はじめに
ICH Q9はQ8、Q10とともに、品質に対して、科学に基づく、そしてリスクに基づくアプローチをより進展することを促進するICH Qトピックのうちの一つである。ICH Q9は、次の品質リスクマネジメントの基本原則における企業と規制当局の活動に焦点を当てることを意図する。
- 品質に対するリスクの評価は、科学的知見に基づき、かつ最終的に患者保護に帰結されるべきである。 また、
- 品質リスクマネジメントプロセスにおける労力、形式、文書化の程度は当該リスクの程度に相応すべきである。
規制当局や企業の日々の業務への品質リスクマネジメントの実施を支援するために、ICH Q9専門家委員会からの一部のメンバーがスライド一式を作成した。これらのスライドは、企業、規制当局及び、その他のコンサルタント等の推進者により、資料として使用されることを意図する。これらのスライドの使用に際しては、次の点に留意いただきたい。
- 目的の一つは、企業や規制当局による品質リスクマネジメントで使用される基礎的な手法に対する一般的な指針や資料とともに、事例を提供することである。
- このスライドは、説明の目的で作成され、またICH Q9ガイドラインの考えうる解釈を示すために作成されている。特定のリスクマネジメント方法論/手法は、管理すべきリスクに関連している特定の事実や環境に完全に依存することに留意しなければならない。
- 多くのスライドは、アニメーションが設定されている。パワーポイントのスライドショーでスライドを見ることで、参照したそのスライドの内容の理解を助けるものとなる。
- スライドは、現在の規制要件を越えた新たな要件を創出することを目的としない。
- スライドには、品質リスクマネジメントの理論と実践に関する著作者の観点が含まれており、規制当局や企業に対する公式な指針又はポリシーを提示するものではない。
- スライドは、公有財産として設定されており、金銭上の利益のために複写又は再版しないこと。
免責事項:
ICH Q9ブリーフィング・パックは、ICH Q9の内容の補足説明として提供するものである。これは、ICH Q9専門家委員会の一部のメンバーが、事例までに作成した。これは、ICHの公式のプロセスを経たものではない。これは、公式のポリシー/指針を示すものではない。
ブリーフィング・パック
ICH Q9ドキュメントのスライドを下表に掲載する。
日本語 | 英語 | |||
規制当局及び企業に対するエグゼクティブサマリー | ● | ● | ||
背景 | ● | ● | ||
経緯 | ● | ● | ||
内容 | ● | ● | ||
手法 - 全般 | ● | ● | ||
リスクマネジメントを促進する基本的な方法 | ● | ● | ||
欠陥モード影響(致命度)解析(FMEA及びFMECA) | ● | ● | ||
故障の木解析(FTA) | ● | ● | ||
ハザード分析と重要管理点(HACCP) | ● | ● | ||
潜在危険及び作動性の調査(HAZOP) | ● | ● | ||
予備危険源分析(PHA) | ● | ● | ||
リスクランキングとフィルタリング | ● | ● | ||
支援統計手法 | ● | ● | ||
手法の組合せ | ● | ● | ||
潜在用途 - 全般 | ● | ● | ||
統合された品質マネジメント | ● | ● | ||
規制当局の業務活動 | ● | ● | ||
開発 | ● | ● | ||
施設及び設備、ユーティリティ | ● | ● | ||
資材管理 | ● | ● | ||
生産 | ● | ● | ||
試験検査室管理及び安定性試験 | ● | ● | ||
包装及び表示 | ● | ● | ||
質疑応答集(FAQ) | ● | ● |
掲載された全てのスライドを手引書としてコピーを作成するためのアクロバット(pdf)バージョン
免責事項:
ICH Q9ブリーフィング・パックは、ICH Q9の内容の補足説明として提供するものである。これは、ICH Q9専門家委員会の一部のメンバーが、事例までに作成した。これは、ICHの公式のプロセスを経たものではない。これは、公式のポリシー/指針を示すものではない。
専門家委員会から募集したチーム
著作者
Stephan Rönninger(委員長) | F. Hoffmann-La Roche Ltd |
Gregg Claycamp | FDA, CBER |
Peter Gough |
前Eli Lilly; 現David Begg Associates |
Malcolm Holmes | Glaxosmithkline |
Takayoshi Matsumura | Eisai Co. Ltd |
Christine Mundkur | Barr Laboratories |
Tetsuhito Takarada | Mochida Pharmaceutical Co. Ltd |
Hideki Sasaki | Nippon Shinyaku Co. Ltd |
校閲者
Emer Cooke | EMEA |
Diana Dowthwaite | Health Canada |
Albinus D'Sa | FDA |
Gregg Guyer | Merck& Co. Inc. |
David Horowitz | FDA |
Yukio Hiyama | MHLW |
Georgia Keresty | Centocor |
Sabine Kopp | WHO |
Urs Kopp | Swissmedic |
Jacques Morenas | Agence Française de SécuritéSanitaire des Produits de Santé -AFSSAPS |
Markus Müller | Swissmedic |
Etienne Ouimette | Health Canada |
Fred Razzaghi | Consumer Health Care Products Association |
EFPIA及び日本製薬工業協会ICH Q9トピックグループにも支援いただいた。
免責事項:
ICH Q9ブリーフィング・パックは、ICH Q9の内容の補足説明として提供するものである。これは、ICH Q9専門家委員会の一部のメンバーが、事例までに作成した。これは、ICHの公式のプロセスを経たものではない。これは、公式のポリシー/指針を示すものではない。
品質リスクマネジメント ICH Q9ブリーフィング・パック翻訳/校閲チーム
翻訳チーム
寶田 哲仁(リーダー) | 持田製薬工場(株) | GMP 委員会 GMP 部会 |
松村 行栄(サブリーダー) | エーザイ(株) | Q9 トピックリーダー |
佐々木 秀樹 | 日本新薬(株) | 大阪医薬品協会 |
大内 正 | アステラス製薬(株) | 東京医薬品工業協会 |
岡崎 公哉 | ファイザー(株) | 東京医薬品工業協会 |
紺田 哲哉 | 丸石製薬(株) | 大阪医薬品協会 |
山原 弘 | 田辺製薬(株) | GMP 委員会製剤研究部会 |
渡辺 務 | サノフィ・アベンティス(株) | GMP 委員会 GMP 部会 |
北澤 義夫(事務局) | 日本製薬工業協会 | GMP 委員会 |
校閲チーム
檜山 行雄(リーダー) | 国立医薬品食品衛生研究所 | Q9トピックリーダー |