平成13年6月27日
サリチル酸系製剤の小児に対する使用について、厚生労働省では下記のような措置をこれまで行ってきたところであるが、15歳未満の水痘、インフルエンザの患者に投与しないことを原則とする使用上の注意の改訂の指示を行った平成10年12月以降も、サリチル酸系製剤の使用との因果関係が否定できない小児のライ症候群症例の報告が3例あったため、今回、当該症例を紹介するとともに、あらためて注意喚起を行うものである。
【これまでの措置】
- 昭和57年、米国においてサリチル酸系製剤であるアスピリンの使用とライ症候群との関連性を疑わせる疫学調査結果が報告されたことを踏まえ、厚生省(当時)は、一連の調査研究を開始するとともに、「医薬品情報」や「医薬品副作用情報」へ当該記事を掲載して医療関係者への情報提供と注意喚起を図った。
- 平成10年12月、一連の調査研究が終了したこと等を踏まえ、厚生省(当時)はサリチル酸系製剤について、15歳未満の水痘、インフルエンザの患者に対する投与を原則禁忌とする措置を行った。
前号(医薬品・医療用具等安全性情報No.166)の『「医薬品・医療用具等安全性情報」の月刊化について』で紹介したとおり、今月号より、前号以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について、改訂内容、参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介することとした。