目次
- ワイヤレスカードシステム等から発射される電波による植込み型の医用機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)への影響 について
- 重要な副作用等に関する情報
- 使用上の注意の改訂について(その146)
塩酸ドネペジル他(10件)
この医薬品・医療用具等安全性情報は、厚生労働省において収集された副作用情報をもとに、医薬品・医療用具等のより安全な使用に役立てていただくために、医療関係者に対して情報提供されるものです。
平成15年(2003年)6月
厚生労働省医薬局
No. | 医薬品等 | 対策 | 情報の概要 |
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1 | 植込み型の医用機器(心臓ペースメーカ及び除細動器) | 携帯電話端末等による医用機器への影響については、医薬品副作用情報No.136(平成8年3月号)、No.137(平成8年5月号)及びNo.143(平成9年6月号)において注意喚起を行ってきたところである。 総務省において、平成12年度より「電波の医用機器等への影響に関する調査研究」が実施され、今般、ワイヤレスカードシステム等から発射される電波の植込み型の医用機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)に及ぼす影響についての調査がまとめられたことから、当該報告の内容について紹介し、改めて医療関係者等に注意喚起を行うこととしたい。 |
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2 | ゲフィチニブ他 (2件) |
使 症 |
前号(医薬品・医療用具等安全性情報No.189)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について、改訂内容、参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介する。 |
3 | 塩酸ドネペジル他(10件) | 使用上の注意の改訂について(その146) |
緊:緊急安全性情報の配布 使:使用上の注意の改訂 症:症例の紹介
ワイヤレスカードシステム等から発射される電波による植込み型の医用機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)への影響について
携帯電話端末等による医用機器への影響については、医薬品副作用情報No.136(平成8年3月号)、No.137(平成8年5月号)及びNo.143(平成9年6月号)において注意喚起を行ってきたところである。
総務省において、平成12年度より「電波の医用機器等への影響に関する調査研究」が実施され、今般、ワイヤレスカードシステム等から発射される電波の植込み型の医用機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)に及ぼす影響についての調査がまとめられた(http://www.soumu.go.jp/s-news/index.html)ことから、当該報告の内容について紹介し、改めて医療関係者等に注意喚起を行うこととしたい。
(1)経緯
医薬品・医療用具等安全性情報No.179(平成14年7月号)において、携帯電話端末等から発射される電波が医用機器に及ぼす影響について紹介したところであるが、携帯電話端末等以外にも植込み型医用機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)に影響を及ぼす可能性があるものとして、ワイヤレスカードシステム及び盗難防止装置(電子商品監視機器)が指摘されており、今般、この調査を委託された(社)電波産業会に設置された「電波の医用機器等への影響に関する調査研究会」の調査報告書がまとまり、総務省より公表されたことから、医療機関、医療従事者、医療機器業者等に対し、当該報告内容について紹介することとした。
(2)調査概要
今回実施された調査は、各種交通機関や入退出管理等に用いられているワイヤレスカードシステムや盗難防止装置を対象として、平成12、13年度に実施された携帯電話端末等から発射される電波による植込み型医用機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)に及ぼす影響の評価に用いられた評価方法と同様の方法で検討が行われた。
1)ワイヤレスカードシステムが植込み型医用機器に及ぼす影響
現在、導入されている機種を網羅するよう平成7年以前の製品から平成11年以降に市場に流通している代表的な植込み型心臓ペースメーカ27台(47モード)及び植込み型除細動器6台(8モード)を試験対象医用機器とし、近接型(通信距離10cm以下)12機種及び近傍型(通信距離70cm以下)1機種の合計13機種を試験対象装置として、医用機器への影響の調査を行った。
2)盗難防止装置が植込み型医用機器に及ぼす影響
現在、導入されている機種を網羅するよう平成7年以前の製品から平成11年以降に市場に流通している代表的な植込み型心臓ペースメーカ27台(47モード)及び植込み型除細動器6台(8モード)を試験対象医用機器とし、電波方式4台、磁気方式3台、磁気自鳴方式1台及び音響磁気方式2台の合計10機種を試験対象装置として、医用機器への影響の調査を行った。
以下の4種類の試験を行い、盗難防止装置による植込み型医用機器への影響を調査した。
<試験1>
試験内容:植込み型医用機器装着者が、正面を向いたまま盗難防止装置の中央を通過する状況を再現し、医用機器に影響が出るゲートの中心からの距離を計測する。
<試験2>
試験内容:植込み型医用機器装着者がゲート内で振り返る状況を再現し、ゲートの中心において電波が送受信されている方向との角度の違いによる医用機器への影響の発現状況を計測する。
<試験3>
試験内容:植込み型医用機器装着者がゲート内で、ゲートと向き合った形でゲート自体(送受信板)に接近する状況を再現し、医用機器に影響が出るゲートからの距離を計測する。
<試験4>
試験内容:<試験1>で影響を受けた植込み型医用機器を対象に、植込み型医用機器装着者がゲート外でゲートの周囲(送受信板)に接近する状況を再現し、医用機器に影響が出るゲートからの距離を計測する。
(3)調査結果の概要
今回の調査の結果、調査を行った医用機器に対して、影響を及ぼしたワイヤレスカードシステムは、近接型(通信距離10cm以下)で植込み型心臓ペースメーカについて、総試験組み合わせ数564組中26組(4.6%)が影響(最大干渉距離8cm)を受けた。
なお、植込み型除細動器については影響を受けた機種はなかった。
1)ワイヤレスカードシステムによる植込み型医用機器への影響について
(1)植込み型心臓ペースメーカ
近傍型 | 近接型 | |
干渉率 | 0% | 4.6% |
最大干渉距離 | ― | 8cm |
注1:干渉率は影響を受けた植込み型心臓ペースメーカの割合を意味する。
注2:最大干渉距離は、植込み型心臓ペースメーカが影響を受けた最大距離を意味する。
(2)植込み型除細動器
近傍型 | 近接型 | |
干渉率 | 0% | 0% |
最大干渉距離 | ― | ― |
注1:干渉率は影響を受けた植込み型除細動器の割合を意味する。
注2:最大干渉距離は、植込み型除細動器が影響を受けた最大距離を意味する。
2)盗難防止装置が植込み型医用機器に及ぼす影響
植込み型心臓ペースメーカについて、総試験組み合わせ470組中、試験1においては50組(10.6%)、試験2においては185組(39.4%)、試験3においては222組(47.2%)の組み合わせにおいて何らかの影響が観測された。また、植込み型除細動器について、総試験組み合わせ80組中、試験2において7組(8.75%)、試験3において11組(13.75%)の組み合わせにおいて何らかの影響が観測された。
(1)植込み型心臓ペースメーカ(総試験組み合わせ470組)
試験1 | 試験2 | 試験3 | 試験4 | |
干渉率 | 10.6% | 39.4% | 47.2% | 10.6% |
最大干渉距離 | 275cm | 122.5cm | 17.5cm | 280cm |
注1:干渉率は影響を受けた植込み型心臓ペースメーカの割合を意味する。
注2:最大干渉距離は、植込み型心臓ペースメーカが影響を受けた最大距離を意味する。
なお、試験2又は試験3において、プログラムリセットされたケース(最大干渉距離25cm)があった。
(2)植込み型除細動器(総試験組み合わせ80組)
試験1 | 試験2 | 試験3 | |
干渉率 | 0% | 8.75% | 13.75% |
最大干渉距離 | ― | 42.5cm | 15cm |
注1:干渉率は影響を受けた植込み型除細動器の割合を意味する。
注2:最大干渉距離は、植込み型除細動器が影響を受けた最大距離を意味する。
植込み型除細動器は、ペースメーカ機能を有しており、今回の試験では、ペースメーカ機能に影響を受けたものがほとんどであった。除細動器への影響としては試験2または試験3において、4台(11モード)で不要除細動ショックを起こす影響のみが確認された。この際の最大干渉距離は42.5cmと大きいものであったが、ゲートとの角度が90度(ゲートに対面する向き)であり、ゲートの間を、正面を向いてまっすぐ横切る角度0度の場合には、このような現象は観測されていない。
(4)植込み型医用機器を使用している患者に対する注意事項
1)ワイヤレスカードシステムについて
植込み型心臓ペースメーカへの影響としては、最大8cmでの影響が観察されているが、その影響は一過性のものであり、速やかに通過することにより、ワイヤレスカードシステムによる影響を回避することが可能であると考えられる。電磁界強度が半分になる少なくとも約12cm距離を取ることによって、ワイヤレスカードシステムからの影響を回避できるものと考えられることから、ワイヤレスカードシステムについては、少なくとも12cm以上距離を取り、速やかに通過することが推奨される。
2)盗難防止装置について
現時点で、どの方式の装置が特に植込み型医用機器に影響を与えるのかは明らかにされていないが、ゲート中央の通過で10%程度、ゲート中央において向きを変える場合に40%程度、ゲート(送受信板)への接近では50%近くの盗難防止装置と植込み型心臓ペースメーカの組み合わせで影響が観察されていることから、ゲート内から可能な限り速やかに退去することが重要であるといえる。
また、ゲート内においては、ゲート間において体をねじるなど、ゲート(送受信板)に胸と背中を向けることにより、より影響を受けやすくなる傾向が見られており、ゲートを横切る際は、正面を向いて真っ直ぐに横切ることが推奨される。これは、植込み型除細動器においてゲートとの角度90度、42.5cmの距離で不要除細動ショックが観測されていることからも、特に重要なことといえる。
ゲート外であっても、ゲート内と同様の距離で影響を受けることが示唆されているので、ゲート外であっても可能な限り盗難防止装置に近づかないように注意すること。
(5)医療機関へのお願い
盗難防止装置については、今回は中間報告であり、盗難防止装置の型式やタイプに関する情報が不足していることに加え、試験実施機種数も少ないことから確定的なことはいえないものの、植込み型医用機器装着者の健康被害防止の観点からワイヤレスカードシステム通過時の注意も含めて以下の事項を遵守するよう患者への指導の徹底を引き続きお願いするとともに、患者が小児の場合には、保護者への指導の徹底も併せてお願いしたい。
- 盗難防止装置のゲート内に立ち止まる、もたれかかる等不用意に近寄ることのないように留意する。
- 盗難防止装置をやむを得ず通過する場合には、中央を正面を向いて真っ直ぐ横切る。
- ワイヤレスカードシステムについては電磁波の送受信部分から少なくとも12cm距離を取るよう注意する。
重要な副作用等に関する情報
医薬品・医療用具等安全性情報 No.166の『「医薬品・医療用具等安全性情報」の月刊化について』でお知らせしましたように、前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.189)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について、改訂内容、参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介いたします。
【1】 ゲフィチニブ
販売名(会社名) | イレッサ錠250(アストラゼネカ) |
薬効分類等 | その他の腫瘍用薬 |
効能効果 | 手術不能又は再発非小細胞肺癌 |
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》 | ||
[警 告] |
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[慎重投与] |
急性肺障害、特発性肺線維症、間質性肺炎、じん肺症、放射線肺炎、薬剤性肺炎又はこれらの疾患の既往歴のある患者 |
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[副作用 (重大な副作用)] |
重度の下痢:重度の下痢があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、速やかに適切な処置を行うこと。 脱水:下痢、嘔気、嘔吐又は食欲不振に伴う脱水があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、速やかに適切な処置を行うこと。 急性膵炎:急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、腹痛、血清アミラーゼ値の上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
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〈参 考〉 | 企業報告 |
症例の概要
NO. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性・ 年齢 |
使用理由 (合併症) |
経過及び処置 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1 | 男 60代 |
肺腺癌 (なし) |
(1回目) 250mg 79日間 (2回目) 250mg 10日間 (3回目) 250mg 6日間 (4回目) 250mg 9日間 |
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企業報告 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
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併用薬:ファモチジン、フルニトラゼパム、プレドニゾロン、メトクロプラミド、アレンドロン酸ナトリウム水和物、ナプロキセン、塩酸モルヒネ、塩酸ミノサイクリン、硫酸モルヒネ |
【2】 炭酸リチウム
販売名(会社名) | リーマス錠100、同錠200(大正製薬) リチオマール錠100mg、同錠200mg(藤永製薬) 炭酸リチウム錠100mg「アメル」、同錠200mg「アメル」(共和薬品工業) 炭酸リチウム錠100「ヨシトミ」、同錠200「ヨシトミ」(全星薬品工業) |
薬効分類等 | 精神神経用剤 |
効能効果 | 躁病及び躁うつ病の躁状態 |
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》 | |
[副作用 (重大な副作用)] |
腎性尿崩症:腎性尿崩症があらわれることがあるので、多飲、多尿等の症状が発現した場合には、電解質濃度の測定等の観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。 痴呆様症状、意識障害:可逆性の痴呆様症状、昏睡に至るような意識障害(脳波所見上、周期性同期性放電(PSD)等を伴う)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
症例の概要
NO. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性・ 年齢 |
使用理由 (合併症) |
経過及び処置 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1 | 女 50代 |
躁うつ病 (高血圧) |
400mg 約5年間 ↓ 1200mg 約7ヵ月間 |
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企業報告 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
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併用薬:ハロペリドール、塩酸ビペリデン、エスタゾラム、塩酸クロルプロマジン・塩酸プロメタジン・フェノバルビタール配合剤、ブロチゾラム、フェロジピン、ロサルタンカリウム |
症例の概要
NO. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性・ 年齢 |
使用理由 (合併症) |
経過及び処置 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2 | 女 30代 |
躁状態 (精神発達遅延、てんかん) |
300mgから 開始し、 35日間で 900mgまで 増量 ↓
900mg183日間 ↓
800mg1日間 |
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企業報告 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
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併用薬:バルプロ酸ナトリウム、ジアゼパム、クアゼパム、トリアゾラム、フマル酸クエチアピン、パンテチン、酸化マグネシウム |
【3】 メシル酸パズフロキサシン
販売名(会社名) | パシル点滴静注液300mg、同点滴静注液500mg(富山化学工業) パズクロス注300、同注500(三菱ウェルファーマ) |
薬効分類等 | 合成抗菌剤 |
効能効果 | ブドウ球菌属、レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)、腸球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ属、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、バクテロイデス属、プレボテラ属のうち本剤感受性菌による下記感染症。
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《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》 | |
[副作用 (重大な副作用)] |
急性腎不全:急性腎不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 肝機能障害、黄疸:肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 偽膜性大腸炎:偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 血小板減少:血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 横紋筋融解症:横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。 痙攣:痙攣があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
症例の概要
NO. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性・ 年齢 |
使用理由 (合併症) |
経過及び処置 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1 | 女 50代 |
重症感染症 〔拡張型心筋症(重症)〕 |
1g 3日間 |
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企業報告 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
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併用薬:ミダゾラム、臭化パンクロニウム、ポリエチレングリコール処理人免疫グロブリン |
症例の概要
NO. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||
性・ 年齢 |
使用理由 (合併症) |
経過及び処置 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
2 | 女 80代 |
腎盂腎炎 (慢性尿路感染症) |
500mg 5日間 |
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企業報告 | ||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
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併用薬:なし |
使用上の注意の改訂について(その146)
前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.189)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意(本号の「2 重要な副作用等に関する情報」で紹介したものを除く。)について、改訂内容、主な該当販売名、参考文献等をお知らせいたします。
1 | 〈その他の中枢神経系用薬〉 塩酸ドネペジル |
[販 売 名] | アリセプト錠3mg、同錠5mg、同細粒0.5%(エーザイ) |
[副作用(重大な副作用)] | 急性膵炎:急性膵炎があらわれることがあるので、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
2 | 〈眼科用剤〉 ブロムフェナクナトリウム水和物 |
[販 売 名] | ブロナック点眼液(千寿製薬) |
[慎重投与] | 角膜上皮障害のある患者 |
[副作用(重大な副作用)] | 角膜潰瘍、角膜穿孔があらわれることがあるので、角膜上皮障害等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
3 | 〈血圧降下剤〉 塩酸エホニジピン |
[販 売 名] | ランデル錠10、同錠20、同錠40(日産化学工業) |
[副作用(重大な副作用)] | 洞不全症候群、房室接合部調律、房室ブロック等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
4 | 〈血管収縮剤〉 臭化水素酸エレトリプタン |
[販 売 名] | レルパックス錠20mg(ファイザー製薬) |
[副作用(重大な副作用)] | アナフィラキシーショック、アナフィラキシー様症状:アナフィラキシーショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
5 | 〈その他の循環器官用薬〉 アルプロスタジル |
[販 売 名] | パルクス注5μg、同注10μg(大正製薬)、リプル注5μg、同注10μg(三菱ウェルファーマ)他 |
[副作用(重大な副作用)] | 意識消失:血圧低下に伴い一過性の意識消失があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
6 | 〈去たん剤〉 フドステイン |
[販 売 名] | クリアナール錠200mg(三菱ウェルファーマ)、スペリア錠200(エスエス製薬) |
[副作用(重大な副作用)] | 肝機能障害、黄疸:AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
7 | 〈副腎ホルモン剤〉 プラステロン硫酸ナトリウム(腟坐剤) |
[販 売 名] | マイリス膣坐剤(日本オルガノン) |
[副作用(重大な副作用)] | 胎児徐脈、胎児仮死:胎児徐脈あるいは胎児仮死を来すことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、腟洗浄を含め適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
8 | 〈副腎ホルモン剤〉 プラステロン硫酸ナトリウム(注射剤) |
[販 売 名] | マイリス注(100mg)、同注(200mg)(日本オルガノン)他 |
[副作用(重大な副作用)] | 胎児徐脈、胎児仮死:胎児徐脈あるいは胎児仮死を来すことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
9 | 〈血液製剤類〉 乾燥人血液凝固因子抗体迂回活性複合体 |
[販 売 名] | ファイバ(500単位品)、同(1000単位品)(バクスター) |
[重要な基本的注意] | DIC及び心筋梗塞等を誘発することがあるので、1回に体重1kg当り100単位をこえる投与や、1日に体重1kg当り200単位をこえる場合には特に注意すること。 |
[副作用(重大な副作用)] | DIC:DICを起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
10 | 〈X線造影剤〉 イオキサグル酸 |
[販 売 名] | ヘキサブリックス320(栄研化学)、カルディオブリックス320(ゲルベジャパン) |
[副作用(重大な副作用)] | 間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等が認められた場合には、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
11 | 〈他に分類されない治療を主目的としない医薬品〉 ヒトフィブリノゲン・トロンビン画分・アプロチニン |
[販 売 名] | タココンブ(鳥居薬品) |
[重要な基本的注意] | 使用された本剤に対し周辺臓器の癒着が起こる場合があるので、症状が認められた場合には適切な処置を行うこと。 なお、腸管との癒着が起こった場合、イレウスを引き起こすことがある。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
お知らせ NTTのファクシミリ通信網サービス「Fネット」を通じ、最近1年間の「医薬品・医療用具等安全性情報」がお手元のファクシミリから随時入手できます(利用者負担)。 「Fネット」への加入等についての問い合わせ先:0120-161-011 なお、医薬品情報提供ホームページ(http://www.pharmasys.gr.jp/)又は厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)からも入手可能です。 |