独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
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安全対策業務

盗難防止装置による植込み型心臓ペースメーカ等への電磁波の影響について

医薬安発第140号
平成13年10月3日

経済産業省 製造産業局 産業機械課長 殿
経済産業省 商務情報政策局 情報通信機器課長 殿
経済産業省 商務情報政策局 サービス産業課長 殿

厚生労働省医薬局安全対策課長

盗難防止装置による植込み型心臓ペースメーカ等への電磁波の影響について

 標記については、これまで「医薬品等安全性情報」等により患者・医療機関等関係者に対して注意喚起を行うとともに、植込み型心臓ペースメーカ、植込み型除細動器及び脳・脊髄電気刺激装置(以下、「植込み型心臓ペースメーカー等」という。)が受ける電磁波の影響に関する自己点検を行うよう、植込み型心臓ペースメーカ等の輸入販売業者に対して指導を行ってきた。
 このような中で、本年6月に盗難防止装置の電磁波の影響により植込み型心臓ペースメーカのプログラムがリセットされたというケースが実際に発生したとの報告がなされたため、関係医療機関に対して、一層の注意を喚起してきたところである。当該事例においては、患者に健康被害はなかったが、万が一の場合、患者に予期せぬ健康被害をもたらすおそれがあることから、速やかに対策をとる必要がある。
 現時点では、盗難防止装置の植込み型心臓ペースメーカ等への影響について的確に評価する手法が確立されておらず、盗難防止装置による影響に対する十分な安全対策を実施するには至っていないことから、植込み型心臓ペースメーカ等を使用する患者の安全性を確保するために、患者が盗難防止装置から発せられる電磁波を回避するための環境を整備することが重要であると考えられる。
 このため、当省としては一般的な電磁波への注意事項に加えて、盗難防止装置による影響について、医療機関及び患者への一層の注意喚起を行うこととし、具体的には、植込み型心臓ペースメーカ等の輸入販売業者に対し、添付文書等の記載の見直しを行うよう指導を行っているところである。
 しかし、盗難防止装置の設置場所が必ずしも明らかではないことから、患者が知らずに盗難防止装置に接近する場合も発生しうると憂慮しているところであり、数社の盗難防止装置業者に対して、盗難防止装置の設置場所を明示する等の協力を要請してきたところである。
 盗難防止装置を所管される貴省におかれては、以上の点に鑑み、注意喚起等必要な指導方お願いしたい。