COVID-19ワクチン及び治療薬に関しては、非常に多くが開発のさなかにあり、供給開始が差し迫っている。このような状況の中、WHOとICMRAは、世界各国における規制プロセスの協力関係をサポートすることにより、最大限に厳密かつエビデンスに基づく規制実施を維持・促進するべく協働している。その他のパンデミック対応として、COVID-19ワクチン及び医薬品が安全、有効かつ品質が保証されており、世界各国がそれらの製品の恩恵を平等かつ同時に受けられるという機会の均等性を保証するために、多国規制当局間での協力が重要となる。この共同ステートメントは、各組織が一連の行動を実行することを表明する。
- ICMRAとWHOは、世界中の多くの人々に影響を与えているCOVID-19のパンデミックに関連した前例のないグローバルヘルスの課題に対応するため、引き続き協働に力を入れていく。
- 安全で有効な医療製品への可能な限り早期の患者アクセスを実現しながら、審査及び監視に関する既存の厳密な科学的基準が確実に維持されるよう協働することで、これらの課題は最適に解決される。
- 医薬品やワクチンを含む医療製品の規制当局は、頑健で信頼できるデータに基づき、安全で有効かつ品質が保証された製品を承認する責任がある。
- 薬事承認は独立したベネフィットリスクバランスの科学的評価に基づくべきである。
- 医薬品及びワクチンの販売承認を支持する頑健で信頼できる有効性・安全性データの収集には、バイアスを制御し、GCP基準を満たし、被験者の権利・自主性・安全を尊重し、監査することが可能なランダム化比較試験が最も適している。
- 安全で有効な医薬品及びワクチンへの患者の早期アクセスを確実にするため、WHOとICMRAは、公的健康機関等の他のステークホルダーと共に、次の行動を行うことを表明する。