2017年7月31日に、厚生労働省から、生命に重大な影響があり、既存の治療法に有効なものがない疾患を対象とする革新的な医療機器について、その臨床開発に著しい困難を伴うと認められる場合に、医療機器のリスクとベネフィットのバランスを図りつつ、早期の実用化を促進する「革新的医療機器条件付早期承認制度」の具体的な方針が公表されました。その後、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律等の一部を改正する法律(令和元年法律第 63 号)による改正後の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和 35 年法第 145 号。以下「法」という。)第 23 条の2の5第 12 項の規定により条件を付して同条第1項又は第 15 項の承認を行う制度(以下「医療機器等条件付き承認制度」という。)として法令上明確化したところです。
指定条件は2種類あり、「類型1」と「類型2(通称:PHOENIX制度)」となり、いずれも原則として、事前に設定したリスク管理計画に基づく使用成績評価が必須となります。
指定までの主な流れについては、各類型への該当性判断やリスク管理計画書の妥当性に関するPMDAの対面助言を実施した後、薬事承認申請が行われます。さらに、承認後にはリスク管理計画に基づく使用成績評価の申請が必要となります。なお、条件指定に関するPMDA対面助言を行う前に、必要に応じて「医療ニーズの高い医療機器等の早期導入に関する検討会」のニーズWGが開催される場合もございます。
その他、取り扱い内容の詳細については、「医療機器及び体外診断用医薬品の条件付き承認の取扱いについて」(2020年(令和2年)8月31日 薬生機審発0831第2号)[178KB]をご覧ください。
品目リスト
条件付き承認制度に基づく承認品目及びリスク管理計画一覧はこちら
関連通知
法制化後の関連通知
- 「医療機器及び体外診断用医薬品の条件付き承認の取扱いについて」(2020年(令和2年)8月31日 薬生機審発0831第2号)[178KB]
- 「医療機器及び体外診断用医薬品のリスク管理計画の策定及び公表について」(2020年(令和2年)8月31日 薬生機審発0831第3号、薬生安発0831第1号)[377KB]
- 「医療機器及び体外診断用医薬品のリスク管理指針について」(2020年(令和2年)8月31日 薬生機審発0831第4号、薬生安発0831第2号)[167KB]
(旧)革新的医療機器条件付早期承認制度の関連通知
- 「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令」、「医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準に関する省令の一部を改正する省令」及び「医療機器の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令の一部を改正する省令」の施行について(2017年(平成29年)7月31日 薬生発0731第4号)[198KB]
- 「医療機器製造販売後リスク管理計画の策定について」【2017年(平成29年)7月31日 薬生機審発0731第3号・薬生安発0731第3号(2019年(令和元年)10月15日 薬生機審発1015第2号・薬生安発1015第1号により 一部改正)】[276KB]
- 「医療機器製造販売後リスク管理指針について」(2017年(平成29年)7月31日 薬生機審発0731第1号・薬生安発0731第1号)[240KB]
関連情報等
- 対面助言
革新的医療機器条件付早期承認制度によって承認申請を行うことを希望する場合は「医療機器開発前相談」を、新たな臨床試験を実施せずに承認申請を行う場合は申請前に「医療機器臨床試験要否相談」を実施する必要があります。
対面助言の実施要綱及びその他の相談の詳細はこちら