目次
この医薬品・医療機器等安全性情報は,厚生労働省において収集された副作用等の情報をもとに,医薬品・医療機器等のより安全な使用に役立てていただくために,医療関係者に対して情報提供されるものです。
平成18年(2006年)2月
厚生労働省医薬食品局
No. | 医薬品等 | 対策 | 情報の概要 |
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1 | 患者向医薬品ガイドについて | 平成18年1月31日から,医薬品医療機器情報提供ホームページ(https://www.pmda.go.jp/)に,患者向医薬品ガイドが掲載されたので,その作成に至った経緯,内容,今後のスケジュール等について紹介する。 | |
2 | アモキサピン他(16件) | 使用上の注意の改訂について(その173) | |
3 | 市販直後調査対象品目 | 平成18年2月1日現在,市販直後調査の対象品目一覧を紹介する。 |
(緊):緊急安全性情報の配布 (使):使用上の注意の改訂 (症):症例の紹介
患者向医薬品ガイドについて
1.はじめに
平成18年1月31日から,医薬品医療機器情報提供ホームページ(https://www.pmda.go.jp/)に,患者向医薬品ガイドが掲載されたので,その作成に至った経緯,内容,今後のスケジュール等について紹介する。2.経緯
平成13年,「医薬品情報提供のあり方に関する懇談会」において,医療用医薬品の情報提供のあり方が検討された。同懇談会では,医療用医薬品の情報提供をめぐる環境の変化とその課題を踏まえつつ,「患者一人一人の病状や体質等を踏まえた,必要十分な情報が提供されること」「内容の分かりやすさなどの情報の質に十分配慮すること」等の基本的考え方が示され,その具体的な方策として,(1)患者への情報提供の充実
・ | 患者向けの説明書の具体的な内容や方法について速やかに検討を行い,必要な措置を講じていくべき。 |
・ | 患者とのコミュニケーションを図る「お薬手帳」のような薬歴管理について,将来的にはITの活用が考えられる。 |
・ | 重篤な副作用の早期発見に資するため,患者が理解しやすい自覚症状・副作用等の用語の標準化等を行うことが必要。 |
・ | 国民向け医薬品情報の提供にあたっては,行政も関与しつつ,医療関係者向けの情報を分かりやすい形に直した上で情報提供を行うべき。 |
これを受け,平成13年度から,厚生労働科学研究費補助金医薬安全総合研究事業により,「医師・歯科医師・薬剤師のための医薬品服薬指導情報集」,「くすりのしおり」など国内外における患者向け医薬品情報の具体的な内容等に関する調査研究が行われ,その研究成果として,平成17年4月,「患者用説明文書」のあり方に関する提言がまとめられた。
これらを踏まえ,平成17年6月30日付薬食発第0630001号厚生労働省医薬食品局長通知「「患者向医薬品ガイドの作成要領」について」(以下,「局長通知」という。)を発出し作成要領を示した。また,平成17年11月22日付薬食安発第1122001号・薬食監麻発第1122004号厚生労働省医薬食品局安全対策課長・監視指導・麻薬対策課長通知「患者向医薬品ガイドの運用について」を発出し,今後のスケジュール等を示したところである。
3.患者向医薬品ガイド
(1)目的「患者向医薬品ガイド」は,医療用医薬品を患者等が正しく理解し,重篤な副作用の早期発見等に資するよう広く国民に対して提供するものである。
(2)作成方法
患者向医薬品ガイドは,製造販売業者が製造販売承認を有する医薬品について作成するものであるが,厚生労働省としても,事前に局長通知で定めた「患者向医薬品ガイドの作成要領」に適合していることを確認することとしている。
(3)対象となる医療用医薬品
重篤な副作用の早期発見等に資するよう,特に患者へ注意喚起すべき以下の医療用医薬品については,「患者向医薬品ガイド」を作成することが望まれる。
・ | 添付文書に警告欄が設けられているもの |
・ | 添付文書の「効能・効果に関連する使用上の注意」,「用法・用量に関連する使用上の注意」又は「重要な基本的注意」の項に,重篤な副作用回避等のために「患者に説明する」旨が記載されているもの |
・ | 患者に対して,特別に適正使用に関する情報提供が行われているもの |
ただし,添付文書に警告欄が設けられている医療用医薬品であっても,以下のような記載のみである場合には,その対象に含まれない。 | |
・ | 投与に際しては患者の選択,用法・用量に特に留意すること。 |
・ | 本剤の使用にあたっては,添付文書を熟読すること。 |
・ | 重篤な副作用があらわれることがあるので,緊急時に十分に措置できる医療施設において,本療法に十分な経験を持つ医師が用いること。 |
(4)記載項目及び記載順序
患者向医薬品ガイドは,患者等が医療用医薬品を使用する際に,特に知っておくべき事項について,添付文書をもとに,分かりやすく記載すべきであり,その記載項目及び記載順序は以下のとおりである。
(1) | 作成年月又は更新年月 |
(2) | 販売名 |
(3) | 患者向医薬品ガイドについて |
(4) | この薬の効果は |
(5) | この薬を使う前に,確認すべきことは |
(6) | この薬の使い方は |
(7) | この薬の使用中に気をつけなければならないことは |
(8) | この薬の形は |
(9) | この薬に含まれているのは |
(10) | その他 |
(11) | この薬についてのお問い合わせ先は |
(5)作成スケジュール
作成する医薬品の特定(目途) | 原案の作成(目途) | 公表(目途) | |
糖尿病用剤(注射剤を除く。) | 平成17年11月28日注1) | 平成17年12月23日 | 平成18年1月31日 |
抗リウマチ薬(注射剤を除く。) 血液凝固阻止剤及び抗血小板剤 (注射剤を除く。) 喘息治療薬(注射剤を除く。) |
平成17年12月16日注2) | 平成18年2月13日 | 平成18年3月 |
薬効別分類100及び200番台 (注射剤を除く。) |
平成18年2月まで | 平成18年5月まで | 平成18年7月 |
薬効別分類300及び400番台 (注射剤を除く。) |
平成18年5月まで | 平成18年8月まで | 平成18年10月 |
薬効別分類500,600,700及び800番台 (注射剤を除く。) |
平成18年8月まで | 平成18年11月まで | 平成19年1月 |
注射剤 | 平成18年11月まで | 平成19年1月まで | 平成19年3月 |
注1)平成17年11月28日付医薬食品局安全対策課事務連絡 | |||||||||||||||||||||
○ | 患者向医薬品ガイドの作成が望まれる医薬品(注射剤を除く糖尿病用剤) | ||||||||||||||||||||
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注2)平成17年12月16日付医薬食品局安全対策課事務連絡 | |||||||||||||||||||||||||||
○ | 患者向医薬品ガイドの作成が望まれる医薬品(注射剤を除く抗リウマチ薬,注射剤を除く血液凝固阻止剤及び抗血小板剤,注射剤を除く喘息治療薬) | ||||||||||||||||||||||||||
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4.おわりに
患者向医薬品ガイドは,一般の国民,患者やその家族等の方が,直接インターネットを通してその情報を入手し活用することを想定している。また,医師,歯科医師,薬剤師等の医療関係者が,自らインターネットを通して情報を入手し,薬の説明等に使用することも可能である。患者自らが自覚症状を確認し,重大な副作用の早期発見ができるようにする等,医薬品の安全対策を一層推進する観点から,患者向医薬品ガイドが,広く活用されることを望む。
使用上の注意の改訂について(その173)
前号(医薬品・医療機器等安全性情報 No.221)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意について,改訂内容,主な該当販売名,参考文献等をお知らせいたします。1 | 〈精神神経用剤〉 アモキサピン |
[販売名] | アモキサン細粒10%,同カプセル10mg,同カプセル25mg,同カプセル50mg(ワイス) |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。また,自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 投与量の急激な減少ないし投与の中止により,情動不安,悪寒,錯乱,頭痛,睡眠障害,倦怠感,嘔気,発汗等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
2 | 〈精神神経用剤〉 塩酸アミトリプチリン |
[販売名] | トリプタノール錠10,同錠25(萬有製薬)他 |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。また,自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
3 | 〈精神神経用剤〉 塩酸イミプラミン,塩酸クロミプラミン(経口剤) |
[販売名] | イミドール糖衣錠(10),同糖衣錠(25)(三菱ウェルファーマ),トフラニール錠10mg,同錠25mg(ノバルティスファーマ) アナフラニール錠10mg,同錠25mg(アルフレッサファーマ) |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。また,自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 投与量の急激な減少ないし投与の中止により,嘔気,頭痛,倦怠感,易刺激性,情動不安,睡眠障害,筋攣縮等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
4 | 〈精神神経用剤〉 塩酸クロミプラミン(注射剤) |
[販売名] | アナフラニール注射液(アルフレッサファーマ) |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。 投与量の急激な減少ないし投与の中止により,嘔気,頭痛,倦怠感,易刺激性,情動不安,睡眠障害,筋攣縮等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
5 | 〈精神神経用剤〉 塩酸トラゾドン |
[販売名] | デジレル錠25,同錠50(ファイザー),レスリン錠25,同錠50(日本オルガノン)他 |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。また,自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 投与量の急激な減少ないし投与の中止により,嘔気,頭痛,倦怠感,不安,睡眠障害等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
6 | 〈精神神経用剤〉 塩酸ノルトリプチリン |
[販売名] | ノリトレン錠10mg,同錠25mg(大日本住友製薬) |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。また,自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 三環系抗うつ剤では,投与量の急激な減少ないし投与の中止により,嘔気,頭痛,倦怠感,易刺激性,情動不安,睡眠障害等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
7 | 〈精神神経用剤〉 塩酸パロキセチン水和物 |
[販売名] | パキシル錠10mg,同錠20mg(グラクソ・スミスクライン) | |
[警告] |
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[禁忌] | 「18歳未満の患者(大うつ病性障害患者)」を削除 | |
[効能・効果に関連 する使用上の注意] |
抗うつ剤の投与により,18歳未満の患者で,自殺念慮,自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため,抗うつ剤の投与にあたっては,リスクとベネフィットを考慮すること。 | |
[慎重投与] | 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者,自殺念慮のある患者 | |
[重要な基本 的注意] |
うつ症状を呈する患者は希死念慮があり,自殺企図のおそれがあるので,このような患者は投与開始早期ならびに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察し,新たな自傷,気分変動,アカシジア/精神運動不穏等の情動不安定の発現,もしくはこれらの症状の増悪が観察された場合には,服薬量を増量せず,徐々に減量し,中止するなど適切な処置を行なうこと。 また,うつ病・うつ状態以外で本剤の適応となる精神疾患においても自殺企図のおそれがあり,さらにうつ病・うつ状態を伴う場合もあるので,このような患者にも注意深く観察しながら投与すること。 自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 家族等に自殺念慮や自殺企図のリスク等について十分説明を行い,医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。 大うつ病エピソードは,双極性障害の初発症状である可能性があり,抗うつ剤単独で治療した場合,躁転や病相の不安定化を招くことが一般的に知られている。従って,双極性障害を適切に鑑別すること。 本剤を投与された婦人が出産した新生児では先天異常のリスクが増加するとの報告があるので,妊婦又は妊娠している可能性のある婦人では,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合以外には投与しないこと。 |
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[妊婦,産婦,授 乳婦等への投与] |
妊婦等:妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ本剤の投与を開始すること。また,本剤投与中に妊娠が判明した場合には,投与継続が治療上妥当と判断される場合以外は,投与を中止するか,代替治療を実施すること。〔外国における疫学調査において,妊娠第1三半期に本剤を投与された婦人が出産した新生児では先天異常,特に心血管系異常(心室又は心房中隔欠損等)のリスクが増加した。このうち1つの調査では一般集団における新生児の心血管系異常の発生率は約1%であるのに対し,パロキセチン曝露時の発生率は約2%と報告されている。 また,妊娠末期に本剤を投与された婦人が出産した新生児において,呼吸抑制,無呼吸,チアノーゼ,多呼吸,てんかん様発作,振戦,筋緊張低下又は亢進,反射亢進,ぴくつき,易刺激性,持続的な泣き,嗜眠,傾眠,発熱,低体温,哺乳障害,嘔吐,低血糖等の症状があらわれたとの報告があり,これらの多くは出産直後又は出産後24時間までに発現していた。なお,これらの症状は,新生児仮死あるいは薬物離脱症状として報告された場合もある。〕 | |
[小児等への投与] | 海外で実施された18歳未満の大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対象とした,本剤を含む複数の抗うつ剤の短期(4~16週)プラセボ対照臨床試験の検討結果より,抗うつ剤を投与された患者で自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが高くなることが報告され,そのリスクは抗うつ剤群で約4%であり,プラセボ群で約2%であった。いずれの試験においても自殺既遂例はなかった。 | |
〈参 考〉 | 企業報告 |
8 | 〈精神神経用剤〉 塩酸マプロチリン |
[販売名] | ルジオミール錠10mg,同錠25mg,同錠50mg(ノバルティスファーマ)他 |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。また,自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 投与量の急激な減少ないし投与の中止により,嘔気,頭痛,倦怠感,易刺激性,情動不安,睡眠障害,筋攣縮等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
9 | 〈精神神経用剤〉 塩酸ミアンセリン |
[販売名] | テトラミド錠10mg,同錠30mg(日本オルガノン) |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。また,自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 投与量の急激な減少ないし投与の中止により,振戦,焦燥感,不安等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
10 | 〈精神神経用剤〉 塩酸ミルナシプラン |
[販売名] | トレドミン錠15,同錠25(旭化成ファーマ) |
[効能・効果に関連 する使用上の注意] |
抗うつ剤の投与により,18歳未満の患者で,自殺念慮,自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため,抗うつ剤の投与にあたっては,リスクとベネフィットを考慮すること。 |
[慎重投与] | 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者,自殺念慮のある患者 |
[重要な基本 的注意] |
うつ症状を呈する患者は希死念慮があり,自殺企図のおそれがあるので,このような患者は投与開始早期ならびに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察し,新たな自傷,気分変動,アカシジア/精神運動不穏等の情動不安定の発現,もしくはこれらの症状の増悪が観察された場合には,服薬量を増量せず,徐々に減量し,中止するなど適切な処置を行うこと。 自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 家族等に自殺念慮や自殺企図のリスク等について十分説明を行い,医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。 |
[小児等への投与] | 本剤の小児に対する有効性及び安全性を検証するための試験は行われていない。 海外で実施された18歳未満の大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対象とした,他の複数の抗うつ剤における短期(4~16週)プラセボ対照臨床試験の検討結果より,抗うつ剤を投与された患者で自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが高くなることが報告され,そのリスクは抗うつ剤群で約4%であり,プラセボ群で約2%であった。いずれの試験においても自殺既遂例はなかった。 塩酸パロキセチンにおいて海外で実施された7~18歳における大うつ病性障害(DSM-IVにおける分類)患者を対象としたプラセボ対照の臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告がある。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
11 | 〈精神神経用剤〉 ペモリン |
[販売名] | ベタナミン錠,同錠25mg,同錠50mg(三和化学研究所) | |
[警告] |
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〈参 考〉 | 企業報告 |
12 | 〈精神神経用剤〉 マレイン酸セチプチリン,塩酸ドスレピン,マレイン酸トリミプラミン,塩酸ロフェプラミン |
[販売名] | テシプール錠(持田製薬)他 プロチアデン錠25(科研製薬) スルモンチール散10%,同錠10mg,同錠25mg(塩野義製薬) アンプリット錠10mg,同錠25mg(第一製薬) |
[重要な基本 的注意] |
うつ病の患者では,自殺企図の危険が伴うため,注意すること。また,自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 投与量の急激な減少ないし投与の中止により,嘔気,頭痛,倦怠感,易刺激性,情動不安,睡眠障害等の離脱症状があらわれることがある。投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
13 | 〈精神神経用剤〉 マレイン酸フルボキサミン |
[販売名] | デプロメール錠25,同錠50(明治製菓),ルボックス錠25,同錠50(ソルベイ製薬) |
[効能・効果に関連 する使用上の注意] |
抗うつ剤の投与により,18歳未満の患者で,自殺念慮,自殺企図のリスクが増加するとの報告があるため,抗うつ剤の投与にあたっては,リスクとベネフィットを考慮すること。 |
[慎重投与] | 自殺念慮又は自殺企図の既往のある患者,自殺念慮のある患者 |
[重要な基本 的注意] |
うつ症状を呈する患者は希死念慮があり,自殺企図のおそれがあるので,このような患者は投与開始早期ならびに投与量を変更する際には患者の状態及び病態の変化を注意深く観察し,新たな自傷,気分変動,アカシジア/精神運動不穏等の情動不安定の発現,もしくはこれらの症状の増悪が観察された場合には,服薬量を増量せず,徐々に減量し,中止するなど適切な処置を行うこと。 自殺目的での過量服用を防ぐため,自殺傾向が認められる患者に処方する場合には,1回分の処方日数を最小限にとどめること。 家族等に自殺念慮や自殺企図のリスク等について十分説明を行い,医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。 |
[小児等への投与] | 本剤の小児に対する有効性及び安全性を検証するための試験は行われていない。 海外で実施された18歳未満の大うつ病性障害等の精神疾患を有する患者を対象とした,複数の抗うつ剤の短期(4~16週)プラセボ対照臨床試験の検討結果より,抗うつ剤を投与された患者で自殺念慮や自殺企図の発現のリスクが高くなることが報告され,そのリスクは抗うつ剤群で約4%であり,プラセボ群で約2%であった。いずれの試験においても自殺既遂例はなかった。なお,これらの試験には,本剤による強迫性障害を対象とした臨床試験1試験が含まれている。 類薬(塩酸パロキセチン)において海外で実施された7~18歳における大うつ病性障害(DSM-IVにおける分類)患者を対象としたプラセボ対照の臨床試験において有効性が確認できなかったとの報告がある。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
14 | 〈その他の中枢神経系用薬〉 リルゾール |
[販売名] | リルテック錠50(サノフィ・アベンティス) |
[副作用 (重大な副作用)] |
肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP,Al-Pの著しい上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
15 | 〈血圧降下剤〉 インダパミド |
[販売名] | テナキシル錠1mg,同錠2mg(アルフレッサファーマ),ナトリックス錠1,同錠2(京都薬品工業)他 |
[副作用 (重大な副作用)] |
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),多形滲出性紅斑:皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),多形滲出性紅斑があらわれることがあるので,観察を十分に行い,紅斑,そう痒,粘膜疹等の症状があらわれた場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
16 | 〈一般用医薬品〉 マオウ・カンゾウ・キョウニン・カンボウイ・ヨクイニン マオウ・キョウニン・ヨクイニン・カンゾウ・ボウイ・動物胆 |
[販売名] | 痛散湯(再春館製薬所) 再春痛散湯エキス顆粒(再春館製薬所) |
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[相談すること] | 次の場合は,直ちに服用を中止し,この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
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〈参 考〉 | 企業報告 |
17 | 〈一般用医薬品〉 テオフィリン,アミノフィリンを含有する製剤(小児の用法・用量を有する製剤) |
[販売名] | アネトンせき止め顆粒(ファイザー),こどもセンパア液(大正製薬),セイブ(小林薬品工業),ミルコデ錠(佐藤製薬) アーター内服液(協和薬品工業),強力アスメトン(三共) |
[相談すること] | 次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談すること 発熱している小児 けいれんを起こしたことがある小児 |
市販直後調査の対象品目一覧
(平成18年2月1日現在)
一般名 | 製造販売業者名 | 市販直後調査開始年月日 |
販売名 | ||
モンテプラーゼ(遺伝子組換え) | エーザイ(株) | 平成17年8月5日 |
クリアクター注40万,同注80万,同注160万*1 | ||
フォリトロピンベータ(遺伝子組換え) | 日本オルガノン(株) | 平成17年8月11日 |
フォリスチム注75,同注150 | ||
ドリペネム水和物 | 塩野義製薬(株) | 平成17年9月16日 |
フィニバックス点滴用0.25g | ||
無水エタノール | 扶桑薬品工業(株) | 平成17年9月16日 |
無水エタノール注「フソー」 | ||
無水エタノール | メルク・ホエイ(株) | 平成17年9月20日 |
無水エタノール注「メルク」 | ||
塩酸ピロカルピン | キッセイ薬品工業(株) | 平成17年9月22日 |
サラジェン錠5mg | ||
ゲムツズマブオゾガマイシン(遺伝子組換え) | ワイス(株) | 平成17年9月22日 |
マイロターグ注射用5mg | ||
アルテプラーゼ(遺伝子組換え) | 協和発酵工業(株) | 平成17年10月11日 |
アクチバシン注600万,同注1200万,同注2400万*2 | ||
アルテプラーゼ(遺伝子組換え) | 三菱ウェルファーマ(株) | 平成17年10月11日 |
グルトパ注600万,同注1200万,同注2400万*2 | ||
カンデサルタン シレキセチル | 武田薬品工業(株) | 平成17年10月11日 |
ブロプレス錠2,同錠4,同錠8*3 | ||
塩酸モキシフロキサシン | バイエル薬品(株) | 平成17年12月9日 |
アベロックス錠400mg | ||
フィナステリド | 萬有製薬(株) | 平成17年12月14日 |
プロペシア錠0.2mg,同錠1mg | ||
ミグリトール | (株)三和化学研究所 | 平成18年1月11日 |
セイブル錠25mg,同錠50mg,同錠75mg | ||
クラブラン酸カリウム・アモキシシリン | グラクソ・スミスクライン(株) | 平成18年1月17日 |
クラバモックス小児用ドライシロップ | ||
塩酸パロキセチン水和物 | グラクソ・スミスクライン(株) | 平成18年1月23日 |
パキシル錠10mg,同錠20mg*4 | ||
シクロスポリン | 参天製薬(株) | 平成18年1月23日 |
パピロックミニ点眼液0.1% | ||
胎盤性性腺刺激ホルモン | セローノ・ジャパン(株) | 平成18年1月30日 |
プロファシー注5000*5 |
注)効能追加等における対象 | ||
*1: | 効能追加された「不安定な血行動態を伴う急性肺塞栓症における肺動脈血栓の溶解」 | |
*2: | 効能追加された「虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善(発症後3時間以内)」 | |
*3: | 効能追加された「慢性心不全(軽症~中等症)の状態で,アンジオテンシン変換酵素阻害剤の投与が適切でない場合」 | |
*4: | 効能追加された「強迫性障害」 | |
*5: | 効能追加された「低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症における精子形成の誘導」 |
お知らせ 医薬品・医療機器等安全性情報は,医薬品医療機器情報提供ホームページ(https://www.pmda.go.jp/)又は厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)からも入手可能です。 また,NTTのファクシミリ通信網サービス「Fネット」を通じ,最近1年間の「医薬品・医療機器等安全性情報」がお手元のファクシミリから随時入手できます(利用者負担)。 「Fネット」への加入等についての問い合わせ先:0120-161-011 |