目次
この医薬品・医療機器等安全性情報は, 厚生労働省において収集された副作用等の情報をもとに, 医薬品・医療機器等のより安全な使用に役立てていただくために, 医療関係者に対して情報提供されるものです。
平成18年(2006年)6月
厚生労働省医薬食品局
重要な副作用等に関する情報
前号(医薬品・医療機器等安全性情報 No.224)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について, 改訂内容, 参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介いたします。【1】 アジスロマイシン水和物
販売名(会社名) | ジスロマック細粒小児用, 同カプセル小児用100mg, 同錠250mg, 同錠600mg(ファイザー) |
薬効分類等 | 主としてグラム陽性菌, マイコプラズマに作用するもの |
効能効果 | (ジスロマック細粒小児用, ジスロマックカプセル小児用100mg) <適応菌種> アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属, レンサ球菌属, 肺炎球菌, モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス, インフルエンザ菌, 肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ), マイコプラズマ属 <適応症> 咽頭・喉頭炎, 扁桃炎(扁桃周囲炎, 扁桃周囲膿瘍を含む), 急性気管支炎, 肺炎, 肺膿瘍, 中耳炎 (ジスロマック錠250mg) <適応菌種> アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属, レンサ球菌属, 肺炎球菌, モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス, インフルエンザ菌, ペプトストレプトコッカス属, クラミジア属, マイコプラズマ属 <適応症> 深在性皮膚感染症, リンパ管・リンパ節炎, 咽頭・喉頭炎, 扁桃炎(扁桃周囲炎, 扁桃周囲膿瘍を含む), 急性気管支炎, 肺炎, 肺膿瘍, 慢性呼吸器病変の二次感染, 尿道炎, 子宮頸管炎, 副鼻腔炎, 歯周組織炎, 歯冠周囲炎, 顎炎 (ジスロマック錠600mg) <適応菌種> マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC) <適応症> 後天性免疫不全症候群(エイズ)に伴う播種性マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症の発症抑制及び治療 |
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》 | |||||||
[副作用 (重大な副作用)] |
肝炎, 肝機能障害, 黄疸:肝炎, 肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。 白血球減少, 顆粒球減少, 血小板減少:白血球減少, 顆粒球減少, 血小板減少があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。 横紋筋融解症:横紋筋融解症があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 筋肉痛, 脱力感, CK(CPK)上昇, 血中及び尿中ミオグロビン上昇等があらわれた場合には, 投与を中止し, 適切な処置を行うこと。また, 横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。 |
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〈参 考〉 | 直近3年間(平成15年4月~平成18年3月)の副作用報告(因果関係が否定できないもの)の件数
販売開始:平成12年6月 |
症例の概要
No. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性 ・ 年齢 |
使用理由 (合併症) |
経過及び処置 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1 | 女 10歳 未満 |
急性肺炎 (なし) |
300mg 3日間 |
薬剤性肝炎
EB(Epstein-Barr)ウイルス:陰性 |
企業報告 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
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併用薬:フロモキセフナトリウム |
No. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | |||||||||||||||||||
性 ・ 年齢 |
使用理由 (合併症) |
経過及び処置 | |||||||||||||||||||||
2 | 女 40代 |
急性気管支炎 (筋肉痛, 鉄欠乏性貧血, 急性胃腸炎) |
500mg 3日間 |
白血球減少, 血小板減少
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企業報告 | ||||||||||||||||||
臨床検査値
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併用薬:硫酸鉄, アスコルビン酸・パントテン酸カルシウム, フルスルチアミン, ロキソプロフェンナトリウム, ジクロフェナクナトリウム, d-マレイン酸クロルフェニラミン, 桜皮エキス |
No. | 患者 | 1日投与量 投与期間 |
副作用 | 備考 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
性 ・ 年齢 |
使用理由 (合併症) |
経過及び処置 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
3 | 男 30代 |
急性扁桃炎 (なし) |
500mg 2日間 |
横紋筋融解症 飲酒習慣:ビール 500mL/日
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企業報告 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
臨床検査値
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併用薬:ロキソプロフェンナトリウム, セラペプターゼ |
使用上の注意の改訂について(その176)
前号(医薬品・医療機器等安全性情報 No.224)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意(本号の「1 重要な副作用等に関する情報」で紹介したものを除く。)について, 改訂内容, 主な該当販売名, 参考文献等をお知らせいたします。1 | 〈気管支拡張剤〉 塩酸クレンブテロール, ツロブテロール, 塩酸ツロブテロール, 塩酸プロカテロール(経口剤), フマル酸ホルモテロール, 塩酸マブテロール |
[販売名] | スピロペント顆粒, 同錠(帝人ファーマ)他 ホクナリンテープ0.5mg, 同テープ1mg, 同テープ2mg(アボットジャパン) ベラチン錠, 同ドライシロップ(三菱ウェルファーマ), ホクナリン錠1mg, 同ドライシロップ0.1%小児用(アボットジャパン)他 メプチン顆粒, 同ミニ錠, 同錠, 同シロップ, 同ドライシロップ0.005%(大塚製薬)他 アトック錠40μg, 同ドライシロップ(アステラス製薬) ブロンコリン錠25, 同錠50(科研製薬) |
[重要な 基本的注意] |
気管支喘息治療における長期管理の基本は, 吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の使用であり, 吸入ステロイド剤等により症状の改善が得られない場合, あるいは患者の重症度から吸入ステロイド剤等との併用による治療が適切と判断された場合にのみ, 本剤と吸入ステロイド剤等を併用して使用すること。 本剤は吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の代替薬ではないため, 患者が本剤の使用により症状改善を感じた場合であっても, 医師の指示なく吸入ステロイド剤等を減量又は中止し, 本剤を単独で用いることのないよう, 患者, 保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。 気管支喘息治療の長期管理において, 本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対しては, 短時間作動型吸入β2刺激薬等の他の適切な薬剤を使用するよう患者, 保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。 また, その薬剤の使用量が増加したり, 効果が十分でなくなってきた場合には, 喘息の管理が十分でないことが考えられるので, 可及的速やかに医療機関を受診し治療を受けるよう患者, 保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えると共に, そのような状態がみられた場合には, 生命を脅かす可能性があるので, 吸入ステロイド剤等の増量等の抗炎症療法の強化を行うこと。 |
2 | 〈他に分類されない代謝性医薬品〉 ミコフェノール酸モフェチル |
[販売名] | セルセプトカプセル250(中外製薬) |
[副作用 (重大な副作用)] |
汎血球減少, 好中球減少(500/μL未満), 無顆粒球症, 白血球減少, 血小板減少, 貧血: このような症状があらわれることがあるので, 定期的に血液検査を行うなど, 患者の状態を十分に観察すること。異常が認められた場合には減量, 休薬等の適切な処置を行うこと。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
3 | 〈他に分類されない治療を主目的としない医薬品〉 塩化ナトリウム・塩化カリウム・炭酸水素ナトリウム・無水硫酸ナトリウム |
[販売名] | ニフレック(味の素)他 |
[慎重投与] | 誤嚥を起こすおそれのある患者 |
[重要な基本 的注意] |
誤嚥により, 嚥下性肺炎, 呼吸困難等を起こすことがあるので, 誤嚥を起こすおそれのある患者(高齢者, 嚥下が困難な患者等)に投与する際には注意すること。 |
[副作用 (重大な副作用)] |
腸管穿孔, 腸閉塞, 鼡径ヘルニア嵌頓:腸管穿孔, 腸閉塞, 鼡径ヘルニア嵌頓を起こすことがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 腹部の診察や画像検査(単純X線, 超音波, CT等)を行い, 適切な処置を行うこと。なお, 自宅で服用させる場合は, 「重要な基本的注意」の項を参照し, 指導すること。 |
〈参 考〉 | 企業報告 |
市販直後調査の対象品目一覧
(平成18年6月1日現在)
一般名 | 製造販売業者名 | 市販直後調査開始年月日 |
販売名 | ||
塩酸モキシフロキサシン | バイエル薬品(株) | 平成17年12月9日 |
アベロックス錠400mg | ||
フィナステリド | 萬有製薬(株) | 平成17年12月14日 |
プロペシア錠0.2mg, 同錠1mg | ||
ミグリトール | (株)三和化学研究所 | 平成18年1月11日 |
セイブル錠25mg, 同錠50mg, 同錠75mg | ||
クラブラン酸カリウム・アモキシシリン | グラクソ・スミスクライン(株) | 平成18年1月17日 |
クラバモックス小児用ドライシロップ | ||
塩酸パロキセチン水和物 | グラクソ・スミスクライン(株) | 平成18年1月23日 |
パキシル錠10mg, 同錠20mg*1 | ||
シクロスポリン | 参天製薬(株) | 平成18年1月23日 |
パピロックミニ点眼液0.1% | ||
胎盤性性腺刺激ホルモン | セローノ・ジャパン(株) | 平成18年1月30日 |
プロファシー注5000*2 | ||
ザナミビル水和物 | グラクソ・スミスクライン(株) | 平成18年2月17日 |
リレンザ*3 | ||
バクロフェン | 第一製薬(株) | 平成18年4月1日 |
ギャバロン髄注0.005%, 同髄注0.05%, 同髄注0.2% | ||
インターフェロンベータ | 東レ(株) | 平成18年4月20日 |
フエロン*4 | ||
エポエチンベータ(遺伝子組換え) | 中外製薬(株) | 平成18年4月20日 |
エポジン注アンプル750, 同注アンプル1500, 同注アンプル3000, 同注シリンジ750, 同注シリンジ1500, 同注シリンジ3000*5 | ||
ソマトロピン(遺伝子組換え) | 日本イーライリリー(株) | 平成18年4月20日 |
ヒューマトロープC6mg, 同C12mg*6 | ||
ゾレドロン酸水和物 | ノバルティスファーマ(株) | 平成18年4月20日 |
ゾメタ注射液4mg*7 | ||
ミカファンギンナトリウム | アステラス製薬(株) | 平成18年4月20日 |
ファンガード点滴用50mg, 同点滴用75mg*8 | ||
リネゾリド | ファイザー(株) | 平成18年4月20日 |
ザイボックス錠600mg, 同注射液600mg*9 | ||
硫酸クロピドグレル | サノフィ・アベンティス(株) | 平成18年5月8日 |
プラビックス錠25mg, 同錠75mg | ||
シロドシン | キッセイ薬品工業(株) | 平成18年5月11日 |
ユリーフカプセル2mg, 同カプセル4mg | ||
トシル酸トスフロキサシン | 富山化学工業(株) | 平成18年5月11日 |
オゼックス点眼液0.3% | ||
トシル酸トスフロキサシン | (株)ニデック | 平成18年5月11日 |
トスフロ点眼液0.3% | ||
ホリトロピンアルファ(遺伝子組換え) | セローノ・ジャパン(株) | 平成18年5月11日 |
ゴナールエフ皮下注用75, 同皮下注用150 | ||
レトロゾール | ノバルティスファーマ(株) | 平成18年5月11日 |
フェマーラ錠2.5mg | ||
ロキソプロフェンナトリウム | リードケミカル(株) | 平成18年5月23日 |
ロキソニンパップ100mg |
注)効能追加等における対象
*1: | 効能追加された「強迫性障害」 |
*2: | 効能追加された「低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症における精子形成の誘導」 |
*3: | 用法追加された「小児」 |
*4: | 効能追加された「C型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善(HCVセログループ1の血中HCV-RNA量が高い場合を除く)」 |
*5: | 効能追加された「未熟児貧血」 |
*6: | 効能追加された「成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)」 |
*7: | 効能追加された「多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変」 |
*8: | 用法追加された「小児」 |
*9: | 効能追加された「〈適応菌種〉本剤に感性のメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)〈適応症〉敗血症, 深在性皮膚感染症, 慢性膿皮症, 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染, 肺炎」 |
お知らせ 医薬品・医療機器等安全性情報は, 医薬品医療機器情報提供ホームページ(https://www.pmda.go.jp/)又は厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)からも入手可能です。 |