平成23年8月17日
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
1.調査対象の範囲
1)医療事故関係について
財)日本医療機能評価機構(以下、「評価機構」という。)による医療事故情報収集等事業第23回及び第24回報告書(以下、「当該報告書」という。)中の記述情報及び評価機構ホームページ上の公開データから抽出した平成22年7月1日~12月31日の間に報告された事例。
2)ヒヤリ・ハット事例関係について
当該報告書中の記述情報から抽出した平成22年7月1日~12月31日の間に報告された事例。
3)その他
当該報告書中の記述情報から別途抽出した医療機器にかかる以下の事例。
- MRI検査室への磁性体の持ち込みの事例
- ガーゼが体内遺残した事例
- 気管吸引カテーテルに関連した事例
2.検討方法
医療機器に起因するヒヤリ・ハット等の事例について、医療機器としての観点から安全対策に関する専門的な検討を行うため、各医療関係職能団体代表、学識経験者等の専門家及び製造販売業者の代表から構成される標記検討会を開催し、医薬品の物的要因に対する安全管理対策について検討した。
3.調査結果
医療機器の製造販売業者等による安全使用対策の必要性の有無について、調査対象の全188事例を調査したところ、以下の結果となった。
調査結果 | 事例数 | 割合 |
医療機器の安全使用に関して製造販売業者等による対策が必要又は可能と考えられた事例 | 0 | 0.0% |
製造販売業者等により既に対策がとられているもの、もしくは対策を既に検討中の事例 | 13 | 6.9% |
ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 | 136 | 72.3% |
情報不足等のため製造販売業者による対策が困難と考えられた事例 | 39 | 20.8% |
計 | 188 | 100% |
4.調査結果の内訳
1) 製造販売業者等により既に対策がとられているもの、もしくは対策を既に検討中の事例
(別添1)
[1] 血管造影装置の故障事例(1番)
[2] 人工肺の凝血事例(2番)
[3] 生検鉗子の破損事例(3番)
[4] 酸素カニューラの接続外れ事例(4番)
[5] 人工呼吸器の換気停止事例(5番・6番)
[6] 内視鏡洗浄装置の誤配管事例(7番)
[7] 無影灯の破損事例(8番)
[8] 超音波診断装置の故障事例(9番)
[9] 皮下植込み型ポート用カテーテルの断裂事例(10番・12番・13番)
[10] 胃瘻チューブによる胃穿孔事例(11番)
2) ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例 (別添2)
3) 情報不足等のため製造販売業者による対策が困難と考えられた事例 (別添3)
以上