白血球数、CRPも正常化。
血液ガス(Room air)
 PaO2 72.3 mmHg
 SaO2 94.5 %
胸部X線、CT上間質性陰影は改善した。
中止81日後 この頃までステロイドを漸減しつつ投与して軽快。
中止117日後 退院。
企業報告
併用薬:なし
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
70代
表在性膀胱がん
(高血圧、脳梗塞後遺症)
80mg
5回
間質性肺炎
投与約1ヵ月前 表在性膀胱がん(移行上皮がん)と診断  Ta~T1(浸潤度)、G1~G2(異型度)
投与14日前 TUR-Bt(経尿道的膀胱腫瘍切除術)施行
投与開始日 本剤の投与開始。
80mg/日、1回/週。
投与7日目 第2回目の投与。
投与14日目 第3回目の投与。
投与21日目 第4回目の投与。
投与28日目
(投与中止日)
第5回目の投与。本剤投与中止。
中止3日後 38℃台の発熱、倦怠、呼吸苦あり受診。
胸部全体にベルクロ音聴取。
 白血球数 14500/mm3
 CRP 18.3mg/dL
 AST(GOT)71IU/L
 ALT(GPT)68IU/L
 LDH 363IU/L
 PaO2 61mmHg(酸素吸入下)
胸部X線、CT上両側肺野びまん性にスリガラス様陰影を認めた。抗生剤の投与を行った。
中止5日後 間質性肺炎としてステロイドパルス療法開始。コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム 1000mg/日、3日間投与。
中止8日後 プレドニゾロン 40mg/日の内服を行うも、X線所見、血液ガス所見改善せず。人工呼吸器装着。
中止12日後 コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム 1000mg/日、投与したが反応せず。
中止13日後 呼吸不全にて死亡。
企業報告
併用薬:補中益気湯、塩酸ニカルジピン、ニセルゴリン
 


【4】清心蓮子飲

販売名(会社名) KTS清心蓮子飲エキス顆粒(建林松鶴堂)
ジュンコウ清心蓮子飲FCエキス細粒医療用、同FCエキス錠医療用(アサヒビール薬品)
〔東洋〕清心蓮子飲エキス細粒(東洋薬行)
ツムラ清心蓮子飲エキス顆粒(医療用)(ツムラ)
薬効分類等 漢方製剤
効能効果 全身倦怠感があり、口や舌が乾き、尿が出しぶるものの下記の諸症
残尿感、頻尿、排尿痛
 
〈使用上の注意の改訂(下線部追加改訂部分)〉
[副作用
(重大な副作用)]
間質性肺炎:発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、発熱、咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 

〈症例の概要〉

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
70代
口渇
(頸椎症性脊髄症、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全)
7.5g
10日間
間質性肺炎
投与開始日 口渇に対し本剤服用開始。
投与10日目
(投与中止日)
発熱38.5℃。本剤服用中止。
中止2日後 呼吸苦とチアノーゼを認め、
SpO2 79~80%。酸素投与開始。
中止3日後 SpO2 40~50%まで低下し、発熱。胸部レントゲンにて間質性肺炎を認め、急性呼吸不全のため本院へ転院。
BALにてリンパ球85%。
ステロイドパルス療法実施。
中止5日後 プレドニゾロン40mg投与開始。
中止18日後 軽快。
企業報告
臨床検査値
  投与33日前 投与18日前 中止2日後 中止3日後 中止4日後 中止6日後 中止9日後 中止45日後
白血球数(/mm3 8100 10590 13830 8780 4470
好中球(%) 55.0 78.0 76.0 -0
リンパ球(%) 43.0 18.0 18.0
単球(%) 2.0 3.0 6.0
CRP(mg/dL) 12.8 4.58 1.33 0.29
ヘマトクリット(%) 39.4 28.2 30.3 32.2 27.4
ヘモグロビン(g/dL) 13.7 9.8 10.3 10.5 8.9
AST(GOT)(IU/L) 13 58 30 34 20
ALT(GPT)(IU/L) 10 72 50 53 5
Al-P(IU/L) 240 490 383
LDH(IU/L) 298 1075 924 755
T-Bil(mg/dL) 0.5 0.5
BUN(mg/dL) 26.9 32.6 61.7 35.7 5.4
血清クレアチニン(mg/dL) 1.50 1.46 1.95 0.99 0.88
尿タンパク       ±  
      2+ ± ±  
沈渣(赤・白・円)   潜血3+     潜血2+ 潜血2+ 潜血+  
SpO2(%) 79~80 40~50

DLST

清心蓮子飲 強陽性
併用薬:塩酸セフォゾプラン、レボフロキサシン、セフジニル、ロサルタンカリウム、イコサペント酸エチル、ブロチゾラム、塩酸ピオグリタゾン、ニフェジピン
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
60代
慢性膀胱炎
(なし)
7.5g
61日間
急性肝炎
投与開始日 慢性膀胱炎に対し本剤投与開始。
投与44日目 心窩部不快感、食思不振自覚する。
投与61日目
(投与中止日)
慢性膀胱炎、老人性膣炎にてフォローアップされていた前医受診し、採血にて、AST 1330IU/L、ALT 1475IU/L、T-Bil 7.8mg/dLのため急性肝炎疑いとなる。
本剤投与中止。
中止1日後 当科紹介入院となる。安静、低脂肪食とし、補液、グルタチオン、複合ビタミン剤投与開始する。
中止2日後 自覚症状改善傾向。腹部エコー、腹部CTでは胆のう壁やや肥厚の他に特記すべき所見なし。
中止29日後 軽快退院となる。
企業報告
臨床検査値
  投与61日目
(投与中止日)
中止1日後 中止28日後
白血球数(/mm3 5410 5180
好酸球(%) 2.0 3.9
AST(GOT)(IU/L) 1330 1585 36
ALT(GPT)(IU/L) 1475 1793 47
Al-P(IU/L) 547 222
γ-GTP(IU/L) 290 132
LDH(IU/L) 902 280
T-Bil(mg/dL) 7.8 9.3 1.2
ウィルスマーカー
IgM-HAAb 陰性
HBsAg 陰性
HBeAg 陰性
IgM-HBcAb 陰性
HCVAb 陰性
HCV-RNA <0.5
IgG-EBVCA ×80
EBNA ×40
IgM-CMV 陰性
免疫血清検査
抗核抗体 ×40     
抗ミトコンドリア抗体 <20
DLST
清心蓮子飲 陰性
併用薬:エストラジオール
 

【5】セフタジジム

販売名(会社名) モダシン静注用(グラクソ・スミスクライン)
薬効分類等 セフェム系抗生物質
効能効果 ブドウ球菌属、レンサ球菌属(腸球菌を除く)、肺炎球菌、ペプトコッカス属、ペプトストレプトコッカス属、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、シュードモナス属、インフルエンザ菌、アシネトバクター属、バクテロイデス属のうち本剤感性菌による下記感染症
○敗血症、感染性心内膜炎
○外傷・熱傷・手術創等の表在性二次感染
○咽喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍)、気管支炎、気管支拡張症の感染時、慢性呼吸器疾患の二次感染、肺炎、肺化膿症、膿胸
○腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎
○胆のう炎、胆管炎、肝膿瘍
○腹膜炎
○子宮付属器炎、子宮内感染、骨髄死腔炎、子宮旁結合織炎、バルトリン腺炎
○髄膜炎
○中耳炎、副鼻腔炎
 
〈使用上の注意の改訂(下線部追加改訂部分)〉
[副作用
(重大な副作用)]
肝炎、肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP等の著しい上昇を伴う急性肝炎、肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
〈参   考〉 企業報告
 

〈症例の概要〉

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
80代
敗血症
(大腸がん肝転移)
2g
6日間
肝機能障害
大腸がんの転移と思われる腫瘤(直径10cm)が肝内に存在している。
投与開始日 敗血症の治療のため、本剤投与開始。
投与5日目 AST:34IU/L、ALT:47IU/L、Al-P:600IU/L、T-Bil:0.16mg/dL、結膜に黄疸はみられなかった。
投与6日目 本剤投与中止。
(投与中止日)    
中止1日後 AST:705IU/L、ALT:405IU/L、Al-P:1533IU/L、T-Bil:0.30mg/dLと肝機能障害を認め、グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤(3A/日)静注開始(7日間)。
中止7日後 結膜に黄疸を認めたため、グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤を5A/日に増量(4日間)。
中止12日後 その後の経過は良好で、グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤を減量(3A/日を3日間、その後は1A/日を3日間)。
中止17日後 軽快。
企業報告
臨床検査値
  投与1日前 投与5日目 中止1日後 中止7日後 中止11日後 中止17日後
AST(GOT)(IU/L) 18 34 705 325 33 25
ALT(GPT)(IU/L) 16 47 405 299 63 24
Al-P(IU/L) 250 600 1533 2146 1055 841
γ-GTP(IU/L) 32 93 332 454 200 171
LDH(IU/L) 505 430 595 508 297 359
T-Bil(mg/dL) 0.08 0.16 0.30 1.98 0.38 0.31
併用薬:なし
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
10歳
未満
肺炎
(精神運動発達遅延、West症候群)
1.2g
22日間
急性肝炎
母親にペニシリンアレルギーあり、本剤皮内反応陰性。
投与13日前 咳嗽、発熱を主訴に肺炎と診断され入院。
投与11日前 熱発、CRP:2.6mg/dLと上昇のため、セファゾリンナトリウム静注開始。
投与開始日 CRP陰性化しないため、セファゾリンナトリウムから本剤に変更。
投与7日目 CRP陰性化。
投与17日目 AST:746IU/L、ALT:180IU/L、LDH:5721IU/Lと肝機能検査値の異常を認める。
投与20日目 AST:2068IU/L、ALT:588IU/L、LDH:13167IU/L、γ-GTP:340IU/Lと、さらに上昇を認める。
投与22日目
(投与中止日)
本剤投与中止。
中止2日後 CRP:5.0mg/dLと上昇のため、パニペネム・ベタミプロン投与開始。
中止3日後 本剤投与中止後、肝炎は速やかに改善。解熱。
中止11日後 回復。
DLST陰性    
企業報告
臨床検査値
  投与13日前 投与1日前 投与9日目 投与14日目 投与17日目 投与20日目 投与22日目 中止2日後 中止3日後 中止11日後
AST(GOT)(IU/L) 30 22 38 59 746 2068 1925 170 63 44
ALT(GPT)(IU/L) 13 13 18 28 180 588 583 220 122 23
Al-P(IU/L) 915 500
γ-GTP(IU/L) 340 833 660 447 300
LDH(IU/L) 282 225 312 510 5721 13167 12474 3971 1503 346
T-Bil(mg/dL) 0.1 0.1 0.2 0.1
併用薬:クロナゼパム、バルプロ酸ナトリウム、臭化カリウム、フェノバルビタール、塩化レボカルニチン、塩酸ツロブテロール、塩酸ブロムヘキシン、塩酸アンブロキソール、アミノフィリン、硫酸サルブタモール、dl-塩酸イソプロテレノール
 

【6】ビカルタミド

販売名(会社名) カソデックス錠(アストラゼネカ)
薬効分類等 前立腺がん治療剤
効能効果 前立腺がん
 
〈使用上の注意の改訂(下線部追加改訂部分)〉
[副作用
(重大な副作用)]
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的肝機能検査の実施を考慮するとともに、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
白血球減少、血小板減少:白血球減少、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 

〈症例の概要〉

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
70代
前立腺がん
(気管支喘息、右尿管がん)

80mg
65日間

白血球減少
投与開始7日前 気管支喘息にて入院中、前立腺がんが判明し、ホスフェストロール静注を6日間投与。
投与開始日 本剤及び酢酸リュープロレリン(1回のみ)の投与開始。
投与11日目 退院し、以後外来にて、骨転移、疼痛コントロールのために塩酸ペンタゾシン、ジクロフェナクナトリウム、硫酸モルヒネ及びロキソプロフェンナトリウムの投与を開始。
投与65日目 疼痛コントロールのため入院。
投与66日目
(投与中止日)
白血球数減少(460/mm3)が発現し、クリーンルームにて管理。前日まで継続していた塩酸ペンタゾシン、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム及び本剤の投与中止。G-CSF、抗生剤及びグロブリン製剤の投与を開始。
中止3日後 白血球数:1340/mm3
中止4日後 白血球数:6050/mm3と回復。
企業報告
臨床検査値
  投与開始7日前 投与開始2日前 投与3日目 投与31日目 投与52日目 投与66日目
(投与中止日)
中止3日後 中止4日後
白血球数(/mm3 4710 4220 5640 5650 4080 460 1340 6050
赤血球数(×104/mm3 323 322 300 384 389 388
ヘモグロビン(g/dL) 9.4 9.2 8.5 10.9 11.0 9.5
ヘマトクリット(%) 29.1 28.9 27.4 35.1 35.5 29.4 - -
血小板数(×104/mm3 36.1 38.9 36.5 43.2 33.5 30.5 - -
併用薬:塩酸ペンタゾシン、ジクロフェナクナトリウム、硫酸モルヒネ、ロキソプロフェンナトリウム、酢酸リュープロレリン、
テオフィリン、ツロブテロール、ハロペリドール
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
80代
前立腺がん
(なし)

80mg
42日間

白血球減少
投与開始14日前 排尿困難にて受診し、PSA高値、直腸診にて前立腺がんが疑われたため、入院。
投与開始5日前 生検を行い、Stage D2低分化型前立腺がんと診断された。
投与開始日 本剤及び酢酸ゴセレリンの投与を開始。
投与33日目 退院。
投与41日目 下痢、発熱を訴え、近医受診。
投与42日目 白血球数600/mm3となり、入院。
投与43日目 本剤及び酢酸ゴセレリンの投与中止。
(投与中止日)    
中止16日後 回復。
企業報告
臨床検査値
  投与開始2日前 投与29日目 投与42日目 中止2日後 中止12日後 中止16日後
白血球数(/mm3 5600 4000 600 500 14100 6900
赤血球数(×104/mm3 500 476 411 393 450 440
ヘモグロビン(g/dL) 15.7 15.0 12.8 12.1 13.8 13.3
ヘマトクリット(%) 47.0 44.1 37.3 34.6 40.0 39.7
血小板数(×104/mm3 27.8 19.1 13.1 13.5 26.0 17.1
併用薬:酢酸ゴセレリン、臭化ジスチグミン、ウラピジル
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
3
80代
前立腺がん
(狭心症、高血圧症)

80mg
43日間

血小板減少
投与開始日 Stage D2(骨転移を伴う)低分化型前立腺がんと診断された患者に対し、本剤の投与を開始。酢酸リュープロレリンを同日に1回のみ投与。
投与20日目 除睾術施行。
投与43日目 血小板数減少(1.5×104/mm3)が発現。
投与44日目
(投与中止日)
本剤の投与を中止。その後、血小板数は3000~6000/mm3まで低下し、濃厚血小板10単位を9日間投与した。消化管出血があり貧血が進行したため、濃厚赤血球4単位を投与した。
中止7日後 ステロイド剤の投与を開始。次第に血小板数は上昇した。
中止44日後 血小板数11.2×104/mm3、赤血球数367×104/mm3、ヘモグロビン12.0g/dLに回復。
企業報告
臨床検査値
  投与開始9日前 投与11日目 投与43日目 中止4日後 中止44日後
血小板数(×104/mm3 12.8 24.7 1.5 0.3 11.2
赤血球数(×104/mm3 381 324 330 287 367
ヘモグロビン(g/dL) 11.9 10.1 10.0 8.8 12.0
ヘマトクリット(%) 36.7 30.5 30.3 26.4 35.6
白血球数(/mm3 5500 5800 7100 8100 11800
併用薬:酢酸リュープロレリン、フレロキサシン、イミペネム・シラスタチンナトリウム、塩酸バンコマイシン、ベシル酸アムロジピン、一硝酸イソソルビド
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
4
70代
前立腺がん
(なし)

80mg
約2ヵ月間

血小板減少
投与開始
約9ヶ月前
前立腺がんに対し、リン酸エストラムスチンナトリウムの投与を開始。
投与開始日 前立腺がんの再燃に対し、本剤の投与を開始。。
投与約2ヵ月目
(投与中止日)
血小板数減少(1.2×104/mm3)及び貧血(ヘモグロビン6.9g/dL)のため入院。本剤を含め、内服薬をすべて中止し、血小板輸血を施行した。DIC合併の可能性を考え、メシル酸ナファモスタットの投与を開始。また、骨髄穿刺を施行したところ、骨髄にadenocarcinomaの所見を認めたため、骨髄転移による血小板数、赤血球数減少の可能性も考えられた。
中止12日後 両側除睾術施行。この頃より、血小板数の減少は認められず、上昇傾向となった。
中止14日後 ホスフェストロールの投与を開始。
中止48日後 血小板数は正常化し、退院。
中止54日後 血小板数は26.2×104/mm3に回復。
企業報告
臨床検査値
  投与開始約3ヵ月前 投与開始約1ヵ月前 投与開始頃 投与約1ヵ月目 投与約2ヵ月目 中止18日後 中止54日後 中止85日後
血小板数(×104/mm3 23.0 15.2 11.8 9.1 1.2 7.7 26.2 22.1
赤血球数(×104/mm3 367 390 343 246 196 287 306 292
ヘモグロビン(g/dL) 12.0 12.9 11.2 8.1 6.9 9.6 10.0 9.8
ヘマトクリット(%) 36.4 37.8 32.8 23.8 20.6 27.9 30.2 29.2
白血球数(/mm3 9300 6800 5200 3900 3900 5300 5000 4000
併用薬:リン酸エストラムスチンナトリウム、ファモチジン、ジクロフェナクナトリウム、テプレノン
 

目次へ

使用上の注意の改訂について(その128)

前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.168)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意(本号の「1 重要な副作用等に関する情報」で紹介したものを除く。)について、改訂内容、主な該当販売名、参考文献等をお知らせいたします。

1 〈抗てんかん剤〉
ゾニサミド
[販 売 名] エクセグラン錠100mg、同散(大日本)
[副作用
(重大な副作用)]
再生不良性貧血、無顆粒球症、赤芽球癆、血小板減少:これらの副作用があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
2 〈抗パーキンソン剤〉
メシル酸ペルゴリド
[販 売 名] ペルマックス錠50μg、同錠250μg(リリー)
[副作用
(重大な副作用)]
血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
3 〈精神神経用剤〉
クロチアゼパム
[販 売 名] リーゼ錠5mg(ウェルファイド)他
[副作用
(重大な副作用)]
肝機能障害、黄疸:肝機能障害(AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、LDH、Al-P、ビリルビン上昇等)、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
4 〈精神神経用剤〉
チオリダジン、塩酸チオリダジン
[販 売 名] メレリル散(チバガイギー)
メレリル10、同25、同50、同100(武州)
[禁   忌]
QT延長を起こすことが知られている薬剤(テルフェナジンアステミゾール、キニジン等)を投与中の患者[QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある。](「相互作用」 の項参照)
肝薬物代謝酵素CYP2D6を阻害する薬剤又は肝薬物代謝酵素
CYP2D6で代謝される薬剤〔選択的セロトニン再取り込み阻害剤(フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン(国内未承認)三環系抗うつ剤(イミプラミン、ア ミトリプチリン、クロミプラミン等)、β-遮断剤(プロプラノロール、ピンドロール等〕を投与中の患者[QT延長、心室性不整脈を起こすおそれがある。](「相互作用」の項参照)
重篤な不整脈、特にQT延長症候群のある患者[Torsades de pointes等の報告があり、症状を悪化させるおそれがある。]              
[重要な基本的注意] QT延長、重篤な不整脈等があらわれることがあるので、本剤の投与にあたっては、心電図を測定するなど心疾患(うっ血性心不全、伝導障害、不整脈、先天性QT延長症候群等)の有無に注意すること。
[相互作用
(併用禁忌)]
QT延長を起こすことが知られている薬剤(テルフェナジン、アステミゾール、キニジン等)[QT延長、心室性不整脈等を起こすおそれがある。]
肝薬物代謝酵素CYP2D6を阻害する薬剤又は肝薬物代謝酵素
CYP2D6で代謝される薬剤〔選択的セロトニン再取り込み阻害剤(
フルボキサミン、パロキセチン、フルオキセチン(国内未承認)三環系抗うつ剤(イミプラミン、アミトリプ チリン、クロミプラミン等)、β-遮断剤(プロプラノロール、ピンドロール等)等〕[QT延長、心室性不整脈等を起こすおそれがある。]
[相互作用
(併用注意)]
(抗うつ剤(イミプラミン、アミトリプチリン等)[鎮静、抗コリン作用の増強があらわれることがある。]キニジン(不整脈、QT延長があらわれることがある。)を削除)
〈参   考〉 企業報告
 
5 〈精神神経用剤〉
デカン酸ハロペリドール
[販 売 名] ネオペリドール注50、同注100(協和発酵)、ハロマンス注50mg、同注100mg(大日本)
[用法・用量に関連する
使用上の注意]
本剤を増量する場合は慎重に行うこと。[本剤の急激な増量によりSyndrome malin(悪性症候群)が起こることがある。]
[慎重投与] 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者、脳に器質的障害のある患者[Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。]
[副作用
(重大な副作用)]
Syndrome malin(悪性症候群):無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それにひきつづき発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下や、筋強剛を伴う嚥下困難から嚥下性肺炎が発現することがある。 なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡した例が報告されている。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」の項参照)
〈参   考〉 企業報告
 
6 〈精神神経用剤〉
ハロペリドール
[販 売 名] セレネース錠(大日本)他
[用法・用量に関連する
使用上の注意]
本剤を増量する場合は慎重に行うこと。[本剤の急激な増量によりSyndrome malin(悪性症候群)が起こることがある。]
[慎重投与] 脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者、脳に器質的障害のある患者[Syndrome malin(悪性症候群)が起こりやすい。]
[副作用
(重大な副作用)]
Syndrome malin(悪性症候群):無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それにひきつづき発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下や、筋強剛を伴う嚥下困難から嚥下性肺炎が発現することがある。 なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎不全へと移行し、死亡した例が報告されている。(「用法・用量に関連する使用上の注意」、「慎重投与」の項 参照)
〈参   考〉 企業報告

福島秀樹、他:第10回日本老年医学会近畿地方会抄録:31(1999)
中西重裕、他:精神医学、38(9):971(1996)
小林邦仁、他:日本内科学会東北地方会会誌、10(1):44(1998)
木村武実、他:脳神経、46:859(1994)
田北昌史、他:老年精神医学雑誌、2:115(1991)
 
7 〈Ca拮抗剤〉
ベシル酸アムロジピン
[販 売 名] アムロジン錠2.5、同錠5(住友製薬)、ノルバスク錠2.5mg、同錠5mg(ファイザー)
[副作用
(重大な副作用)]
血小板減少、白血球減少:血小板減少又は白血球減少があらわれることがあるので、検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
8 〈高脂血症用剤〉
ベザフィブラート
[販 売 名] ベザトールSR錠(キッセイ)他
[副作用
(重大な副作用)]
横紋筋融解症:筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、これに伴って急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群):皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
9〈消化性潰瘍用剤〉
テプレノン
[販 売 名] セルベックスカプセル50mg(エーザイ)他
[副作用
(重大な副作用)
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
10 〈酵素製剤〉
アルテプラーゼ
[販 売 名] アクチバシン注600万、同注1200万、同注2400万(協和発酵)、グルトパ注600万、同注1200万、同注2400万(三菱東京)
[重要な基本的注意] 本剤はたん白製剤であり、再投与によりアナフィラキシー反応等が起きる可能性があるので、観察を十分に行い、これらの症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
[副作用
(重大な副作用)]
ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので観察を十分に行い、血圧低下、発汗、脈拍の異常、呼吸困難、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。 舌、口唇、顔面、咽頭、喉頭等の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれるとの報告がある。このような場合には、気道の閉塞を起こしやすくなるので、直ちに投与を中止し、エピネフリン、副腎皮質ホルモン剤の投与、気道確保等の適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
11 〈酵素製剤〉
ストレプトキナーゼ・ストレプトドルナーゼ(経口剤)
[販 売 名] バリダーゼオーラル(内服錠)(ワイスレダリー)他
[副作用
(重大な副作用)]
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、喘鳴、呼吸困難、血管浮腫等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
12 〈酵素製剤〉
セラペプターゼ
[販 売 名] ダーゼン錠(武田)他
[副作用
(重大な副作用)]
ショック、アナフィラキシー様症状(不快感、口内異常感、眩暈、便意、耳鳴、発汗、血圧低下、喘鳴、呼吸困難、全身紅潮、顔面浮腫を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 (抗生物質、化学療法剤、非ステロイド系消炎鎮痛剤等との併用例で次のような副作用が認められている。を削除)
〈参   考〉 企業報告
 
13 〈抗悪性腫瘍酵素製剤〉
L-アスパラギナーゼ
[販 売 名] ロイナーゼ注(協和発酵)
[副作用
(重大な副作用)]
ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、蕁麻疹、血管浮腫、悪寒、嘔吐、呼吸困難、意識混濁、痙攣、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
14 〈持続性選択H1受容体拮抗剤〉
エバスチン
[販 売 名] エバステル錠5mg、同錠10mg(大日本)
[副作用
(重大な副作用)]
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、LDH、γ-GTP、ALP、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
15 〈セフェム系抗生物質〉
セフポドキシムプロキセチル
[販 売 名] バナン錠、同ドライシロップ(三共)
[副作用
(重大な副作用)]
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状血圧低下、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、発疹等)を起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP上昇等の肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
16 〈抗インフルエンザウイルス剤〉
ザナミビル水和物
[販 売 名] リレンザ(グラクソ・スミスクライン)
[重要な基本的注意] 本剤投与後に失神やショック症状があらわれたとの報告がある。この失神やショック症状はインフルエンザウイルス感染症に伴う発熱、脱水等の全身状態の悪化に加え、本剤を強く吸入したこと、または長く息を止めたことが誘因となった可能性がある。患者には使用説明書に記載されている吸入法を十分に理解させ、くつろいだ状態(例えば座位等)で吸入するよう指導すること。また、このような症状があらわれた場合には、患者に仰臥位をとらせ安静に保つとともに、補液を行うなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
17 〈血漿分画製剤〉
乾燥イオン交換樹脂処理人免疫グロブリン、乾燥スルホ化人免疫グロブリン、乾燥pH4処理人免疫グロブリン、pH4処理酸性人免疫グロブリン、乾燥ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン
[販 売 名] ガンマガード(バクスター)
献血ベニロン-I、ベニロン(化血研)
サングロポール(UCB)
ポリグロビンN(バイエル)
献血グロベニン-I-ニチヤク(日本製薬)他
[副作用
(重大な副作用)]
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分行い、悪寒、全身紅潮、胸内苦悶、頻脈、脈拍微弱、血圧低下、喘鳴、呼吸困難、チアノーゼ等異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、LDHの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
18 〈血漿分画製剤〉
乾燥ペプシン処理人免疫グロブリン
[販 売 名] ガンマ・ベニンP500mg(アベンティス)他
[副作用
(重大な副作用)]
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分行い、悪寒、全身紅潮、胸内苦悶、頻脈、脈拍微弱、血圧低下、喘鳴、呼吸困難、チアノーゼ等異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
19〈血漿分画製剤〉
ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン
[販 売 名] 献血ヴェノグロブリン-IHヨシトミ、ヴェノグロブリン-IH(ウェルファイド)
[重要な基本的注意] 川崎病の患者では特に1歳未満の乳幼児群に投与した場合、AST(GOT)、ALT(GPT)上昇等の肝機能障害発現率が高い傾向が認められているので、投与後の観察を十分行うこと。
[副作用
(重大な副作用)]
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分行い、悪寒、全身紅潮、胸内苦悶、頻脈、脈拍微弱、血圧低下、喘鳴、呼吸困難、チアノーゼ等異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP、LDHの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
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