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国際関係業務

ICMRA会合:COVID-19のリアルワールドエビデンス及び観察研究 #1

ICMRA


2020年4月6日
議長:Marc Mes氏(ヘルスカナダ)、Peter Arlett氏(欧州医薬品庁(EMA))
 

1. ウェルカム

Guido Rasi長官(EMA)は参加者に挨拶し、この難しい状況下で、公衆衛生の向上および実際に影響を与えるために規制当局が協働できると述べた。

2. 背景と目的

Marc Mes氏が会合の背景と目的を以下のように紹介した;

  • COVID-19疾患の特徴を明らかにする目的で、進行中/計画中の観察研究、臨床転帰と併用薬使用の関連性、ワクチン及び治療薬の安全性・有効性について、アップデートする。
  • リサーチクエスチョン、プロトコルおよび結果に関する情報交換を確立できないかを検討する。
  • 特定のリサーチクエスチョンに関する協力の意向と実現可能性を調査する。

3. リサーチクエスチョンおよび国/地域で計画されている研究

  • Marc Mes氏がトピックを紹介し、フロアに議論を展開した。
  • EMA代表者によると、EMAは観察研究プロジェクトおよびヨーロッパにて計画中/進行中の試験についての情報を収集しており、4月3日までに、42の観察研究トピックが12のヨーロッパ諸国で特定されている。そのうちいくつかは複数の国で実施中の国際共同試験である。4月3日までに、ACE阻害薬およびアンジオテンシン受容体拮抗薬に関する2つの試験は終了している。また、同じ成分、NSAID、または(ヒドロキシ)クロロキンに関する別の8つの試験が進行中である。臨床試験の数は急速に増加している。EMAはCOVID-19ワクチンの供給が可能になった際には、その安全性と有用性を厳密に監視するシステムを作成し、テストする研究を立ち上げる予定である。このシステムは2020年12月までに実装予定である。EMAはさらに、ヨーロッパで実施された異なる試験において組み入れられたコホートをまとめて、COVID-19患者の多国籍のコホートを作成することを検討している。
  • ヘルスカナダ代表者は、計画/進行中のカナダにおける共同プロジェクトの参加者についてアップデートした。優れた研究者およびインフラが、患者特性、診断テスト、患者の治療選択、治療の安全性・有用性の推定など、優先すべきCOVID-19の領域において、協力して活用されている。3月31日までに、Canadian Institutes of Health Researchは、感染状況および治療/臨床管理にフォーカスした定性調査など25のCOVID-19観察研究に出資している(https://cihr-irsc.gc.ca/e/51908.html)。ヘルスカナダは、COVID-19の認識の相違をうめるために、医薬品の有用性・安全性ネットワークを活用しており、医療従事者のニーズに応えるためにInnovative Solutions Canada(ISC)やNational Research Council Canada(NRCC)を活用する可能性がある。
  • アメリカ食品医薬品局(FDA)の医薬品評価研究センター(CDER)代表者は、FDAはセンチネルやメディケアシステム使用の検討と、近日中に優先品目を確定すると説明した。
  • デンマーク医薬品庁(DKMA)の代表者は参加者に、NSAID、ACE阻害薬およびARBのウイルス性肺炎の重症化への影響に関する2つのレトロスペクティブ研究が最終段階であり、問題ない結果が示されていると伝えた。他のプロスペクティブ研究について進行中である。さらに、デンマークの患者レジストリは、世界の他地域の研究者からの研究提案があれば、使用可能であり、それには、デンマークの集団で明らかにすることができるリサーチクエスチョンを専用のウェブページ(https://laegemiddelstyrelsen.dk/en/about/danish-medicines-agencys-data-analytics-center-dac/registration-analyses-of-danish-covid-19-patients/)に送信する必要がある。
  • Paul-Ehrlich Institute(PEI、ドイツ)の代表者は、回復期の患者の抗体に関する研究活動を参加者に共有した。
  • 医薬品・医療製品規制庁(MHRA、UK)の代表者は、MHRAはイギリスの人口の20%をカバーするプライマリーヘルスケアデーターベースCPRDを作成し、研究者に提供していると述べた。CPRDはプライマリーケア、診断、治療およびワクチン情報を含むデーターベースである。原則、月単位で更新されるため、COVID-19患者のデータが速やかに取り込まれる。彼らはまた、CPRDを利用したリアルタイムモニタリングにより、国家的なワクチン監視活動を行うと述べた。
  • MHRA(UK)の代表者は、イギリスで進行中の研究を紹介した。一連の研究により、ACE阻害薬およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)(COVID以外およびCOVIDに対する研究)の試験、COVID-19感染症のリスク因子に関する研究、ウイルス感染爆発や肺炎の緊急治療に関する研究を含む、COVID-19管理の情報が提供される。透明性の理由から、これら研究はCPRDウェブサイト(https://www.cprd.com/protocol-list)に掲載されている。
  • スウェーデン医療製品庁(MPA)の代表者は、治療の安全性を理解し、特に注目すべき有害事象(AESI)を把握するために、スウェーデンでは入院中のCOVID-19患者に関する国内レジストリを作成中であると述べた。

4. 質問、プロトコルおよび結果を通知する方法

  • Peter Arlett氏は議論すべき内容と対応すべき課題を次のように提示した;

- 情報交換を希望するICMRAメンバーの特定
- キースタディに関するメール交換
- 情報交換および協力促進のための毎月のTC
- 研究の公的な登録:国際的なCOVID-19情報源としてのEU PAS Registerの活用

  • EMAの代表はEU PAS Register(http://www.encepp.eu/encepp/studiesDatabase.jsp)について紹介した。EU PAS Registerは、研究の登録、プロトコルや結果の更新が誰でもできる公的ツールである。研究者は情報交換、国際共同試験のための協力の強化、共通プロトコル利用及び共通のデータ要素収集の支援のためにこのツールを使用することが推奨されている。
  • PEI(ドイツ)の代表者は、(関心のある人をCCに含めた)メールでの情報交換が有用であり、観察研究の登録としては、ClinicalTrial.govもツールになると述べた。
  • MPA(スウェーデン)の代表者は、観察研究とリサーチクエスチョンに関する毎月の定期的な交流の有用性を強調した。
  • CDER(US FDA)の代表者によると、FDAは本ミーティングの間に規制当局で行う別の毎月のミーティングを提案した。議論にはロジ面での課題も含めることが可能である。
  • WHOの代表者は、ICMRAの取り組みは優れていると述べ、WHOレベルで補完的な作業が終わっているため、国際社会の利益のために様々な取り組みを調整する必要があると強調した。
  • MHRA(UK)の代表者は、研究の中央登録は良い目標であるが、現実的な最初のステップは、研究が掲載されているウェブサイトアドレスの共有であると述べた。
  • 南アフリカの規制当局の代表者は、情報へのアクセス能力が低い国々との情報共有の重要性を示した。
  • MHRA(UK)の代表者は、MHRAは研究者の間での情報共有を特に支持していると述べ、プロトコル共有の機会を高く評価した。
  • Marc Mes氏およびヘルスカナダの代表者は、この協働のスタートポイントとして、次回のTCにおいて情報の優先分野を議論する必要があると提案し、各規制当局がこの議論に向けて質問を提示することが役に立つと提案した。
  • Peter Arlett氏は議論を総括し、次の点への合意を結論づけた;

- 共通メールアドレスの必要性(ICMRA-COVID[at]ema.europa.eu)
- COVID-19観察研究に関する毎月のTC
- 公的レジストリへの研究の掲載(EU PAS Registerまたは各国ウェブサイト)

5. 研究における協働機会の特定

  • Peter Arlett氏は様々な組織が研究を実施中であると述べ、トピックを紹介した。Arlett氏はACE阻害薬、ARBs、NSAIDsや、複数の国や研究グループが同じ疑問を呈している臨床アウトカム研究を例示した。協働することにより、研究において重要な優先事項へ専念することができる。
  • EMAの代表者は、国際協働の例として、EMA、ヘルスカナダ、FDAが参加した経口抗凝固薬における共同研究例を挙げた。
  • DKMA(デンマーク)の代表者は、COVID-19における細菌重複感染の協働に興味があることを示し、この状況下でどの抗生物質が有効かに関するデータの必要性を示した。彼らは、フランス、スペイン、イタリアにそのようなデータがないか質問した。
  • イタリア医薬品庁(AIFA)の代表者は上記質問に答え、重複感染研究については認知していないが、COVID-19症例が減少してきている今、イタリアの臨床試験施設において、観察研究を通し重複感染に対応する時間がより多く確保できるだろうと述べた。このトピックに関するAIFAへの臨床研究申請は現時点で提出されていない。
  • MPA(スウェーデン)の代表者は別の問題を提示した。臨床研究は重症/中等症/軽症の感染患者を含むが、例えばがん患者や同種幹細胞移植を受けた患者といった、異なるベネフィットリスクあるいは併用治療を持つかもしれない特別な患者集団についてはほとんど知られていない。
  • WHOの代表者は、WHOの活動内容を参加者に書面で提供することを知らせた。
  • CDERの代表者は、関心のある集団に取り組む必要性を支持した。

結論

Marc Mes氏とPeter Arlett氏は議論を次のようにまとめた:

  • 医薬品規制当局の効果的な協働は公衆衛生にプラスの影響を与える。
  • ACE阻害薬やARBについては非常に多くの研究があり、研究優先度や試験計画の調整の可能性があることを示している。
  • リサーチクエスチョンは新たなクエスチョンと共に次々に生じるため、迅速な回答が求められる。
  • 実現可能な協力体制

- プロジェクト、ロジ、その他課題および研究プロトコルや結果に関するメール交換
- 毎月のテレカン
- 各国のウェブサイトにおける観察研究の公表、ClinicalTrial.org (臨床研究および観察研究)、または EU PAS Register (観察研究のみ)

  • 関心のあるリサーチクエスチョン

- ACE阻害薬、ARB、およびNSAID(広範にわたる実施中の研究に注目し、結果の共有と解釈に関する議論に焦点を当てるあるべき)
- 重複感染
- 治療介入のベネフィットリスク
- 特別な患者集団(臓器移植患者、妊婦、小児)
- 抗ウイルス薬およびワクチンの有効性および安全性


ICMRA Press release
ICMRA Summary report