独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
メニュー
閉じる
閉じる
閉じる

添付文書、患者向医薬品ガイド、
承認情報等の情報は、
製品毎の検索ボタンをクリックしてください。

安全対策業務

医薬品・医療用具等安全性情報 No.180

目次

  1. 重要な副作用等に関する情報
    1 フルコナゾール
    2 マキサカルシトール(外用剤)
  2. 使用上の注意の改訂について(その138)
    酢酸プレドニゾロン・硫酸フラジオマイシン, リン酸ベタメタゾンナトリウム・硫酸フラジオマイシン(点耳液剤)他(16件))


 この医薬品・医療用具等安全性情報は, 厚生労働省において収集された副作用情報をもとに, 医薬品・医療用具等のより安全な使用に役立てていただくために, 医療関係者に対して情報提供されるものです。

平成14年(2002年)8月
厚生労働省医薬局

 

重要な副作用等に関する情報

 医薬品・医療用具等安全性情報 No.166の『「医薬品・医療用具等安全性情報」の月刊化について』でお知らせしましたように, 前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.179)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について, 改訂内容, 参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介いたします。


【1】フルコナゾール
 
販売名(会社名) ジフルカンカプセル50mg, 同カプセル100mg, 同静注液0.1%, 同静注液0.2%(ファイザー製薬)
薬効分類等 抗真菌剤
効能効果 カンジダ属, クリプトコッカス属及びアスペルギルス属による下記感染症
真菌血症, 呼吸器真菌症, 消化管真菌症, 尿路真菌症, 真菌髄膜炎

 

 
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
[重要な基本的注意]
 
本剤の投与に際しては適宜, 血液検査, 腎機能・肝機能検査, 血中電解質検査等を行うことが望ましい。
 
[副作用(重大な副作用)] 意識障害:錯乱, 見当識障害等の意識障害があらわれることがあるので, このような症状が認められた場合には投与を中止するなど, 適切な処置を行うこと。
痙攣:痙攣等の神経障害があらわれることがあるので, このような症状が認められた場合には投与を中止するなど, 適切な処置を行うこと。
高カリウム血症:高カリウム血症があらわれることがあるので, 異常が認められた場合には投与を中止し, 電解質補正等の適切な処置を行うこと。
心室頻拍, QT延長, 不整脈:心室頻拍(Torsades de pointesを含む), QT延長, 心室細動, 房室ブロック, 徐脈等があらわれることがあるので, 定期的に心電図検査を行うなど観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
間質性肺炎:間質性肺炎があらわれることがあるので, 発熱, 咳嗽, 呼吸困難, 肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には, 速やかに胸部X線等の検査を実施し, 本剤の投与を中止するとともに, 副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
偽膜性大腸炎:偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎(初期症状:発熱, 腹痛, 頻回の下痢)があらわれることがあるので観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告


症例の概要
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
40代
気道カンジダ症
(肺がん, 気管支肺炎, 胃炎)
100mg
8日間
高カリウム血症
投与14日前 鎮痛のため, ロキソプロフェンナトリウム180mgの経口投与を開始した。
投与9日前 気管支肺炎に対し, 塩酸セフカペンピボキシル300mgの経口投与を開始した。
投与7日前 肺がんの治療目的で入院した。
投与5日前 胃炎に対し, 塩酸ロキサチジンアセタート150mgの経口投与を開始した。
投与開始日 気道カンジダ症に対し, 本剤100mgの経口投与を開始した。
投与2日目 肺がんに対しカルボプラチン60mg, テガフール・ウラシル600mgを併用した放射線療法(胸部)を開始した。
投与5日目 高カリウム血症, 腎機能障害, 高アルカリホスファターゼ血症を発現した。総蛋白, ヘモグロビンの上昇があり, BUN, クレアチニンの上昇がないことなどから脱水の要素もあると考え, 水分摂取向上と補液を行った。
投与6日目 塩酸セフカペンピボキシルの投与を中止した。
投与8日目
(投与中止日)
補液と利尿薬で治療した。被疑薬と考えた本剤, ロキソプロフェンナトリウム, 塩酸ロキサチジンアセタート, テガフール・ウラシル, カルボプラチンの投与を中止した。
中止1日後 血液透析と炭酸水素ナトリウム, フロセミド, グルコース+インスリン療法で治療した。
中止2日後 血液透析, グルコース+インスリン療法及びポリスチレンスルホン酸カルシウム内服で治療した。
中止4日後 高カリウム血症, 腎機能障害, 高アルカリホスファターゼ血症は回復した。
企業報告
臨床検査値
  
投与3日前
投与5日目
投与8日目
(投与中止日)
中止1日後
中止4日後
ヘモグロビン(g/dL)
10.8
11.7
12.6
13.7
10.0
白血球数(/μL)
9800
9530
10470
11240
8390
好酸球(%)
1.6
3.3
2.8
1.1
3.8
血小板数(×104/μL)
24.6
22.8
25.4
24.9
21.1
Al-P(U/L)
185
237
283
192
総蛋白(g/dL)
6.6
7.2
8.7
6.6
クレアチニン(mg/dL)
1.0
1.2
1.4
1.5
1.1
Na(mEq/L)
141
137
134
132
136
K(mEq/L)
4.4
5.5
6.5
8.2
4.0
Cl(mEq/L)
104
101
102
100
102
HCO3(mEq/L)
21.5
19.9
23.0
併用薬:ロキソプロフェンナトリウム, 塩酸セフカペンピボキシル, 塩酸ロキサチジンアセタート, テガフール・ウラシル, カルボプラチン, テプレノン, センナエキス, 硫酸モルヒネ, 酸化マグネシウム
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
50代
真菌感染症
(細菌性腸炎・細菌性肺炎, 骨髄異形成症候群, 急性骨髄性白血病)
400mg
28日間
QT延長, Torsades de pointes型心室頻拍
投与開始日 真菌感染症に対し, 本剤400mgの点滴投与を開始した。
投与21日目 細菌感染症(腸炎, 肺炎)に対し, 塩酸セフェピム, 硫酸イセパマイシンの投与を開始した。
投与28日目
(投与中止日)
   
 12時30分 下痢に伴う低カリウム血症(2.2mEq/L)と診断。QT延長, Torsades de pointes型心室頻拍の出現を認め, 本剤, 塩酸セフェピム, 硫酸イセパマイシンの投与を中止した。
 13時00分 硫酸マグネシウム1アンプルを静注投与し, 硫酸マグネシウム(3mL/hr)の持続点滴を行い, 心室性期外収縮が減少した。リドカイン(60mg/hr)の持続点滴を行った。
 14時00分 カリウム(10mL/hr)の持続点滴後, 心室性期外収縮が減少し, QT延長及び, 心室頻拍は消失した。
企業報告
臨床検査値
  
投与開始日
投与14日目
投与23日目
投与26日目
投与28日目
(投与中止日)
中止15日後
K(mEq/mL)
3.2
5
2.3
2.2
Ca(mEq/mL)(補正値)
8.4
(10.0)

(―)

(―)
8.2
(9.6)
7.9
(9.5)
8.2
(9.1)
Mg(mEq/mL)
1.7
BUN(mg/dL)
14
21
16
15
クレアチニン(mg/dL)
0.5
0.5
0.4
0.5
併用薬:塩酸セフェピム, 硫酸イセパマイシン


【2】マキサカルシトール(外用剤)
 
販売名(会社名) オキサロール軟膏(中外製薬)
薬効分類等 外用ビタミン製剤
効能効果 尋常性乾癬, 魚鱗癬群, 掌蹠角化症

 

 
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
[副作用(重大な副作用)] 高カルシウム血症:高カルシウム血症及び高カルシウム血症によると考えられる臨床症状(口渇, 倦怠感, 脱力感, 食欲不振, 嘔吐, 腹痛, 筋力低下等)があらわれることがある。異常が認められた場合には使用を中止し, 血清カルシウム値, 尿中カルシウム値等の生化学的検査を行い, 必要に応じて輸液等の処置を行うこと。
急性腎不全:血清カルシウム上昇を伴った急性腎不全があらわれることがあるので, 血清カルシウム値及び腎機能を定期的に観察し, 異常が認められた場合には使用を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告


症例の概要
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
50代
尋常性乾癬
(貧血, 高血圧, 慢性腎不全(透析))
3~4g
36日間
高カルシウム血症
投与1日目 腰臀部, 両上肢等全身に散在する皮疹部に本剤を塗布する。
投与8日目 血清カルシウム値10.8mg/dLと上昇。
投与22日目 血清カルシウム値13.9mg/dLと上昇。
投与36日目
(投与中止日)
血清カルシウム値15.8mg/dLと上昇したため, 本剤を中止する。
中止14日後 血清カルシウム値9.9mg/dLと正常値に戻る。全経過を通じて高カルシウム血症による臨床症状は認められなかった。
企業報告
臨床検査値
  
投与28日前
投与8日目
投与22日目
投与36日目
投与50日目
Ca(mg/dL)
8.5
10.8
13.9
15.8
9.9
血清クレアチニン(mg/dL)
11.5
10.7
11.3
11.3
BUN(mg/dL)
62.7
44.4
42.6
59.3
併用薬:エポエチンベータ(遺伝子組換え), 塩酸ジルチアゼム, 塩酸ベタキソロール, 塩酸テモカプリル, メシル酸ドキサゾシン, ニフェジピン, 沈降炭酸カルシウム
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
50代
尋常性乾癬
(高血圧, 高尿酸血症, 脳梗塞)
5.5g
40日間
高カルシウム血症, 血清クレアチニン上昇, BUN上昇
30年来の尋常性乾癬に対して, 過去には多量のステロイド外用剤を使用していた。
最近では, エトレチナート30mg内服と, 吉草酸ベタメタゾン・白色ワセリンの混合軟膏(50g程度/月)を主体に, 下肢にはカルシポトリオール軟膏(1g/日)を使用していた。
投与1日目 本剤投与開始。エトレチナート内服は中止。(皮疹は著明に改善。)
投与37日目 悪心, 嘔吐等の症状を認める。
投与40日目
(投与中止日)
血液検査にて, 血清カルシウム値16.2mg/dL, 血清クレアチニン3.1mg/dL, BUN31mg/dLの異常を認める。本剤中止。
輸液, エルカトニンの投与にて徐々に改善を認める。
中止14日後 血清カルシウム値9.5mg/dL, 血清クレアチニン1.7mg/dL, BUN13mg/dLまで回復し, 食欲も出てきている。
企業報告
臨床検査値
  
投与7日前
投与40日目
投与47日目
投与54日目
Ca(mg/dL)
16.2
11.9
9.5
血清クレアチニン(mg/dL)
0.9
3.1
3.7
1.7
BUN(mg/dL)
17.0
31.0
23.0
13.0
併用薬:吉草酸ベタメタゾン・硫酸ゲンタマイシン, ニフェジピン, アロプリノール, カンデサルタンシレキセチル, レバミピド, エトドラク, アスピリン, ブロチゾラム, d-マレイン酸クロルフェニラミン, 吉草酸ベタメタゾン
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
3
60代
尋常性乾癬
(高血圧, 高尿酸血症)
2~9.5g
80日間
高カルシウム血症, 腎不全
投与開始日 本剤の有用性確認のため右大腿部のみ使用開始。
(他部位はタカルシトールローション, タカルシトール軟膏, カルシポトリオール軟膏を使用。)
投与43日目 本剤外用部に効果を確認。
全身使用開始前に血中Ca濃度を測定。(処方変更なし)
投与53日目 血中Ca濃度測定結果, 11.7mg/dLと軽度上昇が判明。
投与54日目
(投与中止日)
カルシウム上昇は, カルシポトリオール軟膏又は本剤の部分的使用によって発現したものと考え, カルシポトリオール軟膏及び本剤を中止しタカルシトール軟膏に変更。
中止14日後
(再投与開始日)
血中Ca濃度は9.4mg/dLと正常値に回復するも, 皮疹が悪化。高濃度D3製剤が必要と考え, 患者の要望もあり, 本剤を再投与。
投与8日目
(投与中止日)
本剤変更後も血中Ca濃度は10.4mg/dLと正常値範囲内であった。より安全性を期して, カルシポトリオール軟膏使用での血中Ca濃度を確認するため患者の同意を得てカルシポトリオール軟膏に変更。
中止9日後
(再々投与開始日)
カルシポトリオール軟膏使用での血中Ca濃度は11.0mg/dLと軽度上昇。血中Ca濃度が投与中正常値範囲内(10.4mg/dL)であった本剤を選択し再々投与。
投与20日目
(投与中止日)
血中Ca濃度16.2mg/dLと著明上昇。
BUN, Crも上昇し, 腎不全状態であり, 本剤を中止。
中止2日後 他院入院。
輸液にて治療開始。
中止15日後 回復。
企業報告
臨床検査値
  
投与前
投与
43日目
再投与
開始日
再投与
中止日
再々投与
開始日
再々投与
20日目
中止
2日後
中止
7日後
中止
15日後
Ca(mg/dL)
11.7
9.4
10.4
11.0
16.2
14.0
10.1
9.1
血清クレアチニン(mg/dL)
1.4
1.7
1.3
3.3
3.98
2.33
1.75
BUN(mg/dL)
23.0
28.0
29.0
27.0
38.0
38.0
27.0
25.0
併用薬:タカルシトール, カルシポトリオール, 塩酸オロパタジン
ベシル酸アムロジピン, 塩酸テモカプリル, ベンズブロマロン, クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム(他科処方)
 

 

目次へ

使用上の注意の改訂について(その138)

 前号(医薬品・医療用具等安全性情報 No.179)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意(本号の「1 重要な副作用等に関する情報」で紹介したものを除く。)について, 改訂内容, 主な該当販売名, 参考文献等をお知らせいたします。

 
1 〈耳鼻科用剤〉
酢酸プレドニゾロン・硫酸フラジオマイシン, リン酸ベタメタゾンナトリウム・硫酸フラジオマイシン(点耳液剤)
[販 売 名] 耳科用プレデックス液(千寿製薬)
眼・耳科用リンデロンA液(塩野義製薬), ベルベゾロンF液(日本点眼薬研究所)
[禁   忌]
中耳炎又は鼓膜穿孔のある患者[薬液が内耳に移行し, 内耳障害があらわれやすくなる。]
[効能・効果に関連する使用上の注意] 鼓膜切開・穿刺時の点耳, 耳科手術時の中耳腔への注入等の処置には用いないこと(内耳障害があらわれるおそれがある)。
[重要な基本的注意] 連用を避け, 治療上必要な最小限の使用にとどめること。
(長期間連用しないこと。を削除)
〈参   考〉 企業報告

 

2 〈非ステロイド性消炎鎮痛剤〉
ロルノキシカム
[販 売 名] ロルカム錠2mg, 同錠4mg(大正製薬)
[副作用(重大な副作用)] 消化性潰瘍(穿孔を伴うことがある):消化性潰瘍があらわれることがあり, 穿孔に至る場合もあるので, 観察を十分に行い, 異常(腹痛, 嘔吐, 吐血・下血等を伴う胃腸出血)が認められた場合には, 投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
肝機能障害, 黄疸:AST(GOT), ALT(GPT), γ-GTP, Al-Pの上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には, 投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
ショック, アナフィラキシー様症状:ショック, アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常(蕁麻疹, 潮紅, 浮腫, 呼吸困難, 血圧低下等)が認められた場合には, 投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
[副作用(重大な副作用(類薬))] (消化管穿孔
ショック, アナフィラキシー様症状を削除)
〈参   考〉 企業報告

 

3 〈糖尿病性神経障害治療剤, 不整脈用剤〉
塩酸メキシレチン(経口剤)
[販 売 名] メキシチールカプセル50mg, 同カプセル100mg(日本ベーリンガーインゲルハイム)他
[副作用(重大な副作用)] 遅発性の重篤な過敏症状:初期症状として発疹, 発熱がみられ, さらにリンパ節腫脹, 肝機能障害, 白血球増加, 好酸球増多, 異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, このような症状があらわれた場合には, 投与を中止し, 適切な処置を行うこと。なお, 発疹, 発熱, 肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
〈参   考〉 企業報告
 
4 〈トロンボキサン合成酵素阻害剤〉
オザグレルナトリウム
[販 売 名] キサンボン注(キッセイ薬品工業), 注射用カタクロット(小野薬品工業)他
[副作用(重大な副作用)] ショック, アナフィラキシー様症状:ショック, アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので, 観察を十分に行い, 血圧低下, 呼吸困難, 喉頭浮腫, 冷感等があらわれた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
肝機能障害, 黄疸:著しいAST(GOT)・ALT(GPT)の上昇等を伴う重症な肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, このような場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告
 
5 〈消化性潰瘍用剤, 制酸剤〉
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムを含有する製剤
  (薬効分類232消化性潰瘍用剤又は234制酸剤に属するものに限る。)
[販 売 名] ネオ・ユモール末(日本ベーリンガーインゲルハイム)他
[禁   忌]
透析療法を受けている患者
[慎重投与] リン酸塩低下のある患者
〈参   考〉 Burgess, E.:Nephron, 59:523(1991)
Rohner, F., et al.:Kidney Intl., 39:1328(1991)
Withers, D. J., et al.:Lancet, 8664:674(1989)
飯田喜俊, 他:日本臨牀, 36(10):3487(1978)
 
6 〈経口避妊剤〉
デソゲストレル・エチニルエストラジオール, ノルエチステロン・エチニルエストラジオール, レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール
[販 売 名] マーベロン21, 同28(日本オルガノン)
エリオット21(明治製菓), オーソ777-21, 同-28, 同M-21(ヤンセンファーマ), シンフェーズT28(日本モンサント), ノリニールT28(科研製薬)
アンジュ21, 同28(帝国臓器製薬), トライディオール21, 同28(日本ワイスレダリー), トリキュラー21, 同28(日本シエーリング), リビアン21, 同28(山之内製薬)
[禁   忌]
前兆(閃輝暗点, 星型閃光等)を伴う片頭痛の患者
肺高血圧症又は心房細動を合併する心臓弁膜症の患者, 亜急性細菌性心内膜炎の既往歴のある心臓弁膜症の患者
血管病変を伴う糖尿病患者(糖尿病性腎症, 糖尿病性網膜症等)
[慎重投与] 前兆を伴わない片頭痛の患者
心臓弁膜症の患者
[その他の注意] 外国の疫学調査の結果, 静脈血栓症のリスクは, 経口避妊剤を服用している女性は服用していない女性に比し, 3.25~4.0倍高くなるとの報告がある。また, 静脈血栓症のリスクは経口避妊剤服用開始の最初の1年間において最も高くなるとの報告がある。
外国で, 経口避妊剤の服用により全身性エリテマトーデス(SLE)の悪化, アナフィラキシー様症状, 溶血性尿毒症症候群(HUS)があらわれたとの報告がある。
〈参   考〉 企業報告

 

7 〈化膿性皮膚疾患用剤〉
バシトラシン・硫酸フラジオマイシン
[販 売 名] バラマイシン軟膏(東洋製薬化成)
[禁   忌]
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
[副作用(重大な副作用)] ショック, アナフィラキシー様症状:ショック, アナフィラキシー様症状(呼吸困難, そう痒感, 潮紅, 顔面腫脹, 発汗, 嘔気, 血圧低下等)を起こすことがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には使用を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告

 

8 〈漢方製剤〉
牛車腎気丸
[販 売 名] ツムラ牛車腎気丸エキス顆粒(医療用)(ツムラ)
[副作用(重大な副作用)] 肝機能障害, 黄疸:AST(GOT), ALT(GPT), Al-P, γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告

 

9 〈漢方製剤〉
柴胡桂枝湯
[販 売 名] ツムラ柴胡桂枝湯エキス顆粒(医療用)(ツムラ)他
[副作用(重大な副作用)] 間質性肺炎:発熱, 咳嗽, 呼吸困難, 肺音の異常(捻髪音)等があらわれた場合には, 本剤の投与を中止し, 速やかに胸部X線等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また, 発熱, 咳嗽, 呼吸困難等があらわれた場合には, 本剤の服用を中止し, 直ちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。
〈参   考〉 企業報告

 

10 〈漢方製剤〉
小柴胡湯加桔梗石膏
[販 売 名] ツムラ小柴胡湯加桔梗石膏エキス顆粒(医療用)(ツムラ)
[副作用(重大な副作用)] 肝機能障害, 黄疸:AST(GOT), ALT(GPT), Al-P, γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告

 

11 〈マクロライド系抗生物質〉
ロキタマイシン
[販 売 名] リカマイシン錠, 同ドライシロップ200(旭化成)
[副作用(重大な副作用)] ショック, アナフィラキシー様症状:ショック, アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので, 観察を十分に行い, 血圧低下, 呼吸困難, 喉頭浮腫, 蕁麻疹, 嘔気等の症状があらわれた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと。
肝機能障害, 黄疸:AST(GOT), ALT(GPT), LDHの上昇等を伴う肝機能障害, 黄疸があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止するなど, 適切な処置を行うこと。
〈参   考〉 企業報告

 

12 〈抗結核剤, 抗ハンセン病剤〉
リファンピシン
[販 売 名] リファジンカプセル(第一製薬), リマクタンカプセル(日本チバガイギー)他
[副作用(重大な副作用)] ショック, アナフィラキシー様症状
腎不全, 間質性腎炎, ネフローゼ症候群
無顆粒球症, 血小板減少
間質性肺炎
〈参   考〉 企業報告

 

13 一般用医薬品
バシトラシン・硫酸コリスチン
[販 売 名] ドルマイシン軟膏(ゼリア新薬工業)
[してはいけないこと] 次の人には使用しないこと
 本剤によるアレルギー症状を起こしたことがある人
次の部位には使用しないこと
 湿潤, ただれのひどい患部
 深い傷, ひどいやけどの患部
[相談すること] 次の人は使用前に医師又は薬剤師に相談すること
 鼻腔等の粘膜に病変のある人
次の場合は, 直ちに使用を中止し, この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
 使用後, 次の症状があらわれた場合
  まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
   ショック(アナフィラキシー):使用後すぐにじんましん, 浮腫, 胸苦しさ等とともに, 顔色が青白くなり, 手足が冷たくなり, 冷や汗, 息苦しさ等があらわれる。
(湿潤, ただれのひどい患部
 深い傷, ひどいやけどの患部を削除)
〈参   考〉 企業報告

 

14 一般用医薬品
バシトラシン・硫酸フラジオマイシン・酢酸ヒドロコルチゾン
[販 売 名] ドルマイコーチ軟膏(ゼリア新薬工業)
[してはいけないこと] 次の人には使用しないこと
 本剤によるアレルギー症状を起こしたことがある人
次の部位には使用しないこと
 湿潤, ただれのひどい患部
 深い傷, ひどいやけどの患部
[相談すること] 次の人は使用前に医師又は薬剤師に相談すること
 鼻腔等の粘膜に病変のある人
(湿潤, ただれのひどい患部
 深い傷, ひどいやけどの患部を削除)
〈参   考〉 企業報告

 

15 一般用医薬品
牛車腎気丸
[販 売 名] カネボウ牛車腎気丸料エキス錠(カネボウ)他
[相談すること] 次の場合は, 直ちに服用を中止し, この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
 服用後, 次の症状があらわれた場合
  まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
   肝機能障害:全身のだるさ, 黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。
〈参   考〉 企業報告

 

16 一般用医薬品
柴胡桂枝湯
[販 売 名] ツムラ漢方柴胡桂枝湯エキス顆粒(ツムラ)他
[相談すること] 次の場合は, 直ちに服用を中止し, この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
 服用後, 次の症状があらわれた場合
  まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
   間質性肺炎:せきを伴い, 息切れ, 呼吸困難, 発熱等があらわれる。
〈参   考〉 企業報告

 

17 一般用医薬品
小柴胡湯加桔梗石膏
[販 売 名] ウチダの小柴胡湯加桔梗石膏(ウチダ和漢薬)
[相談すること] 次の場合は, 直ちに服用を中止し, この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
 服用後, 次の症状があらわれた場合
  まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
   肝機能障害:全身のだるさ, 黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。
〈参   考〉 企業報告
 
お知らせ
 NTTのファクシミリ通信網サービス「Fネット」を通じ, 最近1年間の「医薬品・医療用具等安全性情報」がお手元のファクシミリから随時入手できます(利用者負担)。
「Fネット」への加入等についての問い合わせ先:0120-161-011
 なお, 医薬品情報提供ホームページ(http://www.pharmasys.gr.jp/)又は厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)からも入手可能です。