独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
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承認審査関連業務

医療機器の生物学的安全性評価と原材料変更について

 医療機器の設計は多岐にわたり、単一又は複数の原材料(添加剤等も含む)から最終製品が形成されます。本邦で医療機器の製造販売を行うためには、ISO14971に準拠したリスクマネジメントプロセスの中で、ISO 10993-1に従った生物学的安全性評価が求められます。生物学的安全性評価では、医療機器の製造工程や意図された臨床上の使用方法、人体の接触部位、接触期間等の情報を事前に明らかにし、評価対象となる医療機器に使用される原材料と、残留する可能性のある加工助剤、添加物及び滅菌後の残留物について考慮する必要があります。
 また、昨今の社会的状況等の影響やユーザビリティ向上による医療機器の改修、改良により、しばしば原材料の軽微な変更が必要となります。このため、より有効で安全な医療機器を世の中に安定して送り出すために、原材料変更にかかる薬事的プロセスの効率化も重要な課題となっています。

生物学的安全性評価の考え方について

生物学的安全性評価に関係する規格や通知等

ISO10993-1には生物学的安全性評価の基本的な考え方やプロセスが規定されており、それ以外のISO10993シリーズ(例:ISO10993-3等)では、個々の生物学的試験(例:遺伝毒性試験等)の試験規格が規定されています。

<生物学的安全性評価に関する規格と通知>
<参考:廃止された通知>

生物学的安全性評価に関連したSTED記載項目について

STED記載項目ファイルはこちら[43.2KB]

<参照通知>

生物学的安全性評価の審査ポイントについて

ISO10993-1とJIS T 0993-1の違いについて

ISO10993-1は医療機器の生物学的安全性に関するリスクマネジメントプロセスにおける生物学的安全性の評価のための要求事項をまとめた規格であり、いわゆるその邦訳版がJIS T 0993-1となります。

本邦の薬事申請の際にどのように規格や通知を取り扱えばよいか?

薬事申請に必要な生物学的安全性評価を行う場合は、ISO10993-1又はJIS T 0993-1に従った評価を実施してください。生物学的安全性評価の過程において、細胞毒性試験等を実施した場合は、医療機器の製造販売承認申請資料に試験成績書を添付してください。

Good Laboratory Practice(GLP)とISO/IEC17025について

GLPについて

本邦の薬事承認申請資料の一部としてISO10993で試験法が規定されている生物学的試験(例:細胞毒性試験等)を添付する際は、「医療機器の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令(平成17年厚生労働省令第37号。「医療機器GLP省令」)及び「医療機器の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関する省令の一部を改正する省令(平成20年厚生労働省令第115号「一部改正省令」)により定められた非臨床試験であることが求められています。

​<GLP関連の情報>
GLP調査に関する情報はこちら
 Information in English: GLP inspections conducted by PMDA
GLP調査関連通知等はこちら
承認申請時のGLP調査についてはこちら

ISO/IEC10725について

ISO/IEC17025は、試験所及び校正機関が特定の試験又は校正を実施する能力があるものとして認定を受けようとする場合の一般要求事項が規定されている規格です。

<ISO/IEC10725関連の情報>
ISO/IEC17025の概要はこちら(独立行政法人製品評価技術基盤機構 NITE 認定センター)

 

GLPとISO/IEC17025の関係性について

OECDのポジションペーパー(OECD SERIES ON PRINCIPLES OF GOOD LABORATORY PRACTICE AND COMPLIANCE MONITORING Number 18)にもあるように、GLPは医療機器承認申請といった各国の規制当局に提出することを意図した非臨床安全性試験の実施に適用される品質システムを定義する一連の原則です。各国の規制当局に提出される試験データの品質や信頼性を確保するために遵守すべきプログラムです。
一方で、ISO/IEC17025は、薬事承認申請とは関係なく、非臨床試験を含めた試験や校正を行う試験所の技術的能力やマネジメントシステムを実証するための認定制度です。このため、薬事承認の対象とならない要求事項も含まれています。

参考情報

 

原材料の変更に関する考え方について

現在、薬食機発0329第7号通知の改訂作業が進められています。

関係通知