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安全対策業務

医薬品・医療用具等安全性情報 No.171

目次

重要な副作用等に関する情報

  1. カルボプラチン
  2. 酢酸リュープロレリン
  3. シタラビン(通常量療法用製剤)
  4. タルチレリン水和物
 

使用上の注意の改訂について(その130)
プロポフォール他(17件)

 

 この医薬品・医療用具等安全性情報は, 厚生労働省において収集された副作用情報をもとに, 医薬品・医療用具等のより安全な使用に役立てていただくために, 医療関係者に対して情報提供されるものです。

平成13年(2001年)10月
厚生労働省医薬局

重要な副作用等に関する情報

医薬品・医療用具等安全性情報 No.166の『「医薬品・医療用具等安全性情報」の月刊化について』でお知らせしましたように, 前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.170)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について, 改訂内容, 参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介いたします。

 

【1】カルボプラチン

 
販売名
(会社名)
パラプラチン注射液, 注射用パラプラチン150mg(ブリストル製薬)
薬効分類等 抗悪性腫瘍剤
効能効果 頭頸部がん, 肺小細胞がん, 睾丸腫瘍, 卵巣がん, 子宮頸がん, 悪性リンパ腫, 非小細胞肺がん
 
〈使用上の注意(下線部追加改訂部分)〉
[副作用(重大な副作用)] 溶血性尿毒症症候群:血小板減少, 溶血性貧血, 腎不全を主徴とする溶血性尿毒症症候群があらわれることがあるので, 定期的に血液検査(血小板, 赤血球等)及び腎機能検査を行うなど観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
心筋梗塞, うっ血性心不全:心筋梗塞, うっ血性心不全があらわれることがあるので, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 

症例の概要

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
60代
肺がん
stageIV
(高血圧症)
485mg
1日間
心筋梗塞
投与開始日 肺がんと診断され, 本剤及びパクリタキセル投与開始。
投与2日目 夕方, 腹痛自覚。診察したが, 著変認めず。特に処置行わず, 経過観察とした。夜, 看護婦訪室時, 意識清明, 著変なし。3時間後, 看護婦訪室時, 呼吸停止状態にて発見。直ちに, 担当医, 麻酔科医にて心肺蘇生術を施行。約30分後, 死亡確認。
剖検所見 心筋梗塞の疑い。
企業報告
併用薬:パクリタキセル, 塩酸ラニチジン, 塩酸ラモセトロン, メトクロプラミド, リン酸デキサメタゾンナトリウム, 乳酸リンゲル液(マルトース加), 塩酸ジフェンヒドラミン
 


【2】酢酸リュープロレリン

販売名(会社名) リュープリン注射用1.88, 同注射用3.75, 同注射用キット1.88, 同注射用キット3.75(武田薬品工業)
薬効分類等 LH-RH誘導体マイクロカプセル型徐放性製剤
効能効果 ○子宮内膜症
○過多月経, 下腹痛, 腹痛及び貧血等を伴う子宮筋腫における筋腫核の縮小及び症状の改善
○閉経前乳がん(3.75mg)
○前立腺がん(3.75mg)
○中枢性思春期早発症(バイアル品のみ)
 
[副作用(重大な副作用)] 全効能疾患共通
AST(GOT), ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
糖尿病の発症又は増悪があらわれることがあるので, 異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 

症例の概要

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
60代
前立腺がん
(慢性C型肝炎)
3.75mg
741日間
黄疸, 肝機能障害, ヘパプラスチン値低下
投与約16ヵ月前 他院にて腫瘍マーカー(PSA)の上昇を指摘される。
投与開始日 前立腺生検にて, 中分化型前立腺がんと診断され, 本剤投与開始。
投与190日目 リン酸エストラムスチンナトリウム投与開始。
投与698日目 全身倦怠感を認める。
投与699日目 本剤投与。
投与709日目 肝機能検査にてAST, ALT, ビリルビン上昇, プロトロンビン, ヘパプラスチン値低下, 黄疸を認めたため入院。グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤投与開始。
投与715日目 肝臓エキス・フラビンアデニンジヌクレオチド投与開始。
全身倦怠感, 黄疸, プロトロンビン, ヘパプラスチン値低下は軽快。
投与734日目 肝生検実施。
投与737日目 ウルソデスオキシコール酸投与開始。
投与741日目 LSTの結果が陰性であったため本剤投与(以後, 本剤投与中止)。
投与745日目 退院。
投与756日目 全身倦怠感再出現。
投与758日目 他院受診し, AST, ALT, ビリルビン上昇を認める。
投与759日目 再入院し, 安静のもと, 5%ブドウ糖500mL, 肝臓エキス・フラビンアデニンジヌクレオチド, グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤投与開始。
投与770日目及び793日目に再度LST検査実施。
投与803日目 軽快。
肝生検の結果 グリソン鞘に軽度のリンパ球浸潤が認められる。肝細胞の脂肪化あり, 好酸球性小体も散見される。drug induced hepatitisも否定できない所見である。
 
LST結果
投与741日目:陰性
投与770日目:陽性(S. I. :3.6)
投与793日目:陽性(S. I. :6.2)
企業報告
臨床検査値
  投与112日前 投与685日目 投与709日目 投与713日目 投与717日目 投与755日目 投与758日目 投与764日目 投与798日目
AST(GOT)(IU/L) 30 39 1060 161 57 101 968 41 35
ALT(GPT)(IU/L) 30 27 1246 421 137 113 1011 98 28
LDH(IU/L) 331 230 485 250 211 290 1161 230 194
Al-P(IU/L) 219 131 272 246 232 167 205 166
γ-GTP(IU/L) 155 143 152 132 126
総ビリルビン(mg/dL) 1.4 0.7 7.6 9.0 6.7 1.2 4.7 6.7 1.9
直接ビリルビン(mg/dL) 5.5 6.0 4.6 4.6 1.1
プロトロンビン時間(%) 47.3 44.5 17.1 ≦10.0 12.2 43.8
トロンボテスト(%) 18.9 16.0 15.2 ≦10.0 12.3 ≦10.0 14.3
ヘパプラスチンテスト(%) 7.0 39.7
併用薬:リン酸エストラムスチンナトリウム, ワルファリンカリウム, ジゴキシン
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
40代
子宮筋腫, 子宮下垂, 卵巣のう腫(鉄欠乏性貧血) 〔糖尿病家族歴あり〕 3.75mg
133日間
糖尿病, 尿糖陽性, 口渇, 多尿
投与16日前 尿糖(-), 空腹時血糖:109mg/dL。
投与9日前 クエン酸第一鉄ナトリウム, コバマミド, 含糖酸化鉄製剤投与開始。
投与7日前 含糖酸化鉄製剤投与中止。
投与開始日 本剤, 含糖酸化鉄製剤投与開始。
投与約4ヵ月目 口渇, 多尿を認める。
投与133日目 本剤6回目投与(最終投与)。
投与145日目 尿糖(+), 空腹時血糖:278mg/dLと高値を認める(糖尿病)。インスリン製剤にてコントロール開始。
投与152日目 入院。
投与157日目 内科にて血糖コントロール(食事療法, インスリン投与)。
投与158日目 腟式子宮全摘術及び後方腟会陰縫縮術施行。
投与165日目 症状軽快。以後, ボグリボース内服にてコントロール良好。
企業報告
臨床検査値
  投与16日前 投与145日目 投与147日目 投与148日目 投与152日目 投与157日目 投与158日目 投与165日目
空腹時血糖(mg/dL) 109 278
朝食前血糖(mg/dL) 257 201 124 122 131
夕食前血糖(mg/dL) 313 157 118 230 113
夕食後血糖(mg/dL) 307
就寝前血糖(mg/dL) 193
併用薬:クエン酸第一鉄ナトリウム, コバマミド, 含糖酸化鉄製剤
 


【3】 シタラビン(通常量療法用製剤)

販売名
(会社名)
キロサイド注(日本新薬), 注射用サイトサール(住友製薬)
薬効分類等 代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤
効能効果 ○急性白血病(赤白血病, 慢性骨髄性白血病の急性転化例を含む)
○消化器がん(胃がん, 胆のうがん, 胆道がん, 膵がん, 肝がん, 結腸がん, 直腸がん等), 肺がん, 乳がん, 女性性器がん(子宮がん, 卵巣がん等)等。ただし, 他の抗腫瘍剤(5-フルオロウラシル, マイトマイシンC, シクロホスファミド, クロモマイシンA3, アメトプテリン〈メトトレキサート〉, ビンクリスチン, ビンブラスチン等)と併用する場合に限る。
○膀胱腫瘍(キロサイド注のみ)
 
〈使用上の注意(下線部追加改訂部分)〉
[副作用(重大な副作用)] 急性呼吸促迫症候群, 間質性肺炎:急性呼吸促迫症候群, 間質性肺炎があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
急性心膜炎, 心のう液貯留:急性心膜炎, 心のう液貯留があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 

症例の概要

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
70代
慢性骨髄単球性白血病
(なし)
120mg
5日間
急性呼吸促迫症候群
投与約2ヵ月前 慢性骨髄単球性白血病発病。
投与開始日 本剤投与開始。
投与3日目 38℃の発熱があり, NSAIDs頓用にて解熱。
投与5日目
(投与中止日)
再び38℃台の発熱あり。また呼吸苦, 胸痛の訴えあり。PaO2 77mmHgと低値のため, 酸素吸入開始。心電図異常なし。この時点で予定より2日早く本剤の投与中止。抗生剤投与開始。
中止1日後 胸写上に右肺の浸潤影が明らかとなり, 呼吸苦増強, 発熱も持続。
中止2日後 呼吸苦持続。胸写では両肺野の浸潤影を認め, 聴診上も湿性及び乾性ラ音あり。SaO2<90%のため, 気管内挿管の上, 人工呼吸開始。同時に合併するDICに対する治療やステロイド投与も開始。
中止3日後 乾性ラ音消失。湿性ラ音も軽快。胸写所見改善。
中止4日後 呼吸音ほぼ異常なし。DIC改善傾向あり。
中止5日後 胸写では右肺野浸潤影残存。血小板輸血。
中止8日後 人工呼吸器装着中ではあるが呼吸苦消失。胸写でもほぼ浸潤影消失。血小板輸血。
中止9日後 人工呼吸器より離脱。
中止10日後 急性呼吸促迫症候群軽快。
中止15日後 喘息様症状発現。喘息様呼吸音聴取。
中止34日後 死亡。死因は肺炎による呼吸不全。右肺の剖検あり(明らかな起炎菌は同定されず)。
企業報告
併用薬:塩酸イダルビシン, 塩酸オンダンセトロン, メトクロプラミド, アズレンスルホン酸ナトリウム・L-グルタミン配合剤, 塩酸セトラキサート, 硫酸アミカシン, ピペラシリンナトリウム, カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
20代
慢性骨髄性白血病の急性転化
(なし)
240mg
6日間×2回
間質性肺炎
投与約2年 慢性骨髄性白血病(CML)発病。
5ヵ月前    
投与約1ヵ月前 CMLの急性転化と診断。硫酸ビンクリスチン+プレドニゾロン投与開始。
投与約10日前 無効穿刺のため骨髄生検を行い, 急性転化を確認。
投与開始日 MEC療法(塩酸ミトキサントロン:9.5mg+エトポシド:160mg+本剤)により本剤投与開始(6日間)。
投与6日目 MEC療法1回目終了。
(投与終了日)    
終了47日後 夕方より39℃の発熱。
終了48日後 間質性肺炎発現。PaO2 69.3mmHg。ステロイド内服開始。
終了53日後 間質性肺炎回復。PaO2 96.8mmHg。
終了57日後 再寛解導入療法としてMEC療法2回目開始(6日間)。
終了69日後 間質性肺炎再発。
終了75日後 ステロイド増量等の処置にて間質性肺炎回復。
     
  [DLST] 本剤, 塩酸ミトキサントロン, エトポシドともに陰性。
企業報告
併用薬:塩酸ミトキサントロン, エトポシド, プレドニゾロン
 


【4】タルチレリン水和物

販売名(会社名) セレジスト錠5(田辺製薬)
薬効分類等 経口脊髄小脳変性症治療剤
効能効果 脊髄小脳変性症における運動失調の改善
 
〈使用上の注意(下線部追加改訂部分)〉
[副作用(重大な副作用)] 発熱, 無動緘黙, 筋強剛, 脱力, 頻脈, 血圧の変動等を症状とする悪性症候群があらわれることがあるので, このような症状があらわれた場合には投与を中止し, 体冷却, 水分補給などの適切な処置を行うこと。また, 本症発症時には, 白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇があらわれることが多く, また, ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下があらわれることがある。
AST(GOT), ALT(GPT), Al-P, LDH, γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 

〈症例の概要〉

NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
60代
脊髄小脳変性症による運動失調
(なし)
10mg
29日間
15mg
8日間
10mg
14日間
悪性症候群
投与約9ヵ月前 ドロキシドパによる悪性症候群発現。
投与約6ヵ月前 メシル酸ブロモクリプチンによる悪性症候群発現。
投与開始日 特発性の脊髄小脳変性症(オリーブ橋小脳萎縮症)に対して本剤投与開始。
投与51日目
(投与中止日)
朝より脱力が出現したため, 午後来院。その頃より38.8℃の熱発あり。元々介助での立位と数メートルの歩行が可能であったが, 立位とれず。明らかな麻痺はなく, 筋固縮もなかった。胸痛なし。白血球数 22500, CRP 6.15, CK(CPK)4871(MM100%), ミオグロビン 1800。検尿の結果, 潜血(3+), 細菌(+)と高CK(CPK)血症及び出血性膀胱炎を認めたため, 本剤のみ投与中止。補液(1000mL/日)の投与及び塩酸セフォゾプラン(2mg/日)の点滴開始。
中止1日後 AST(GOT)138, ALT(GPT)28, LDH 587, CK(CPK)5780, BUN 28.2, 血清クレアチニン 2.18。悪性症候群に対してダントロレンナトリウム経口投与開始。悪性症候群によると思われる腎機能障害出現。
中止3日後 熱発回復。
中止8日後 補液(500mL/日)の投与を開始。
中止10日後 介助で立位可能となった(白血球数 8000, CRP 0.82, CK(CPK)103, BUN 30.2, 血清クレアチニン 2.15)。腎機能障害は残存しているがCK(CPK)は正常となった。出血性膀胱炎及び脱力回復。症状軽快。
企業報告
臨床検査値
  投与開始日 投与51日目
(投与中止日)
中止1日後 中止3日後 中止10日後
体温(℃) 38.8 35.9 36.1 35.7
心拍数(回/min) 112 72 85
収縮期血圧(mmHg) 122 128 160 120 136
拡張期血圧(mmHg) 91 92 90 80 86
赤血球数(×104/mm3 486 538 403 407
白血球数(/mm3 7300 22500 4900 8000
ヘモグロビン量(g/dL) 13.5 15.5 11.8 11.7
ヘマトクリット値(%) 42.6 47.6 36.1 36.4
血小板数(×104/mm3 30.8 34.1 24.7 34.2
Al-P(IU/L) 272 294 223 204 229
AST(GOT)(IU/L) 18 75 138 47 24
ALT(GPT)(IU/L) 17 24 28 21 26
LDH(IU/L) 337 711 587 495 440
CK(CPK)(IU/L) 46 4871 5780 802 103
γ-GTP(IU/L) 20 21 18 19 20
BUN(mg/dL) 11.6 21.7 28.2 28.8 30.2
血清クレアチニン(mg/dL) 1.13 1.41 2.18 2.38 2.15
総蛋白(g/dL) 6.8 7.7 6.4 5.6 6.3
Na(mEq/L) 145 143 143 145 143
K(mEq/L) 3.7 4.3 5.2 5.1 4.9
Cl(mEq/L) 107 104 105 110 109
尿糖(-~+++)   (-) (-)   (-)
尿蛋白(-~+++)   (+++) (++)   (++)
尿ウロビリノーゲン(mg/dL) 0.1 0.1 0.1
CRP(mg/dL) 6.15 4.20 0.82
併用薬:エチゾラム, センノシド, 塩酸ジフェニドール, メシル酸ジヒドロエルゴタミン, 塩酸チザニジン, バクロフェン, 塩酸エピナスチン, テプレノン
 

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使用上の注意の改訂について(その130)

前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.170)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意(本号の「1 重要な副作用等に関する情報」で紹介したものを除く。)について, 改訂内容, 主な該当販売名, 参考文献等をお知らせいたします。

1〈全身麻酔剤〉
プロポフォール
[販 売 名] 1%ディプリバン注, 1%ディプリバン注-キット(アストラゼネカ)
[禁   忌]
小児(集中治療における人工呼吸中の鎮静)(「小児等への投与」の項参照)
〈参   考〉 企業報告
 
2〈糖尿病性神経障害治療剤, 不整脈用剤〉
塩酸メキシレチン(経口剤)
[販 売 名] メキシチールカプセル50mg, 同カプセル100mg(日本ベーリンガーインゲルハイム)他
[副作用(重大な副作用)] 間質性肺炎, 好酸球性肺炎:間質性肺炎, 好酸球性肺炎があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与を中止し, 副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
3〈持続性アンジオテンシンII受容体拮抗剤〉
カンデサルタンシレキセチル
[販 売 名] ブロプレス錠2, 同錠4, 同錠8, 同錠12(武田薬品工業)
[副作用(重大な副作用)] 横紋筋融解症:筋肉痛, 脱力感, CK(CPK)上昇, 血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, このような場合には直ちに投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
4〈活性型葉酸製剤〉
レボホリナートカルシウム
[販 売 名] アイソボリン注25mg(日本ワイスレダリー)
[副作用(重大な副作用)] ショック, アナフィラキシー様症状:ショック, アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 発疹, 呼吸困難, 血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
肝機能障害, 黄疸:AST(GOT), ALT(GPT), Al-P, γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止するなど, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
5〈前立腺癌治療剤〉
リン酸エストラムスチンナトリウム
[販 売 名] エストラサイトカプセル(日本新薬)他
[副作用(重大な副作用)] 胸水:胸水があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害, 黄疸:肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 定期的に検査を行うなど患者の状態を十分に観察し, 異常が認められた場合には, 投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
6〈代謝拮抗性抗悪性腫瘍剤〉
シタラビン(大量療法用製剤)
[販 売 名] キロサイドN注(日本新薬)
[副作用(重大な副作用)] 不整脈, 心不全:完全房室ブロックや心筋障害があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
7〈抗悪性腫瘍剤〉
ヒドロキシカルバミド
[販 売 名] ハイドレアカプセル500mg(ブリストル製薬)
[副作用(重大な副作用)] 骨髄機能抑制:汎血球減少, 白血球減少, 好中球減少, 血小板減少, 貧血等があらわれることがあるので, 頻回に血液検査を行うなど観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与間隔の延長, 減量, 休薬, 中止等の適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
8〈ロイコトリエン受容体拮抗剤〉
プランルカスト水和物
[販 売 名] オノンカプセル, 同ドライシロップ(小野薬品工業)
[禁   忌]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
[副作用(重大な副作用)] ショック, アナフィラキシー様症状:ショック, アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 血圧低下, 意識障害, 呼吸困難, 発疹等があらわれた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
9〈セフェム系抗生物質〉
塩酸セフォゾプラン
[販 売 名] ファーストシン静注用0.5g, 同静注用1g, 同静注用1gバッグG, 同静注用1gバッグS, 同キットG1g, 同キットS1g(武田薬品工業)
[副作用(重大な副作用)] 汎血球減少, 無顆粒球症, また, 顆粒球減少があらわれることがあり, また, 他のセフェム系抗生物質で溶血性貧血があらわれることが報告されているので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
AST(GOT), ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝炎, 肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
10〈セフェム系抗生物質〉
塩酸セフォチアム
[販 売 名] パンスポリン筋注用0.25g, 同静注用0.25g, 同静注用0.5g, 同静注用1g, 同静注用1gバッグG, 同静注用1gバッグS(武田薬品工業)他
[副作用(重大な副作用)] AST(GOT), ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝炎, 肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
11〈セフェム系抗生物質〉
塩酸セフォチアムヘキセチル
[販 売 名] パンスポリンT錠100, 同T錠200(武田薬品工業)
[副作用(重大な副作用)] AST(GOT), ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
12〈セフェム系抗生物質〉
塩酸セフメノキシム(注射剤)
[販 売 名] ベストコール筋注用0.5g, 同静注用0.5g, 同静注用1g(武田薬品工業)
[副作用(重大な副作用)] AST(GOT), ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
13〈カルバペネム系抗生物質〉
メロペネム三水和物
[販 売 名] メロペン点滴用0.25g, 同点滴用0.5g(住友製薬)
[副作用(重大な副作用)] 汎血球減少症, 無顆粒球症, 白血球減少, 血小板減少:定期的に血液検査を行うなど観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
14〈漢方製剤〉医療用医薬品
乙字湯, 小柴胡湯, 黄蓮解毒湯, 防風通聖散, 柴朴湯, 辛夷清肺湯, 柴苓湯
[販 売 名] ツムラ乙字湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ小柴胡湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ黄連解毒湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ防風通聖散エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ柴朴湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ辛夷清肺湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
[副作用(重大な副作用)] 肝機能障害, 黄疸:AST(GOT), ALT(GPT), Al-P, γ-GTPの著しい上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
15〈漢方製剤〉医療用医薬品
葛根湯, 大柴胡湯, 柴胡桂枝湯, 柴胡加竜骨牡蛎湯, 桂枝茯苓丸, 補中益気湯, 荊芥蓮翹湯, 温清飲, 清上防風湯, 大建中湯, 人参養栄湯, 麻黄附子細辛湯
[販 売 名] ツムラ葛根湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ大柴胡湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ柴胡桂枝湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ桂枝茯苓丸エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ荊芥連翹湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ温清飲エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ清上防風湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ大建中湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ人参養栄湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
ツムラ麻黄附子細辛湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
[副作用(重大な副作用)] 肝機能障害, 黄疸:AST(GOT), ALT(GPT), Al-P, γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
16〈漢方製剤〉一般用医薬品
乙字湯, 大柴胡湯, 小柴胡湯, 柴胡桂枝湯, 柴胡加竜骨牡蛎湯, 黄蓮解毒湯, 桂枝茯苓丸, 補中益気湯, 荊芥蓮翹湯, 温清飲, 清上防風湯, 柴朴湯, 辛夷清肺湯, 柴苓湯, 葛根湯, 人参養栄湯
[販 売 名] ツムラ漢方乙字湯エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方大柴胡湯エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方小柴胡湯エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方柴胡桂枝湯エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方柴胡加竜骨牡蛎湯エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方黄連解毒湯エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方桂枝茯苓丸料エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方補中益気湯エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方荊芥連翹湯エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方温清飲エキス顆粒(ツムラ)他
ツムラ漢方清上防風湯エキス顆粒(ツムラ)他
柴朴湯エキス顆粒(B)シンワ(伸和製薬)他
辛夷清肺湯エキス顆粒「カネボウ」(大峰堂薬品工業)他
ウチダの柴苓湯(ウチダ和漢薬)他
ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒(ツムラ)他
人参養栄湯エキス顆粒カネボウ(カネボウ)他
[相談すること] 次の場合は, 直ちに服用を中止し, この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること。
 まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
  肝機能障害:全身のだるさ, 黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。
〈参   考〉 企業報告
 
17〈漢方製剤〉一般用医薬品
清心蓮子飲
[販 売 名] 清澄(エキス顆粒)(建林松鶴堂)他
[相談すること] 次の場合は, 直ちに服用を中止し, この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること。
 まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
  肝機能障害:全身のだるさ, 黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。
  間質性肺炎:せきを伴い, 息切れ, 呼吸困難, 発熱等があらわれる。
〈参   考〉 企業報告
 
18〈漢方製剤〉一般用医薬品
大建中湯
[販 売 名] ウチダの大建中湯(ウチダ和漢薬)
[相談すること] 次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談すること。
 次の診断を受けた人
  肝臓病
次の場合は, 直ちに服用を中止し, この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること。
 まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
  肝機能障害:全身のだるさ, 黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。
〈参   考〉 企業報告
 
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